2003 10/06 20:57
Category : 日記
近頃、同じサークルで活動している仲間の一人の元気がない。彼女は、社会的常識を
持っており、きちんと自分の意見を持ち、行動力もあり明るい人なのだ。なんでもな
い風に装っているが、どことなく悩んでいるのが感じられた。私は、お節介かな?と
も思いつつ、彼女に話しを聞いてみた。すると、旦那さんのことで悩んでいるのだと
いう。
彼女の旦那さんは、高校の先生をしている。彼女曰く、その旦那さんから日々小言を
言われるのが苦痛なのだという。家事や育児の事に関して、かなり細かいところまで
チェックが入り、その事についてかなり色々といわれるらしいのだ。しかし、私がサ
ークルで一緒に活動していても、テキパキと仕事を進めていく彼女に、そんなに毎日
小言を言われるほどの落ち度があるようには見えなかった。最初は話しにくそう
にしていた彼女だが、私がウンウンと聞いているうちに少しづつ、どんなことを言わ
れるのか、細かいことを話してくれた。
行動力のある彼女は、学校でも色々な役員をやらされたり、サークルの活動にも積極
的に参加したりと忙しい日々を送っている。決して家事をなおざりにいしている訳で
はないのだが、日によっては帰りが少し遅くなってしまう日もある。すると、それだ
けでもだんなさんに小言をもらうのだ。確かに、一家を預かる主婦の立場で、夕食に
支障が出てしまうような時間に帰宅するのはいけないことなのかも知れない。しか
し、たまにある程度のことなのだからいいではないか?と反論したくなるのも道理で
ある。
しかし、彼女のだんなさんは高校の先生である。理詰めでいろいろ迫られ、彼女に反
論の余地は残されないのだという。彼女は、だんなさんに責められるたびに心に傷を
追う。しかしその事すらも、精神的に弱く、甘えている証拠で、おまえが悪いのだ」
という事らしい。私は彼女に「それって、DV(ドメスティックバイオレンス)じゃな
い?」と言った。
DVとは家庭内で行なわれる暴力のことで、大概の場合、夫から妻への身体的暴力をさ
す事が多い。先に制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法
律(DV防止法)」でも、婚姻関係の有無を問わず、パートナーから身体的暴力を振
るわれている場合に限り、被害者を保護救済することを目的にしている。しかし実際
には、言葉などの精神的暴力を振るわれているケースはかなり多いのだ。DVではない
か?という私の問いに対して、彼女ははっとして黙ってしまった。
DVの特徴として「緊張期」という、加害者は暴力などの自分の行為を完全には肯定し
ていないところがあるのだが、被害者は暴力を振るわれないために、相手を刺激しな
いようにする時期がある。それが、何かのキッカケでその緊張が崩れた「激しい暴
力」が起こる。しかし、暴力を振るった後に加害者の態度は一変し、暴力を振るった
事への後悔とパートナーへ謝罪の言葉をもって、優しく接する。これはDVには、根底
に「暴力で相手を支配する」という欲望があり、支配する相手に逃げられては困ると
いう本能がそうさせるので、その加害者の心からの言葉ではないのだ。
繰り返される暴力と、さげすみの言葉に、自信を無くした被害者は、「私が悪いの
で、暴力を振るわれても仕方が無い」という思いを抱くようになる。暴力が行なわれ
るのが家庭なので、問題が発覚するのが遅れたり、加害者はもちろん被害者でさえ
も、自分が陥ってる状況がDVだとは気がついていないことも多く、それを目の当たり
にする子ども達への影響も心配されている。
彼女のケースはまさしくそのものだったのだ。今、DVに関しての相談窓口が色々なと
ころに設置されている。もし、彼女のように一人で悩み傷ついている人がいるとした
ら、少しでも早い時期に相談に行くことをお薦めする。そして世の男性達も、もしか
したら加害者になっている可能性があることを知って欲しい。
持っており、きちんと自分の意見を持ち、行動力もあり明るい人なのだ。なんでもな
い風に装っているが、どことなく悩んでいるのが感じられた。私は、お節介かな?と
も思いつつ、彼女に話しを聞いてみた。すると、旦那さんのことで悩んでいるのだと
いう。
彼女の旦那さんは、高校の先生をしている。彼女曰く、その旦那さんから日々小言を
言われるのが苦痛なのだという。家事や育児の事に関して、かなり細かいところまで
チェックが入り、その事についてかなり色々といわれるらしいのだ。しかし、私がサ
ークルで一緒に活動していても、テキパキと仕事を進めていく彼女に、そんなに毎日
小言を言われるほどの落ち度があるようには見えなかった。最初は話しにくそう
にしていた彼女だが、私がウンウンと聞いているうちに少しづつ、どんなことを言わ
れるのか、細かいことを話してくれた。
行動力のある彼女は、学校でも色々な役員をやらされたり、サークルの活動にも積極
的に参加したりと忙しい日々を送っている。決して家事をなおざりにいしている訳で
はないのだが、日によっては帰りが少し遅くなってしまう日もある。すると、それだ
けでもだんなさんに小言をもらうのだ。確かに、一家を預かる主婦の立場で、夕食に
支障が出てしまうような時間に帰宅するのはいけないことなのかも知れない。しか
し、たまにある程度のことなのだからいいではないか?と反論したくなるのも道理で
ある。
しかし、彼女のだんなさんは高校の先生である。理詰めでいろいろ迫られ、彼女に反
論の余地は残されないのだという。彼女は、だんなさんに責められるたびに心に傷を
追う。しかしその事すらも、精神的に弱く、甘えている証拠で、おまえが悪いのだ」
という事らしい。私は彼女に「それって、DV(ドメスティックバイオレンス)じゃな
い?」と言った。
DVとは家庭内で行なわれる暴力のことで、大概の場合、夫から妻への身体的暴力をさ
す事が多い。先に制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法
律(DV防止法)」でも、婚姻関係の有無を問わず、パートナーから身体的暴力を振
るわれている場合に限り、被害者を保護救済することを目的にしている。しかし実際
には、言葉などの精神的暴力を振るわれているケースはかなり多いのだ。DVではない
か?という私の問いに対して、彼女ははっとして黙ってしまった。
DVの特徴として「緊張期」という、加害者は暴力などの自分の行為を完全には肯定し
ていないところがあるのだが、被害者は暴力を振るわれないために、相手を刺激しな
いようにする時期がある。それが、何かのキッカケでその緊張が崩れた「激しい暴
力」が起こる。しかし、暴力を振るった後に加害者の態度は一変し、暴力を振るった
事への後悔とパートナーへ謝罪の言葉をもって、優しく接する。これはDVには、根底
に「暴力で相手を支配する」という欲望があり、支配する相手に逃げられては困ると
いう本能がそうさせるので、その加害者の心からの言葉ではないのだ。
繰り返される暴力と、さげすみの言葉に、自信を無くした被害者は、「私が悪いの
で、暴力を振るわれても仕方が無い」という思いを抱くようになる。暴力が行なわれ
るのが家庭なので、問題が発覚するのが遅れたり、加害者はもちろん被害者でさえ
も、自分が陥ってる状況がDVだとは気がついていないことも多く、それを目の当たり
にする子ども達への影響も心配されている。
彼女のケースはまさしくそのものだったのだ。今、DVに関しての相談窓口が色々なと
ころに設置されている。もし、彼女のように一人で悩み傷ついている人がいるとした
ら、少しでも早い時期に相談に行くことをお薦めする。そして世の男性達も、もしか
したら加害者になっている可能性があることを知って欲しい。