2015年07月の記事


現代テニスは別スポーツ
現代テニスは高速&高回転



錦織圭選手の活躍で、日本ではテニスが注目されています。地上波でテニスの大会が放送されるようになり、久しぶりにテニスの試合を見た人も多いのではないでしょうか。



現代のテニスを見て、「ずいぶん変わったな」と驚いた人も多いかもしれません。



ポイントの数え方やコートの大きさといった基本的なところはもちろん変わらないのですが、テニスのプレースタイルが大きく変わり、違うスポーツといっていいほどになりました。



今から30年前の1980年代には、ビヨン・ボルグやジョン・マッケンロー、ステファン・エドバーグといったサーブ&ボレーを得意とする選手たちが多く活躍していました。サーブ&ボレーとは、サーブを打ってすぐに前に走り、返ってきたレシーブをボレー(ノーバウンドで返球)するプレースタイルです。当時のラケットでは、速いボールを打つのには限度があったので、前に出てテンポを速くする必要があったためです。



そこに、「ブンブンサーブ」で有名なボリス・ベッカーが登場し、テニスの高速化がはじまります。



90年代になると、ストロークでもスピードが出せるようになり、ピート・サンプラスのように、どのショットも非常にパワフルに打てる選手が強さを発揮します。



ショットの強さだけではなく、今度はフットワークのよい選手たちが登場するようになり、ロジャー・フェデラーのようなオールラウンダーが生まれました。



そして現代では、さらにテニスが進化し、すべてをそつなくこなした上で、より高速で回転のかかるストロークが打てるなど、さらになにか得意なものがないとトップになれない時代になっています。



ボールを飛ばしてくれる現代ラケット



これらの変化をもたらした根底にあるのが、ラケットの進化です。
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