雪 凍 夜 3
僕の歩く速度は

その蒼白く光る球体に向かって
だんだんと速くなっていった。

 ん?その球体も動いているのか?

なかなか距離が縮まらない。。

積もった雪がじゃまをしているからか?

何度か転んでも僕の瞳はその球体から離れない。

必死に進む、、何かにすがるように、、、

ふっと足元の感覚が奪われた。。

 雪が 其処だけ嵐にあったかのように 舞う

 深々と雪が降り続く。。

 音も無く降り続く。。。

 なんかの穴に落ちてしまったようだ。


 僕は、軽く舌打ちをした

 「なんでこんな時に何やってんだ!くそ~」

 「これであの球体の所にいけなくなったじゃんか」

 どうにかして落ちた穴から
 出なくちゃ凍死してしまうよなぁ

 僕は、立ち上がろうと足に力をこめた。

 真っ白な雪の上に

 真っ赤な鮮血が広がっている事に気がついたんだ。


 かじかんだ手足は、突き出た枝が
 擦過したことすら気づかせてくれなかった。

 僕は穴の下から丸く切り取られたかのような空に向かって

 「 ちきしょう~~~~
   助けてくれ~~~~」

 叫び続けたんだ。。。