「香り」
> -川越-


この露店の前を通ったら何とも良い香りが漂って来た。

鮎の塩焼きを売っているのだろうか。
此処は駅前だから、どうやら一般の露店商ではなく、街の商店の出店のようである。

この塩焼きの魚だけを食べる人もいるようだが、私には矢張り酒の肴で、アルコールが無ければ食べれないのじゃないと思った。

直火で焼いているから熱いのだろうか。
魚を焼く女性も、手に軍手を嵌めて、濡れタオルを手首に巻き、直に串に刺した魚を炭火にかざしてひっくり返していた。

それにしても見事な数の鮎である。