ニュースから
シチリア・マフィア一家、米伊が一斉摘発…80人を逮捕
2月8日10時21分配信 読売新聞


 【ニューヨーク=佐々木良寿、ローマ=松浦一樹】米国とイタリアの捜査当局は7日、米ニューヨークと伊南部シチリア島で、両国を拠点に暗躍する犯罪組織シチリア・マフィアの一つ「ガンビーノ一家」などの一斉摘発に踏み切り、ナンバー2のドメニコ・チェファル容疑者(61)ら中心人物を含む約80人を逮捕した。

 摘発は過去最大規模で、5年前から米伊両国で捜査を続けていたという。

 ガンビーノ一家は、ニューヨークの「5大ファミリー」の一つ。罪状は、殺人、企業恐喝、強盗、不法ギャンブル、麻薬密売など多岐にわたっており、30年以上前の殺人事件なども含まれている。

 今回の一斉摘発は、米側ではニューヨークのクイーンズ地区とブルックリン地区を中心に、近隣のニュージャージー州などでも行われ、約60人を逮捕。イタリア側では、シチリア・マフィアの本拠地パレルモで、若手幹部ら約20人が逮捕された。

 シチリア島では2007年11月、マフィアの最高実力者だったサルバトーレ・ロピッコロ受刑者(65)が逮捕された。同受刑者は、米国マフィアとの関係を強化し、勢力が衰えていた組織の再興に乗り出していたとされ、その関連捜査も今回の摘発に結びついた。