2021年02月の記事


老いを遅らせるには--心がけが大切
「アンチエイジング」という言葉が注目を集めている。アンチエイジングと
は、できる限り老いを遅らせて若さを保とうという試みだ。
若さ、アンチエイジングというと、スキンケアやサプリメントなどを思い浮
かべる人は多いが、一番大切なのは「気持ち」だ。やりたいことをやること
。無理をし過ぎないことを心掛けると良い。自分を責めないで、いい加減に
、気ままに生活することがお薦めだという。
また、適度な緊張感、ストレスも刺激につながる。ある程度の年齢を過ぎた
ら仕事をしないで家の中で閉じこもっている人は少なくない。だが、ボラン
ティアでも良いので「誰かの役に立っている」という実感を感じられること
を意識的に行うことが大切だ。
そして「きれいになりたい」と願い、行動を起こすことは、世界を広げ自分
を内面からも輝かせる。
たばこと紫外線はなるべく避けよう。特にたばこは肌に悪く、体の循環に悪
影響を与える。
アンチエイジング5カ条
◆いくつになっても男と女
  「美しさ」に磨きをかけよう
◆肌の若返りは心の若返り
   メークアップは外見、心も若返らせる
◆バランスの良い食事と適度な運動
   アンチエイジングの効果は食事と運動が9割
◆よく笑い、よく話し、よくかむ
   笑いは免疫力を高め、かむことは脳の活性化になる
◆長生きこそ最大の誇り
   いくつになっても積極的に社会貢献を
 
 北里大名誉教授・塩谷信幸
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〈めでたさも中位なりおらが春〉。一茶が新春を詠んだ句ではあるが、この時期になると口にしたくなる。
紅梅も白梅も早咲きの桜も、あんなに美しいのに。憎っくきスギ花粉のせいで外を歩く嬉しさが半減する。
日本の国民病といわれる花粉症だが、かつては英国と米国に特有の病と考えられていたと小塩海平著『花粉症と人類』で知った。原因すらわからなかった9世紀初め、自ら症状に苦しんだ英国の医師による学会報告がある。
舞ねん6月になるとまぶたが熱を帯び始め、「激烈な痒みと疼きに襲われ、まるで眼球のある小さな箇所が挿されるるいは漬かれるうな感じになり----」。下剤や断食などを試みたが効果がないという。
暑熱神経症によるとの説も出たが、牧草花粉が原因だとやがて明らかになる。背景には荒れ地の開拓などで牧草地が増えたことにあった。米国ではブタクサ花粉が人々を苦しめた。都市開発で各地に生まれた空き地が、この植物の進出を招いた。
いくら花粉を憎んでも、それは人の営みーと向かうことになる。我が国のスギ花粉症も、戦後の植林政策の結果だ。無花粉スギを増やす動きにも期待したいが、時間はかかるだろう。せめてコロナが収まれば、人前で無理にくしゃみをがまんしなくてもすむのだが。
〈山鳩の泪目赤し杉の花〉無聞齊。目の赤い山鳩よろしくまなこをはらし、涙もする。スギが少なかった時代に戻りたいとは言わぬ。できるならば花粉の少なかった昨年並みに戻して。

 天声人語より
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救命につなげるために、AED使用をためらわずに
新潟県の高校で野球部の女子マネージャーがランニング直後に倒れ、先月死亡した事故は、いつAEDを使えばいいのか、現場での判断と実行の難しさを問いかけた。
女子生徒は、死の間際に脳への血の流れが止まりかけ、あごや肩、胸や腕が、途切れ途切れにあえぐように動く「死戦期呼吸」の状態だったと思われる。(ギャスピングと現場や医療機関では言う)実際に空気は吸えていないが体が動くので、周囲の人たちは心臓が動いていると思い、AEDを使わなかったのかもしれない。息をしているかのように見えてしまう死戦期呼吸のことを多くの人に知ってもらいたい。
息が止まっていれば、すぐに心臓も止まる。現場に居合わせた人は、あえて患者の脈に触れる必要はなく、息をしているかどうか、だけを目で見たり耳で聞いたりして判断すればいい。講習会でも死戦期呼吸を教えるときは動きが大げさになりがちだが、実際には分かりにくい場合もある。突然の事態に直面した一般の人たちに冷静な判断を求めるのは無理だろう。息をしていないことが疑われるときは、一刻も早く胸骨圧迫をしたり積極的にAEDを使ったりすることが大切だ。
日本のAEDの普及率は世界でもトップクラスだ。的確な設置場所やきちんとした保守管理など課題はあるが、使い方はよく知られるようになった。消防白書によると、2015年に病院外でAEDが実際に使われたのは約1100件で600人ほどの究明につながった。だが、蘇生措置を行えた可能性のある人は数万人とみられ、市民の的確な判断と行動なくして救命率の向上はない。
人が倒れた現場は混乱し、AEDの音声支持も聞き取りにくいだろう。電気ショックのボタンを自ら押すことをためらう心理も働く。居合わせた人がAEDの電極を患者に貼り付けさえすれば、ボタンを押す必要もなく、自動的に除細動をする「全自動」AEDを開発し、早く導入すべきだ。技術的には可能で、間違って放電されることや救助者の感電を防ぐ方法もある。メーカーや行政は積極的に取り組んでほしい。
胸骨圧迫やAEDの使用では、衣服を破ってでも脱がすなど患者のプライバシーが守れない場合がある。
一般の人が処置をためらったり、蘇生がうまくいかなかったりした時に責任を問われることを恐れるという気持ちも考える必要がある。
こうした背景には100%の安全と結果責任を追及する最近の日本の風潮があると思う。市民の善意を生かし救命率を上げるためには、米国やカナダなどのように「緊急事態に直面した善意の処置者は、その結果に対して責任を負わされない」という「よきサマリア人の法」の整備が必要だ。

 私の視点より----聖路加国際大学院特任教授・宮坂勝之

善きサマリア人の法(よきサマリアびとのほう、英:Good Samaritan laws
とは
「災難に遭ったり急病になったりした人など(窮地の人)を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのなら、たとえ失敗してもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法である。誤った対応をして訴えられたり処罰を受ける恐れをなくして、その場に居合わせた人(バイスタンダー)による傷病者の救護を促進しよう、との意図がある。
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地球外生命体とはどんな姿か。タコ型やヒト型など、昔から作家や科学省たちが想像をたくましくしてきた。
こんな冗談も何かの本で読んだことがある。宇宙から持ち帰った微生物を顕微鏡で見ると、不思議な動きを始めた。
それはやがて文字を形作り、現れた言葉は「ダイヒョウシヤニアワセロ」。微小な存在ながらも知的生命体で、地球の代表者との面会を求めた。荒唐無稽だが、生命の形に先入観を持ってはいけないという気持ちになる。
命の痕跡を探す。簡単ではなかろうと思いつつ、そんなうたい文句にはいつもわくわくする。米航空宇宙局の探査機パーサビアランスが火星への着陸に成功した。かつて湖だったと考えられる場所で、微生物のあとが残っていないかを2年かけて調べる。
着陸時の動画も公表され、赤褐色の地表に向かい、あと300㍍、20㍍と一緒に下りているような気分になれる。公募から選ばれた探査車の名前は忍耐を意味する。同じく候補だったプロミスなどが外れたのは、約束できるほど易しい任務ではないからか。
火星に生命があるという見方は、勘違いから始まった。19世紀に望遠鏡で観測したイタリア人が地表の模様を「溝」と表現した。それが英語で「運河」と誤訳され、運河があるなら火星人がいるはずとなった。近年は水の存在がほぼ確認され、再び生命探しが熱を帯びている。
たとえどんな形の命が見つかっても、太陽系の仲間だと思いたい。ちと気が早すぎるか。

 天声人語より
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官への接待
相手の社長の就任祝いに出向き、7万円のご馳走をただ食い。
間尺の合わぬはなしだな。
農水次官らも接待で処分。
こちらも、しれっと続投で。

素粒子より
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菊池寛の短編小説「形」は、槍の使い手として名をはせた武者・中村新兵衛が主人公だ。
「槍中村」と呼ばれ、その兜と陣羽織が見えただけで敵兵は恐れおののいた。そんな彼がある日、主君の息子から兜と羽織を貸してほしいと頼まれる。
明日の初陣で敵を驚かせ、ぜひ手柄を立てたいのだという。戦場に「槍中村」の姿を借りた若者が現れると、敵陣は乱れ始めた。力ある者の形だけでも力を持ってしまう。
同じように総務省の幹部たちも自制心が乱れてしまったか。菅義偉首相の長男が勤める東北新社から度重なる接待を受けていた問題で、火の手は広がる一方だ。公務員の倫理規定違反で処分者が続出しそうだ。
なぜこの会社とだけ頻繁に会食していたのか。国会で追及されても合点のゆく声明はないが、断れない役人の気持ちは想像できる。相手は菅氏の息子であり、かつての総務省秘書官として旧知の間柄なのだ。
1990年代に悪名をはせたのが、金融機関による大蔵省や日銀への接待攻勢だ。1人1万円程度は「ざぶん」、5万円前後は「どぼん」の隠語も使われていた。今回もどぼん並みの例がある。行政は本当に歪められていないのか。権力者の周囲に特権が生まれるなら、なるほど安倍政権の正統なる継承者である。
小説に戻ると戦場には新兵衛もいて、いつもと違ういでたちで戦っていた。怖じ気付くことなく向かってくる敵兵を簡単には倒せない。気軽に兜と羽織を貸したことが彼を窮地に追いやっていく。

 天声人語より
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コロナワクチン
高齢者全体の2%弱の量で4月接種が始まる。
この調子だと順番はいつになるやら。
ワクチン1回案も出回る。
確保競争の苦戦が続くなか。

素粒子より
これまで政府は量を確保していると言っていたが、しょせんは捕らぬ狸の皮算用だったのか?
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花屋の店先に春を感じるなどといえば、無粋の極みかもしれない。
それでも小さくほころぶ桃の枝が飾られているのを見ると、軽やかな気持ちになる。その隣には、黄色い菜の花と青い麦を組み合わせた花束があった。
意外なようでいてお似合いなのは、麦畑の穂といちめんの菜の花が、かつてはどこにでもある農村風景だったからだろう。買い求めて過敏に挿すと、春がそこにちょこんと座っているように見えた。
春の色があり、春の香りがあり、そして春の味がある。菜の花は昔から春の訪れとともに食されてきた。料理の格言に「春の皿には苦みを盛れ」という。菜花もふきのとうも、苦さを、そしてそのなかの甘さを楽しみたい。
菜花には気候風土にあわせた品種が多く、群馬に「かき菜」が、新潟に「川流れ菜」がある。筆者の近所で手に入る「のらぼう菜」は、東京神奈川などで作られてきたという。寒さに強く、天明・天保の飢饉では多くの人命を救ったと伝わる。との菜も冬の厳しさをしのぐことで味わいを深くする。
この間までの寒気がうそのように、各地であたたかな週末となった。関東では桜の散る頃の陽気というから、ジェットコースターに乗っているかのようだ。きのうは蜂そして蝶が羽ばたくのも目にした。もしや、びっくして跳び起きたか。
予報によるとあすからはまた冬の寒さに戻るという。「寒暖差疲労」という言葉もあるほどで、体調には十分気をつけたい。滋味あふれる野菜などをいただきながら。

 天声人語より
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コロナ後の
米連邦準備制度理事会は議会証言で「ワクチン接種によって、米経済が今年後半にはより正常な状態に戻る希望が出てきた」と述べた。
一方で、従来の金融緩和策を堅持する方針を強調し、金融引き締めへの転換を懸念する金融市場の警戒感をやわらげた。
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書院、文豪、ルポ----。これらの製品名から、かつてのワープロを思い浮かべるのは50代以上の方か。
パソコン以前の過去の遺物。そう思っていたら、音楽評論家の片山杜秀さんが今もルポを愛用していると知って驚いた。
先月のかれこれ35年の付き合いで、製造中止の前に慌てて中古3台を追加で買ったという。古い型だとインターネット検索もできないため「逆に書くことだけに集中できる」そうだ。
深い論考の数々はそうして生まれてきたのか。感じ入りながら手に取ったのが、話題の新刊『スマホ脳』である。スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンさんが、デジタル機器により集中力が奪われていることを人類史にさかのぼって論じている。
20万年前の人類誕生以来、脳は集中を分散させ、現れるものに素早く反応できるよう進化してきた。近くにライオンがいないか、危険はないか。そんな祖先伝来の習性がスマホで増幅されている。メールが来ていないか、SNSに「いいね」がついていないかと。
スマホで最近目立つニュースは、データ容量は大きく、料金は低くという動きである。企業間の競争が働くのはいいことだが、世のスマホ漬けがさらに進まないかと少し心配になる。
『スマホ脳』では使用を減らす案も紹介しており、「目覚まし時計と腕時計を買おう」などがある。「表示をモノクロに」は当方も実践しており、お薦めだ。あのきれいな色がおいでおいでしていたことがよく分かる。

 天声人語より
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「健康づくりのための身体活動基準2013」は身体活動を「運動+生活活動」と定義
日々のちょつとした動きもスポーツ並みの健康効果があり、ちょっと体を動かすことを増やす「プラス10」を推奨。そうすれば、がんや認知症を減らせるという。
では、どうすれば生活活動を増やせるのか。まず起床から就寝までに、どこで体を動かせるか1日を振り返ることだ。
通勤時に早歩きしたり、掃除や洗濯でキビキビと動いたり。そんな小さな動きが「ちりも積もれば山」。1日10分でも、1週間で合計1時間でもいいし、途中でやめても三日坊主を繰り返すつもりでも構わない。
自分の身体活動レベルを知るときには活動量計が役に立つ。
歩数計の機能に加え、家事などの生活活動で1日に体を動かして消費したカロリーが示される。活動量が基準や目標に対して十分なのか下なのか客観的に教えてくれる。
いわば自分の現在地を示すナビ。最近は結果をパソコンやスマホに送って確認できる。
注意点は、体を動かす次官は一気に増やさず、体調が悪いときには無理をしない。痛みが出たら、医師や運動の専門家に相談を。夏場などは炎天下を避け、熱中症に気をつけよう。

 元気のひけつより
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名探偵ホームズに奇妙な依頼が持ち込まれた。
「報酬は高いのに、大英百科事典を1日4時間書き写すだけの仕事に雇われた。ことの全容を知りたい」。コナん・ドイル著『赤毛組合』は、書き写しという短期アルバイトの闇を描く。
昨秋、佐賀市で書き写しの仕事をした方々は不審だと思わなかったのか。段ボール10箱分もの名簿にある氏名、住所、生年月日をひたすら署名簿に転記する。100人近くが10日を費やしたという。
芸術祭の展示内容をめぐり、愛知県知事の解職を求める署名のはずだった。だが提出された43万5千筆のうち、向こうの疑いが全署名の8割に。同一の人らしき筆跡が大量に見つかったほか、選挙人名簿にない名もあった。
集められた署名簿約50枚を見た同僚によると、数百人分の名が並ぶのに、筆跡からは2人の手のように察せられた。きっちり派と流し書き派。後者の「口」の字はどれも「〇」のように見え、数字の2の横棒はいつも斜めに跳ね上がっていた。
中国の古い警句を思い出す。〈名を盗むは貨をぬすむにしかず〉。実質のない名声を得るのは財貨を盗むより卑劣という意味合いだが、今回起きたのは文字通り「他人の名を盗む」行為だろう。民主主義の根幹を揺るがしかねない。
「事件が奇妙であればあるほど、かえって本質はわかりやすくなる」。冒頭の小説でホームズは、風変わりなアルバイトの裏に隠された巨大な犯罪をたちどころに見抜いた。怪しい署名簿にはどんな企てがあったのか。

 天声人語より
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ミャンマー問題
いまこそ、日本の「価値観外交」の真価が問われてる。
ミャンマーでデモ隊に発砲。

素粒子より
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シドニー五輪の年に生まれた娘は聖火にちなみ「せいか」。
続く息子たちも、誕生年に開催された五輪から「亘利翔」「朱李埜」。橋本聖子さんが自著の『オリンピック魂』で命名の理由を説明している。
父が付けた自身の何も聖火に由来する。幼いころ、その父から「補助輪を外しても自転車に乗れるのか」と問われ、「乗れます」とウソをつく。正直であれと念じた父に池に放り込まれ、娘は反省する。翌朝、猛練習して乗ってみせた。
意外にもずっと頑健だったわけではない。小3で腎臓を患って入院する。小児病棟で知り合ったのは重い病気と闘う子たち。「私の分まで生きてね」。亡くなった少女の言葉が、のちに政治を志すきっかけになった。
スケートと自転車とで夏冬の五輪に計7回。最後の1996年夏は参院議員との二束わらじとなった。朝3時から練習し、8時に国会へ。帰宅後にまた練習した。それなのに、「自転車競技はそんなに楽なのか」「参院はヒマなのか」と双方向からの非難に悩んだという。
五輪の申し子、橋本さんが大会組織委員会のトップに立つ。コロナが収束せぬまま本番まで残り5カ月、世にもぬずかして仕事である。しかも女性蔑視発言で引責辞任した森喜朗氏を「政界の父」として仰いできた。混乱を収め、人心を一新できるだろうか。
予定通り今夏に開催できるのならよいが、くれぐれも冷静に感染状況を見極めていただきたい。乗れぬ自転車に乗れるフリをする必要はまったくない。

 天声人語より
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新型コロナウイルスへの対処「8割減」の根拠は
数学の等比数列は分かりやすく言えば、ネズミ算だ。米国のドラマ『ナンバーズ 天才数学者が1枚の紙を手に取って刑事を驚かす場面がある。
「紙を2回折ると、4倍の厚さになる。もし50回折ればどの程度の厚さになると思う?」。男性刑事が答える。「数十㌢かな」。女性刑事が答える。「いいえ、ビル並みよ」。どちらもはるかに違った。「太陽まで届く。50回は折れないけどね」。
紙を折る作業を人と人との接触に置き換えれば、人類が目の前にしている危機の大きさがうかがえよう。
等比数列が導く最悪のシナリオを逆から見たのが、「接触8割減」理論に違いない。厚生労働省クラスター対策班の西浦博・北大教授が考案した。そもそも紙を折ることさえしなければ、息のできる地表にふみとどまれるということだろう。「8割減」を1か月実行することで感染が収束するとの試算は、理論のうえでは信頼しうる。
ウイルスに勝つ唯一の方策とも言われるが、残り時間はあるようでない。7都道府県への緊急事態宣言から1週間がたった。あと3週、大事に過ごせるかどうか。

 編集手帳より
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幕末の日本で暮らした欧米人士が困ったのは、氷が手に入らないことだった。
生ものの保存にも患者の解熱にも欠かせない必需品。はるばる米国から船で「ボストン氷」が運び込まれた。
「氷なら国内にもある」と気づいたのは中川嘉兵衛という商人。富士山麓の氷を木箱に詰めて運び出すが、炎天に解けてしまう。試行錯誤の末、函館の五稜郭の氷を切り出し、東京へ海上輸送する。明治の初め、「函館氷」はたちまちボストン氷を駆逐した。
こんな古い話を持ち出したのは、新型コロナの収束に向け、超低温の運搬技術が注目されているからだ。「マイナス78.8度。異常ございません」。欧州から空輸されたワクチンが病院に届くやいなや、運び手が温度計を示した。
この先、広く人々が免疫を得るのはいつか。カギの一つはワクチンを守り運ぶ冷凍インフラだろう。冷凍庫や保冷箱、ドライアイスは足りるのか。わが腕に届く時期は、それら冷凍系の品々にも左右されそうな予感がする。
私たちの暮らしは冷やす技術なしでは成り立たない。「冷蔵装置が整うまで、刺し身は海辺の里だけの食べ物だった。多くの人々は生涯あこがれつつ想像するばかりだった」。書き残したのは柳田国男である。昭和の初め、内陸でも海の幸を楽しめる幸福をつづった。
待ちに待ったワクチン接種が始まった。即根絶とはいかぬものの、いまはその一滴たりとも無駄にしたくない。令和の初め、わが国の冷凍史に新たな一章を刻む好機としたい。

 天声人語より
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「健康づくりのための身体活動基準2013」は身体活動を「運動+生活活動」と定義
日々のちょつとした動きもスポーツ並みの健康効果があり、ちょっと体を動かすことを増やす「プラス10」を推奨。そうすれば、がんや認知症を減らせるという。
では、どうすれば生活活動を増やせるのか。まず起床から就寝までに、どこで体を動かせるか1日を振り返ることだ。
通勤時に早歩きしたり、掃除や洗濯でキビキビと動いたり。そんな小さな動きが「ちりも積もれば山」。1日10分でも、1週間で合計1時間でもいいし、途中でやめても三日坊主を繰り返すつもりでも構わない。
自分の身体活動レベルを知るときには活動量計が役に立つ。
歩数計の機能に加え、家事などの生活活動で1日に体を動かして消費したカロリーが示される。活動量が基準や目標に対して十分なのか下なのか客観的に教えてくれる。
いわば自分の現在地を示すナビ。最近は結果をパソコンやスマホに送って確認できる。
注意点は、体を動かす次官は一気に増やさず、体調が悪いときには無理をしない。痛みが出たら、医師や運動の専門家に相談を。夏場などは炎天下を避け、熱中症に気をつけよう。

 元気のひけつより
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始まったばかりの大河ドラマ「青天をつけ」で注目したのは竹中直人さんの存在感。
水戸藩主徳川斉昭を熱く演じた。頑迷きわまる尊王攘夷の巨魁という印象の強い人物だが、意外と開明的な一面を持つと最近知った。
幕末、コレラが猛威をふるった際、斉昭は〈万民の助〉にしたいと手引書を作って領民に配った。〈日本国中、老少男女の区別なく感染する。良医や良薬のない片田舎では患者は治療もされない〉と憂い、自ら草稿の筆をとった。
勧めたのは、こまめなうがい、屋内の掃除。大酒や大食、油ものを避け、筋骨をよく動かすこと。〈薬石の粉末を絹の袋に入れて男性は左半身に、女性は右半身に帯びるべし〉など怪しい記述もある。書きぶりはあくまで懇切だ。
「ほとんど知られませんが、斉昭は研鑚を忘れた医学界を批判し、医学知識を熱心に吸収しました」。藩校だった「弘道館」の主任研究員小圷のり子さんは話す。国際情勢のみならず感染症の動向にも人一倍敏感だったという。
天然痘の流行期には、種痘ワクチンの普及に力を注ぐ。土農工商の身分を問わず接種は無料。受けた子どもたちにお小遣いを与えたこともある。何としてもワクチンで領民を救いたいという熱意に感じ入る。
新型コロナでもきょうからワクチンの接種が始まる。自分の番はいつか、副反応は出ないか。だれもが期待と不安の間を行き来する。そんないまだからこそ、政府は情報開示を徹底してほしい。〈万民の助〉となるように。

 天声人語より
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愛知県知事のリコール問題
広告会社が集めた100人近いアルバイトが約10日で名簿を書き写した---。
小説より奇なる「愛知リコール」。

素粒子より
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お昼を済ませた芥川龍之介がお茶を飲もうとした瞬間、強い揺れが来た。
3歳と0歳の息子を助け出すことなく玄関先へ駆け出し、妻に叱られる。「赤ん坊を置いて逃げるなんて」。関東大震災の日のことだ。
延焼を恐れて、一家は翌日あわただしく避難する。子どもたちの衣類を抱えた妻と違い、作家は「漱石先生の書一軸」のみを風呂敷に包んだ。地震の際にどんな行動をとったか後々まで語られるのが文豪のつらいところだ。
週末の夜、福島県沖で起きた地震の被害は東日本の広い範囲に及んだ。土砂が高速道をふさぎ、折れた電柱が新幹線を止めた。負傷者も少なくない。それでも揺れの激しさを思えば、被害は最小限に食い止められた。各地の日ごろの備えのたまものたせろう。
わが胸に手を当てれば、当夜のオロオロぶりは自分でも情けないほど。自宅にいながら台所の火を確かめることも、机の下にもぐりこむこともせず終わった。非常持ち出し袋を開けば、飲料水は保存期間を過ぎ、マスクはわずかに2枚。備えの手薄さも反省した。
「これは天地が裂けたと思った。絶対にこれは駄目だ、地球が破裂したと思った」。同じく関東大震災に遭った作家、横光利一は回想している。ケガこそなかったが、「心に受けた恐怖」は長く尾を引いたという。
あの東日本大震災の災禍をくぐり抜けた方々に、今回の激烈な揺れが与えた恐怖を思う。津波が起きなかったことに胸をなで下ろしつつ、一日も早く大地が鎮まるよう切に願う。

 天声人語より
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五輪組織委.員会長は
橋本氏が五輪相を辞めて会長になるが決まった。
五輪相には丸川珠代氏が就任する。
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風力発電拡大 適切な環境アセスこそ
気候危機対策の柱である再生可能エネルギーを広めるため、河野太郎行政改革担当相が規制の緩和を求めた。
脱炭素社会の実現には、温室ガスをださない再エネの拡大が欠かせない。自然環境野生生物への悪影響を抑えつつ、設備を増やす知恵が問われる。
温暖化の抑止と、生物多様性や生態系の保全は、いずれも地球規模の重要な課題である。最適なバランスで両立するよう、環境アセスの見直しには丁寧な議論が求められる。
諸外国の事例を参考にして、日本に適した制度を議論してもらいたい。風力発電の信頼性を高める適切な環境アセスであってこそ、設備の拡大につながることを忘れてはならない。

 社説より
現状のソーラパネルが日本の山や平地に広がる風景の二の舞はご免である。
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コロナワクチン
やっと始まった接種。
イスラエルではこくみんの4割超がすくなくても1回の接種を受けているのに比べたら、日本はなぜここまで遅れたのか。
疑問に思う?
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⦅海 命 愛 友情 希望 平和 祈り 安らぎ 永遠⦆。
愛媛県立宇和島水産高校の玄関にある石碑には、9人を悼む九つの言葉が刻まれている。20年前、ハワイ沖で実習船「えひめ丸」が米原子力潜水艦に衝突され、犠牲となった生徒や教官ら9人だ。
事故の全容は『海への祈り』という本に詳しい。3冊計970㌻。筆者は、副知事として米軍相手に船体の引き上げや賠償の交渉にあたった矢野順意さん。退職後に3年がかりで執筆し、一昨年、86歳で亡くなった。
「そんなに根詰めて書かなくともと何度もいいましたが、『早いうちにまとめんといかん』の一点張りでした」。長男博朗さんは振り返る。毎晩、書斎にこもって日付が変わるまでペンを走らせた。
冷静な筆致ながら、海の惨劇を語り継がねばという熱意がのぞく。船を浅瀬に引きあげ、不明者の遺体が見つかり出したのは事故から8カ月後。「悲しくやり切れない」。事故原因が発表されると、「信じがたい。これほどまでのエラーの連鎖がなぜ続いたのか」とつづった。
米当局の調査報告書を改めて開く。米原潜が招待した民間人をもてなすための緊急浮上が原因だったことに絶句する。お遊びのような訓練ではないか。実習生たちの無念を思うとやりきれない。
事故から20年を迎えた10日朝、追悼式典に臨み、犠牲者の数と同じ9回の鐘の音を聞いた。《海を怖れず 海を愛し 海を拓け》。すぐわきの石碑の言葉に見入り「海を語り継ごう」と胸に刻んだ。

 天声人語より
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株の一人歩き
実感も実体もなき30年ぶり株価3万円超。
コロナ下、空前の緩和マネーに支えられて。

素粒子より
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こんなクイズがある。父親と息子が交通事故にあい、二人とも大けがをした。
救急車で別々の病院に運ばれ、息子のほうを担当した外科医は顔を見るやいなや叫んだ。「これは私の息子です!」。外科医はその子の母親だったというのが答えである。クイズとして成り立つのは外科医と聞いて男性だと思い込む人が多いからだろう。そんな「無意識の偏見」について、連合が昨年、組合員ら5万人に調査した結果がある。
「『親が単身赴任中』というと父親を想像する」と答えた人が全体の66%にのぼり、「お茶出し、受付対応、事務職、保育士というと女性を思い浮かべる」は39%だった。偏見は社会の現実により形作られる面がある。そしてその偏見が社会の変化を遅らせてしまう。
その意味で森喜朗さんの色眼鏡は、かなりの濃さだった。言葉の裏にある心の声は「女は黙ってろ」としか聞こえなかった。東京五輪組織委員会の会長を辞するのにこれほど時間がかかったのは、本人も周囲も菅政権も事態の深刻さを分かっていなかった証拠だ。
ひどすぎる経緯のなかに救いを見るなら、日本の男性社会が改めて問われたことだ。この国のあちこちで女性に「わきまえる」ことが求められてはいないか。濃淡はともかく、多くの人が色眼鏡をかけているのではないかと。
足を踏みつけている人はその痛みが分からない。筆者も含め男たちが我が身を振り返り、自分のなかにある偏見を見つめる。急ぐべき道である。

 天声人語より
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福島の地震
「福島県沖」の速報に、10年前が重なる。

素粒子より
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昨年の秋、群馬県舘林市にある美術館を訪れた折に、近くの多々良沼まで足を延ばした。
ちょうど夕暮れどきで、橙色に染まっていく水面にしばし目を奪われた。散歩に来ていた地元の方と話をして、ここは白鳥が越冬する場所だと知った。
数日前のニュースで、シベリアから多々良沼への白鳥の飛来がピークを迎えていると耳にした。薄暮のなか、ゆったりと泳ぐ姿を想像する。例年より鳥の数が多いのは、大雪となった日本海側を避け、エサを求めてやって来たためらしい。
鳥が渡るのを人の旅行になぞらえれば、避寒の言葉が浮かぶ。しかし羽毛に包まれた鳥たちにとって大切なのは寒暖ではなく、食べ物があるかどうかだ。優雅に見える彼らも生きる糧を求めて必死なのだ。
各地に伝わる羽衣伝説の天女は水浴びを始めるが、男に羽衣を隠されてしまう。天には戻れなくなって男と夫婦になり、子をもうけるが、やがて羽衣を見つけ、帰る日が来る。
人が白鳥に聖なるところを見たのは、北の方角から渡り、北へ帰ることにも関わっていると、長く研究してきた赤羽正春さんが『白鳥』で書いていた。日が昇る東、日が没する西、あたたかな南、そして寒冷な北。北は生命が塞がれる方角、さらには生命が始まり、終わる場所として認識されたのではないかと。
〈白鳥といふやはらかき舟一つ〉鍵和田秞子。聖も美も、そしてたくましさもその舟に乗せながら、鳥はしばしの滞在を続ける。

 天声人語より
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快眠のコツ 適切な睡眠は6~7時間。統べての人に勧めしたいのは昼寝。
快眠のコツ 適切な睡眠は6~7時間。統べての人に勧めしたいのは昼寝。
春眠暁を覚えず、という漢詩があるように、眠りを誘う季節です。しかし、布団に入ってもなかなか寝付けないという相談は、この季節も多く寄せられます。適切な睡眠時間を知って、気持ちよく寝てすっきり目覚めましょう。
 私たちは眠ることで疲労を回復させ、心身のメンテナンスをします。日中、疲れや眠気を感じず過ごせるようなら、李相の睡眠がとれているといえる。
現役時代に十分な睡眠がとれなかったから時間ができた今はゆっくり眠りたい。結果、寝床にいる時間が長すぎて、睡眠の質が悪くなる。これがシニア世代の落とし穴になります。寝付きが悪かったり、夜中に何度も目覚めたりする人は睡眠時間を圧縮することで、改善されることが多々あります。目安は6、7時間。実際に眠っている時間+30分を心がけましょう。
 凡ての人にお勧めしたいのが昼寝です。午後を元気に過ごせて活動量が揚がるからです。ポイントは時間の長さとタイミング。正午~午後3時の間に30分までの仮眠をとれば、深い眠りに入る前に目覚めるため、すっきりします。
 ソファに座って目を閉じるだけでも、効果を期待できます。衣服の締め付けをゆるめ、上半身を少し起こした姿勢で足を伸ばすとリラックスできる。

 きょうもキレイより------三橋美穂
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害にしかならないような薬を服用し続けた例は、医療の歴史に数多くある。
水銀入りの薬は長い間、気分の落ち込みから便秘、梅毒まで万能薬のように用いられた。米大統領に就任する前のリンカーンも頭痛などに悩まされ、常用した。
怒りの発作など水銀中毒に重なる症状が出ていたと、ケイン・ピーダーセン著『世にも危険な医療の世界史』にある。現代日本にも極めて危険な薬が潜んでいた。水虫などの治療薬に睡眠導入剤が混入した件で、小林化工が業務停止命令を受けた。
原因は医学の限界ではなく、限度を超えたルール無視にある。裏マニュアルのようなものがあり、本来してはいけない原薬のつぎ足しが認められていた。2人1組で作業するチェック体制もおろそかにされた。品質検査で異常が見つかっても、そのまま出荷された。
服用後に運転し、ハンドルを握りながら意識を失った人の話が先日の紙面にある。ずるずると坂を下った後、道路脇の石に乗り上げたところで意識が戻ったという。病気を治すはずの薬が命を危険にさらすとは。
小林化工の社長によると、今回の問題は「法令、ルールより効率を優先した」結果だという。使う人のことが頭からすっぽり抜け落ちたような効率は、すでに効率の名に値しない。どんなものづくりでも同じだろう。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶという。歴史までいかずとも、他社の失敗経験ぐらいは業界を問わず学べないものか。企業の安全軽視が問題になるたび思う。

 天声人語より
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病気の子どもの食事
病気になると、基礎体力が低下する。病中は症状の緩和、病後は体を回復させることが大切だ。
「高熱や下痢を発症したら、まずは病院へ連れて行きましょう。過程では固形物をとるのを控え、脱水を予防するため水分補給に努める」
高熱や下痢のさなかには、水分とミネラルの補給が重要。スポーツドリンクが適しているという。スポーツドリンクの糖分は、水分の吸収率を高くしてくれる。ただし、冷たすぎると交感神経が刺激されて体が休まらない。ひと肌程度の温度で飲むといい。
症状が落ち着いてきても、微熱があるなら炎症が残っているということ。ぶり返す可能性もあるので注意したい。嘔吐や下痢がなかったり、食欲が戻ってきたりしているなら、様子を見ながら少量ずつ食べさせる。
こうした時期の食事として、代表的なのはおかゆだ。
軟らかく煮て、ペースト状にした野菜などを加えると栄養価が高まる。
ふだん食べていないために、ごはんが苦手で、病気の時にパンを食べたいという子どももいる。おかゆは消化しやすく、米のたんぱく質は栄養的にすぐれている。日ごろからお米を食べ慣れておくといい。

 子育てより
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高名な画家の手によると思われていた作品が、あるとき贋作だと明らかになる。
時折起きるそんな出来事が教えてくれるのは、今このときも偽物の絵が本物のような顔をして、どこかに展示されているという可能性だ。
それをあからさまに口にしたのが、フランスの画家テオドール・ルソーである。「我々が語ることができるのは、見抜かれてしまうような出来の悪い贋作についてだけだ。出来のよい贋作は今なお壁にかかっている」。
こちらの版画の数々も、どこかのご家庭の壁を今も飾ているに違いない。日本画の平山邦夫等の作品をもとに作った版画の偽物が、市場に出回っていた。大阪府の画商が奈良県の工房に作らせていたという。百貨店は過去に売った版画の真贋を調査し始めた。
正規ルートでないところで制作された。言わば闇版画である。長いこと誰も気づかなかったとすれば、それなりの出来だったのか。洋画でも偽物が見つかった。
自宅の壁を名画で彩りたいが、ポスターでは味気ない。より本物らしく見える版画が買われた理由だろう。それでも1枚十数万円から150万円
ほどするというから、決して安くはない。やはり鑑賞は美術館ですることにしよう。
江戸後期の風俗を綴った『江戸繁昌記』に骨董屋の描写がある。「遠くから見れば精良だが、近づいてみると、粗製濫造で、偽製・贋作がそのまま置かれたり----」。美と贋作との付き合いは長く、簡単には終わりそうにない。

 天声人語より
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ジェンダー
性差別発言が致命傷になる時代だと実感する。
かばい続けた政権幹部も肝に銘じて。
疑惑のJOC会長と都知事に続き「招致の顔」がまた。
五輪開幕まであと161日。

素粒子より
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早咲きの梅を求め、山野を巡ることを「探梅」という。山や野とはいかずとも、近所を歩き探したくなる季節になった。
咲き始めの一輪、二輪がうれしいのは、冬から春への架け橋に立った気分になるからだろう。
中国や日本の絵画で、梅は蘭、竹、菊とともに「四君子」と呼ばれる。気品があり、高潔なところが君子のようだとされ、好んで描かれたという。先日ラジオで耳にした漢詩も、そんな雰囲気を伝えていた。
〈庭上の一寒梅/笑んで風雪を侵して開く/争わず また力めず/自ずから百花の魁を占む〉。風雪をしのぎ、微笑むように咲く。決して無理することなく。同志社英学校を開いた新島襄の「寒梅」である。
この冬、北国では例年にない風雪を耐え忍ぶことになった。高齢化が進み、屋根の雪下ろしもままならない、そんな地域も多かったに違いない。温暖化は不意のドカ雪ももたらすというから、災害対策としての構えが必要になる。
民俗学者として東北を歩いた柳田国男に「雪国の春」の文がある。「嵐、吹雪の永いさびしい冬籠りは、ほとほと過ぎ去った花のころを忘れしめるばかり」「ようやくに迎ええた若春の喜びは、南の人のすぐれたる空想をさえも超越する」。春への思いの強さは雪の深さに比例するのかもしれない。
自分の周囲の季節感をもとに、花や生き物を書くのを申し訳なく思うことがある。春まであと一歩、二歩、いやまだ歩き出してもいないという地域でも、それぞれに春を待つ人がいる。

 天声人語より
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高齢者の肺炎予防。5年に一度はワクチン接種を
高齢化が進み、肺炎による死者数が急増しています。2011年には、がん、心臓病に次ぐ、日本人の死因の3位になり、年間約12万人が命を落としています。65歳以上になると、肺炎による死亡リスクはぐんと高くなるためです。
高齢者の肺炎は、命を奪う危険な病気だという認識を持ち、予防が重要だ。
肺炎は主に、肺炎球菌やマイコプラズマなど様々な最近の感染が原因で起こる。若いうちは、抗菌薬による治療ですぐ良くなり、命を落とすことはほとんどない。
一方、高齢者はいったん発症すると何度も再発を繰り返す人が多く、命にかかわる。薬が効かない場合もあり、まずはかからないようにすることが大切だ。
もっとも有効とされるのが、原因の3割を占める肺炎球菌のワクチン接種だ。65歳以上では5年に1度、接種することが望ましい。
特に、インフルエンザにかかった後は肺炎にかかりやすいので、肺炎球菌とインフルエンザのワクチンをあわせて接種しておくとさらに効果的という。
今のところ公的な定期接種の対象ではないが、自治体によっては接種費用の助成もある。
口のなかを清潔に保ち、入れ歯の調子を整えるなどのケアも重要だ。高齢になると、食事のときにむせたり、寝ている間に唾液が気管に入ってしまったりして、口のなかにいる細菌が肺に入って肺炎を起こすリスクが高まる。
粗食を好み、肉や動物性脂肪をとらない人は要注意。たんぱく質などの栄養が足りない状態になると体力が落ち、肺炎にかかりやすくなる。高齢者は積極的に脂質、たんぱく質を取るべきだ。喫煙者や糖尿病の人も、肺炎のリスクが高い。
高齢者の肺炎は、素人目には一見、ただの風邪と区別がつかないことが多い。あまり熱が高くなくても、ぼんやりしているなど、周囲の人が見て少しでも「おかしいな」と感じるところがあれば、積極的に医療機関を受診させるようにしたい。

 体とこころの通信簿より
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ミャンマーの最初の王は選挙によって選ばれた。そんな伝説があることを根本敬著『物語 ビルマの歴史』で学んだ。
人間たちははじめ仲良く暮らしていたが、だんだんと欲深くなり、対立や犯罪がはびこるようになった。
そこでみんなで話し合い、一人の王を選んで安寧に統治してもらおうと決まったという。素朴なお話だが、伝説が人々の誇りになることもある。アウンサンスーチー氏もかつて民主化運動のなかで引き合いに出したそうだ。
民主化への動きが進んでは武力で潰される。ミャンマーで1948年の独立以来、繰り返されたことがまた起きてしまった。62年、88年、そして今回の軍事クーデターである。選挙で国軍系の政党が大敗するとみるや、結果をなきものにした。
直前までスーチー氏が率いてきた政権は、ロヒンギャ迫害問題ではずいぶん遠慮しているように見えた。しかしその程度では十分でなかったのだろう。国会に「軍人枠」を定める憲法の改正をめざす動きを、許さなかった。
軍隊が力を持つ国では起こりがちだが、ミャンマーでも軍は傘下に企業を持ち、経済活動に携わっているという。彼らが守ろうとしているのは軍の権利か、軍人の名誉か。人々の目と耳をふさぐため、インターネットまで遮断した。
この国のことわざに「知識は黄金の壺、誰にも盗めず」がある。ここ数年の民主化の歩みから、人々は経験と知識を深めたはずだ。軍への抗議行動が続き、国際社会の支援を求めている。

 天声人語より
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ジェネリック医薬品
薬を飲むのが怖くなる。
法令違反だらけの小林化工。
二重帳簿も捏造も社長が黙認。

素粒子より
やはり正規品の方が安心だ。
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振り返ると失言のデパートのような森喜朗さんの政治人生である。
その言葉は無軌道のようでいて、背景にある価値観も見えてくる気がする。論争や説得の軽視である。どちらも政治に不可欠のはずなのに。
首相時代には、総選挙を前に無党派層についてこう述べた。「関心がないといって、寝てしまってくれればいいんですけれど」。政策を訴え、こっちを向いてもらう努力などする気がないように聞こえた。
今回の「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」にもつながる。一番の問題は「女性だから」「男性だから」という色眼鏡で最初から見ている点だ。同時に、会議で議論するのがマイナスであるかのような価値観があらわになった。
政界はじめ日本の組織では、森さんのような調整型リーダーが大事にされてきた。表舞台で活発な議論を促すのではなく、有力者たちの要求をぐっとのみ込んで、痛み分けの裁定をする。根回しを駆使しながら。
五輪にしても昨年の段階で、中止と延期の利害得失を明らかにして国民の議論を促すべきだった。今も「プランB」すら示されず、空虚な精神論ばかりが聞こえてくる。調整は裏でやるから黙ってろ、ということか。
森さんの発言を皮肉った「#わきまえない女たち」そして{ #DontBeSilent}といった言葉がネット上で広がる。。「男たちによる調整型」を続ける多くの組織に対する異議申し立てでもあろう。

 天声人語より
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気候変動
温暖化りも「炎暑化」と呼ぶべき危機だろう。
ヒマラヤ山脈の氷河が崩れ洪水に。

素粒子より
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「折々のことば」と小欄は、軒を連ねるお店のよう。お互いに干渉せぬ仲ながら、気持ちの上では支え合い、競い合う。
休業中のお隣の代わりに、「私の折々のことばコンテスト」から胸に響いた言葉をご紹介しよう。
今回は全国の中高生から2万9千編が寄せられた。札幌市の中学生冨田遥乃さんの大切な言葉は、宮城県に住む祖母の「食う分さげあればいィ」。コロナ下で様子うかがいの電話をかけると、「津波に比べたら屁でもないよ」と元気な声。
「濡れでないし、寒ぐもないもの。どうなっかわがんないごとに人はビビるんだっちゃ。起ぎで食って寝る。あどなんもいらんべし」。思い、思われ、ちゃんと食べる。日常の大切さを学んだそうだ。
大阪市の中学生村上夢奈さんはテストで書き間違いをした。「肥満」のつもりがなぜか「脂満」に。しょげて話すと、兄が「その方が正解っぽいやん!」。父は父で「お父さんのお腹は脂に満たされてるぞ」。家族の笑いに救われた。
「靴の脱ぎ方であなたがわかる」は、神奈川県小田原市の中学生笹尾琴把さんの作。2年前のある日、母が「学校を少し休んだら?」。雑な靴の脱ぎ方で、何かつらい目に遭っていると見抜かれた。ころごろは靴をそろえるよう注意されるが、日々の「報告」のつもりで、あえて気分のままに脱ぐという。
世界中で人々が言葉に傷つき、言葉に励まされ、言葉に奮い立つ日々。珠玉の言葉を伝える「折々」の店の扉がまた開く日を隣で心待ちにしています。

 天声人語より
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ミャンマーの抗議
3本指は自由を求める抵抗のサイン。
タイ反軍政、香港に続いて、ミャンマーでも。

素粒子より
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食してよきもの干し大根、ゆり根、あわび、悪しきもの酢の物、そら豆、ごぼう---。
はしかが猛威をふるった幕末1862年、そんな怪情報をたっぷり載せた浮世絵が出゛回った。「はしか絵」と呼ばれる。
「浮世絵というと現在では高価な芸術品ですが、江戸の庶民にとっては安価な情報媒体でした」。そう話すのは、埼玉県立嵐山史跡の博物館の学芸員加藤光男さん。文字だけの瓦版と違い、絵と字で解説する「はしか絵」は好評だったらしい。
たとえば、゛はしか童子」を捕獲しようと酒屋や屋形船屋が取り囲む絵。「酒を飲むな」という教えが広まって店が傾いた職種がわかる。療養中の花魁を描いた絵は、入浴や飲酒を75日は控えるよう説く。
加藤さんによると、当時、春の第1波と夏の第2波の間に、不確かな情報はどんどん淘汰された。怪しげな食品情報や呪術は激減する。最後まで生き残ったのは、感染を避けて男性が家で花を生け、女性が読書するさまを描いた絵。いわばスティホームの教えだった。
思い出すのは昨春、SNSで拡散した奇怪なコロナ退治策のいくつか。「花崗岩のかけらを携行する」「27度のお湯を飲む」。真に受けた人に会ったことはないが、世間が浮足立つとはこういうことかと実感した。
私たちも第2、第3の波を浴びつつ日々学んできた。買い占め、自粛警察は見なくなった。手洗い、マスク、人との距離は定着した。同時代を生き残る者として世の方々の冷静さに感謝したい。

 天声人語より
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スマホの通信量節約、無線LANの活用を
携帯電話の通信費が政府レベルで問題になるこのごろ。長男が驚くようなことを言った。「すまをほ家でWi-Fiにつないでいない友達、けっこう多いと」。
動画や音楽のストリーミングなど、スマートフォンで人気のサービスの多くは、大量のデータ通信を必要とする。例えば国内最大規模の動画サービスdTVの場合、4段階中2番目によい画質を選ぶと、1時間ドラマを12話見たら約7?バイトの通信料になる。スマホの1カ月の通信料の一般的な上限だ。このためdТVやアマゾン・プライム・ビデオなどでは、作品を事前にスマホにダウンロードし、出先では通信をほとんど使わず視聴できる機能を備えている。その前提となるのが、家庭に無線LANがあることだ。
だが総務省の通信利用動向調査によれば、2014年末のブロードバンド回線接続世帯の無線LAN利用率は73.7%、これがスマホ保有世帯では68.9%に下がる。また家庭に無線LANがあっても、家族全員がスマホを接続しているとは限らない。「自分の家族はスマホで無線LANの設定をしない。携帯電話の通信量上限も知らないらしく、『スマホが遅くなる』と言っている」と嘆く人もいる。パソコンと違い、スマホは家庭内回線なしでネットに接続できてしまうためだろう。だがそれでは、スマホの通信量は天井知らずになる。
スマホの無線LAN接続は難しくない。
すでに無線LANルーター(親機)がある場合は、スマホの設定画面で「Wi-Fi」の項目をタッチすると、SSIDと呼ばれる親機の識別記号が表示されるので、それを選んでパスワードを入力する。SSIDとパスワードは親機のマニュアルなどに書いてある。これだけで家の中でスマホが通信し放題だ。無線LANがなくても、家にネット回線があれば、無線LAN親機を購入して回線に接続、同様の操作をすればいい。3~4部屋以上の家庭なら、1万数千円の高性能のものがよい。「11ac」という最新の高速通信規格に対応した製品がおすすめだ。
スマホの通信費の高さや通信料がすぐに上限に達することが問題になるが、無線LANを使っていないことが、その隠れた原因の一つかもしれない。この際、家族が自宅でスマホを無線LANに接続しているか、点検してみてはいかがだろうか。

 ネット点描より
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兵庫県伊丹市にある昆陽池は奈良時代に僧の行基が築いた池である。
歌枕としても名高く、湖畔には西行や定家らの歌碑や詩歌が点在する。風光に富むこの池にいつしか、ヌートリアという動物が出没するようになった。
市によると、池周辺に限らず年に10件ほど通報がある。「畑の大根や小松菜を荒らされた」「園庭や田のあぜを削られた」。職員らが出動し、捕獲することになる。生態系に害を及ぼす特定外来生物に指定されたからだ。
ネズミの仲間で、南米が原産地。毛皮が防寒に役立つとして戦前に盛んに輸入された。戦時中は軍服用に国内で養殖され、食糧難の時代には栄養源にもなった。ところが戦後に需要が減り、野に放たれたという。
その身の上を書いて思い出すのは、各地で野生化したアライグマのことだ。かつて「アライグマらすか」というアニメが放送され、ペットとして人気を集めた。だが成長すると凶暴になり、持てあます飼い主が続出。農業の被害も深刻で、同じく駆除の対象とされた。
取材の最後に、昆陽池のまわりを歩く。探すまでもなくヌートリアはぬっと現れた。ネズミと呼ぶには大きすぎる。群れもせず悠然と泳ぐさまは野生そのもの。近寄ると私を察知したとたん、警戒の目がとがる。遊泳をとめ、猛スピードで草むらに消えた。
湖畔の文学碑を眺めながら、もしヌートリアが歌人ならどう詠むかと夢想した。〈帰りたし故郷は遠く夢の果て わが身切なき昆陽池の水〉。そんな心境だろうか。

 天声人語より
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老後の健康、歩いて外出できる体力を
「団塊世代」が、10年足らずで75歳以上の「後期高齢者」となる。その後の人生の明暗は「歩いて外出できる体力の維持」にかかっている。家事をこなし、公共の乗り物で移動し、スーパーで買い物ができれば、一人暮らしも可能だ。外出できれば、近所の人とも交わり、草花や風のそよぎに季節を感じ、心も豊かになる。買い物をすれば計算もする。歩けなくなると一挙にそれらを失い、医療、介護の対象になる。
心身を動かさないと老化は加速する。そのターニングポイントは、男性の場合、定年退職時にある。ここで手を打つには、いわば「大人の義務教育」のように場が有用と考える。「定期的に歩いて外出する場」を提供し、地域とのコミュニケーションの構築、健康・調理などの知識と技術を習得することを目標とした授業をしてはどうだろうか。
歩いて通えることが前提なので、65歳前後の1~2年間、半日程度のコースで週に2回ぐらい学区の小中学校の空き教室に集まってもらう。
全員参加は、ホームルームと健康講座くらいにしておいて、パソコン、園芸、手芸などカリキュラムは工夫次第、講師もメンバーの中から出てくるだろう。栄養の整った学校給食を食べれば、筋力低下予防にも効果があるはずだ。
自治会などで対象者全員に声がけするが、親や孫の世話、仕事や趣味を理由とする不参加は可とする。だが、出欠届は義務とする。元気だけど、自ら積極的に出向かない人々を集めることで、点と点がつながり面となれば、子育てや介護、防災の一助にもなり、地域に飲み仲間やゴルフ友むだちもできるだろう。終了後は自主活動が継続すれば成功だ。地域差はでるだろうが、医療費や介護費の削減に向けて、市町村でこのような「大人の義務教育」に取り組むことはできないだろうか。

 オピニオンより-----健康運動指導士・山田佐世子
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このごろLINEツイッター、インスタグラムを見ない日はない。
すっかり仕事にも暮らしにも欠かせない道具になったが、情報に追い立てられる気分は抜けない。SNS疲れを自覚する。
それなのに性懲りもなく新たなアプリを試してみた。音声版ツイッターと呼ばれるSNSで、「クラブハウス」という。米国で昨春生まれ、料理や通勤をしながらでも使えると話題に。日本でも利用者が増えている。だれでも好きなテーマのおしゃべりの場を気軽に作れる。届けるのは声だけ。文字も写真も動画もなし。やりとりはその場限りで、他人の発言にコメントを付す機能もない。
モノは試しで、天声人語を話題にした場を作ってみた。30分ほど参加したが、生の会話ゆえしばしば脱線。ゆるやかな雑談が妙に楽しい。会ったこともない方々が次々立ち寄ってくれた。
ふりかえれば、本紙にツイッターという言葉がお目見えしたのは2007年春のこと。当初はのどかな日記風の投稿が多かった。それが社会を動かす原動力になり、陰湿ないじめの刃ともなりうるとは、想像できなかった。他方、早々と消えたSNSも数知れない。クラブハウスがこの先どう転ぶかはまだ見通せない。
スマホを使わない方々には、「SNSにつかれたならスマホを断てばよい」と笑われるかもしれない。それでも人と人とが自由には会えないいまだから、気軽に語り合える空間を浴する人が多いのではないか。雑談という営みの大切さを改めてかみしめる。

 天声人語より
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年寄の五輪の長
オレの考えにサクサク同意するのが会議。
その場で異論を出されても困る。
オレの代わりが務まる奴はいないんだから。

素粒子より
きのう、関東で。
〈湯豆腐の葱やや固き春一番〉真砂女
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国民の声に耳を傾け、吸い上げて政策に反映するのは政治家の本務である。
それでも真剣に「陳情」を受けるのなら、時と場所というものがあるだろう。このご時世に深夜の銀座のクラブとは。
政府や自民党の要職にあった衆院議員3氏である。「陳情や要望を承るという立場で、一人で行った」。疑惑が発覚した先週、元国家公安委員長はそう釈明したが、真っ赤なウソだった。その陳情とやらの場には後輩2人も同席していた。
「前途ある有望な彼らをかばいたかった」という言い訳は、いかにも苦しい。誘われた2人はきのうまで自ら名乗り出ることをしなかった。「ほんとうに心苦しい思いで日々過ごしていた」と口々に述べたが、こちらもやはり同罪と言うべきだろう。
国民には外出や外食の自粛を求めておきながら、自分たちは楽しみを我慢しない。3氏が最後の店を出たのは夜11時過ぎだったという。同じように銀座で飲食した公明議員も、きのう辞職した。
昨年末、首相と自民党幹事長らも銀座のステーキ店で忘年会を開いている。それでも責められるべきは飲食業界ではなく、政治家の言行不一致の方だろう。そんななか、政府はきよう緊急事態宣言の延長を決めるという。さらには、遅くまで開けた店には罰を与えようとしている。
きのう3氏は党本部でそろって謝罪会見に臨んだ。深々と頭を下げたとき、壁面の真っ赤な党ポスターが目を射た。「国民のために働く」。むなしさに耐えかねて、一瞬目をそらした。

 天声人語より
銀座のクラブの名前も一緒に公開するといいのに。
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五輪について
「女性の入る会議は時間がかかる」と。
男女平等の五輪の理念はどこへ。

素粒子より
責任をとって辞めるというかと思ったら辞めないという。
何か儲かるあれがあるのかな?
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秋田市の戸嶋郁子さんは結婚して初めて迎えた節分の日のことを忘れられない。
「鬼は外 福は内 天に花咲け 地に実なれ」。二十数年前、いつもの掛け声とともに豆をまくと、夫が言った。「後半は何かのおまじない?」。
生まれ育った秋田県の旧東由利町の実家では、「天に花咲け」と唱和するのが当たり前だった。雪深い地で、冬は昼間でも家の中が暗くて寒い。奥の座敷に鬼がいるような気がして、豆まきの日だけは、ふすまを開けて声を張り上げた。
節分を過ぎたころから少しずつ日が長くなり、春めいてくるのが子ども心にうれしかった。「豆まきをしないと、待ち焦がれた春がやって来ない。体にそう染みついているんです」。いまでは夫が隣で同じ言葉を唱えてくれる。
節分の迎え方は人それぞれ、地域それぞれ。「鬼は外 福は内」に合わせて大豆をまくとは限らない。落花生をまいたり、イワシを玄関に飾ったり、恵方巻をほおばったり。「鬼は内 福も内」と声を発して、鬼を迎え入れるところもある。
今年の節分はおなじみの3日ではなく、あす2日。1年が365日ぴったりではなく6時間ほど長いため、立春の前日である節分もずれる年がある。前回、2日になったのは明治30年。実に124年ぶりのことだ。
この冬は、例年とは異なる窮屈な日々が続いている。だから私も戸嶋さんにならって豆をまこう。「天に花咲け 地に実なれ そしてコロナも退散を」。春を呼ぶおまじないに願いを込めて。

 天声人語より
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コロナ過
「ある」ことが抑止効果を生む罰則。
発動「する」のは抑制的に。
国民の自発的な協力の機運を削いではならぬ。
経済か、感染防止かの二者択一ではない。
経済のためにも、まず感染防止から。

素粒子より
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ロシアで続く反プーチン大統領デモでは、男性用の青色の下着が運動の象徴となっている。
政財界の腐敗を告発してきたナバリヌイ氏の弾圧に憤る若者たちが街頭へ繰り出す。
ナバリヌイ氏は昨夏、暗殺未遂に遭った。「ロシア当局者が青いパンツに神経剤を仕込んだ」と訴え、自国に戻ったところを空港で拘束される。デモに加わった数千人も連行された。
運動にはシンボルがもう一つある。トイレ掃除用のブラシだ。「黒海沿岸に大統領への賄賂として建てられた宮殿があり、トイレでは9万円のイタリア製ブラシが使われる」。ナバリヌイ氏がそう暴露したことにちなむ。告発映像を見ると広大な敷地に劇場やワイン工場を備え、まさに王宮のようだ。
プーチン氏は憲法を改正して、83歳で迎える2036年まで大統領の座にとどまることが可能になった。そればかりか生涯、刑事や行政上の責任を問われない特権まで手に入れた。
「快楽をトレッドミル」という心理学の仮説を思い出す。マシン上をいくら走っても目的地にたどりつけぬように、欲求をいったん満たしたとしても、幸福感は長続きしない。そして欲求の水準はまた上がる。プーチン氏の権力欲も果てしない。
「1人の指導者が16年も続けば、どんな国民もうんざりする」。かつてドイツの長期政権をそう論じたのは当人である。大統領→首相→大統領と権勢の頂点に立つこと20年。弾圧に抗議の声を上げる人々もこの先も力でねじ伏せるつもりか。

 天声人語より
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緊急事態宣言
「1カ月で感染拡大を絶対阻止」の首相の決意は実現せず。
身内の3議員の「銀座飲み歩き」さえ止められぬまま。
民主主義が揺らぐ。
愛知県知事へのリコール署名。
「8割無効の疑い」の異常事態。
事実関係は。
背後には何が。

政治家ばかり狙わないで、この問題の核心をスプークしてくださいよ。
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人が集まって飲み食いする「共食」は、長い長い歴史を持つ。
「同じ釜の飯を食う」という言葉に近いものは、早くも日本書紀に見られる。歴史学者の原田信夫さんが『共食の社会史』で書いていた。
ヤマト政権に反乱した豪族の磐井が、かつての友と対立することになった場面でこう語る。「昔は吾が伴として、肩摩り肘触りつつ、共器にして同食ひき」。肩やひじが触れるくらいの距離で食事をともにし、親しく語る。そんな機会がめっきり減ったこの1年である。
「個食」に加え、飛沫防止のため会話せずに食べる「黙食」なる言葉も耳にするようになった。京都市が黙食と書かれたポスターをつくり、希望する飲食店に提供している。元々は福岡のお店から始まり、注目された動きのようだ。
やや寂しいが、一つの手ではあるのだろう。黙食といえば、見習うべきは漫画『孤独のグルメ』の主人公か。雑貨商としてあちこちを回り、その土地のお店に一人ふらりと入る。脳内で独り言のように店を語り、料理を表現する姿はテレビドラマになった。
もっともいま改めて読むと、主人公以外のお客の和気あいあいとした感じに心引かれる。家族連れあり、飲み友だちあり。全員が全員、黙食であれば、孤独に食べる男の渋さが引き立つことはない。
みんなでわいわいと飲んで食べる。そんな夢を最近よく見るようになったのは、わかりやすい願望の表れだろう。現実になるまで、あとどれくらいか。

 天声人語より
そんなこと考えるのは呑み助だけだ。外で飲む習慣のない人はなにも感じない。そんな人が多いので、コロナも収まらないのだろう。
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国政混乱
プーチン大統領VS全土デモ。
ミャンマー国軍VS与党。
中国VS英国。

素粒子より
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ピザという言葉を10回言ってください。「ピザ、ピザ、ピザ---」。では体のこの部分は?(とヒジを指でさす)。
相手は思わず、ヒザと言ってしまう。おなじみの「10回クイズ」である。最初に繰り返した言葉に刺激され、脳がおかしな判断をするようだ。
では東京都の1日の感染者数が「1千人、2千人、1千人、2千人---」とさんざん聞かされてきた我々はどうだろう。千人を下回ったと耳にすれば、もう出口が見えたような気にもなる。慣れというのは恐ろしい。
検査数に違いがあるとはいえ、前回の緊急事態宣言の時は100人、200人でどきどきしていたのに。医療の現場が前回にも増して逼迫していることは、全国で自宅・宿泊療養中に亡くなる人の多さが物語る。現下の緊急事態宣言は2月7日が期限だが、解除は難しいとの声が医療関係者から出ている。当然だろう。延長の判断がギリギリになれば、それだけ現場に混乱をもたらす。にもかかわらず菅首相の姿勢は「判断は期限の数日前」だそうだ。
いまだに宣言解除の可能性を探っているのか。10回クイズではないが、かつて繰り返した言葉が判断を鈍らせているように思えてならない。それは「コロナに打ち勝った証しの五輪開催」か、「GoToで経済活性化」か。
「シャンデリア」と10回言わせてから「毒リンゴ食べたのは?」と聞くクイズもある。答えは、シンデレラではなく白雪姫。五輪が我々に無理を強いいるとすれば、毒リンゴにも思えてくる。

 天声人語より
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