何気ない日常
イルミネーションと音に溢れ
雑踏の中に紛れつつ
立ち止まったその先に
流れる車のライトが
濡れるアスファルトに反射して
辺りに光を撒き散らす

雨が雪に変わったとき
辺りの音が変わってゆく
水の音は掻き消され
行き交うライトも用心深く
雪の景色を照らして行く

待ち人来たらず
タバコの灰を灰皿に落としつつ
凍える指が苛立ちを示す

その現状とは裏腹に
空から舞い降りる雪は真っ白で
見上げる心を埋めて行く