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「長崎版画」
長崎古版画は、天保時代(1644~1852)から幕末・嘉永年間にかけて版行されたもので、
当時は長崎の代表的な土産として人気の商品でした。

祝砲を放ちながら長崎港に入港するオランダ船や唐船、
ギヤマンの杯や肉料理が並ぶ出島商館員の食卓など、
海外との貿易都市である長崎に材を求めた、
異国趣味に溢れた町の雰囲気を伝える版画があります。
江戸中期から100年以上もの間、長崎で版行され、
全国各地からやってくる旅人への土産物として親しまれた
「長崎版画」です。



市中にあった複数の版元が、
制作から販売まで一貫して 手掛けていたようで、
これらの版画には、作者の署名どころか、 版元名すらないこともしばしばでした。
実態は謎に包まれていますが、西洋画法に秀でた荒木如元や川原慶賀、
舶来画を鑑定・模写する唐絵目利まで様々な画人が関わったと推測されています。

また、版元・大和屋に入婿した磯野文斎のように、
合羽摺を主とした長崎版画の世界に、江戸仕込みの本格的な多色摺で挑み、
洗練された作品を世に送り出した絵師もいました。
阿蘭陀人、ロシア人、中国人などの異国人、阿蘭陀船、駱駝(ラクダ)
、 象、駝鳥(ダチョウ)などが画題として取り上げられています。


竹寿軒、針屋、豊島屋、文錦堂、大和屋、梅香堂など、
長崎市内にあった版元の名前が長崎版画には残され、、
多くは町絵師が下絵を描いたと考えられます。、

長崎版画は宝暦(1751~1764)以降、幕末まで出版されたと推定され、、
この間天明、寛政から文化、文政の頃に、もっとも盛んに出版されました。、