福祉サービスを守り抜くには、その負担増をどの税金でおこなうのか。
消費税は国民が広く負担する税金だ。国民みんなが互いの生活を支え合う社
会保障の財源に適している。
また、少子高齢化が進むにつれ、所得を稼ぐ現役世代は減っていくので、現
役にばかり負担を負わせるわけにはいかない。一方で、所得の少ない高齢者
のなかにも、現役時代の蓄積で豊かな層がある。こうした人々にも、消費す
る金額に応じて福祉の財源を負担してもらうことは理にかなっている。
所得税や法人税の税収が景気によって大きく変動するのにくらべ、安定して
いるため、福祉の財源に適しているともいわれている。
安心の財源は消費税を中心にと考えるのは、以上の理由からだ。
ただし、消費税には大きな副作用があることを忘れてはならない。貧しい層
ほど負担の度合いが重くなる「逆進性」である。その欠点を抑えるために、
以下のような対策をとる必要があろう。
まず、消費税に軽減税率を導入して、日常の生活必需品は5%のままに据え置
く。国民の理解を得るためニハ、コメや小麦粉といったとりわけ基幹的な食
料は、思い切って非課税にすることも考えていい。
つぎに、消費税を引き上げるだけではなく、直接税も強化していく。各種の
税金のバランスをよくすることが、税負担を公平にするには大切だからだ。

 社説より