規範意識の低下を助長するとされる万引き・・・
 2010年5月12日、犯罪の起こりにくい社会を作るため、警察庁は2010年4月21日、規範意識の低下を助長するとされる万引きについて、店側が被害に遭った場合、すべての被害を警察に通報してもらい、警察側も厳しく取り締まるよう求める通達を全国の警察本部に出したようだ。これは当然のことであろう。警察庁によると、全国の刑法犯の認知件数は、ピークだった2002年の約285万件から7年連続で減少し、昨年は約170万件にとどまっている。しかし、書店やドラッグストア、コンビニなどでの万引きは未成年から高齢者まで幅広い層に広がっており、昨年1年間に全国の警察に届け出があった万引き被害は前年より4463件多い14万9892件を記録したのである。摘発者数も3724人多い10万5228人で、うち未成年(14歳~19歳)は2万9153人だったのに対し、65歳以上の高齢者も2万7019人に上ったのだ。背景には「たかが万引き」と安易に受け止める社会の風潮があるとみられ、同庁の安藤隆春長官は2010年4月21日に都内で開いた関係課長会議で、この風潮を放置すれば治安の悪化を再び招き、重大犯罪の増加にもつながりかねないとして「地域一丸で犯罪が起きにくい環境を整備してほしい」と訓示したのである。犯罪を減少させるにはまず環境から始めることは重要であろう。このほか公共スペースでの落書きやゴミのポイ捨ても、それが放置されれば地域全体の規範意識が低下するとして、警告や指導を積極的に行い、悪質な場合は、器物損壊容疑などでの摘発も検討するべきだとしたようであり、今後はシンガポールのような法律が将来、登場するのかもしれない・・・(佐々木和夫)