中国台頭を巡る国際環境は、必ずしも新しいものではない
同盟と抑止は現実の一部ではあるが、領土紛争のエスカレートをどう阻止するかを考えればわかるように、抑止力を高めれば状況が好転するともいえない。
国際環境のなかでむしろ新しいのは、シリア・イラク、さらにリビアからイエメンに広がる、すでに領土を支配する力を失った破綻国家の一群と、そこで既に発生した戦闘である。
新安保法案をろぐる論議は、中国台頭を念頭に置いて展開されることはあっても、破綻国家における平和構築を取り上げることは少なかった。安全保障環境の変化といいながら、武力行使の可能性がもっとも高い課題に関する検討は置き去りにされているのである。

 時事小言より-----味藁帰一