後の雁が先になる
新興各国のアメリカ離れが加速している気配も見られる。対中、対印貿易が
伸びはじめ、ASEANも域内経済の活発化が進んでいる。アジア域内金融
を受け持つ香港国際金融界のプレゼンスも高まっている。米経済がくしゃみ
をしても、アジア経済は風邪を引かない、という為政者の強気発言もメディ
アで見受ける。
米国発の「サブライム危機」はアジア諸国の金融市場にも波及して打撃を被
った。だから、アジア経済は対米貿易など米経済と一蓮托生だ、とも見える。
しかし、今回の金融危機はアメリカの金融制度、金融市場の脆弱性を表面化
させたのだから、危機感を覚えたアジア諸国のアメリカ離れを助長させると
いう仮説も成り立つ。グローバリゼーションで求心力と遠心力が綱引きをし
ている段階といえよう。こうした構図では全方位の展望が必要だが、日米そ
ろっての政治力の貧困が気掛かりである。

 経済気象台より---昴