2003 12/12 14:25
Category : 日記
先日、私立中学の説明会に行った友人と話す機会があった。友人が行ったのは、すべ
り止めといわれる中堅の私立の女子校である。
まず、学校の施設が充実していることに驚いた。その次に、学校の勉強だけでも、セ
ンター試験の8割は行ける。という校長の言葉にも驚いた。中高一貫教育と言うこと
で、高校2年生までには、高校までの教育課程を終えてしまい、高校3年生は、受験
勉強に専念出来るようにカリキュラムを組んであると言う。これは、私達が中学生の
ころにも、私立の学校では良く言われていたことだが。東大などの合格率が何位と言
われるような学校ではなく、一地方の女子高の校長先生から出た言葉であるというと
ころに驚きを隠せなかった。
そのためには、現在一般的に使われている教科書では、教材として不足なので、各教
科において、独自の教材を作成して授業に使っているのだと言う。また、中学のうち
から、放課後や夏休みなどの長期休暇に、補習授業も行なっているという。つまり、
予備校に通わなくても、大学受験まで学校で面倒を見るシステムになっているという
のだ。私は、彼女の話しを聞きながら、少し前の読売新聞の投稿欄に掲載された、女
子高校生の投稿を思い出していた。
彼女は現在公立高校に通いながら、大学受験のために勉強をしている。しかし、ゆと
り教育の導入で、学校の授業では、教科書が最後まで終わらないこともしばしばあり、
行事以外は土曜日も休みなので、自分で勉強しなくてはならない。しかし、私立高校
に通う人達は、土曜日も授業があり基本的に学校で教えてもらえることが多いので、
有利だという。公立高校でも、受験用のシステムを導入してもらえないのだろうか。
という訴えだった。私はこれを読んで、高校とは予備校の代わりに通うところではな
いのではないか、と思ったのだが。説明会ではっきりと明言する学校がある程、現実
には高校が予備校化してきているのだと実感した。
確かに、これから少子化が加速する時代を迎えて、いかに生徒を確保していくか、と
言うことは、私立の学校にすれば経営上絶対にクリアしなければならない問題である
だろう。それには、生徒やその保護者が望むように、高校を予備校化して、一人でも
多くの卒業生を、国公立や有名大学に合格させることが必須であるのかも知れない。
逆に言えば、そのために高い授業料を払って私立の学校に行かせるのかもしれない。
だが、高校は大学の予備校として存在するのではないはずであり、それを全面に打ち
出してしまうこともあまり良いこととは言えないのではないかと思う。
ゆとり教育を実施して、確かに小学生は夏休みの宿題が減り、土曜日も休みになり時
間的なゆとりができたのかも知れない。しかし、中学の先生からは、小学校で基本的
なことがきちんと学習できていないことからくる、子ども達の学力レベルの低下には
めに余るものがある、との声が上がっているのも事実だ。
中学では、休みになった土曜日は、びっしりと部活動の予定が入っていることが多
い。小学校での学力不足を補うためか、夏休みの宿題もかなりの量が出るところが多
い。しかも、公立中学では、殆どの子どもが高校受験をしなくてはならず、中学校に
入ったとたんに、その現実を目の前につきつけられる。そのため、子ども達はその
ギャップに振りまわされているように見える。ゆとり教育のゆとりとは、本当に子ど
も達にゆとりを与えているとは思えないのは、私だけでは無いだろう。
長引く不況で、大学に進学しなくては、なかなか定職につくこともままならないとい
う状況で、国公立ばかりではなく私立の多くの大学までセンター試験の結果によって
合否を決めてしまっている現実がある。子ども達にゆとりを与えたいのだとしたら、
一番上に漬物石のように重たくのしかかっている、大学受験や高校受験の方法を根本
から見なおすことの方が先ではないのだろうか。
り止めといわれる中堅の私立の女子校である。
まず、学校の施設が充実していることに驚いた。その次に、学校の勉強だけでも、セ
ンター試験の8割は行ける。という校長の言葉にも驚いた。中高一貫教育と言うこと
で、高校2年生までには、高校までの教育課程を終えてしまい、高校3年生は、受験
勉強に専念出来るようにカリキュラムを組んであると言う。これは、私達が中学生の
ころにも、私立の学校では良く言われていたことだが。東大などの合格率が何位と言
われるような学校ではなく、一地方の女子高の校長先生から出た言葉であるというと
ころに驚きを隠せなかった。
そのためには、現在一般的に使われている教科書では、教材として不足なので、各教
科において、独自の教材を作成して授業に使っているのだと言う。また、中学のうち
から、放課後や夏休みなどの長期休暇に、補習授業も行なっているという。つまり、
予備校に通わなくても、大学受験まで学校で面倒を見るシステムになっているという
のだ。私は、彼女の話しを聞きながら、少し前の読売新聞の投稿欄に掲載された、女
子高校生の投稿を思い出していた。
彼女は現在公立高校に通いながら、大学受験のために勉強をしている。しかし、ゆと
り教育の導入で、学校の授業では、教科書が最後まで終わらないこともしばしばあり、
行事以外は土曜日も休みなので、自分で勉強しなくてはならない。しかし、私立高校
に通う人達は、土曜日も授業があり基本的に学校で教えてもらえることが多いので、
有利だという。公立高校でも、受験用のシステムを導入してもらえないのだろうか。
という訴えだった。私はこれを読んで、高校とは予備校の代わりに通うところではな
いのではないか、と思ったのだが。説明会ではっきりと明言する学校がある程、現実
には高校が予備校化してきているのだと実感した。
確かに、これから少子化が加速する時代を迎えて、いかに生徒を確保していくか、と
言うことは、私立の学校にすれば経営上絶対にクリアしなければならない問題である
だろう。それには、生徒やその保護者が望むように、高校を予備校化して、一人でも
多くの卒業生を、国公立や有名大学に合格させることが必須であるのかも知れない。
逆に言えば、そのために高い授業料を払って私立の学校に行かせるのかもしれない。
だが、高校は大学の予備校として存在するのではないはずであり、それを全面に打ち
出してしまうこともあまり良いこととは言えないのではないかと思う。
ゆとり教育を実施して、確かに小学生は夏休みの宿題が減り、土曜日も休みになり時
間的なゆとりができたのかも知れない。しかし、中学の先生からは、小学校で基本的
なことがきちんと学習できていないことからくる、子ども達の学力レベルの低下には
めに余るものがある、との声が上がっているのも事実だ。
中学では、休みになった土曜日は、びっしりと部活動の予定が入っていることが多
い。小学校での学力不足を補うためか、夏休みの宿題もかなりの量が出るところが多
い。しかも、公立中学では、殆どの子どもが高校受験をしなくてはならず、中学校に
入ったとたんに、その現実を目の前につきつけられる。そのため、子ども達はその
ギャップに振りまわされているように見える。ゆとり教育のゆとりとは、本当に子ど
も達にゆとりを与えているとは思えないのは、私だけでは無いだろう。
長引く不況で、大学に進学しなくては、なかなか定職につくこともままならないとい
う状況で、国公立ばかりではなく私立の多くの大学までセンター試験の結果によって
合否を決めてしまっている現実がある。子ども達にゆとりを与えたいのだとしたら、
一番上に漬物石のように重たくのしかかっている、大学受験や高校受験の方法を根本
から見なおすことの方が先ではないのだろうか。