米軍と自衛隊が共同で行動する可能性を中国は以前から想定してきたと考えられる
新たな法制度によって日米共同行動の法的基礎が得られたとしても、中国の行動を変えることは期待できない。
さらにいえば、現在もっとも必要なのは対中抑止力の強化よりも中国との小規模な軍事紛争が大規模な戦闘に発展するのを阻止することだ。日米が連携して対外的抑止力を強めたところで、尖閣諸島沖合で武力衝突が起こる懸念はなくならない。そして日中両国が仮に武力衝突した場合、米国は同盟国として日本を支援いしなければ日本ばかりでなく他の同盟国に対する信頼も失い、結果として対外的な影響力の後退は避けられない。
日本を支援すれば対中戦争に踏み切ることになり、アフガニスタンやイラクへの介入の比ではない代償を強いられる。国防総省はともかく米国政府が必ずしも新安保法制に積極的とは見えない理由は、日本の行動によってアメリカが戦争に巻き込まれてしまう懸念である。

 時事小言より-----藤原帰一