役に立つ幸福学とは 前編
科学技術は人の幸せを増幅していない。
こんな不条理な世界で、もっと人間のこころを明らかにすべきと。
人間それぞれの幸福追求のために、そして、幸せにつながる多様なビジネスのために。そんな様々な場で有益な、人類にとって役立つ学問としての体系的幸福学。全体として、世界のみんなのことを考える学問。そんあ、これまでにない実践的な学問が必要なのではないか。そういう思いで幸福学研究を行っているそうです。本書でその基本について述べるそうです。
幸福と不幸は非対称。トルストイは言っています。
「幸福な家庭は皆似通っているが、不幸な家庭は不幸の相も様々である」と。
幸せの形は、多様でもあり、一様でもあると考えられる。
著者の立場は、
「幸せは多様だが、しかし、基本メカニズムは単純なのではないか」
というものです。
人は、一人ひとり、多様で個性的だから、それぞれの良さを生かしながらそれぞれの幸せを見つけていってほしい。そのためにこそ、幸せの基本メカニズムを明らかにし、それを皆で共有したい。そうすれば、誰もが幸せになれるポテンシャルを持っている。そう思うそうです。
知識と実践のバランス。幸福とダイエットはよく似ているそうです。
幸せの全体構造を理解していたら、幸せな人生への近道だと考えられています。
本書に全体像は
第1章 前提の理解(幸福の定義、幸福の測り方、幸福研究の動向、幸福に影響する事柄)を土台として
左半分の三角錐に 第1章 これまでの間違った幸福観、フォーカシング・イリュージョン、他人との比較×地位財、金銭欲、物欲、名誉欲
右半分の三角錐に 第2章 因子分析により求めた妥当な幸福観
◯非地位財、自己実現と成長、つながりと感謝、前向きと楽観、独立とマイペース

それぞれの三角錐が並び立ち、その上方に第3章 応用例 がある構造になっています。
より詳しい説明は またの機会とします。