生涯現役社会
米国は、日本の経済攻勢に苦しんだ80年代に社会人教育の充実に取り組み、
経済活力の再生に成功した。35歳以上の世代を高等教育機関で受け入れ、青
年期以上の教育を受けさせることだった。
形式的な能力開発訓練とは異なる、実効ある社会人教育の制度を整備するこ
とによって、多くの個人が充実した人生を送れるようになるうえ、現在、30
代から40代に集中している就労の負荷が軽減する。経済活力の増大、出生率
向上にも効果が期待できるだろう。また、老後のために貯蓄に回しているお
金を、楽しみのために使う人が増え、消費の拡大にもつながる。
昨年の政権交代は、成熟した日本にふさわしい、社会システムの転換を期待
してのものだと思う。社会環境の変化を見据え、「らせん階段型社会」を目
指す施策と取り組むことで、目下の閉塞状態を打ち破る道が見えてくると、
私は考えている。

 私の視点より---五十嵐健