「ヤムナー川の対岸」
<<インド>>--アグラ--


タージ・マハルの裏を流れるヤムナー川の対岸の光景。

滔々と流れるヤムナー川の対岸には、タージ・マハルを守る小さな塔が立っている。

はるか彼方には、このタージ・マハルを建てたシャージャ・ハーン王が幽閉されていた、アグラ城の楼閣がかすかに散見出来る。

王はあの城の牢獄から、毎日此処を眺めていたようである。

平家物語の一説ではないが、奢れる者は久しからず、ただ春の夜の夢如し、とは良く言ったものである。

彼にとっては、この霊廟は砂上の楼閣で有ったのかも知れない。