筋論政治踏ん張れるか
福田政治を見ていると、新聞の社説に評価されるケースが多いことに気づく。
民主党は社説は従来、政権に厳しかったが、近頃は批判が目立つという。
新聞の社説は、いわば「論理の結晶」で、中長期的な政策を示す場合も多い。一方
、世論調査に表れる「民意」は、身近で短期的な問題に関心が高い。
福田首相は「政治は受けを狙うべきではない」が持論だ。日銀人事や道路財源問題
では、それなりの道筋を示した。だが、民意は筋論だけでは動かない。武藤氏らの
人事は「天下り」と映るし、ガソリン税の値下げには、財政論議とは別に賛成論が
多い。後期高齢者医療制度でも、政府の狙う「医療費抑制」より野党の「年寄りい
じめ」という指摘の方に拍手がわく。その結果、福田内閣の支持率は落ち込むばか
りだ。
中長期的の視点と目前の課題解決との折り合いをどう付けるのか。短期的には国民
に耳障りな話であっても、筋論を訴えていくのが政治の役目。情は大切だが、歴史
の評価に耐える政策を掲げることをあきらめてはいけない。
ガソリン高騰や医療費の負担増などに不安を募らせる庶民に目配りをしつつ、歴史
の評価に耐える政策を示して国民を粘り強く説得できるかどうか。
福田首相はいま、そんな窮地に立たされている。

 政態拝見より---星 浩