2010年04月の記事


「サウンドラ駅」
<<インド>>--アグラ--


翌朝到着した駅構内の光景。

インドの長距離列車の駅はかなり長い。

列車の連結車両数が多いから、必然的に駅も長くなる。

相当歩かないと、駅構内から出る架橋にたどり着かない。

その間、我々の三つのキャリーー・ケースを頭に載せたポーターは、黙々と歩くが、その速さは目を見張るものがある。

我々空身の人間より早く歩くので、着いていくのに苦労するくらいだ。

駅構内には、人間だけでなく、犬もいれば牛もいる。

一体彼等は何処から入り込んでくるのだろう、日本の駅に犬がいれば、ちょっとしたハプニングと言った所だろうが、インドでは日常の光景のようで、誰も気にする人は居ない。

写真では見えないが、牛まで構内をうろつくのだから驚きである。
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「到着」
<<インド>>--アグラ--


列車は我々の下車駅であるサウンドラ駅に到着した。

9時間に及ぶ寝台特急列車の旅も、やっと到着と言った感じである。

この間、体調を崩した仲間は、一晩中吐き気に襲われて一睡も出来なかったというから、さぞ苦しかったことであろう。

駅には我々の荷物を、駅構外に停車している車まで運んでくれるポーターが居る。

三つのキャリーー・ケースを頭に載せて運ぶのだから、大したものである。

彼の頭の一番上に載せているのが、私のキャリー・ケースである。

私は10日間くらいの旅なら、この機内持ち込み用のキャリー・ケース一個で済ませてしまうのが常だ。

しかもこのケースの中の2/3位のスペースを、写真やビデオの機材を入れたバックで占めてしまっている。

旅も慣れてくると、不要な物を全て省いて、必要最小限の必需品だけになると言った具合である。

この駅、如何にもローカル駅と言った感じで、やれやれやっと着いたといった気分になったものである。
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「朝の沿線」
<<インド>>--アグラ--


再び列車は走り出し、通り過ぎる村の光景が目に飛び込んでくる。

何の変哲も無い沿線の光景だが、何となく懐かしさを覚える村の佇まいなのである。

沿線の脇にはゴミの山が広がり、粗末な家や店の様子が、昔の私が少年だった頃の日本の光景とラップする。

こんな小さな店先の、駄菓子やアイスキャンデーの旗に釣られて、小遣いを握り締めて飛び込んだものである。

少年時代の夏は、絶えず裸足で走り回ったのが懐かしい。

まだ朝が早く、日の出前なので、村に人影が見えないが、朝靄に霞む地方の村の雰囲気が、一層郷愁を思わせるのであった。
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「朝の踏切」
<<インド>>--アグラ--


暫くこちらのページはメンテをしなかったが、久々にインドシリーズに戻った。

寝台特急列車が、途中駅で停車した後、再び発車した時の光景である。

踏切には一応遮断機は有るが、踏切の中に入り込んで、我々の列車が通り過ぎるのを待っている男達が居る。

反対車線に列車が来たら危険この上ないが、彼等は列車が滅多に来ない事を知っているのであろう。

現代の日本では、とても考えられない光景で有るが、私が子供の頃は、線路を横切る道には遮断機すらなく、線路道を歩いて近道をし、列車が来るかどうかを線路に耳を当てて確認したものである。

時には川に架かる鉄橋の途中で、列車がやって来るのを確認して、慌てて川に飛び込んだ事すらあった。

こんな光景を眺めていると、そんな少年時代が懐かしく思い出されたものである。

それにしても踏み切りで待っているトラクターや軽トラックの荷台には、労働者らしき男女が乗っているが、これから何処かの作業場に向かうのであろうか。
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