「エジプシャン・バザール②」
<<トルコ>>--イスタンブール--


バザールの中も、進むに連れて出口が微かに見えてきた。

東西に広がる巨大な建物の中にあるこのバザールは、イェニ・ジャミイのモスクの一部を、遠いい昔に市場として開放したものだから、その規模は大きい。

市場の中は、文字通り東西のあらゆる国の人々が行き交い、正に人種のるつぼと言った感がある。

しかし東洋人が少ないのは、矢張り東洋からはかなり距離が有るからと言えるだろう。

それでもシルクロードの西の基点だったトルコは、中国などの影響をかなり受けているようだが、不思議と仏教信徒は少ない。

今では大半がイスラム教であるが、嘗てはキリスト教徒も多かったと聞く。

この事実は、トルコの歴史と深く関係している由縁であろうか。

三日月と星のトルコ国旗は、至る所で見られるが、これはトルコ国民の愛国心の強さを表しているのであろう。