ゲーム感覚で不正乗車の男子学生・・・
 2010年5月5日、滋賀県内での話であるが、無人駅で運賃をごまかす不正乗車が後を絶たないようだ。そこで、JR西日本は県警とタッグを組み、不正を発見次第、100円単位の被害額でも刑事告訴する取り組みを始めたのである。無人駅などを重点的に警戒した結果、年間0~2件だった告訴件数は2010年1月からの3か月で10件以上にのぼったようだ。被害は氷山の一角とみられるが、JR西日本は「今後も告訴を続けて不正乗車を減らしていきたい」と述べている。滋賀県警によると、夜間に無人となるJRの駅(約25か所)の降車客が乗車駅から1駅分程度の切符を買い、降車駅で超過料金を支払わずに素通りする事案が多発しているという。このような不正は鉄道営業法違反となり、2万円以下の罰金または科料が課せられるのだ。JR西日本は旅客営業規則に基づき、不正を発見次第、正規運賃の3倍の割り増し料金を求めるなど厳しく対処を強化している。時折、無人駅で駅員が乗車券を“抜き打ち”チェックする「特別改札」を行ったり、駅構内に不正防止を呼びかけるポスターを張ったりして、注意を呼びかけている状況だ。しかし、不正の疑いのある乗降客を見極めるのは困難で、乗降客が少ない駅では、コスト面で駅員を終電まで配置できておらず、不正乗車が野放しになっているのが現状である。JR西日本の厳しい経済状況が見え隠れしている。JR西日本の関係者は「不正乗車が減った気配はなく、イタチごっこが続いている」と述べている。不正乗車の摘発の中には学生が出てきており、摘発された男子学生は、県警の調べに対し、「学校の先輩から教わった」と供述しており、不正な手段が広がっていることも明らかとなっている。ゲーム感覚で万引きをしている未成年と同じだ。不正乗車は万引き行為とまったく同じ犯罪であり、鉄道営業法違反だけでなく、刑法の詐欺罪になることにもなりかねないのである・・・(佐々木和夫)