2010年01月の記事


「停車駅」
<<インド>>--アグラ--


主要な駅で10分くらいの停車時間が有った時の光景。

一晩中走り続けた列車も、夜明けと共に数駅の停車があった。

列車が停まると、ご覧のように乗客が一斉にホームに降りて、外の空気を味わう。

特に窓に鉄格子の付いた様な三等客車の乗客は、椅子に座り続けて夜を明かしたのだから、外の空気は一段と気持ちの良いことであろう。

ヤカンを持った男が居るが、彼はチャイを売り歩いている男である。

手前に腰を掛けている老婦人は、一族郎党を引き連れての旅の途中のようである。

この後、彼女たち家族の集合写真を撮ることになるが、さてどんな一族なのであろうか。

驚いたのは、この列車の反対側の乗降口からも人々が線路に下りて、一斉に用足しを始めた事である。
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「平原の朝②」
<<インド>>--アグラ--


寝台列車の窓から見る、インド平原の朝の光景その2。

此処にもペットボトルを持った男が歩いている。

言わずと知れた、朝の用足しに出掛ける光景である。

(参考までに、インドでは左手で用足しの後の始末をするから、不浄の手とされ、決して左手で握手をしたり、物を食べてはいけないのだ、食事も右手でじかに料理を取って食べるのである)

赤い服を着たおばさんが居るが、一体彼女は何をしているのだろう。

まさか女性までが、野原で用足しをすると言うことは無いのであろうが、様子は分からない。

小さな男の子が、線路際に佇んでいるが、彼はきっと停車した列車を眺めているのだろう。

朝霧に霞んだ光景は、彼等の行動すら浄化してしまうほどに、幻想的であった。
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「平原の朝」
<<インド>>--アグラ--


寝台列車の窓から見る、インド平原の朝の光景。

列車に揺られる事6時間、やっと白々と夜が明け始めた。

ベットから起き出して、外を眺めると、朝靄に霞んだ清々しい野原の光景が目に入った。

ペットボトルを持った男が野原を歩いている。

更に列車が進むに連れて、あちこちで野原にしゃがみ込んでいる人が多いのに気付いた。

何と彼等は、朝の用足しをしているのである。

ペットボトルの水は、用を足した後、手で尻を拭い、ペットボトルの水で手を洗って、用足し終了と言う具合である。

中には用足しをしながら、列車に手を振っている子供もいるから、何とも長閑な話である。

嘗ての日本の田舎でも、こんな光景を見掛けたものだが、その頃はペットボトルなど無かったから、木の葉が紙の代用だったことを思い出したのであった。
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「遠望」
<<インド>>--アグラ--


新年明けましておめでとうございます。

インドシリーズも三年目に入った。

インドは、私が訪問した後、色々な意味で大いに世界の注目を浴びた。

矢張りインドは、巨大で秘めた底知れぬパワーを持った、眠れる獅子の国と言えるだろう。

この世界遺産である白亜の殿堂タージマハルにしても、たった一人の王サージャハンが、亡き愛する妻のために建てた墓所であることからして、常識では考えられない事実である。

多分そう遠くない将来、先進国を凌駕するほどの力を持つことは、想像に難くない事である。

世界の地図は、先進国と発展途上国との間のせめぎ合いが今後一層強くなり、徐々に塗り替えられて行く事であろう。

日本も今の平和の中で惰眠を貪っている内に、発展途上の国々に後塵を排する事のないように、確り国造りをして行かなければならないだろう。

この一年が、新規一転発展の年となるよう祈るものである。
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