2004 11/17 22:42
Category : 日記
わが家ではここ最近、夕方になると必ず電話がかかってくる。電話の主は、大学生
と名乗る若者達だ。私が電話に出るとその若者達は「私、○○大学の××と申しま
す。今大学の仲間と子ども達に勉強を教えるためのサークルを作って活動しているん
です。別に家庭教師の勧誘をしているわけではないんです。ただ、今のお子さん達に
勉強の仕方とかポイントとかを教えてあげたいとので。」と殆ど同じ内容の事を言
う。
しかし、そう語る若者の背後からは、どこかのコールセンターから電話をしている
らしい、大勢の人が同じマニュアルに従って電話をかけているらしい雑音が聞こえい
る。この状態のどこが大学のサークル活動なんだといいたくなる。私の学生時代に
は、家庭教師の生徒は、大概は知り合いからの口コミや、郵便局などに無料でチラシ
を貼らせてもらって募集をしたものだ。この電話が、どこかの家庭教師紹介所がやっ
ていることなのだとしたら、なんと効率の悪い宣伝方法だと私は思う。母親という立
場から言わせてもらえば、家庭教師として子どもの勉強をみてもらうということは、
子どもを任せるということになる。しかも、家庭教師なら自宅に招きいれることにな
る。すぐにうそだとわかるような言葉で勧誘をしてくるような不審人物に、家庭教師
の依頼をすることはありえない。それどころか、主婦の一番忙しい夕飯時に時間を割
かれるという迷惑行為として、文句を言いたいと思うほどだ。
しかし、これも事が緊急を要しているわけではなく、何度となく同じような電話が
来ているので、「あ、またか」と思って冷静に対処が出来るのかもしれない。数日前
には、中学3年生を含む数名の若者が、「オレオレ詐欺」の容疑で逮捕された。ま
た、先月震災にあった新潟の被災者関係の方々にも、同じような手口で被害あわれて
いる方がいるという。これらはみな、家族だからとか関係者に関することだからとい
うことで、電話をかけ来た人物の身元を良く確認することなく、慌てて対処をしてし
まった結果、事件が起こっている。
これらの状況を受けて、最近では電話の受け答えに関してのマナーが変わってきて
いるのだという。少し前までは、まず電話を受けたら、「はい、○○です」と自分の
姓を名乗るものだったが、最近は「ハイ」とだけ言って、名前を名乗ってはいけない
ということになったらしい。そのために、電話をかける側も変わってきた。相手が
「ハイ」と電話に出たら、まず「○○さんのお宅ですか?」と確認をしてから、自分
の名前を名乗るようにするのが正しいマナーだという。実は私は、この電話に出た
ら、「最初に『ハイ』とだけ言う」ということに馴染めず、無意識のうちに名乗って
しまうことが多かった。しかし勧誘の電話が急増してから、横で電話の応対を聞いて
いた夫に、「電話に出たら、絶対にこっちの名前を名乗っちゃだめだ。余計な情報を
相手に与えることになるだけだぞ」と念を押され、意識をして名乗らないようして、
例え明らかに子どもからの電話だとわかっていても、必ず相手に名乗らせるというこ
とを徹底している。
まあ、オレオレ詐欺の犯人達が、マナーに乗っ取った電話のかけ方をしてくるとは
思わないが、家族同士でもきちんと相手の名前を確認しあうことで、詐欺に合わずに
済んだという人の話も聞いている。最近は、犯罪もだんだんと手口も巧妙になってい
るので、そんな簡単な方法で、防ぎきれるわけではないと思う。しかし、顔の見えな
い相手からの情報は、相手の素性も情報の内容もきちんと確認をする癖をつける。こ
れは身を護る一つの方法として有効なことだと思う。
- 2004.11.17 オリーブニュ-ス掲載原稿 -
と名乗る若者達だ。私が電話に出るとその若者達は「私、○○大学の××と申しま
す。今大学の仲間と子ども達に勉強を教えるためのサークルを作って活動しているん
です。別に家庭教師の勧誘をしているわけではないんです。ただ、今のお子さん達に
勉強の仕方とかポイントとかを教えてあげたいとので。」と殆ど同じ内容の事を言
う。
しかし、そう語る若者の背後からは、どこかのコールセンターから電話をしている
らしい、大勢の人が同じマニュアルに従って電話をかけているらしい雑音が聞こえい
る。この状態のどこが大学のサークル活動なんだといいたくなる。私の学生時代に
は、家庭教師の生徒は、大概は知り合いからの口コミや、郵便局などに無料でチラシ
を貼らせてもらって募集をしたものだ。この電話が、どこかの家庭教師紹介所がやっ
ていることなのだとしたら、なんと効率の悪い宣伝方法だと私は思う。母親という立
場から言わせてもらえば、家庭教師として子どもの勉強をみてもらうということは、
子どもを任せるということになる。しかも、家庭教師なら自宅に招きいれることにな
る。すぐにうそだとわかるような言葉で勧誘をしてくるような不審人物に、家庭教師
の依頼をすることはありえない。それどころか、主婦の一番忙しい夕飯時に時間を割
かれるという迷惑行為として、文句を言いたいと思うほどだ。
しかし、これも事が緊急を要しているわけではなく、何度となく同じような電話が
来ているので、「あ、またか」と思って冷静に対処が出来るのかもしれない。数日前
には、中学3年生を含む数名の若者が、「オレオレ詐欺」の容疑で逮捕された。ま
た、先月震災にあった新潟の被災者関係の方々にも、同じような手口で被害あわれて
いる方がいるという。これらはみな、家族だからとか関係者に関することだからとい
うことで、電話をかけ来た人物の身元を良く確認することなく、慌てて対処をしてし
まった結果、事件が起こっている。
これらの状況を受けて、最近では電話の受け答えに関してのマナーが変わってきて
いるのだという。少し前までは、まず電話を受けたら、「はい、○○です」と自分の
姓を名乗るものだったが、最近は「ハイ」とだけ言って、名前を名乗ってはいけない
ということになったらしい。そのために、電話をかける側も変わってきた。相手が
「ハイ」と電話に出たら、まず「○○さんのお宅ですか?」と確認をしてから、自分
の名前を名乗るようにするのが正しいマナーだという。実は私は、この電話に出た
ら、「最初に『ハイ』とだけ言う」ということに馴染めず、無意識のうちに名乗って
しまうことが多かった。しかし勧誘の電話が急増してから、横で電話の応対を聞いて
いた夫に、「電話に出たら、絶対にこっちの名前を名乗っちゃだめだ。余計な情報を
相手に与えることになるだけだぞ」と念を押され、意識をして名乗らないようして、
例え明らかに子どもからの電話だとわかっていても、必ず相手に名乗らせるというこ
とを徹底している。
まあ、オレオレ詐欺の犯人達が、マナーに乗っ取った電話のかけ方をしてくるとは
思わないが、家族同士でもきちんと相手の名前を確認しあうことで、詐欺に合わずに
済んだという人の話も聞いている。最近は、犯罪もだんだんと手口も巧妙になってい
るので、そんな簡単な方法で、防ぎきれるわけではないと思う。しかし、顔の見えな
い相手からの情報は、相手の素性も情報の内容もきちんと確認をする癖をつける。こ
れは身を護る一つの方法として有効なことだと思う。
- 2004.11.17 オリーブニュ-ス掲載原稿 -
2004 11/09 21:17
Category : 2004.11.3
新潟中越地震の発生から1週間以上が経った。依然として余震が続く現地では、避
難生活をしている方も多く、車の中での寝泊りを強いられている方も多いという。そ
んな現地の方々のために少しでも役に立ちたいと、全国から救援物資が続々と届いて
いるという。しかし、被災された方々の生活環境が日に日に変化をしている現地と、
交通事情などから通常よりも到着に時間がかかる救援物資との間に、差異が生じてい
るらしい。
ニュースでは、余ってしまった救援物資を保存するために、急遽空いている倉庫を
いくつも借りているらしく、倉庫に山積みされた毛布やカップラーメンの整理のため
に多くのボランティアの方々が汗を流している映像が流れていた。しかしこれは、比
較的大きな都市や避難所でのことで、個人的に近所の数件の方が協力して生活をして
いるような小さな避難所では、水も食料も充分には足りていないところも多いとい
う。
多発する余震やライフラインの寸断などで混乱し情報が錯綜している現地と、寸断
された交通網などの輸送状況を考えると、仕方がないことなのかもしれない。しか
し、救援物資の整理などで、現地の貴重なボランティアの労力を割いてしまうことに
は疑問を感じる。しかしこれは、約10年前に起きた阪神大震災の時にも、同じような
ことがあったと記憶している。だとしたら、その時の経験を生かしたマニュアルのよ
うなものは、行政に配布されなかったのだろうか?救援物資を、直接現地に運び込む
のではなく、近隣のもう少し余裕のある場所に運び、整理をしてから必要に応じて現
地に運び込むなどの対策はとれないものなのだろうか?
また、報道のあり方などにおいても、阪神大震災での経験が生かされているとは言
いがたい気がする。地震発生直後、各テレビ局では途中まで放送しかけた通常の番組
を中断し、特別番組に切り替えた。しかし、日暮れ直後ということもあり、現地から
入ってくる情報は少なかった。そのために、どこの局を回しても同じ情報が繰り返し
流されるだけ。唯一NHKの教育テレビだけが、安否確認のための情報を専門に流して
いた。しかし、テレビを視ている人達全員が、地震のニュースに関心を持っている人
ばかりとは限らない。現に私の知り合いのお宅では、小さなお子さん達が楽しみにし
ていた番組が中断されてしまったために、そのことを子ども達に説明するのが大変
だったという話を聞いた。大きな災害が起きたのだから仕方が無いと言えばそうなの
かも知れない、しかし、全局で一斉に同じ情報を流す必要はないと思う。
その後、どの局も同じようにヘリコプターを飛ばして空からの取材を行っていた。
孤立してしまった村ではそのヘリコプターに向けて地面にメッセージを書いてSOSを
出した場所もあったが、阪神大震災の時には、報道のヘリコプターの騒音で瓦礫の下
で救助を求める人の声がかき消されてしまい救助が遅れてしまったというニュースが
流れたこともあった。単に視聴率を取るためのスクープ映像の獲得という部分に焦点
が行っているために、必要以上にヘリコプターを飛ばしてしまうような現象を生んで
しまうのではないだろうか?
現地から絶え間なく送られてくる情報によって、離れた場所にいる私たちにも、現
地の情報が届けられるのだが、情報の量が一箇所に集中すれば、受け取る側はその場
所にばかり目が向いてしまう。そのため、情報が強調されたように思われ、救援物資
なども過剰に反応が出てしまう結果にも繋がるのではないかと思う。今後は、ひとま
ず視聴率などの高い番組を作成するためではなく、各テレビ局で協力をし、被災した
地域を各局で分担して責任を持って報道するなどのシステムは作れないだろうか?
そうすることによって、情報の錯綜ももう少し抑えられ、地域別に細かいフォローも
出来るのではないだろうか?
今ネット上で盛況なブログ(日記)でも、新潟中越地震関係のものが多く、実際に
非難生活をしている人たちの日記も多い。その中でも、自分達のこの経験を次に生か
してほしいという声をよく見かける。日本という国に住んでいる以上、地震や台風な
どで被災してしまう可能性は誰にもあると思う。だからこそ、多くの犠牲者や経験者
の声を充分に生かしたシステム作りが、もっときちんとなされるべきなのだと思う。
難生活をしている方も多く、車の中での寝泊りを強いられている方も多いという。そ
んな現地の方々のために少しでも役に立ちたいと、全国から救援物資が続々と届いて
いるという。しかし、被災された方々の生活環境が日に日に変化をしている現地と、
交通事情などから通常よりも到着に時間がかかる救援物資との間に、差異が生じてい
るらしい。
ニュースでは、余ってしまった救援物資を保存するために、急遽空いている倉庫を
いくつも借りているらしく、倉庫に山積みされた毛布やカップラーメンの整理のため
に多くのボランティアの方々が汗を流している映像が流れていた。しかしこれは、比
較的大きな都市や避難所でのことで、個人的に近所の数件の方が協力して生活をして
いるような小さな避難所では、水も食料も充分には足りていないところも多いとい
う。
多発する余震やライフラインの寸断などで混乱し情報が錯綜している現地と、寸断
された交通網などの輸送状況を考えると、仕方がないことなのかもしれない。しか
し、救援物資の整理などで、現地の貴重なボランティアの労力を割いてしまうことに
は疑問を感じる。しかしこれは、約10年前に起きた阪神大震災の時にも、同じような
ことがあったと記憶している。だとしたら、その時の経験を生かしたマニュアルのよ
うなものは、行政に配布されなかったのだろうか?救援物資を、直接現地に運び込む
のではなく、近隣のもう少し余裕のある場所に運び、整理をしてから必要に応じて現
地に運び込むなどの対策はとれないものなのだろうか?
また、報道のあり方などにおいても、阪神大震災での経験が生かされているとは言
いがたい気がする。地震発生直後、各テレビ局では途中まで放送しかけた通常の番組
を中断し、特別番組に切り替えた。しかし、日暮れ直後ということもあり、現地から
入ってくる情報は少なかった。そのために、どこの局を回しても同じ情報が繰り返し
流されるだけ。唯一NHKの教育テレビだけが、安否確認のための情報を専門に流して
いた。しかし、テレビを視ている人達全員が、地震のニュースに関心を持っている人
ばかりとは限らない。現に私の知り合いのお宅では、小さなお子さん達が楽しみにし
ていた番組が中断されてしまったために、そのことを子ども達に説明するのが大変
だったという話を聞いた。大きな災害が起きたのだから仕方が無いと言えばそうなの
かも知れない、しかし、全局で一斉に同じ情報を流す必要はないと思う。
その後、どの局も同じようにヘリコプターを飛ばして空からの取材を行っていた。
孤立してしまった村ではそのヘリコプターに向けて地面にメッセージを書いてSOSを
出した場所もあったが、阪神大震災の時には、報道のヘリコプターの騒音で瓦礫の下
で救助を求める人の声がかき消されてしまい救助が遅れてしまったというニュースが
流れたこともあった。単に視聴率を取るためのスクープ映像の獲得という部分に焦点
が行っているために、必要以上にヘリコプターを飛ばしてしまうような現象を生んで
しまうのではないだろうか?
現地から絶え間なく送られてくる情報によって、離れた場所にいる私たちにも、現
地の情報が届けられるのだが、情報の量が一箇所に集中すれば、受け取る側はその場
所にばかり目が向いてしまう。そのため、情報が強調されたように思われ、救援物資
なども過剰に反応が出てしまう結果にも繋がるのではないかと思う。今後は、ひとま
ず視聴率などの高い番組を作成するためではなく、各テレビ局で協力をし、被災した
地域を各局で分担して責任を持って報道するなどのシステムは作れないだろうか?
そうすることによって、情報の錯綜ももう少し抑えられ、地域別に細かいフォローも
出来るのではないだろうか?
今ネット上で盛況なブログ(日記)でも、新潟中越地震関係のものが多く、実際に
非難生活をしている人たちの日記も多い。その中でも、自分達のこの経験を次に生か
してほしいという声をよく見かける。日本という国に住んでいる以上、地震や台風な
どで被災してしまう可能性は誰にもあると思う。だからこそ、多くの犠牲者や経験者
の声を充分に生かしたシステム作りが、もっときちんとなされるべきなのだと思う。
2004 10/27 08:40
Category : 日記
23日の夕方に、新潟県の中部を震度6強という大変強い揺れ
が襲った。しかも、その後も揺れは何度も続き、25日の正午ま
ででも震度5以上の地震が14回発生し、余震も370回を超えたと
いう。関東南部に居住している我が家も、始めの数回の大きな
地震の際には、震度4程度の地震を感じ、その揺れはかなり怖
かった。
マンションの1階に住んでいるので、普段はテレビの速報を見
て「あ、地震があったんだね」と話す程度にしか揺れたことが
ないのだが、今回は短時間の間に数回かなりの揺れを感じ、正
直言って怖かった。時刻は丁度夕飯時で、台所では火を使わな
くてはいけない時間帯である。途中まで作りかかってしまった
のでやめるわけにもいかず、様子を見ながら手早く支度をして早々に食事を終えた。
夜更けまで断続的に発表される地震速報を見ていると、被災
された方たちはどんなに不安だろうと思いながら、テレビにか
じりつくようにして情報を待った。私の居住する関東南部は、
昔から「関東大震災並みの直下型地震が起こる」とか、「東海地震が起こる」といわれ続けてきた地域だ。それだけに、私に
とって地震災害は、とても人事とは思えないのだ。
一夜明けて入ってきた被害状況は、予想よりも広範囲におよ
び、開業以来40年も無事故を誇ってきた新幹線も脱線し、被災
されたり停電や断水などライフラインを絶たれてしまった人も
かなりの人数だった。震源が山間部だったこともあり、陸路が
絶たれてしまい孤立してしまった村も何箇所にも及んだとい
う。しかし、テレビに出てくる専門家の方の話によると、今回
の地震は、プレートの摩擦によって起こる東海地震などと違
い、日本列島に多々存在する活断層が、地殻の変動などの圧縮
によってずれて断層の中央部が持ち上がる「逆断層型」と言わ
れるタイプで、決して大きな地震ではないという。つまり、日
本ではどこでも起きうる可能性が多々あるもので、地震前兆の
予知もしづらいものらしい。
また、今回の地震の被災地では斜面崩壊や、地面の陥没など
が多くみられた。これは、大きな台風でもともと地盤が緩んで
いたことと、もともとの地形が急斜面が崩れてできた「地滑り
地形」に手を加え、盛り土などをして整地をして出来た地形な
ので、地すべりが起こりやすかったことも大きな原因の一つと指摘している。浜田政則・早稲田大教授(地震工学)も、路面
が崩れた堀之内町の関越道について「片側が大きく崩れた。小さな谷を埋めて造った場所の典型的な壊れ方だ」と指摘。柏崎
市でレールが曲がった鉄道も同様だという。大手ゼネコンの専
門家によると、高速道路や鉄道の盛り土はビルのような基礎工
事はしていないという。大被害に結びつきやすい場所では、新
幹線の一部区間のように鉄板で盛り土を補強するなどの対策が
必要という。浜田教授は「まず危険があることを広く知らせる
べきだ」と指摘している。(asahi.comより)日本に住んでい
る以上、この手の地震や災害が、いつおきても仕方が無いとい
う覚悟をするべきだということだろう。しかし、いつ起きるか
わからないものに対して、常に警戒をしながら生活するのは難
しいが、最低限準備をしておくことは必要だということなのだ
と思う。
また、今回のように長い時間ライフラインである電気やガス
などが止まってしまった場合についても、それなりに備えてお
くことは必要だと思う。やはり、救助がすぐにこられるとは限
らないことからも、わが身は自分自身で護る備えが必要だと思
う。ただ、我が家のようにマンション暮らしをしていると、暖
房などは石油でもガスでもファンヒーターといって、直接火が
表に出てこないものを使っている場合も多く、電気がなければ
暖が取れないことになる。しかし、普段の生活での安全性や利
便性を考えると、やはりファンヒーターなどを使用せざるを得
ない。かといって、全ての家庭でキャンプ用のストーブを用意できるわけではないと思う。だとしたら、家電メーカーの方で、地震などで電気が使えない状態でも、どこかのスイッチを
切り替えることで、電気を使わなくても、とりあえず暖房とし
ては使えるような仕様のファンヒーターの開発などを手がけること等も必要ではないかと思う。
最後に、今回の地震で被災された方、またライフライン等の
復旧の遅れで不自由な生活を余儀なくされた方々へ、心からお見舞いを申し上げます。
が襲った。しかも、その後も揺れは何度も続き、25日の正午ま
ででも震度5以上の地震が14回発生し、余震も370回を超えたと
いう。関東南部に居住している我が家も、始めの数回の大きな
地震の際には、震度4程度の地震を感じ、その揺れはかなり怖
かった。
マンションの1階に住んでいるので、普段はテレビの速報を見
て「あ、地震があったんだね」と話す程度にしか揺れたことが
ないのだが、今回は短時間の間に数回かなりの揺れを感じ、正
直言って怖かった。時刻は丁度夕飯時で、台所では火を使わな
くてはいけない時間帯である。途中まで作りかかってしまった
のでやめるわけにもいかず、様子を見ながら手早く支度をして早々に食事を終えた。
夜更けまで断続的に発表される地震速報を見ていると、被災
された方たちはどんなに不安だろうと思いながら、テレビにか
じりつくようにして情報を待った。私の居住する関東南部は、
昔から「関東大震災並みの直下型地震が起こる」とか、「東海地震が起こる」といわれ続けてきた地域だ。それだけに、私に
とって地震災害は、とても人事とは思えないのだ。
一夜明けて入ってきた被害状況は、予想よりも広範囲におよ
び、開業以来40年も無事故を誇ってきた新幹線も脱線し、被災
されたり停電や断水などライフラインを絶たれてしまった人も
かなりの人数だった。震源が山間部だったこともあり、陸路が
絶たれてしまい孤立してしまった村も何箇所にも及んだとい
う。しかし、テレビに出てくる専門家の方の話によると、今回
の地震は、プレートの摩擦によって起こる東海地震などと違
い、日本列島に多々存在する活断層が、地殻の変動などの圧縮
によってずれて断層の中央部が持ち上がる「逆断層型」と言わ
れるタイプで、決して大きな地震ではないという。つまり、日
本ではどこでも起きうる可能性が多々あるもので、地震前兆の
予知もしづらいものらしい。
また、今回の地震の被災地では斜面崩壊や、地面の陥没など
が多くみられた。これは、大きな台風でもともと地盤が緩んで
いたことと、もともとの地形が急斜面が崩れてできた「地滑り
地形」に手を加え、盛り土などをして整地をして出来た地形な
ので、地すべりが起こりやすかったことも大きな原因の一つと指摘している。浜田政則・早稲田大教授(地震工学)も、路面
が崩れた堀之内町の関越道について「片側が大きく崩れた。小さな谷を埋めて造った場所の典型的な壊れ方だ」と指摘。柏崎
市でレールが曲がった鉄道も同様だという。大手ゼネコンの専
門家によると、高速道路や鉄道の盛り土はビルのような基礎工
事はしていないという。大被害に結びつきやすい場所では、新
幹線の一部区間のように鉄板で盛り土を補強するなどの対策が
必要という。浜田教授は「まず危険があることを広く知らせる
べきだ」と指摘している。(asahi.comより)日本に住んでい
る以上、この手の地震や災害が、いつおきても仕方が無いとい
う覚悟をするべきだということだろう。しかし、いつ起きるか
わからないものに対して、常に警戒をしながら生活するのは難
しいが、最低限準備をしておくことは必要だということなのだ
と思う。
また、今回のように長い時間ライフラインである電気やガス
などが止まってしまった場合についても、それなりに備えてお
くことは必要だと思う。やはり、救助がすぐにこられるとは限
らないことからも、わが身は自分自身で護る備えが必要だと思
う。ただ、我が家のようにマンション暮らしをしていると、暖
房などは石油でもガスでもファンヒーターといって、直接火が
表に出てこないものを使っている場合も多く、電気がなければ
暖が取れないことになる。しかし、普段の生活での安全性や利
便性を考えると、やはりファンヒーターなどを使用せざるを得
ない。かといって、全ての家庭でキャンプ用のストーブを用意できるわけではないと思う。だとしたら、家電メーカーの方で、地震などで電気が使えない状態でも、どこかのスイッチを
切り替えることで、電気を使わなくても、とりあえず暖房とし
ては使えるような仕様のファンヒーターの開発などを手がけること等も必要ではないかと思う。
最後に、今回の地震で被災された方、またライフライン等の
復旧の遅れで不自由な生活を余儀なくされた方々へ、心からお見舞いを申し上げます。
2004 10/20 08:17
Category : 日記
日本プロ野球組織(NPB=日本野球機構)への新規参入を申請しているIT関連
企業ライブドア(堀江貴文社長)、楽天(三木谷浩史社長)に対する2回目のヒアリ
ング(聴聞会)が14日、東京都内のホテルであり、インターネットの成人向けサイ
トに対する質問がライブドアに集中した。「公共財としてふさわしい企業、球団か」
という審査項目があり、審査に大きな影響を及ぼす可能性がある。清武委員(巨人球
団代表)が、NPBに投書があり、ライブドアの検索サイトから簡単に違法画像を見
られたことを指摘。「見つけたら削除しているが、すべて削除するのは無理」とする
堀江氏に「容認するのか?」と詰め寄った。両社が運営するインターネットのサイト
から成人向けサイトにつながることが指摘された。楽天は、クレジットカード決済を
導入して、本人の年齢確認などを厳密にしているとし、「青少年が見られない仕組
み」と説明した。一方、ライブドアは「違法画像を含むサイトを見つけたら排除して
いるが、いたちごっこ。インターネットのサービスをやる以上、現状では(対応は)
難しい」とした。(asahi.comより)
インターネットで検索サイトを利用したことのある方ならご存知だと思うが、実際
はライブドアだけではなく、楽天が運営する検索サイトinfoseekからも成人向けサイ
トへの接続は可能であるが、質問はライブドアに集中したという。これを受けてライ
ブドアでは、早速接続窓口となる画面から「アダルト」の項目を削除するなどの対策
を取った。年頃の子どもを持つ母親の私からすれば、理由はどうであれ、あまりにも
容易にアダルトサイトへ接続できてしまうという現状を、少しでも改善する方向に動
いたことはいいことだと思う。しかしその動きが、今回のようなことにあること起因
していることには疑問を感じてしまう。
これは私がまだ学生時代の話。通学途中の電車内で、野球チームを所有している新
聞社が発行しているスポーツ新聞を持った男性を居合わせた。スポーツ新聞には、成
人向けの記事や広告がたくさん掲載されている。その男性は、なんと狭い車内で私の
顔の前に、その成人向けの記事を向けた形でスポーツ新聞を読み始めた。ネット上の
サイトのように無修正というわけではないが、当時高校生だった私にとっては、身動
きの出来ない状況でとても嫌な思いをした。しかも私の隣には、ランドセルを背負っ
た小学生の男の子までいたのだ。しかも、同じような思いはその後数回経験してい
る。もしかしたら、私のほかにも同じような経験をされた方はいらっしゃるかもしれ
ない。
そんな公共の場で、成人向けの記事をわざと広げる人が無神経なだけなのだと言っ
てしまえばそれまでなのかもしれないが、私からみたら、スポーツの情報を伝えるた
めの新聞に、成人向けの記事を堂々と掲載していることに疑問を覚える。しかも、ス
ポーツ新聞を購入するにあたって、身分証明書等で年齢の確認を受けたという話は聞
いたことがなく、電車の車内などに放置されたスポーツ新聞が、子ども達の手に渡る
可能性も否めない。実は、私はその嫌な体験をしたあとに、そのスポーツ新聞を発行
している新聞社に、「こんな嫌な経験をしたので、スポーツ新聞の成人向け記事をど
うにかして欲しい」という旨の投書をした。しかし、新聞社からは何の返事もなく、
当然のことながら改善をされたということも聞かない。今回のように、成人向けサイ
トに接続できてしまうことが、公共財としての健全性に欠けるのだとしたら、スポー
ツ新聞に掲載されてるい記事も削除するべきではないのだろうか?と私は思う。
しかし、一番問題なのは、今回のやり取りの一部始終は、大人だけはなく子ども達
も注目していることを、NPBが意識していないという点だと思う。アダルトサイト
への接続の簡易性云々の問題ではなく、多くの報道でも言われているが、NPBのラ
イブドアと楽天に対する対応に、あまりにも違いがあるということを、子ども達が感
じているのだ。同じ内容の質問をする場合でも、質問文は同じではないことで、答え
方も変わり印象も変わる。それは私の目からみても、公共の場で平然と行われている
「いじめ」を見ているような気持ちになる。子ども達がどちらの企業を応援している
かにもよるのかも知れないが、このように多くの人の目からみて、明らかに一方に肩
入れしているように感じられる方法で審査をしても、その結果を公平な判断の元で下
されたものだとは受け取りづらくなるのではないだろうか?
今回の一連の審査を見ていて、こんなところでも、NPBはファンの目やファン自
体を無視してしまっていることにまだ気がつかないでいるのだという思いを、抱かず
にはいられなかった。
企業ライブドア(堀江貴文社長)、楽天(三木谷浩史社長)に対する2回目のヒアリ
ング(聴聞会)が14日、東京都内のホテルであり、インターネットの成人向けサイ
トに対する質問がライブドアに集中した。「公共財としてふさわしい企業、球団か」
という審査項目があり、審査に大きな影響を及ぼす可能性がある。清武委員(巨人球
団代表)が、NPBに投書があり、ライブドアの検索サイトから簡単に違法画像を見
られたことを指摘。「見つけたら削除しているが、すべて削除するのは無理」とする
堀江氏に「容認するのか?」と詰め寄った。両社が運営するインターネットのサイト
から成人向けサイトにつながることが指摘された。楽天は、クレジットカード決済を
導入して、本人の年齢確認などを厳密にしているとし、「青少年が見られない仕組
み」と説明した。一方、ライブドアは「違法画像を含むサイトを見つけたら排除して
いるが、いたちごっこ。インターネットのサービスをやる以上、現状では(対応は)
難しい」とした。(asahi.comより)
インターネットで検索サイトを利用したことのある方ならご存知だと思うが、実際
はライブドアだけではなく、楽天が運営する検索サイトinfoseekからも成人向けサイ
トへの接続は可能であるが、質問はライブドアに集中したという。これを受けてライ
ブドアでは、早速接続窓口となる画面から「アダルト」の項目を削除するなどの対策
を取った。年頃の子どもを持つ母親の私からすれば、理由はどうであれ、あまりにも
容易にアダルトサイトへ接続できてしまうという現状を、少しでも改善する方向に動
いたことはいいことだと思う。しかしその動きが、今回のようなことにあること起因
していることには疑問を感じてしまう。
これは私がまだ学生時代の話。通学途中の電車内で、野球チームを所有している新
聞社が発行しているスポーツ新聞を持った男性を居合わせた。スポーツ新聞には、成
人向けの記事や広告がたくさん掲載されている。その男性は、なんと狭い車内で私の
顔の前に、その成人向けの記事を向けた形でスポーツ新聞を読み始めた。ネット上の
サイトのように無修正というわけではないが、当時高校生だった私にとっては、身動
きの出来ない状況でとても嫌な思いをした。しかも私の隣には、ランドセルを背負っ
た小学生の男の子までいたのだ。しかも、同じような思いはその後数回経験してい
る。もしかしたら、私のほかにも同じような経験をされた方はいらっしゃるかもしれ
ない。
そんな公共の場で、成人向けの記事をわざと広げる人が無神経なだけなのだと言っ
てしまえばそれまでなのかもしれないが、私からみたら、スポーツの情報を伝えるた
めの新聞に、成人向けの記事を堂々と掲載していることに疑問を覚える。しかも、ス
ポーツ新聞を購入するにあたって、身分証明書等で年齢の確認を受けたという話は聞
いたことがなく、電車の車内などに放置されたスポーツ新聞が、子ども達の手に渡る
可能性も否めない。実は、私はその嫌な体験をしたあとに、そのスポーツ新聞を発行
している新聞社に、「こんな嫌な経験をしたので、スポーツ新聞の成人向け記事をど
うにかして欲しい」という旨の投書をした。しかし、新聞社からは何の返事もなく、
当然のことながら改善をされたということも聞かない。今回のように、成人向けサイ
トに接続できてしまうことが、公共財としての健全性に欠けるのだとしたら、スポー
ツ新聞に掲載されてるい記事も削除するべきではないのだろうか?と私は思う。
しかし、一番問題なのは、今回のやり取りの一部始終は、大人だけはなく子ども達
も注目していることを、NPBが意識していないという点だと思う。アダルトサイト
への接続の簡易性云々の問題ではなく、多くの報道でも言われているが、NPBのラ
イブドアと楽天に対する対応に、あまりにも違いがあるということを、子ども達が感
じているのだ。同じ内容の質問をする場合でも、質問文は同じではないことで、答え
方も変わり印象も変わる。それは私の目からみても、公共の場で平然と行われている
「いじめ」を見ているような気持ちになる。子ども達がどちらの企業を応援している
かにもよるのかも知れないが、このように多くの人の目からみて、明らかに一方に肩
入れしているように感じられる方法で審査をしても、その結果を公平な判断の元で下
されたものだとは受け取りづらくなるのではないだろうか?
今回の一連の審査を見ていて、こんなところでも、NPBはファンの目やファン自
体を無視してしまっていることにまだ気がつかないでいるのだという思いを、抱かず
にはいられなかった。
2004 10/13 08:41
Category : 日記
10日に文部科学省が公表した、「2003年度体力・運動能力調査」によると、中高年
の体力が20年前に比べて向上しているが、小学生の基礎的運動能力は、運動をしない
子ほど低下の割合が大きいことも明らかになった。
Asahi.comによると、「40〜79歳の中高年層は5年前のデータと比較した。握力や上
体起こしなどのテストの合計点がすべての年代で5年前を上回った。また、中高年層
では「体力年齢」が実際よりも若い人の割合が増えた。特に50〜54歳の男性は、体力
年齢の方が若い人が41.1%にのぼり、5年前より11ポイント増加した。調査にあたっ
た青木純一郎・順天堂大副学長(運動生理学)は「健康管理のための運動が、単なる
ブームを超えて中高年の生活に根付き始めたのでは」とみている。6〜19歳の青少年
層では、走る・跳ぶ・投げるの基礎的運動能力と握力で85年前後から続く低下傾向は
今回も変わらなかった。小学生については、運動する頻度に分けて体力格差を分析。
体育の授業時間を除き、運動・スポーツを「週1日以上」する層と、「週1日未満」
の層に分けた。6歳の時点ではほとんど差はないが、年齢が進むに連れて差が開き、
11歳では全項目でよく運動をする層が高得点となった。だが、20年前の11歳と比較し
たところ、運動する、しないにかかわらず基礎的運動能力が低下した。」この調査
は、64年から毎年行われ、今回は全国の6〜79歳の男女7万1896人のデータを分析した
結果だという。
先月の14日に厚生労働省が発表した全国高齢者名簿(長寿番付)では、先月末まで
に100歳以上になるお年寄りは昨年を2477人上回り、過去最多の2万3038人となったと
新聞に載っていた。元気で長生きをされるお年寄りが増えたことで、日本人の平均寿
命が80歳を超える結果につながっているのかもしれないと、その新聞記事を見ながら
そんなことを考えていた私の元に、一本の訃報が飛び込んで来た。
娘の同級生のお父さんだった、まだ40代という若さだった。糖尿病を持っていて、
最近あまり体調がすぐれないらしいということは聞いていたのだが、こんなに早く亡
くなってしまうとは思っていなかった。そういえばここ数年、私は長寿をまっとうし
たと言えるような方の葬儀には出席したことがない。皆、40代から60代とまだ働き盛
りと言える方ばかりだ。国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料で死亡率に
よってみた死因順位をみてみると(http://www1.ipss.go.jp/tohkei/index-tj.htm)
1位が悪性新生物(ガン等)、2位心疾患、3位脳血管疾患と続く。100歳以上のお年寄
りが2万人を超え、平均寿命も80歳以上になったのであれば、死因が老衰と診断され
る人が多いのではないかと思われるが、老衰は、5位の不慮の事故、6位の自殺に次ぐ
7位であった。寿命は延びたものの、何らかの病に侵される方が多く、死因として老
衰と診断される方が少なくなったのかもしれないが、事故や自殺で亡くなる方よりも
割合が低いことに驚いたが、確かに私の周りでここ数年に亡くなった方の殆どが、ガ
ンなどの病気が原因だった。
単純に亡くなった方の年齢と人数だけから平均寿命を算出するのだとしたら、8割
の方が60代までに亡くなっていたとしても、そこに100歳を超える方々の数字が入っ
ただけで、平均寿命は10歳程度上がってしまうことになる。実際には、そこまで極端
なことはないと思うが、ガンなどの病気の進行は、年齢が若く元気な人ほど早いとい
う。現に私の両親も、それぞれ50代と60代という若さで発病して亡くなっている。こ
のまま行けば、日本は単純な少子高齢化社会ではなく、働き盛りである中高年の人口
までもが減少して、過疎化社会になってしまうのではないかと不安になった。
先日も年金法の改正で、少子化による人口比率の変化によって、年金の負担額が割
り出されていたが、現在の人口の割合や比率だけを見て算出した推移予測値を鵜呑み
にして、それらのことを決めてしまってもいいのだろうかという疑問が、人口統計資
料を見ながら沸いてきた。
の体力が20年前に比べて向上しているが、小学生の基礎的運動能力は、運動をしない
子ほど低下の割合が大きいことも明らかになった。
Asahi.comによると、「40〜79歳の中高年層は5年前のデータと比較した。握力や上
体起こしなどのテストの合計点がすべての年代で5年前を上回った。また、中高年層
では「体力年齢」が実際よりも若い人の割合が増えた。特に50〜54歳の男性は、体力
年齢の方が若い人が41.1%にのぼり、5年前より11ポイント増加した。調査にあたっ
た青木純一郎・順天堂大副学長(運動生理学)は「健康管理のための運動が、単なる
ブームを超えて中高年の生活に根付き始めたのでは」とみている。6〜19歳の青少年
層では、走る・跳ぶ・投げるの基礎的運動能力と握力で85年前後から続く低下傾向は
今回も変わらなかった。小学生については、運動する頻度に分けて体力格差を分析。
体育の授業時間を除き、運動・スポーツを「週1日以上」する層と、「週1日未満」
の層に分けた。6歳の時点ではほとんど差はないが、年齢が進むに連れて差が開き、
11歳では全項目でよく運動をする層が高得点となった。だが、20年前の11歳と比較し
たところ、運動する、しないにかかわらず基礎的運動能力が低下した。」この調査
は、64年から毎年行われ、今回は全国の6〜79歳の男女7万1896人のデータを分析した
結果だという。
先月の14日に厚生労働省が発表した全国高齢者名簿(長寿番付)では、先月末まで
に100歳以上になるお年寄りは昨年を2477人上回り、過去最多の2万3038人となったと
新聞に載っていた。元気で長生きをされるお年寄りが増えたことで、日本人の平均寿
命が80歳を超える結果につながっているのかもしれないと、その新聞記事を見ながら
そんなことを考えていた私の元に、一本の訃報が飛び込んで来た。
娘の同級生のお父さんだった、まだ40代という若さだった。糖尿病を持っていて、
最近あまり体調がすぐれないらしいということは聞いていたのだが、こんなに早く亡
くなってしまうとは思っていなかった。そういえばここ数年、私は長寿をまっとうし
たと言えるような方の葬儀には出席したことがない。皆、40代から60代とまだ働き盛
りと言える方ばかりだ。国立社会保障・人口問題研究所の人口統計資料で死亡率に
よってみた死因順位をみてみると(http://www1.ipss.go.jp/tohkei/index-tj.htm)
1位が悪性新生物(ガン等)、2位心疾患、3位脳血管疾患と続く。100歳以上のお年寄
りが2万人を超え、平均寿命も80歳以上になったのであれば、死因が老衰と診断され
る人が多いのではないかと思われるが、老衰は、5位の不慮の事故、6位の自殺に次ぐ
7位であった。寿命は延びたものの、何らかの病に侵される方が多く、死因として老
衰と診断される方が少なくなったのかもしれないが、事故や自殺で亡くなる方よりも
割合が低いことに驚いたが、確かに私の周りでここ数年に亡くなった方の殆どが、ガ
ンなどの病気が原因だった。
単純に亡くなった方の年齢と人数だけから平均寿命を算出するのだとしたら、8割
の方が60代までに亡くなっていたとしても、そこに100歳を超える方々の数字が入っ
ただけで、平均寿命は10歳程度上がってしまうことになる。実際には、そこまで極端
なことはないと思うが、ガンなどの病気の進行は、年齢が若く元気な人ほど早いとい
う。現に私の両親も、それぞれ50代と60代という若さで発病して亡くなっている。こ
のまま行けば、日本は単純な少子高齢化社会ではなく、働き盛りである中高年の人口
までもが減少して、過疎化社会になってしまうのではないかと不安になった。
先日も年金法の改正で、少子化による人口比率の変化によって、年金の負担額が割
り出されていたが、現在の人口の割合や比率だけを見て算出した推移予測値を鵜呑み
にして、それらのことを決めてしまってもいいのだろうかという疑問が、人口統計資
料を見ながら沸いてきた。