「ムラの反乱」は参院選挙後も続いている。
農業者は自民党に厳しいまなざしを向けている。支持政党では44%でトップ
は維持したが、参院で第一党となった民主党に差を縮められた。米価の下落
などで農業不振にあえぐ東北では、民主の支持率が自民を上回った。支持政
党なしが24%におよび、浮動票化の傾向もうかがえる。
こうした流れの底流には、市場原理主義を持ち込んだ小泉構造改革に対する
反発があるからだ。この改革以来、農業・農村は苦難にあえいでいる。規制
緩和と市場開放の推進で農産物の輸入が増え、米価は長期低落。景気回復か
らも取り残された。そして世界貿易機関農業交渉と、中小農家に厳しい農政
改革が、農業者が最も大切にする安定を揺さぶった。一体感でつながってき
たムラにも格差が入り込んだ。
小泉構造改革が続く限り痛みを感じる多くの農業者が反発するのは当然とい
える。安倍首相は、地方重視を打ち出して理解を求めたが、農業者の心を取
り戻すまでにはいかなかった。自民党のこれからが重要な課題だ。

 論説より