何の為に?
先日、娘のクラスのお母さんと話していた時のこと

ひょんな事から、家の子供達がレーシングカートをやっていて、前回のレースで娘が大人に混じって五位に入賞したという話になった

しかし、そのお母さんは、娘がレーシングカートをやっていることも、ましてや入賞したことも知らなかった!といい

「なんで、もっと学校でアピールしないの?」と言った

言われた私の方が「何で?」と思った

別に家は、学校でアピールするためにカートやっている訳ではない。あくまで娘は、走ることが好きで、もっと上手くなりたい!と走っているのだ

それに娘は仲のいい友達や、応援してくれてる担任の先生には話しをしているのだから、それ以上アピールする必要があるのだろうか?と私は思ったのだ

私が返事に詰まっていると、「そんなことやらせて『スピード狂』にしたいの?」と、そのお母さんは言葉を続けた。

これにはホトホト返答に困った。「将来はF1ドライバーでも目指しているの?」と聞かれることは良くあるが、「スピード狂」とは恐れ入った。今の時代に「スピード狂」等という古臭い言葉を使う人がいるということにも私はかなり驚いていたのだ

モータスポーツは、立派なスポーツである。実際にカートに乗ってみれば分かるが、全身の筋肉を使って、それこそ五感全てを総動員しないときちんと走ることはできない。

始めてカートに乗った大人の人が、そこそこのスピードで五分走っただけで、膝が笑って一人ではカートから降りることも出来ないほど、クタクタになってしまい、筋肉痛が翌日以降も残るほど体力を使うのだ。

しかし、モータースポーツに関しての知識も正しい認識も持ち合わせていない人に、立ち話程度の短い時間に、「カートは、れっきとしたスポーツなんだ」ということを理解してもらうのは難しいので、「そんな事ないよ、ただの習い事よ」といってお茶を濁してしまった

家に帰ってから、娘にそのことについて話を聞いてみると、「だって友達には話しているけど、○○さん達には話しにくいんだもん。なんていうか?自慢しているみたいに取られるし、私は誰かに自慢するためにカートやってるわけじゃないもん。」

娘の話しに、私は思わず頷いてしまった。

私は、そのお母さんとは、今までほとんど話しをしたことがなかったのだが、そのほとんど初対面に近い状態でいきなり「スピード狂」と言われたのだ。

懇談会でのその人の発言など聞いていても、多分、その人は自分が辛口(?)である、という認識は持ち合わせていないだろうと感じられたので、娘さんも、また「しかり」なのかも知れない

まあ、当の娘が、自分がカートをやる意義をしかっり持ち合わせているのだから、それでいいのではないかと、娘と話しながら私は思った