「二等寝台車②」
<<インド>>--ヴァラナシ--


向かい側の二段目のベットで寝ていた男の子。

私のベットの前には、インド人の家族が寝ていた。

一番下にご主人、二段目がこの男の子で、三段目に奥さんが寝ている。

この子も安眠出来ないらしく起きていたので、私がカメラを向けたらびっくりした所をパチリ。

彼の頭の上の天井の高さからして、如何に私がその高さの低さに苦労したか想像出来るだろう。

ベットから起き上がる時に、頭が天井につかえてしまうのが、如何に苦しいことか、この時始めて知った次第である。

日本のカプセルホテルでさえ、こんな低い天井は無いのではないだろうか。

しかし冷房付きの寝台車に乗れる人は、インドでは富裕層である。

我々の乗る二等寝台車の隣に連結している三等車は、冷房無し、ベット無しの、鉄格子の嵌まったような窓の付いている劣悪な環境なのだから。