中国の摘発恐れ米に、2万5千人
習指導部が「反腐敗」で大なたを振るっている背景には、汚職の万円が共産党への反発を招くことへの危機感があると同時に、党内の批判勢力を排除したいという権力闘争の側面も指摘されている。
一方の米国には、逃れてくる中国の高官らが持ち込む情報のうち、価値のあるものは吸い上げて対中外交に生かしたいという思惑も透けて見える。
米中央情報局のむスノーデン元職員の告発で、米政府は情報収集活動の立て直しを迫られた。今年、中国によるとみられるサイバー攻撃で、約2150万人の米政府職員らの個人情報が流出。諜報活動の世界で、米国の覇権に陰りが見え、中国が負う上げているともされる。
かつて、米国にのがる中国人の多くは、自由や民主主義を求める活動家や学生たちだった。いま、摘発を恐れる官僚や実業家らが米国に向かう。米政府関係者によると、汚職や不正の容疑をかけられている人物のうち、2万5千人を超える中国人が米国にいるという。
米政府は一部では、中国に協力する姿勢を見せている。習氏の訪米直前、米政府は中国政府が国際手配した100人の1人、楊容疑者を送還し、中国側を喜ばせた。
一方で、完成氏のような重要人物の身柄の引き渡しに、米側が応じる気配はない。逆に、完成氏らがもたらした情報の分析に着手している公算が大きい。米政府元当局者は「機密情報の『宝』を抱えている人物を、簡単には手放さないだろう」とみる。

 紙面より