早過ぎる死
20日に、モトGP世界選手権に参戦中の、加藤大治郎選手が帰らぬ人となった。

6日に、鈴鹿サーキットで行なわれた、モトGPのレース中の事故で、頭部を強打し意識不明の重体に陥っていたのだが、懸命の治療も届かず、帰らぬ人になってしまった。

私は、昔バイク乗りだった。2歳違いの弟が、学生時代にバイクのレースをやっていて、そのレースサポートにも良く出掛けていた。
そのせいか、子供にカートをやらせているにも係わらず、私の心は今でもライダーだった。

私は結婚して、やむなくバイクを降りてしまったが、それからもずっとGPのレースを欠かさずチェックしてきた。

加藤選手も、デビューした時からのFANだった。

162cmの小柄な体格、まだあどけなさが残るマスク。何処にでもいるバイク小僧といった感じの選手だったが、そのライディングセンスには光るものがあり、瞬く間に「天才ライダー」の名を与えられることになった。

250ccクラスでチャンピオンになり、昨年から最高峰であるモトGPクラスで990ccという、モンスターマシンを扱うことになる。

ライダーには、小柄な選手が多いとはいえ、あの体格であの大きなマシンを扱うのは、かなり大変だったと思う。

確かに、250の時とは違って、そのレース運びにも苦労の跡が伺われた。

それでも、彼の天性のセンスで結果を出し始め、今年は頂点をも狙えるのでは?という期待を持って臨んだ年だった。

モータースポーツにはどうしても危険がともなう。
いかに安全対策を施してあるサーキットでも、事故は起き、その結果ライダーやドライバーが命を散らすことになる。

だからこそ、公道でレースまがいの行為をする事などもってのほかだと私は思う。

それは、モータースポーツを甘く見ることになり、サーキットで限界に挑んで命を散らしてしまった偉大なる英雄達を侮辱することにもなると思う。

加藤大治郎選手のご冥福を、心からお祈りします。
だいちゃん、ご苦労様でした。