これ観たいぃ!
▼『日本沈没』の映画化で『日本以外全部沈没』も映画化!

[ 2006年07月13日 10時00分 ] エキサイト

この夏話題の映画といえば『日本沈没』(監督:樋口真嗣 7月15日公開)。今更説明するまでもないが、原作は1973年3月に小松左京が発表したSF小説。上下巻あわせて約400万部が売れたというベストセラーで同じ年の暮れに映画化され、一大ブームを巻き起こした。
その『日本沈没』が33年ぶりに最新の科学データを元に完全リ
メークされたとあって注目を集めている。

そして、『日本沈没』とともに忘れてはならないのが筒井康隆のパロディ小説『日本以外全部沈没』である。題名の通り日本列島以外の陸地すべてが沈没、唯一の陸地である日本へ世界の著名人が集結という設定。『日本沈没』のヒットを祝う席で星新一が題名を提案し、小松左京の許可を得て筒井康隆が執筆したといわれている。
『日本以外全部沈没』は『日本沈没』が第5回星雲賞(日本長編部門)を受賞したのと同時に、第5回星雲賞(日本短編部門)を受賞してしまったというまさに本歌取りな作品なのだ。
アメリカの超大物歌手がたどたどしい日本語で「赤城の子守唄」を歌ったり、ハリウッドスターが街中で本業以外で働いていたり、各国の大物政治家が領土をねだったりなどハチャメチャながら当時の社会情勢なども垣間見えて、とても面白い。

発表当時はさすがに『日本以外全部沈没』は映画化されなかったが今回は『日本沈没』のリメイクに便乗する形で映画化が決定。今年晩夏にシネセゾン渋谷にてレイトショーほか全国順次公開される。
もちろん、こちらも『日本沈没』同様、時代は現代に設定。製作・脚本・監督は、『いかレスラー』、『コアラ課長』、『ヅラ刑事』と近年絶好調の鬼才、河崎実。出演は、主人公の新聞記者に小橋賢児、柏原収史、松尾政寿、黒田アーサー、ベテランの寺田農、そして原作者筒井康隆も登場。さらに、元祖『日本沈没』でTV版と映画版の主役を演じた村野武範と藤岡弘が『日本以外全部沈没』では総理大臣役、防衛庁長官役とこれまたお茶目な配役となっている。

私の場合、『日本沈没』の詳細な部分は忘れていたりするのだが、『日本以外全部沈没』の方はディテールが頭に残っていたりする。実は筒井康隆作品が好きで、その昔、新潮社から全集が出た時は毎月の発売日を楽しみに2年かけて全24冊を購入した。作品によっては単行本、文庫本、全集と3種類あったりする。『日本以外全部沈没』収録の文庫本は持っていないがこの全集で言えば第15巻「スタア/おれの血は他人の血」に収録されている。
全集によると、『日本以外全部沈没』の発表は「オール讀物」(昭和48年9月号)となっているから、本当にブームの真っ只中で書かれていたのだな、と改めて実感。久しぶりに読んでみると、やっぱり面白い。これを初めて読んだときはあまり世界情勢にも興味がなかったので自分が知っているハリウッドスターや歌手ばかりに目がいっていたが、今、巷で話題のある国の建国の父なども登場している。原作と映画は登場人物が当然違ってくると思われるのでどんな人たちがどんなドタバタを見せてくれるのか楽しみである。

それと、原作を改めて読み返して自分の記憶違いを発見。
アラン・ドロンは江古田の八百屋で働いているとずっと思っていたが、江古田の八百屋にいたのはチャースル・ブロンソンで、アラン・ドランが働いていたのは高円寺のスナックだった。
(こや)▲

筒井先生と小松先生のコラボ!観たいなぁ!
日本沈没は33年前の映画で充分な気がするけど。当時の映画は子供心にもモノガナシイ映画だった…
今回の樋口監督は、特撮は地に足が着いた感じで上手いけど、人間ドラマは軽いってイメージなんですが、どうなんでしょうね~今回は。
33年前の日本沈没のラストシーン近く、シャトルだか軍用機だかの外人パイロット達が、「日本は完全に沈んだな、そろそろ世界地図からも消すか」と言うシーンが忘れられない。(記憶が間違ってたら申し訳ないですが…)
ハッピーエンドではない恋人達。悲しいけど、生きる強さだけは伝わって来るラスト。地震のカタチを借りた戦争映画だった気がする33年前の記憶。
今回のリメークはどんな映画に成ってるのか…

ま、日本沈没は記憶の中に置いといて、日本以外全部沈没には期待します。
筒井先生なんて言っても、今の人は知らないんだろうし。たまにTVや映画に出てる変な役者ぐらいにしか。いやそれすら知らないかもね…
藤岡さんや村野さんが配役されてるのもドキドキする。セルフパロディとかしちゃうのかな?
とまぁ、この記事読んでちょっと興奮しちゃいました。
若い時に読んだ「家族八景」や「関節話法」を読みかえしたくなるな~