まさにロング・・・ですが
*
私は 北川悦吏子(Eriko)さんの作品が好きだ

彼女はシナリオライターとして デビューから今日まで
数多くの名作ドラマを生み出してきた

「素顔のままで」「あすなろ白書」「君といた夏」
「愛していると言ってくれ」・・数え上げたらきりがない

なぜか北川さんのドラマのシーンとセリフが頭に浮かんでくる 
とくに「ロングバケーション」の瀬名(木村拓哉)と
南(山口智子)の掛け合いシーンやセリフ
これががいいんだなぁ~


「あ、あなた東京の人? わかってないなあ。
 田舎って八つ墓村みたいなのよ。
 結婚式に花婿に逃げられた娘なんて 
 忌み嫌われて 石投げられて 樽の中宙吊りにされちゃうん だから」
「それ 犬神家ですよ」
                 南と瀬名


「目指すは心のロッキーよ。 心を鍛えるの。
 めげない。あきらめない。負けない。」
「僕は心のパンチドランカーだ」   
                 南と瀬名

 何をやってもダメな時ってあるじゃん。
 うまくいかない時。 そんな時はさ
 神様がくれた休暇だと思って
 無理して走らない 焦らない 頑張らない。
                 瀬名


「これ以上、亮子ちゃん(松たか子)の気持ち
 読み間違えると、アウトなんですから。
 ぼく 崖っぷち歩いてるんですから」
「突き落としていい?」
                 瀬名と南


「大丈夫。2番手には2番手の口説き方があるの」
「何か、いやな話だな」
                 南と瀬名

「・・ねえ、桃ちゃん、私ってババア?」
「えっ・・・?」
「もう、恋愛の現役はとっくに過ぎたの?」
「・・どういうことですか?」
「もう監督として、ベンチからサインを送るしか
 役目は残ってないの?」
                 南と桃子(稲森いずみ)

「誰か好きになって、その人が自分のこと好きだと、
 人って素直になれるんだよね、きっと」
「・・・どうして?」
「どうしてかな。 ホッとするからじゃない?」
                 南と瀬名

 
なんかさ、暇になったら電話するって、
 もう二度と電話かかってこないような気ィしない?
                 南


「例えば、私のダンナが死んじゃったらさ、
 瀬名と再婚してあげてもいいよ。
 私65だとすると、瀬名は59か・・・
 もう歳の差なんか関係ないね」
「やだね。 俺は、59だったら55の女の子がいい」
「ロリコン」
                 南と瀬名

 
 は~い、桃子です。 
 ただいま桃子は森にお花をつみに出掛 けています。
 あっちょんぷりけと言いましたら メッセージをどうぞ。
 あっちょんぷりけ☆
                 桃子の留守電

 
 好きなもんは好きなんですよ!
 好きって気持ちは止められないから、
 世界で一番えらいんです!      桃子

 
 ・・・瀬名さん。いい人だけど、いい人で優しいけど、
 いろんな人にやさしくて、
 いろんな人ちょっとずつ傷つけるんですよね
                 るう(りょう)

 そんなの瀬名のせいじゃないってわかるよ。
 るうちゃん。 わかってて、それでも、
 誰かのせいにしたいんじゃないかな。
 悲しいじゃん、 ふられるのは。
                 南

「相変わらず あんたいいやつだね」
「おかげさまで」
                 南と瀬名

 
 ・・・恋・・というのは、テンション高いもの
 だから みんなそれが一番 大切なような気がしますけどね
 僕はそうは思わんです。
 そばにね いる人を大切に・・・。
 部屋でね 自分を待ってくれてる人を大切に・・・。
                佐々木教授(森本レオ)

「いくつ?」
「おさとう?」
「こんなとこでボケてどうする。 コーヒーのんでないよ」
                瀬名と南

「思ってないよ」
「思った」
「言ってないことまで怒るなよ」
「言ってないけど、目が言った!」
「屁理屈」
                 瀬名と南

 でもさ あんたも いいかげん
 結婚して人にしあわせにしてもらおうっていう
 他力本願やめたら  
                 瀬名

 自分の才能の限界に気づくのも
 大切な才能でしょう。
                 瀬名

「私は憎まれるくらいなら 忘れられた方がいいな」
「姉ちゃん・・・ホントに人好きになったことある?」
                 南と真二(竹野内豊)

 好きなことを 好きなように やれるやつっていうのはさ
 翼をもってんだよ
 翼を持ってないやつは
 いくら飛びたいと思っても飛べないんだよ。
                 真二

「神様がもう ピアノ辞めろって言ってんだよ。
 いつまでも しがみついてる俺にさ」
「神様のせいにしないでよ」
                 瀬名と南

 
 5月に表参道歩いてるだろう。
 そうすると風が吹いて 頭の上の緑が揺れる音がする。
 上見ると木漏れ日がきれいでさ ああ 撮りたいっと思う。

 小学校近くの信号でさ 赤が緑になるの
 待ってる子どもたち 三人くらいいるだろう
 もう すっげーワクワクした顔でさ 
 こいつら 緑になったとたん走り出すんだろうなって感じだ よ。

 こいつら 信号一つでこんなに目が輝くんだと思うとさ
 もう 心はシャッター押してんだな。
                  杉崎(豊原功補)


「私 自信ないんです。 
 今まで男の人とつきあったことない から・・・
 何か いろいろ間違ってるんじゃないかって・・・」
「間違ってたって・・・大丈夫だよ」
「え・・・?」
「ちゃんと ふたりの気持ちがあれば うまくいくよ」
                  亮子と瀬名


「先輩はね やさしくしてほしいな・・って思ってる時に
 すごく上手にやさしいんだよね。
 時々 やさしすぎて泣きたくなる」
「完璧じゃん」
「完璧・・・」
「何でもてないんだろ」
「もてるでしょ」
「もてないです。 さっき ふられたばっか」
                   亮子と瀬名

「不思議な思考回路だね。 
 淋しくなるね くらい言ったらどう?」
「・・・淋しくなるね」
                   瀬名と南

「最後に 一つ お願いしていい? 
 あの曲 弾いて」
「・・え・・・?」
「あの曲」
「・・・あの曲って あの曲?」
「うん・・・。 私。 お嫁に持っていくから」
                   南と瀬名

「沈没しそうな船があります。 
 ひとりだけたすけることができます。
 さて あなたは誰を助けますか? っていうやつ
 私 嫌いなんですよね。

 だって なんでわざわざ そんな悲しいこと
 考えなきゃいけないんですか?
 どうせだったら もっと楽しいのがいいなあ・・・」
「例えば?」
「うーん  コンビニでビールを買うついでに
 花火を買いました。
 空気の澄んだ夏の夜 さて あなたは誰といっしょに
 花火をしたいと思いますか?」
                桃子と南

「男と女って向き合ったとたん しんどくなるね。
 喧嘩して 嫉妬して 傷つけ合って」
「逃げ場ないですからね。
 今まで セコンドで応援してくれた人が正面に来て
 対戦相手になるんですもんね」
                南と桃子

 もっともっとわかって欲しくて
 もっともっと愛して欲しくて。
 もっともっとわかりたくて。
 もっともっと近づきたくて。
 
 本当はうれしいのに 怒ってみせたり
 本当は悲しいのに  平気なふりしたり。
                     桃子

 
 怖くてね。 私が思うほど 瀬名は私のこと
 好きじゃないんじゃないかって。
 もし コンクール通ったら 
 ひとりでボストン行っちゃうんだろうなって・・・。
 あいつってそういうやつじゃん。
 そしたら 私 うまくあいつのこと 
 忘れられる かなってさ・・・
 先回りして あきらめてるんだよね。
                   南


 恋がね 人生っていう夜空にまいた星だとすれば
 真二さんとのことは わたしにとっては一番星なんです
 だから 忘れないんです。
                   亮子

 
 瀬名とだったら ケンカの日があっても
 気まずい日があっても 泣きたい日があっても
 三日後にはきっと楽しい日が来ると思える。
 
 どんなことが合っても どんな日があっても
 挽回できると思う。
                    南

 
 
ロンバケのセリフの中から 私のお気に入りのフレーズを
ごく一部取り上げてみました。
(このドラマがお好きでない方もいらっしゃると思いますが
 そこはそれ・・笑って許してくださいね)

目を通していただいた方の中には 当時の「ロンバケ」のシーンを
思い浮かべられた方もいらっしゃると思います。

私にとって この作品は心から楽しめた感動のドラマでした。


「ロング バケーション」はもとより 
北川悦吏子さんの手がけた作品は全て 
人の心に残る名作ドラマであると言っても 
過言ではないと思います。


北川悦吏子さんですが 現在 病と闘っておられます
十年ほど前から ある病気を抱えられていて
最近になって手術を受けられました。

一日も早く完治され 十分休養をとられて 
また新たな作品に取り組んでいただきたいと思います。


シナリオを作家 北川悦吏子さんは
私にとって永遠の憧れの人です。

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