「母娘」
<<インド>>--ヴァラナシ--


私の座っている前にやって来た、若いママと子供の姿。

母親の緑のサリーと、娘のピンクの服が、薄暗いホームの中で鮮やかであった。

ホームの雰囲気を出すために、ストロボを炊かなかったので、ちょっと画像がぶれてしまった。

彼女たちは、我々と同じ二等寝台車に乗る前に居たから、インドでも中産階級に属する身分なのであろう。

インド人の子供連れの家族は随所で見掛けるが、子供に愛情を一杯注ぎ、大切にする姿は見ていて微笑ましくなったものである。

我々がカメラを向けても、嫌な顔一つせず、自然に応じてくれるのが嬉しい。

父親らしき男性が周囲に見当たらなかったから、母娘だけの旅なのであろうか。

反対側の停まったままの列車の乗降口から、興味深げに二人の男性がこちらを見ていた。