浦安.COM総合研究所 02秋シーバスダービー参戦記 その十一
パワーシラスを追い駆けてくるランカークラスシーバス。
『食え!食え!』望みは天に通じたのか、そのランカーシーバスは重低音のゴボッ!と言う捕食音と共にパワーシラスを咥えた。
ベイルを上げ、ラインを出す。10メーターほど走らせると共にベイルを戻し、いざ戦闘開始!

2002.10.14
18:30〜20:15
世の中お休みだと言うのに、我が勤め先は就業日。キンコンカンと終業の放送が流れるが報告書の作成が終わらない。何とか18:15に終わらせマリーナに出撃。
今日はおニューのホワイトPEラインである。リグに3.5gのジグヘッドとパワーシラスを付けてのシーバッシング。何故ワームかと言うと、今日は小潮で潮が動かない。こう言う日はハードルアーよりもソフトルアーが有利なのだ。
リグが軽すぎる為か、いきなりのライントラブル。7mほどラインをロストする。
マリーナ堤防でボトムをバンピングすると40cm弱の可愛いシーバスをゲット。写真撮影もせずリリース。
マリーナ港内や堤防ではワームを突つくようなバイトは切れ間無く発生するが小型のセイゴとイナッコであろう。場所を鉄鋼団地に移動。
鉄鋼団地ではボトムバンピングによるテクトロとキャストを繰り返す。横付けされている船をやり過ごした場所でキャストをすると50cmほどのシーバスがヒット。タモを使わず抜き上げ様とすると水面でフックアウト。
伝平橋までテクトロとキャストを繰り返して向かう。
伝平橋からキャストしているアングラーに40cmクラスのシーバスがヒットしたようだ。今日は伝平橋でキャストしているアングラーが多い。お祭りを嫌って若干下流に下がりキャスト開始。
数投目にU字メソッドしているパワーシラスに大型のシーバスが薄暗い明かりの中追い駆けてくるのが確認された。
近づくに連れ、そのシーバスが只者の大きさでないことが分る。
『ランカーだ!それもメータークラス』
心臓が高鳴る。
足元まで寄ってきたパワーシラスに、プラグの帝王鳥居流の必殺ツバメ返しを掛ける
『食え!食え!』
ゴボッ!ランカーシーバスはパワーシラスを咥えた。ディップからワームまでの距離は数mしかない。ここで合わせを入れれば全てが終わる。
頭の中のすべてのロジカルと体が刹那的に動く。コンマ何秒かの時間でベイルを上げラインテンションを0にし、シーバスを泳がせる。
これはハードルアーでは使えない技。ソフトルアーだけに許されている技である。
スプールからラインがゆっくりと流れ出る。もう既に20回転分以上出ているであろう。
ドラッグの強さを確認し、ベイルを戻す。その次にはスプールを左手でしっかりと押さえロッドを思いっきりしゃくり上げ合わせを入れる。
グオ〜ンと言う衝撃が体を襲う。物理的な衝撃だけなのか、心の動揺も加わっているのか分らないが、感じた事がない衝撃。
シーバスは下に下にと走る、決して上がってこようとはしない。ドラッグが唸る。
『重い…』
既にリールはオンボロと化したザウバーVS1000Zi。メンテナンスをしてもドラッグは一定にはならなくなっている。
シーバスはこちらを向いているのか、思ったよりも簡単に水面まで上がってきた。
『でかい!!タモには入らん』
口を開けて上がってきたシーバス、その口は子供の頭さえ咥えられそうな大きさである。
それでも右手をタモに伸ばそうとした刹那、ロッドはすべての応力を失い一直線に戻ろうと反復運動を開始した。
『えっ?!なに?』
見えていたシーバスはゆっくりと反転しながら水面を泳ぎ悠々と闇に消えていった。
『なぜ…』
パワーシラスが取れて無くなっているジグヘッドを見てみるとフックが完全に伸ばされている。それほどの応力を加えた覚えは無いが、やはり相手が大物過ぎたのであろうか?
ただ私はその場に呆然と佇むだけであった。


★今回の収支★

★費用
☆全走行距離:(会社〜ネット裏) 約2.0km
☆ガソリンの燃費と費用:出張途中なのでタダ
☆釣り具代:ロスト及び使用し再利用不可能な道具 \0−
☆雑費:\0−
★合計 \0−

★釣果
☆バイト無数 ヒット4 ゲット1 40cm弱

★タックル
☆ロッド・・・・・・オーシャンブルー ベイスペシャル8”8
☆リール・・・・・ザウバーVS1000Zi
☆ライン・・・・・PEライン0.8号
☆リーダー・・・フロロカーボン4号をビミニツイストでダブルラインを作ったメインラインとフイッシャーマンノットで結束。その先にダブルクリンチングノットでスナップを結束。
☆ルアー・・・・パワーシラス 旧型アスリートF9(チャートバック)