中国、せめぎあう規制と自由
インターネットの発展と同じく、社会にとって便利で有用であれば多くの人が使いたがる。そうなれば安全などの問題は解決されていく。
日本の取引所の破綻は業界の信頼を失墜させたものの、金融サービスはゆっくりと時間をかけて信用を得るものだ。
中国でビットコイン以上に幅広い人々に支持されたがゆえに、受難の金融商品もある。ネット通販大手アリババの「余額宝」だ。
投資したお金の金利は銀行より高い。スマホでお金の出し入れができ、通販の買い物にも使える。若者を中心に利用者は8千万人を超える。
だが、当局は銀行からのお金の流出と意図しない速さでの金利の自由化を促しかねないとして、高利の運用を牽制し始めた。銀行との金利差はぐんと縮まっている。しかし、その使い勝手のよさが利用者を離さない。
米国でも日本でも、規制の枠外で生まれた金融商品が金利の自由化を促した。中国でも自由化の流れは止まらない。
中国のあちこちで、国家の秩序と自由の間のせめぎあいが続く。

 波聞風問より-----吉岡桂子