鼻煙壺1000展
7月19日より9月28日まで、大阪市立東洋陶磁美術館にて特別展『鼻煙壺1000展』が開催されます。
というわけで、香文化マニアの俺は開催してすぐに行って来たのであった!

鼻煙壺(びえんこ)ってなんだ?って話ですが、日本には伝わらなかった文化なので知らないのが普通だと思う。
嗅ぎタバコ、その入れ物の小さな小瓶のことで、いろいろな趣向を凝らした美しいものがたくさんあり、日本でそれを集めだしたコレクターの沖正一郎氏の所蔵品が今回東洋陶磁美術館に寄贈されたことを記念し、開催されているのである。

その小ささゆえに、あらゆる素材、あらゆる手法が使われ、とんでもなくバリエーションに富んでいるのが鼻煙壺のおもしろさだと思う。
陶器、磁器、ガラスに木製に漆器、さらには石や水晶を削りだしたものから象牙や鼈甲などなど、あらゆるものがあり、飽きがこない。これは集め始めるとそりゃ熱いわと思います。
サイズが小さいから場所も取らないしね。

また、その小ささゆえに、大きなものではさすがにできないようなとんでもない凝りっぷりの処理を施したものもあり、大きなものでは得られない美しさがある。


嗅ぎタバコですが、香料なども混ぜて吸う文化が西欧で流行し、その後中国に伝わり、各種鼻煙壺が作られ、それがヨーロッパで持てはやされたりと熱い文化があったようなのですが
日本は鎖国であいにく蚊帳の外で日本へは嗅ぎタバコ文化自体が伝わっていず、したがって鼻煙壺も無いのですが、印籠文化などを見るに、伝わっていたらきっと蒔絵などを施したいろいろおもしろいものが生まれたと思うので、少し残念。

東洋陶磁美術館 鼻煙壺1000展
http://www.moco.or.jp/jp/exhi/index_0806f.html
サイトにはちょっとしか載って無いし、これが一番とも言えない画なので
ぜひ見に行って欲しい。とんでもなくすばらしいものが大量にあるから。

石を削って作るとか、ガラス重ねて削りだす技法とか、この小ささならではの製法がいろいろありとても見ごたえがあるよ。


あと、芸術系の出版物で知られる里文出版の骨董美術雑誌『目の眼』の7月28日発売の9月号が恐らくこの展覧会に連動だろうけど、鼻煙壺が巻頭特集のようだ。
http://www.ribun.co.jp/me/
興味あるひとはこちらも眼を通すとよいだろう。


行く人はカメラ持って行くといいかもしれない。
三脚禁止なだけで撮影自由なようなので、カメラ持っていったらよかったー!と後悔したので。
まだ期間あるので、もう一度行こうと思う。カメラ持って。