2004 07/28 06:52
Category : 日記
近鉄バッファローズとオリックスブルーウェーブの合併問題に端を発して、日本の
野球界がゆれていることは皆さんもご存知だと思う。合併をせずにできるだけ自分た
ちが愛する球団を存続して欲しい!と願う、野球ファンや、選手達の声が高まってい
るにもかかわらず、合併・1リーグ制への移行を押し通そうとするオーナー達。その
中でも、特に、巨人の渡辺オーナーの発言は、あまりにも高圧的なものがあり、
ニュースなどにも取り上げられることも多い。
そして先日、球団の存続を求める選手の代表である、労組日本プロ野球選手会の古
田会長が、「オーナーたちと話をしたいという気持ちはある。その方が(議論が)開
かれた感じがしていいのではないか」と話したことを受けて、渡辺オーナーは「無礼
なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が。立派な選手もいるけ
ど。オーナーと対等に話をする協約上の根拠はひとつもない」と発言した。
その報道を見て、小学6年の息子が「あのひと(渡辺オーナー)偉い人なの?」と
怪訝そうな顔をして聞いてきた。「巨人のオーナーの人だから、偉い人といえば偉い
かな」と私が答えた。すると「なんで巨人だけの、ただ1チームオーナーっていうだ
けなのに、全部に対して偉そうなことを言うの?」と聞いてきた。息子にしてみれ
ば、それは不思議で仕方が無いことだろう。
我が家の息子は、最近野球にはまっている。我が家の場合、夫が野球ファンではな
いために、最近まであまり野球中継を見たことが無かった。そのために、息子はあま
り野球に接する機会が無かったのだ。しかし小学校の高学年になってから、友達の影
響で松井選手のファンになり、巨人ファンになった。つまり、息子は遅咲きの野球少
年だった。
毎日、日が暮れるまで友達と野球をしてドロドロになって帰ってくる。しかし、町
内会で主催する野球チームには入ってはいない。それは、野球チームには、幼稚園頃
から野球をやってきた子が多くいまさら入りづらいことと、野球チームの運営がチー
ム員のお父さん達のボランティアによって成り立っていることにあった。チーム員の
子のお父さんが、コーチなどを買って出て練習や試合の手伝いをしているのだ。しか
し、我が家では夫は野球が得意ではないので、それを頼むのは難しいものがある。仕
方なく息子は、同じような理由から野球チームに入れない子達と一緒にチームを組ん
だ。
下町に住んでいる我が家の周りには、野球ができるほど広い公園は少ない。しか
も、すこし広い公園では、安全のために球技が禁止されているところばかりだ。その
ために、息子達は、練習場所を確保するのにもかなり苦労をしたらしい。地元の企業
が所有しているグラウンドに、自分たちで貸してもらうように依頼しに行き、ようや
く練習できるようにしたという。監督やコーチがいるわけではないので、練習メ
ニューも、試合でのチームオーダーもみな、すべて自分達で話し合って決めているら
しい。
息子は、将来プロ野球選手になろうと夢を見るほど野球はうまいわけではないが、
「野球を好きだと」という気持ちは、野球選手を目指している子達には負けないくら
いのものを持っているだろう。そして、野球というスポーツの面白さやプレーの難し
さを知ったからこそ、プロ野球選手のすごさを実感して憧れを持ち、その選手達が所
属するチームも好きになったのだ。息子とは逆に、愛着を持って応援してきたチーム
があり、そのチームの選手達の活躍を楽しみにしている人もたくさんいらっしゃると
思うが、どちらの場合でも「野球が好きだ」という気持は同じだと思う。
しかし、今回の渡辺オーナーの発言には、野球が好きだという気持ちが感じられな
いと思う。確かに球団を経営していくには、「野球が好きだ」という気持ちだけでは
できないのかもしれない。息子にしてみれば、「チームのオーナーになるくらいの人
だから、ものすごく野球が好きで愛している人なのだ」と思っていたのに、「たかが
選手」などという発言が出てくることが信じられなかったのだろう。「あんな人が
オーナーだったなんて、なんかがっかりだ」と息子は言った。そしてしばらく考えて
から。「俺、巨人ファンをやめるよ。でも今までどおり、選手の応援はするし野球も
やるけどね」とそういった。
日本のプロ野球界を支えているファンの多くは、息子のように純粋に野球やチーム
が好きな人達ではないだろうか。そして、今プロ野球選手になっている人達も、そん
なファンの中から産まれてきたのだと思う。しかし、野球を愛する気持ちも、野球を
愛してくれるファンを大事に思う気持ちも持ち合わせないような発言を、平然として
しまうオーナーの姿勢がファンに伝わり、結果的に赤字ばかりの日本のプロ野球界の
現状を作り出してしまったのではないだろうか?
野球ファンが望んでいるのは、グランドでイキイキとそしてエキサイティングなプ
レーをする、選手たちの姿だと思う。是非オーナーの方達には、そんなプレーができ
る場を、選手達に提供できるようにためにも、ファンが球界に望んでいることに対し
て耳を傾けて欲しいと思う。
野球界がゆれていることは皆さんもご存知だと思う。合併をせずにできるだけ自分た
ちが愛する球団を存続して欲しい!と願う、野球ファンや、選手達の声が高まってい
るにもかかわらず、合併・1リーグ制への移行を押し通そうとするオーナー達。その
中でも、特に、巨人の渡辺オーナーの発言は、あまりにも高圧的なものがあり、
ニュースなどにも取り上げられることも多い。
そして先日、球団の存続を求める選手の代表である、労組日本プロ野球選手会の古
田会長が、「オーナーたちと話をしたいという気持ちはある。その方が(議論が)開
かれた感じがしていいのではないか」と話したことを受けて、渡辺オーナーは「無礼
なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が。立派な選手もいるけ
ど。オーナーと対等に話をする協約上の根拠はひとつもない」と発言した。
その報道を見て、小学6年の息子が「あのひと(渡辺オーナー)偉い人なの?」と
怪訝そうな顔をして聞いてきた。「巨人のオーナーの人だから、偉い人といえば偉い
かな」と私が答えた。すると「なんで巨人だけの、ただ1チームオーナーっていうだ
けなのに、全部に対して偉そうなことを言うの?」と聞いてきた。息子にしてみれ
ば、それは不思議で仕方が無いことだろう。
我が家の息子は、最近野球にはまっている。我が家の場合、夫が野球ファンではな
いために、最近まであまり野球中継を見たことが無かった。そのために、息子はあま
り野球に接する機会が無かったのだ。しかし小学校の高学年になってから、友達の影
響で松井選手のファンになり、巨人ファンになった。つまり、息子は遅咲きの野球少
年だった。
毎日、日が暮れるまで友達と野球をしてドロドロになって帰ってくる。しかし、町
内会で主催する野球チームには入ってはいない。それは、野球チームには、幼稚園頃
から野球をやってきた子が多くいまさら入りづらいことと、野球チームの運営がチー
ム員のお父さん達のボランティアによって成り立っていることにあった。チーム員の
子のお父さんが、コーチなどを買って出て練習や試合の手伝いをしているのだ。しか
し、我が家では夫は野球が得意ではないので、それを頼むのは難しいものがある。仕
方なく息子は、同じような理由から野球チームに入れない子達と一緒にチームを組ん
だ。
下町に住んでいる我が家の周りには、野球ができるほど広い公園は少ない。しか
も、すこし広い公園では、安全のために球技が禁止されているところばかりだ。その
ために、息子達は、練習場所を確保するのにもかなり苦労をしたらしい。地元の企業
が所有しているグラウンドに、自分たちで貸してもらうように依頼しに行き、ようや
く練習できるようにしたという。監督やコーチがいるわけではないので、練習メ
ニューも、試合でのチームオーダーもみな、すべて自分達で話し合って決めているら
しい。
息子は、将来プロ野球選手になろうと夢を見るほど野球はうまいわけではないが、
「野球を好きだと」という気持ちは、野球選手を目指している子達には負けないくら
いのものを持っているだろう。そして、野球というスポーツの面白さやプレーの難し
さを知ったからこそ、プロ野球選手のすごさを実感して憧れを持ち、その選手達が所
属するチームも好きになったのだ。息子とは逆に、愛着を持って応援してきたチーム
があり、そのチームの選手達の活躍を楽しみにしている人もたくさんいらっしゃると
思うが、どちらの場合でも「野球が好きだ」という気持は同じだと思う。
しかし、今回の渡辺オーナーの発言には、野球が好きだという気持ちが感じられな
いと思う。確かに球団を経営していくには、「野球が好きだ」という気持ちだけでは
できないのかもしれない。息子にしてみれば、「チームのオーナーになるくらいの人
だから、ものすごく野球が好きで愛している人なのだ」と思っていたのに、「たかが
選手」などという発言が出てくることが信じられなかったのだろう。「あんな人が
オーナーだったなんて、なんかがっかりだ」と息子は言った。そしてしばらく考えて
から。「俺、巨人ファンをやめるよ。でも今までどおり、選手の応援はするし野球も
やるけどね」とそういった。
日本のプロ野球界を支えているファンの多くは、息子のように純粋に野球やチーム
が好きな人達ではないだろうか。そして、今プロ野球選手になっている人達も、そん
なファンの中から産まれてきたのだと思う。しかし、野球を愛する気持ちも、野球を
愛してくれるファンを大事に思う気持ちも持ち合わせないような発言を、平然として
しまうオーナーの姿勢がファンに伝わり、結果的に赤字ばかりの日本のプロ野球界の
現状を作り出してしまったのではないだろうか?
野球ファンが望んでいるのは、グランドでイキイキとそしてエキサイティングなプ
レーをする、選手たちの姿だと思う。是非オーナーの方達には、そんなプレーができ
る場を、選手達に提供できるようにためにも、ファンが球界に望んでいることに対し
て耳を傾けて欲しいと思う。