日本も人事ではないような気がするが・・・
 2010年5月31日、ギリシャが大揺れに揺れている。アテネ市内では、火炎瓶と催涙弾が飛び交い、国際金融市場では、ギリシャの財政赤字を震源とする経済大地震の予兆が各国政府当局者を震え上がらせている状況だ。ギリシャ国会は、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の緊急融資を受けるための緊縮策関連法案を可決した。融資を受けなければ国家経済は破綻、半面、緊縮策を実行すれば国民生活は甚大な影響を受けるのだ。欧州内でも豊かでない国民生活がさらに負担を強いられることに加え、“特権階級”とも言える公務員が自分たちの既得権を守るために、必死になっていることも背景がギリシャにはある。そもそも今回の財政赤字の最大の要因は、公務員労組が守ろうとする「超巨大な政府」。ギリシャの公務員数は約100万人。人口1120万人の1割弱、全労働人口の25%を占めているといえば、いかにむちゃくちゃなマンモスぶりかがわかるのだ。なぜギリシャではここまで公務員の数が膨れあがったのか。それは、1974年の軍事政権崩壊以降、右派、左派が政権交代を繰り返してきた。そのたびに自分たちの支持者を公務員として採用し、幹部の首もごっそりすげ替えた。公務員には両派の支持者が混在。政権基盤を固めるために自派側の公務員労組の要求を次々に受け入れ、公務員の既得権が膨れあがっていったからである。「特権」ぶりは身分の安定だけではなく、恵まれた早期退職制度、早期年金受給などにも及ぶため、ギリシャ国内で、公務員は、学生の就職人気ランキングで常にナンバー1なのである。中でも最優遇は、経済関係の中央官僚である。この構図は日本の状況とよく似ていることだろう。「表向きの基本給は月約2千ユーロ(約23万円)だが、各種手当が加算されると月約7千ユーロ(約82万円)になる」「時間通りに出勤すると支給される特別手当もあるんだ」これは、ある経済官庁の幹部は匿名を条件にこう明かしている。この状況は、通常のビジネスの世界では信じられない話だろう。また、年金の相続という常識外れの制度も存在する。一部の公務員は、本人と配偶者が死亡した場合、未婚または離婚した娘が親の年金受給を引き継ぐことができる。現在約4万人の女性が受給しており、年間の支出額は約5億5千万ユーロ(約644億円)になるというのだ。これじゃギリシャが破綻してもおかしくは無いな・・・日本も人事ではないような気がするが・・・(佐々木和夫)