2011年01月の記事


「見学者」
<<インド>>--アグラ--


世界遺産タージ・マハルを観光する人の群れ。

矢張り此処を訪れる人は、何と言っても自国インド人が圧倒的に多い。

ナイル川の沐浴と同様、インドが誇る世界遺産を一度は見たいというのが、インド人の信条であろう。

しかし此処を訪れる事が出来るのは、インド人でも比較的中上流階級の人が多いようである。

未だにカースト制度が根強く残るインドでは、下層階級の人々は、此処とは無縁の存在だからである。

それにしても、この場所は白大理石の照り返しもあり、40度を越える暑さには、インド人もびっくりのようであった。
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「白亜の殿堂」
<<インド>>--アグラ--


世界遺産タージ・マハルを別の角度から見た光景。

白大理石だけで造られたこの霊廟は、正に白亜の殿堂というに相応しいであろう。

ムガル帝国第五代国王サージャ・ハーンが、亡き愛妻ムムターズ・マハルのために22年の歳月を費やして、これを建造したのは1653年であった。

膨大な国費を掛けて国を危うくしたために、彼の息子に捕えられアグラ城に幽閉されてしまったのは、何とも哀れである。

愛妻のために建てたこの霊廟を、牢獄の中から毎日眺めて死んでいった王の気持ちは、一体どんなだったのであろうか。

せめて王の亡骸が、愛妻と共にこの霊廟に葬られただけでも、幸せであったと言えるだろうか。
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