世界100年の教訓。 破局を避けるために
欧州では分断が深まる。英国は今月末、欧州連合からの離脱を実現しそうだ。欧州統合の流れが初めて逆行する。離脱が禍根を残さぬよう、英国と欧州諸国の慎重な対応が求められる。
一方、核軍縮と不拡散をめぐる国際的な規範は崩壊しかねない危機にある。この春には、発効50年にあたる核不拡散条約の再検討会議が開かれる。核の競争を抑える理性を人類は持ち得るのか、冷戦期から続く問いが今年さらに重みを増す。
懸案の中で、11月にある米大統領選挙は、世界にとって重い分岐点となる。このまトランプ路線が続けば「第2次大戦後から築かれてきた国際秩序は、壊滅的終幕を迎えかねない」と警告する。
100年前、地球上には核兵器は存在せず、温暖化の兆しもなかつた。人類はその後、四半世紀の混乱を経てやつと協調の知恵を学んだはずだった。
いま、自国第一主義がこれ以上はこびれば、破局は必然となる。多国間の協調以外に道はないのだ。歴史からくみ取るべき教訓を見誤ってはならない。

 社説より