ESTEBAN「TECK&TONKA」
嗅いだ瞬間すぐ感じた。これ俺好き。今んとこ一番好きかもしれん。
アフリカをイメージということだけど、そういうバイアスをいったん消してかいでみると、これはわりと和風だよ。
寺でかぐ高潔な香りにも通ずるほんとにいい匂い。でしゃばりすぎず、味気なさすぎずいい。
それでいて葬式っぽくないよう芳香感もあって、しかし香水っぽいケバさは全く無く。

寺によってお香の香りって違うけど、なんか一心寺っぽい(笑) あそこみたいな大量のロウソクと大量の数種類の線香が交じり合いまくった人いっぱい参拝系のお寺の雰囲気がある。あの匂いはお香単体ではなかなか出ないけど、近いものを感じた。葬式じゃないの。お寺。それも大きいにぎやかなお寺。
バリとかタイとかの大寺院もこんな感じかもしれんね。行ったことないけど。
(もちろんそこはエステバンなのでオシャレ感あふれるようまとめてるので、「寺!?」とか変に心配しなくてよし。要はそういう陽性のオリエンタル感があるのです)

例によってストーンとお香で香りが違うが、お香のTECK&TONKAは焼ける匂いのせいだろうけど和テイストがより上がっていて、むしろアフリカは忘却して楽しめるよいお香。
和のお香好きにもアフリカ忘れて楽しんでみて欲しい香りです。
俺は勝手にフランス人の意図を無視して和ということでこれは気に入ってる。
(ちなみにエステバンの香をいろいろかぐと分かってくるけど、あっちの人が考える言葉に対する香りのイメージと、日本人の我々の考えるイメージはズレてることが多い。特にオリエンタル系のもの。あまり商品名に引きずられないほうがいいと思ってる)

香り成分リスト

TOP NOTE: ナツメグ、シナモン、グローブ
MIDDLE NOTE: パチョリ、サンダルウッド
LAST NOTE: トンカビーンズ、アンバー

この中で特筆すべきはアフリカのトンカビーンズだろう。単体でかいでないのでどれがトンカ豆の香りなのか正確には不明だが、恐らく効果的に働いているのだろう。
灰を指につけてかぐと、ほのかに枝豆系のほっこりたいた豆っぽい香りがあったけど、これがトンカ豆の残り香? こうやってかぐと豆っぽいけど、他の香りと混ざって焚いてると見事な調合で豆っぽさは無い。組み合わせの妙だなあ。
このトンカ豆がロウソクの溶けた匂いっぽく感じて、お寺とか言ってるのかも。
さらにそこにサンダルウッド=白檀が入ってるのでお寺っぽいというのもあながち間違いではない?。
シナモンもわりときいてるな。このあたりがたぶん香水系とはまた違った装飾的な香気をもたらしている。
(販売サイトの解説見てたらマダガスカルシナモンやザンジバルクローブ書いてあったのですが、このあたりもアフリカ繋がりなのかあ)

これほんと見事だよ。見事としか言えない香料配合の妙。
超お薦め。うるさくなく、すごく気分いい香りです。
香水系の芳香じゃないし、白檀とか入ってて、和お香好きにも薦めれる。
和線香でも優しいだけじゃ物たりなさあって、ちょっとスパイシー系入ったの好む人はこれきっと普通に和お香として捉えても楽しめると思う。

逆にインド香とかに激ハマリでスパイシー狂いな人にはスパイシーさという点では物足りないかもしれないが、たまにはインド香とはまた違ったスパイシーを楽しんでみるのも新鮮じゃないかなとも思う。
なんしか激お薦めです。単に俺が好きなだけですが。