「到着」
<<インド>>--アグラ--


列車は我々の下車駅であるサウンドラ駅に到着した。

9時間に及ぶ寝台特急列車の旅も、やっと到着と言った感じである。

この間、体調を崩した仲間は、一晩中吐き気に襲われて一睡も出来なかったというから、さぞ苦しかったことであろう。

駅には我々の荷物を、駅構外に停車している車まで運んでくれるポーターが居る。

三つのキャリーー・ケースを頭に載せて運ぶのだから、大したものである。

彼の頭の一番上に載せているのが、私のキャリー・ケースである。

私は10日間くらいの旅なら、この機内持ち込み用のキャリー・ケース一個で済ませてしまうのが常だ。

しかもこのケースの中の2/3位のスペースを、写真やビデオの機材を入れたバックで占めてしまっている。

旅も慣れてくると、不要な物を全て省いて、必要最小限の必需品だけになると言った具合である。

この駅、如何にもローカル駅と言った感じで、やれやれやっと着いたといった気分になったものである。