「広い空」
> -川越-


暮れて行く夕空をバックに山車が遠ざかっていく光景。

蔵造りの街並みを山車が過ぎて行く。
電柱や電線の無い空が、何と爽やかで広々としている事か…

こんな光景を見ていると、人々でごった返す雑踏は敢て脇役にして、空を主体に撮って見たくなって狙った一枚である。

山車を引く掛け声や、人々のざわめきが、広い空に吸い込まれていくような錯覚にとらわれる。

いにしえの街並みは、かく有ったのだろうと、不思議な感覚を憶えながら、祭りの昔を偲んでみたのであった。