軌跡
今日は、私の従姉の長男の結婚式だった

私の実家は、従姉どうしが丁度8歳づつ離れている

私と今回結婚した子のお母さんとが8歳、そして私の8歳下にまた従妹がいる

そして、その従妹と8歳離れて、今回結婚した子が生まれたのだ

もともと従姉とは隣同士で育っているせいか、一般的な「いとこ」という関係ではなくて、殆ど姉妹という感じだった

しかも、今回結婚した子が小学校に上がるまで、私の家の近所に住んでいたので

その子は私にとって年の離れた弟のような存在だった

いとこが旦那さんの転勤で引越し、私も結婚して実家からは離れて

時々、法事などで会っては「随分大きくなったなぁ〜」なんて思っていたけど

突然結婚するという連絡をもらい、今日の結婚式に至った

久しぶりに会ったその子は、もう「子」なんて呼んでは失礼なほど、りりしく立派な男性になっていた

かわいい奥さんの隣で照れながらも、コレからの二人の未来をしっかりとしたまなざしで見据えているように見えた

なにか言葉を掛けようかな?っていろいろ考えていたんだけど

彼の顔を見たら「おめでとう」という言葉しか出てこなかった

まだ20代の前半で所帯を持とうという彼には、こんなおばさんのつまらない説教くさい言葉より

今を祝福して、一杯喜んであげることの方がいいような気がしたからだ

披露宴も終盤になり、お決まりの花束贈呈

新郎新婦から、それぞれのお父さんへ渡していた。すると、いきなり大きなテディベアが2つ運ばれて来た

「花束は、コレまで大きくしてくれたお父さん達に渡してあげて」といった二人のお母さんたちに、子供達からのちょっとしたプレゼントだった

しかも、そのテディベアは、新郎新婦それぞれが生まれた時の体重と同じ重さに作られたものなのだという

熊の足の裏の部分に、今日の日付と、それぞれの名前と産まれた日が刺繍してあった

さすがの従姉も、大粒の涙を流していた

スポットライトの中の彼の姿を見ていたとき、私は「ハッ」とした

彼らの姿が、一瞬子供達と重なって見えたのだ

今日家に帰ったら、息子と娘をギュッって抱きしめてやろう!彼らが私の元へ来てくれた日みたいに

そんな気持ちになる、とても素敵な結婚式だった