国会の代表質問を聞き安倍首相の相変わらずの答弁にげんなりした。
桜を見る会も、カジノ疑惑も、答えるべきところを答えない。煙幕を張るための決まり文句だけは色々あって「真摯に反省」「誠実に対応などがくりだされる。
「可能な限り説明してきた」というのもある。可能な範囲が狭すぎないか。一方で憲法改正については饒舌だ。首相の立場で答えるのは控えたいと言ってから「その上で」とつなげて、持論を展開する。
なるほどこれは便利な言葉で「君を叱るつもりは全くない。その上で」と叱ったり、「私は自慢などしない。その上で」と自慢したりと応用がききそうだ。そんなことをつらつら考えるくらい退屈な答弁が続く。
眠気が少し覚めたのが国民民主党の玉木氏の質問だ。中国の国家主席を国賓とすることについて、香港問題などを理由に「世界に誤ったメッセージを送ることにならないか」と疑問を投げた。若者を支援するため20代に限った減税案も提起した。
野党ゆえの気楽さもあるかもしれないが、具体的な政策の旗を立てようともがいているのはよく分かる。安倍氏の任期も来年秋までで、終盤はレームダックになりがちだ。次はどんな政治家たちがどんな政策を掲げ政権をめざすのか、ここで見えてこなければおかしい。
疑惑の追及も政策の旗も、どちらも全力で。そんな通常国会を見たい。もちろん自民党のみなさんも現権力者に遠慮することなどなきよう。

 天声人語より