「アグラ城」
<<インド>>--アグラ--


1565年から10年を掛けてムガル帝国のアクバル帝が築いた赤砂岩の城である。

ヤムナー河と堀に囲まれた城壁の高さは20メートル、長さは5キロも有り、城砦としての機能を充分に備えていた。

城内には、宮殿だけでなく、バザールやモスク、宮殿で働く人々の住居まで有った。

現在は敷地の80%が軍用地として使用されている。

此処の入り口はアマル・シン門と呼ばれる観光客が入場出来る唯一の門である。

三代目の王、タージ・マハルを建てたシャー・ジャハーン帝がこの城を使用した事もあった。

しかし、タージ・マハル建設で、国費を浪費したとして、奇しくも息子によってこの城に幽閉されてしまい、75才の生涯を終えるまで、この城の牢獄からタージ・マハルを眺めて、亡き愛妻を偲んだとは、皮肉な運命と言えよう。