夜更けの雨
夜更けの街に雨が降っていた

真っ暗な夜空に閃光が走り、遠くで雷鳴がしていた

コンクリートに激しく打ちつけられた雨粒が砕けた水煙で、窓の外は白く煙って見えた

その1つ、1つの雨粒は、ついこの前までの夏の夕立と違って

なんだかとても重く、暗く冷たい物に感じたのは

夜空の暗さのせいだろうか?

それとも、雨に打たれる木々の葉の色のせいだろうか?

夜更けの街に雨が降る

重く冷たい雨が降る

こうして雨が降るたびに

街は次第に秋色に塗り替えられていくのだろう