「闖入者④」
<<インド>>--ヴァラナシ--


また一人線路伝いに男がやって来た。

彼が来たのは、列車が来るのと反対方向からである。

どうも様子からして、列車待ちの乗客ではなさそうである。

彼はホームのずっと先の線路の方から来たから、何処からか線路に入り込んでやって来たようである。

彼の目的は、一体何なのか首を傾げるシーンであった。

彼の行動を、ホームに居る乗客も、一向に驚く気配も無く気にも留めないのは、こういった光景が日常茶飯事の事なのであろう。

余談だが、インドの鉄道はレールの幅の間隔がかなり広いから、高軌道なのであろう。