2018年12月の記事


スマホ老眼を防ぐには? 目を休め、筋肉の疲労回復を
メールやネット検索などに便利なスマートフォン。ただ、長時間使うと目の焦点が合わなくなることがある。そんな症状を「スマホ老眼」として、注意を呼びかける医師らに対策を聞きました。
「老眼」と言っても、中高年がなる老眼とは異なる。老眼は、ピント調整の役割を果たす水晶体が加齢によつて硬くなることが原因だ。通常、水晶体は弾力性があり、厚さを変えることで遠近を調節しているが、硬くなると調節できない。
一方のスマホ老眼は、目の使いすぎによる疲労が原因だ。通常、水晶体の厚さは毛様体筋が緊張したり緩んだりすることで変わる。だがその筋肉が疲れると、遠近調節ができなくなる。そのため、目を休めれば回復する。
医者が進める対策は「チラ見エクササイズ」。オフィスなどで仕事をするとき、窓からようやく判断できる距離にある目印を決め、1時間に1~2回、じっと見る。毛様体筋が緩み、休まる。
風呂に入ったとき、40度ほどのお湯で温めたタオルを目に当てるのも良い。毛様体筋の疲労が回復し、ドライアイの防止にも役立つ。

 続・元気のひけつより
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受取人の住所、差出人の名をはがきのどこに書くのか答えなさい--。
9年前、全国学力調査で出題されると、小6の3人に1人が誤って答えた。結果は日本郵政の社員に衝撃を与える。翌年から始めたのが、希望に応じて郵便局員らが教室へ出向く体験教室だ。
最も多いのは小学校。昨年度は全国300万人に手紙のイロハを教えた。「はがきを大阪から北海道へ送るにはいくら分の切手を貼りますか」と講師が尋ねる。「千円かな」「いやもっと高いよ」。全国どこでも62円と説明すると、安さに感心されるそうだ。
書かせてみると、郵便番号の欄に相手の電話番号や自分の出席番号を書く子どもが多い。相手の住所と名前は右端に寄せてしまう。はがきの中央にぽっかりと空白が生じる。
「連絡は携帯やスマホで足りる。手紙となると、年に1回の年賀状を書くか、まったく何も書かないかのどちらかです」。講師役の話にいささか驚く。
聞けば、原因はネットだけではないらしい。個人情報保護法が施行され、クラス名簿を作る学校が急減した。年賀状を送ろうにも、いちいちSNSで住所を尋ねる手間がかかる。「それより、元日に一本メッセージを送る方がよほど楽」という子どもが圧倒的に多いそうだ。
いやはや手紙のやり取りが細るわけである。それでも、相手を思い、手間をかけ、季節を運ぶ手紙という文かはそうそう簡単には滅ぶまい。束にした年賀状を息せき切ってポストに投函して、ようやく私の年は暮れてゆく。

 天声人語より
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健康コンビニごはん、塩分減らす工夫を
厚生労働省の調査によると、50代は半数近く、60代は4割近く、70代以上は3割が習1回以上、コンビニなどの弁当や総菜を利用している。
高カロリーなものばかりだったコンビニ弁当も近年はサイズが小型化し、野菜を取り入れた総菜もぐんと増え、健康志向になってきた。
最大の課題は塩分です。特に50代以上は生活習慣病や高血圧の人が多く、塩分に注意すべき年代。解決策は、サラダや野菜を含んだ総菜を組み合わせることだ。多くの野菜に含まれるカリウムは、ナトリウムの排泄を促す効果があるからです。
また、ドレッシングや、麺類、おでんのおつゆを多めに残すこともお勧めします。
揚げ物もした味がしっかりついているので、ソースをひかえてもおいしく食べられます。

 きょうもキレイより-----平澤芳恵
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<牛の尾を引き摺るやうに寒波くる>。
俳壇の新人賞として知られる「角川俳句賞」を今年受賞した鈴木牛後氏の50句を読んで驚いた。19句に「牛」が出てくる。ほかの句も、糞、干し草、トラクターなどの言葉で埋まっている。
牛後こと鈴木和夫さんは北海道の下川町で牧場を営んでいた。今月半ばに訪ねると、60㌶の牧草地は雪におおわれ、牛舎では45頭の乳牛たちが白い息をはいていた。
<牛産むを待てば我が家の冬灯>。母牛の安産を祈り、昼夜の別なく牛舎で見守る。<我が足を蹄と思ふ草いきれ>。草原で牛を追っていると、酪農家の心は牛と一体になっていく。
けっして楽しい仕事ばかりではない。<角焼きを了へて冷えゆく牛と我>。産後1カ月ほどの牛は頭の一部を焼き、角が伸びないようにする。牛も痛かろうが、力ずくで焼きごとを当てる側もつらい。家畜を育てるということは、その生命に責任を持つということだろう。<牛死せり片眼は蒲公英に触れて>。
札幌での会社勤めから酪農に転じたのは30代の頃。俳句歴は10年ほどと短いが、その句は牛との濃密な時間を余さず描く。「地道に働けば暮らせるのが一番の幸せ。そんな毎日での発見を言葉に変えていきたい」と、鈴木さんは語る。
<農道をひたひた歩き春遠し>。牛と一緒のときも、ひらめいたらその場でメモをとる。日々のささやかな驚きや喜びを慈しみ、17文字にして心にとめておく。人生を豊かにする方法を、北の酪農俳人は知っている。

 天声人語より
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がん予防も運動から
日本人のがんによる死亡は1960年代から増え続けています。がん統計によると、2005年の患者数は67万人、死亡数が34万人と、約半数の方が亡くなっている。74歳までにがんになる確率は47%で、74歳までにがんで死亡する確率は21%。2人に人のはがんになるということだ。
米ハーバード大の有名な研究では、がんの要因はたばこが30%を占め、食事や肥満など生活習慣による影響も大きい。日本人では、たばこによるがんは、年間約9万人に上る。そして肥満もがんのリスクになる。私も14年ほど前は、不摂生で体重が85㌔ぐらいあった。血圧も180ぐらいで、コレステロール値も300近く。思い立ってダイエットを開始。約半年間で25㌔減らし、今もその体重を維持している。
その方法は、低炭水化物ダイエット。海外の論文を読んでこれだと考えた。徐々にご飯、パン、麺類を減らしておかずをメーンにするもの。カロリーはタンパク質で取った。自分で自分を褒めながら続けた。ジョッキングを始め、マラソンにも挑戦している。
がんを防ぐにはまず、適度な運動に加えて、禁煙、健康な食事、検診だ。日本のがん検診受診率は2割を切る状況で、先進国で最低だと言われている。
ただ、それでもがんになってしまう人は多い。その時は、医師とコミュニケーションをよくとって信頼できる情報を得て、自分を責めず、頑張りすぎず、あきらめないで欲しい。

 紙面より---勝俣範之
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ないと困るわけでではないものの、どんぶりの隅にその姿が見えると何とはなしに安心感を覚えるラーメンの具メンマ。
味も見た目も地味ながら、歯ごたえはほかの食材をもって代えがたい。
「ラーメンやチャーハン以外に活躍の場がないと思われがち。でも実はいろんな家庭料理に使えます」と福岡県糸島市の日高栄治さん。化学大手に長く勤め、出身地で街おこしに励む起業家である。
国内のメンマ市場は長らく中国産と台湾産が占めてきた。日高さんらが着目したのは放置竹林だ。背丈1㍍ほどの幼竹をゆでて柔らかく加工する。「塩加減、発酵、干し方など関門が多く、失敗も重ねましたが、何とか軌道に乗りました」。
奮闘ぶりが報じられ、遠方の大学や自治体から視察が相次ぐ。昨年暮れ、京都市で開いた「純国産メンマプロジェクト」の初会合には、予想を上回る22都府県から官民の参加があったという。
取材先のあちこちで伸び放題、荒れ放題の竹林を見るようになって久しい。ザルやカゴ、住宅の壁材などの使い道が減ったためである。竹やぶはみるみる増殖し、周囲の畑や造成林をも荒廃させる。
さて今回、糸島で試食したのはメンマを使ったつみれ汁やハンバーグなど、コリコリした歯ざわり、楚々とした味わいが新鮮である。国産メンマが広く食されるようになれば、地元は活気を取り戻す。自治体を悩ます竹害問題も解決するかもしれない。ラーメンの添え物にとどめておくのは、いかにももったいない。

 天声人語より
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寒波来襲
この冬一番の寒波が来た。
帰省の道中、お気をつけて。

素粒子より
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鬼って巨体。勝てるわけないよ。鬼ヶ島で桃太郎はおじけづく。
それでもお供の犬と猿、キジの果敢さを見て、遅れて刀を振りあげる---。『桃太郎が語る桃太郎』という絵本を読む。弱気な主人公像が新鮮だ。
おなじみの昔話を主役の気持ちで描き直す「1人称童話」シリーズの第1作だ。少し計算高い「シンデレラ」、飽き性の「浦島太郎」と続編も出た。
他者の気持ちをくむ格好の教材になる」と評価され、今年のグッドデザイン金賞に輝いた。
「主役を悪訳に描き変えるパロディー化はしない。あくまで原作を敬う。視点を変える体験をしてもらうのが狙いです」と企画した久下裕二さん。本業は広告のコピーライターで、児童書作りは初めてという。
昔話といえば3人称が当たり前。「そのとき桃太郎は」「シンデレラの本心は」と語られる。それを「そのとき僕は」「私の本心は」と再構築してみる。いわば知的な「ごっこ遊び」だ。触発されて昔話わ一つ練ってみた。たとえば「笠地蔵」。
ああ、年の瀬なのに、笠は一つも売れねえ。持って帰れば、ばあさんに叱られる。あれ地蔵さんが雪に埋もれておいでじゃ。「証拠隠滅に協力して下され」。笠をかぶせて帰るべ。売り上げは落としたことにむすっか。
おじいさんを恐妻家に見立てたつもりだが、試してみると、思っていたよりずっと難しい。それでも絵本の世界に入り込む過程が心地よい。「白雪姫」「一寸法師」「ウサギとカメ」。皆さまもぜひ一度お試しあれ。

 天声人語より
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核開発競争
マッハ20の恐怖。
ロシアが極超音速ミサイルを配備へ。
米ロ核開発競争が加速する。

素粒子より
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東京都小平市の主婦、田中弘実さんの自宅は、例年この時期、サンタクロースの工房と化す。
大量に集まった手製のおもちゃを仕分けし、包装する。各地の子どもたちに贈る品々だ。
活動の呼び名は「チクチク会」。東北が津波に襲われた年、現地の保育園にフェルト製のおもちゃを贈ったのが始まりだ。ブログやSNSで呼びかけると、すぐに多くの手が挙がった。子育てや介護に追われ、被災地に行きたくても行けない人が大半だった。会則や会費はない。一堂に会することもない。ただ好きなおもちゃを好きな時にそれぞれが作る。
届け先は、親に虐待されて自宅に戻れなかったり、病院で年を越したりする子どもたちへと広がった。12月にはサンタに扮する男性の賛同者とともに、おもちゃを抱え、小児病棟や児童養護施設をめぐる。
田中さんのもとには、おもちゃの作り手からも多くの手紙が届く。「世の中との接点ができて楽しい」「一針一針縫うことで精神的に救われた」「退屈をパチンコで紛らわせていた母が、ちくちくのおかげですごく元気になった」。
切る、縫う、折る----。空いた時間に指先を動かすことで、安らぎを得られる人がいかに多いことか。人は、誰かを助けることで、知らぬ間にその誰かに助けられている。うずたかく積み上げられたおもちゃと、箱いっぱいの礼状を見ながらそう感じた。
支援という営みは、昔も今も持ちつ持たれつ。サンタの生きがいの源泉も子どもたちの笑顔にちがいない。

 天声人語より
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国際捕鯨委員会から脱退
反捕鯨国が過半数を占めるIWCに加盟したままでは、日本が目指す商業捕鯨の再開は難しいと判断した。
「鯨資源の持続的利用の立場と保護の立場の共存が不可能であることが改めて明らかになり、今回の決定になったと菅氏が述べた。

紙面より
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高校生ラガーと地球温暖化。二つの距離はずいぶん遠そうだが、決して別の世界ではない。
ポーランドで開かれた気象変動対策に取り組む国際会議COP24に栃木県立佐野高校のラクビー部が参加した。
「日常の生活の一つ一つが異常気象までつながっている。それが理解できたのが新鮮でした」と、オブザーバーで出席した主将の渡来游夢君。参加のきっかけは、9月に学校で受けたスポーツと環境を考える講演だった。ラクビー部ができることはないか、と。
帰国するとアイデアがわいてきた。「試合のペット飲料をやめ、地元企業と水筒を開発する」「用具や練習着を再利用する仕組みがあれば」。19年は日本でW杯が開催される。「フィジーの選手に海面上昇など太平洋島嶼国の問題を聞いてみたい」など。実現すればどれも面白い。
格好は1901年に創立。ラクビー部は過去全国大会6回出場の古豪である。けれど、この10年で中高一貫、男女共学と変わり、部員はいま男女各5人でマネジャーを入れても12人にとどまる。
顧問の石井勝尉教諭も卒業生だ。花園に出場し、大学では日本代表に選ばれた経験もある。現状は歯がゆいが、未来も感じている。「会議参加の希望は生徒からでした。視野が広がるのはラクビーにも勉強にもプラスになる」。
教育をとりまく環境が変われば、部活動の形も変わっていく。勝ちを目指さない「ゆる部活」も始まっている。豊かさで多様な姿を考える取り組みが、もっと広がっていい。

 天声人語より
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東証ついに2万円割れ
昨年9月以来1年3か月ぶりに2万円の大台を割り、下げ幅は一時1千円超に達した。
世界株安が進んでいる。
おかげで外為市場は縁が買われて1㌦=110円台と、8がついらい4か月ぶりの円高ドル安水準となった。
円高傾向を受け、輸出関連株のさらなる売りにつながっている。
リスク回避で国債を買う動きも加速し、長期金利は低下した。

紙面より
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元衆院議員の鈴木宗男氏が、東京地検に逮捕された時のことを書いている。
拘置所の独房で夏の暑さに苦しみながら、こんな圧力を受けているような気がしたという。「涙を流して謝罪し、頭を下げれば、この牢獄から出してやろう。それをしないのなら、こうして汗でも流していろ---」。
日本の刑事司法で「人質司法」という言葉が使われて久しい。取り調べに対して罪を認めれば勾留が短くすむが、否認すれば長期化するとの無視的である。勾留の延長は当たり前、起訴の後に勾留が続くことも珍しくない。
長年の慣行に風穴を開けたかと感じさせた東京地検の判断だった。日産自動車前会長のゴーン容疑者について、東京地検特捜部から請求された勾留延長を却下した。特捜部の「言い値」を裁判所が値切ったのは極めて異例という。
事件が海外で注目され、日本では容疑者の人権が守られていないのではとの指摘が出ていた。外圧に背中を押されたかと思うと情けない。しかし今回の判断が基準となり、司法の世界に変化の風が吹くかもしれない。
----などと考えていたら、検察は21日、ゴーン容疑者を再々逮捕した。個人の資産運用で出した損失を会社に付け替えた疑いという。事実であれば報酬のごまかしよりも悪質であろう。裁判所の判断にあわてて、真打を登場させてきたか。
容疑者に違法行為があるなら、厳しく問うべきだ。しかし日本の勾留のやり方がどこまで人権に配慮しているのかは、また別の問題である。

 天声人語より
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代謝をアップ、ウォーキングで脂肪燃焼。
代謝を高めるために大事なことは、ウォーキングなどの有酸素運動です。読者のみなさんの中にも、歩いている方が大勢いらっしやるでしよう。筋トレで基礎代謝量を上げ、さらに有酸素運動で脂肪を燃やすことで、健康で美しく、疲れにくい体をつくることができる。
ウオーキングは、肥満の解消になるほか、心肺機能が高まり持久力が増す。
▽毛細血管が増え、血流がよくなる。
▽動脈をやわらかくして動脈硬化を防ぐ---
などの効果が期待できる。もっとも手軽で、もっとも高い効果を上げられる健康法といえる。
さまざまな研究で、1日8千~1万歩くらい歩かないと健康効果が引き出せないことが分かってきた。1万歩はハードルが高いので、まずは1日8千歩、1週間で5万6千歩を目指します。多少の「歩きだめ」がききますので、あまり歩けない日があっても、別の日にたくさん歩いていれば補うことが出切る。
まとまった時間をとってウォーキングしなくても、日常生活の短い時間で歩数を稼ぐ方が何かと好都合。ひと駅前で降りる。ちょっと遠くのスーパへ行く、エスカレーターの代わりに階段を使うなど、生活しながら歩数を稼ぎましょう。
ただ、歩くだけで足腰の筋力の低下を防ぐことはできません。併せて筋トレもすることが不可欠です。運動を続けるために、歩数計と、筋肉量がどれくらいついたかを確かめられる体組織計が自宅にあるとよい。

 きょうもキレイより-----筑波大教授・久野譜也
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風船爆弾は、第2次大戦末期に日本軍が作った兵器である。
和紙でできた巨大な気球の数々が、米国本土へと放たれた。山火事を起こし、社会を撹乱する狙いだった。神奈川県の陸軍登戸研究所で開発された。
跡地を取得した明治大学の資料館に当時の写真などがある。風任せの兵器がどこまで目的を果たしたのか分からぬが、約9千個のうち300個超が届いたとの記録もある。研究所では中国に偽札をばらまき、インフレを起こす謀略も練られたという。
裏から他国の社会を混乱させる。そんなやり方が今あるとすればコンピューターと情報通信の世界化。2015年にウクライナで大停電が起きた際には何者かがシステムに侵入したとされ、ロシアの関与も疑われた。
こうしたやり方はサイバー攻撃と呼ばれる。社会インフラはもちろん、今や兵器もコンピューターで動く。5年ぶりに改定された「防衛計画の大綱」でサイバー問題が取り上げられたのは自然な流れなのだろう。
厄介なのは通常の兵器と違い、どこにどんな脅威があるのか見えないことだ。何を攻撃とみなし、どんな攻撃を認めるか、国際社会の議論も始まったばかり。大綱では日本もサイバーで反撃する能力を持つとしたが「専守防衛」に抵触する恐れはないか。
自然災害をめぐり物理学者の寺田寅彦は「正当にこだわることはなかなかむつかしい」と書き残した。人は過度に恐れたり、過度に甘く見たりしがちだからだ。サイバー問題にも通じる戒めであろう。

 天声人語より
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救命につなげるために、AED使用をためらわずに
新潟県の高校で野球部の女子マネージャーがランニング直後に倒れ、先月死亡した事故は、いつAEDを使えばいいのか、現場での判断と実行の難しさを問いかけた。
女子生徒は、死の間際に脳への血の流れが止まりかけ、あごや肩、胸や腕が、途切れ途切れにあえぐように動く「死戦期呼吸」の状態だったと思われる。(ギャスピングと現場や医療機関では言う)実際に空気は吸えていないが体が動くので、周囲の人たちは心臓が動いていると思い、AEDを使わなかったのかもしれない。息をしているかのように見えてしまう死戦期呼吸のことを多くの人に知ってもらいたい。
息が止まっていれば、すぐに心臓も止まる。現場に居合わせた人は、あえて患者の脈に触れる必要はなく、息をしているかどうか、だけを目で見たり耳で聞いたりして判断すればいい。講習会でも死戦期呼吸を教えるときは動きが大げさになりがちだが、実際には分かりにくい場合もある。突然の事態に直面した一般の人たちに冷静な判断を求めるのは無理だろう。息をしていないことが疑われるときは、一刻も早く胸骨圧迫をしたり積極的にAEDを使ったりすることが大切だ。
日本のAEDの普及率は世界でもトップクラスだ。的確な設置場所やきちんとした保守管理など課題はあるが、使い方はよく知られるようになった。消防白書によると、2015年に病院外でAEDが実際に使われたのは約1100件で600人ほどの究明につながった。だが、蘇生措置を行えた可能性のある人は数万人とみられ、市民の的確な判断と行動なくして救命率の向上はない。
人が倒れた現場は混乱し、AEDの音声支持も聞き取りにくいだろう。電気ショックのボタンを自ら押すことをためらう心理も働く。居合わせた人がAEDの電極を患者に貼り付けさえすれば、ボタンを押す必要もなく、自動的に除細動をする「全自動」AEDを開発し、早く導入すべきだ。技術的には可能で、間違って放電されることや救助者の感電を防ぐ方法もある。メーカーや行政は積極的に取り組んでほしい。
胸骨圧迫やAEDの使用では、衣服を破ってでも脱がすなど患者のプライバシーが守れない場合がある。
一般の人が処置をためらったり、蘇生がうまくいかなかったりした時に責任を問われることを恐れるという気持ちも考える必要がある。
こうした背景には100%の安全と結果責任を追及する最近の日本の風潮があると思う。市民の善意を生かし救命率を上げるためには、米国やカナダなどのように「緊急事態に直面した善意の処置者は、その結果に対して責任を負わされない」という「よきサマリア人の法」の整備が必要だ。

 私の視点より----聖路加国際大学院特任教授・宮坂勝之

善きサマリア人の法(よきサマリアびとのほう、英:Good Samaritan laws
とは
「災難に遭ったり急病になったりした人など(窮地の人)を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのなら、たとえ失敗してもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法である。誤った対応をして訴えられたり処罰を受ける恐れをなくして、その場に居合わせた人(バイスタンダー)による傷病者の救護を促進しよう、との意図がある。
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子どもの虐待を食い止める最後の砦が、児童相談所である。
親のもとに置いておくと危険な場合は、職員が出向いて子どもを一時的に保護する。怒った親からすごまれ、身の危険を感じることも少なくないという。
だから保護に向かう際には、例えばこんな注意点がある。「機敏に動くためにハイヒールは履かないこと」「身動きが執り易いうにカバンは軽くすること」---。同僚の大久保真紀記者が『ルポ児童相談所』で書いている。
ときに死に至る虐待が報じられる。しかしその裏には、児相の職員が体を張り、未然に防いだ例がたくさんあるのだろう。役割への期待が高まり増員計画も今後進むという。
そんなことは自分たちには関わりがないと、確信している人たちがいるらしい。上品なお店が並ぶ東京都港区南青山に児相をつくる計画があり、周辺住民の反対で難航している。先週の説明会でも「ブランドイメージが下がる」などの声が相次いだと。
「3人の子を南青山の小学校に入れたくて家を建てた。物価が高く、学校レベルも高く、習い事をする子も多い、施設の子が来ればつらい気持ちになるのではないか」。近くに住む女性の発言である。そんな考えに共感する人が果たしてどれだけいるのだろう。
児相や児童養護施設に地元が反対する動きは、各地にあるようだ。心に壁をつくらない。そんな品の良さは出せないものか。もちろん南青山にも児相に賛成の人がいることを付け加えておきたい。

 天声人語より
保育園や幼稚園の建設に反対するのも同じような考えなのだろう。
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「健康づくりのための身体活動基準2013」は身体活動を「運動+生活活動」と定義
日々のちょつとした動きもスポーツ並みの健康効果があり、ちょっと体を動かすことを増やす「プラス10」を推奨。そうすれば、がんや認知症を減らせるという。
では、どうすれば生活活動を増やせるのか。まず起床から就寝までに、どこで体を動かせるか1日を振り返ることだ。
通勤時に早歩きしたり、掃除や洗濯でキビキビと動いたり。そんな小さな動きが「ちりも積もれば山」。1日10分でも、1週間で合計1時間でもいいし、途中でやめても三日坊主を繰り返すつもりでも構わない。
自分の身体活動レベルを知るときには活動量計が役に立つ。
歩数計の機能に加え、家事などの生活活動で1日に体を動かして消費したカロリーが示される。活動量が基準や目標に対して十分なのか下なのか客観的に教えてくれる。
いわば自分の現在地を示すナビ。最近は結果をパソコンやスマホに送って確認できる。
注意点は、体を動かす次官は一気に増やさず、体調が悪いときには無理をしない。痛みが出たら、医師や運動の専門家に相談を。夏場などは炎天下を避け、熱中症に気をつけよう。

 元気のひけつより
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ゴーン前会長が逮捕された事件で、検察の勾留延長を異例の却下。
東京地検特捜部が逮捕した容疑者について、地裁が検察側の勾留延長の請求を認めないのは極めて異例。特捜部は2回に分けて逮捕したが、地裁は「実質的には一つの事件」と判断したとみられる。検察側は勾留延長却下を不服として準抗告したが、ちさいはこれも棄却した。
再逮捕分の勾留延長却下に対する検察側の準抗告は退けられたが、ゴーン前会長らは最初に逮捕された罪で起訴されているため、「被告」としての勾留は続く。特捜部は再逮捕分を近く追起訴するとみられ、前会長側はその後に保釈を請求する意向だ。最短で21日中にも保釈が認められる可能性がある。

 紙面より
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また一人国際協調派が辞任
マティス国防長官、ついに辞任へ。
トランプ政権の数少ない「国際派」の重鎮。
国際協調を軽んじる大統領の暴走に、今後は誰がブレーキを。

素粒子より
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この世は有為転変、常に激しく変化するとは言うものの、これほどの異常が続くとは、まさに「有為天変」の豪雨や台風に襲われた。
地震が大停電をもたらした北海道にとっては、疑心暗鬼ならぬ「地震暗来」。住友生命が募った創作四文字熟語で1年を振り返る。
災害級の厚さに対策を、と何度聞いたことか。「対処猛暑」は温暖化対策など大所高所からも考えたい。ボランティアの尾畠春夫さんが、暗中模索に陥った迷子探しを解決。「山中子策」のお手柄だった。
こちらは迷子ではなく逃げる方。刑務所や警察署から脱走し、東奔西走ならぬ「東奔世騒」の男たちが相次いだ。世を騒がせたのはスポーツ界のパワハラも同じ。自然の気圧配置はどうにもならぬが「威圧廃止」は徹底してほしい。
「朝米歩会」と歩み寄ったのは米国と北朝鮮の首脳。非核化へ向けた約束が朝令暮改にならないように。タイの洞窟からの救出をせかいが祈った。「一心洞泰」で危機を乗り越えた。
全米を驚かせた力と技である。大坂なおみ選手がサーブを武器に全米オープンを制した「全米庭覇」。「一投両打」の大谷翔平選手は投げて打って一刀両断のごとく新人王を獲得した。
熟語の応募は11月初めまで。その後の出来事で小欄も考えた。沖縄県知事選の民意に政権が暴風を吹かせる。「疾風土投」で土砂投入が強行された。日産トップが突然逮捕された事件は、社内クーデター説も含め分からぬことが多すぎる。「車怪問題」は、来年も尾を引くか。

 天声人語より
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サイバー問題
出口がない。
仁義なき米中のハイテク覇権争い。
国境なきサイバー空間の情報争奪戦にルールがありうるものか。

 素粒子より
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女性の胸は、小さいだけでなく、柔らかい、スポンジのような軽い素材でできている---。
そんな荒唐無稽な説ばかり集めたのが、ジャッキー・フレミング著『問題だらけの女性たち』である。19世紀、英国の女たちを苦しめた迷信の数々を笑い飛ばしている。
「男性がすべてにおいて優れていることは明白だ」と述べたのは、進化論で知られるダーウィンである。精神科医のモーズリーは、「医学を学ぶと胸がしぼみかねない」と女性に警告した。
偏見にとらわれる先人たちは滑稽というほかない。しかし、ついこんな言い方をしてはいないだろうか。「女性はお花が好き」「女性は感覚が繊細」。最近のニュースでは「女子はコミュニケーション能力が高い」との言葉もあった。
順天堂大学医学部の入試で、女子に不利な扱いをしていた理由として責任者が述べていた。女子の方がコミュ力が高いので、面接の点数が良くなってしまう。男子を救うためにゲタをはかせた、ということらしい。
根拠として医学の論文も持ち出したが、論文執筆者は「私の研究内容との関連がわからない」と言っているそうだ。ありもしない性差で切り捨てられた受験生がいたに違いない。個人差よりも性差が先に来るのであれば、19世紀の人たちをどこまで笑えるだろう。
そもそもコミュニケーションのできる人を敬遠する理屈すら分からない。真ん中にあるのは、実はこんな思い込みではないか。「医療は男が仕切る世界。これまでも、これからも」

 天声人語より
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東証一時2万1千円割れ
取引時間中としては10がつ26日以来、2カ月ぶりに2万1000えんを下回った。
下げ幅は一時200円を超えたが、その後は売り買いが交錯し、もみ合う展開が続いている。
この日上場したソフトバンクの初値が事前の売り出し価格を下回ったことも、相場の重しになった。

 紙面より
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沖縄県の名護市辺野古の海に14日、土砂が投入された。近くで開かれた講義集会で、多くの人が声を上げるのを聞いた。
怒りや非難とともに、こんな言葉もあった。「沖縄は日本の一つの県です。でも、それが認められていない。悲しいことです」。
マイクを握ってゐたのは、名護市議の翁長久美子さん。話しかけてみると、東京の官庁街で新基地建設の反対を訴えたときの悔しさが忘れなれないという。ビラを受け取ろうともせず、歩き去る官僚たち。何度も反対の民意が示されても、工事をやめない政府の姿と重なった。
一方で、沖縄から佐賀へ米軍機を一時移す計画は、佐賀県の反対で撤回された。この違いは何なのか。「沖縄は一つの県ではなく、植民地なんでしょうか。植民地の意見なんか聞かなくてもいい、ということでしょうか」。
新基地反対を掲げた玉城デニー氏が知事に当選したのは、この秋である。そんな民意に対する政府の答えが、急いで土砂を入れ、工事を進めることだったとは。
安倍政権に、政治センスを感じることがある。人びとの関心が高いとみるや、さまざまな手当を試みる。消費増税の緩和策などがそうだ。しかし大多数の関心が低いと判断すれば、とんでもない無茶をしてくる。辺野古での政権の振る舞いは、私たちの鏡かもしれない。
4%。今回の土砂投入された区域が、全体に占める割合である。まだまだ引き返せるという訴えは、間違っていない。全国の人びとが、目を向けるならば。

 天声人語より
もともと基地がったところを広げるのみなので、佐賀の対応とは違ったのではないのか。また、本土の人が反対を述べるのは見当違いなのでは。自分の近くに吉が来てもいいという心構えがあればよいのだが、自分の近くに来てもらってはダメというなら反対する権利はない。そこらあたりも考えて行動すべきではないのか。
反対と唱えているのみでは、何も進展しない。
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ダウ大幅値下げ
17日のNY株式市場は世界経済の減速懸念を背景に幅広い銘柄が売られ、ダウ工業株平均が大幅に下落した。
終値は先週末比で507.53㌦安い2万3592.98㌦。
投資家がリスクを避けようという姿勢を強めており、原油先物価格も約1年2カ月ぶりに1バレル=50㌦を割り込み、49.88㌦。
中国や欧州で弱い経済指標が相次ぎ、米国でも貿易摩擦の悪影響が出始めているなか、市場は世界経済の先行きに不安を募らせている。

 紙面より
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〈何百人の、何千人の、何万人の、何億人の人々が殺されたなら「交通戦争」のただ中にいることに気がついて〉。
〈でもこの国の法律は、生命は米粒ほどの軽さ〉。18年前、大学生の長男を交通事故で失った神奈川県の造形作家、鈴木共子さんの詩である。
息子を奪われた悲しみ、納得しがたい刑の軽さ。鈴木さんは他の事故遺族と立ち上がる。37万人の署名を集め、導入されたのが危険運転致死傷罪である。
東名高速で起きたあおり運転に同罪が適用された。言い渡されたのは懲役18年の刑。家族旅行の帰りに突如、両親を奪われた娘2人の無念を思えば、重刑とは言えまい。
犠牲となった男性の母は近況を語る。泣いてばかりもいられず、趣味のカラオケの会に。歌ったのは坂本九さんの曲。〈上を向いて歩こう 涙がこぼれないように〉。マイクを握りながら涙があふれる。上を向いて歌う死かなかったという。
操作の決め手は周辺を走る車のドライブレコーダーだった。普及前、開発に打ち込んだのは、やはり事故で息子を失ったエンジニアである。「遺族には事故状況が開示されません。息子の最期がわからず、苦しみました」。
いま交通事故で命を落とす人は、日本で年間3700人、世界に130万人。一人ひとりに家族がいて、親友がいて、恋人がいる。遺族は喪失感の沼に沈み込む。車社会のゆがみに声を上げ、制度の足らざるところをあらためてきたのは、その沼の深さを知る事故遺族の方々である。

 天声人語より
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あおり運転
ドライバーに提案。
イラッときたら鏡で自分を見よう。
「あおり運転」はあなた自信の未来をも奪う犯罪行為だ。

 素粒子より
その原因を作ったのはあおられている人だ。その人も反省すべきである。
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亡くなってはや3カ月、樹木希林さんの出演した映画を立て続けに見ている。
「あん」「わが母の記」「日日是好日」どれも老境をさりげなく演じて、余韻が深い。
お目にかかったことはないけれど、取材依頼の返事を電話でいただいたことがある。「マネジャーもメイクさんもいないのよ。取材対応も私ひとり」「ご存じかもしれないけど、私もう全身病気だから」。軽快な口調で30分余り。取材を断られたのに、不思議と充足感があった。
希林さんが全身のがんを公表したのは70歳。以後、折々に哲学を披露する。「老いや病気にブレーキをかけたいとは考えない」「病を悪、健康を善とするだけなら、こんなつまらない人生はない」。
日ごろ心がけたのは、身の回りの始末である。毎朝、ひとしきり掃除をする。服はボロボロになるまで着る。「長くがんと付き合っていると、『いつかは死ぬ』じゃなくて、『いつでも死ぬ』という感覚なんです」。
言葉は人々の胸にじんわりと染みこんだ。この秋、本紙の「ひととき」欄に投書が載った。「胃ろうなど延命治療は受けたくない」。遠慮があって長く言えずにきた本心を、希林さんの訃報に接して息子に伝えることができたという。79歳の女性だった。
ともすれば長く生きることのみを是とする思考に陥りがちだが、人生に潮が満ちる年代ともなれば、病を隠さず、老いにあらがわず、死から目を背けない。希林さんにならい、「自分の人生を使い切りたい」と願うのみである。

 天声人語より
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高齢者の肺炎予防。5年に一度はワクチン接種を
高齢化が進み、肺炎による死者数が急増しています。2011年には、がん、心臓病に次ぐ、日本人の死因の3位になり、年間約12万人が命を落としています。65歳以上になると、肺炎による死亡リスクはぐんと高くなるためです。
高齢者の肺炎は、命を奪う危険な病気だという認識を持ち、予防が重要だ。
肺炎は主に、肺炎球菌やマイコプラズマなど様々な最近の感染が原因で起こる。若いうちは、抗菌薬による治療ですぐ良くなり、命を落とすことはほとんどない。
一方、高齢者はいったん発症すると何度も再発を繰り返す人が多く、命にかかわる。薬が効かない場合もあり、まずはかからないようにすることが大切だ。
もっとも有効とされるのが、原因の3割を占める肺炎球菌のワクチン接種だ。65歳以上では5年に1度、接種することが望ましい。
特に、インフルエンザにかかった後は肺炎にかかりやすいので、肺炎球菌とインフルエンザのワクチンをあわせて接種しておくとさらに効果的という。
今のところ公的な定期接種の対象ではないが、自治体によっては接種費用の助成もある。
口のなかを清潔に保ち、入れ歯の調子を整えるなどのケアも重要だ。高齢になると、食事のときにむせたり、寝ている間に唾液が気管に入ってしまったりして、口のなかにいる細菌が肺に入って肺炎を起こすリスクが高まる。
粗食を好み、肉や動物性脂肪をとらない人は要注意。たんぱく質などの栄養が足りない状態になると体力が落ち、肺炎にかかりやすくなる。高齢者は積極的に脂質、たんぱく質を取るべきだ。喫煙者や糖尿病の人も、肺炎のリスクが高い。
高齢者の肺炎は、素人目には一見、ただの風邪と区別がつかないことが多い。あまり熱が高くなくても、ぼんやりしているなど、周囲の人が見て少しでも「おかしいな」と感じるところがあれば、積極的に医療機関を受診させるようにしたい。

 体とこころの通信簿より
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半世紀ほど前、大阪市西淀川区の空は昼なお暗かった。
重工業地帯の風下にあたり、化学や製鋼などの工場から黒や黄色の煙がもうもうと流れ込む。
「晴れた日でも六甲山や生駒山が見えない。昼間も前照灯をつけて走りました」。タクシー運転手だった森脇君雄さんは話す。住民が抗議に出向くと、企業から「営業妨害だ」と追い返された。
のどや肺を痛む人が続出するのを見かね、森脇さんたちは1978年、企業や国を相手に裁判を起こす。原告計726人、西淀川公害訴訟である。20年の歳月を要したが、工場排煙だけでなく車の排ガスによる被害も認められ、公害史に名を刻む。
裁判が済み、原告団は解散したのかというと、そうではなかった。和解金をもとに森脇さんたちは「あおぞら財団」を立ち上げる。緑地を増やし、公害の実態を授業で伝え、海外から研修団を受け入れてきた。
排煙規制を強める大気汚染防止法が施行されて今月で50年になる。光化学スモッグはいまも折々に発生し、幹線道路の上空には不気味な雲が現れる。深刻な被害を防ぐには、絶えず目をこらし、声を上げ続けなければいけない。それが空というものなのだろう。
14日から3日間、東京都内で「公害資料館連携フォーラム」という催しがある。水俣や新潟、西淀川など各地の公害資料館の運営者や被害住民らが語り合う。かつて都内で大気汚染が激しかった場所を訪ね、現状を調べる。公害を身をもって知る人々のたゆまざる努力を思う。

 天声人語より
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胃潰瘍や動脈硬化などを防ぐ梅のパワー
梅干しは、昔から健康に良いというイメージが伝えられていますが、日本一の産地、和歌山県では最近、科学的な証拠が集まりつつあります。
「梅はその日の難逃れ」のことわざのように、梅干しを朝に食べると、病気などを免れると、昔の人は経験から伝えてきた。和歌山県立医大の宇都宮洋才准教授によると、梅の産地みなべ町などで聞き取り調査をしたら、「動脈硬化を防ぐ」「胃潰瘍になりにくい」「かぜをひかない」「疲れがとれる」など数え切れないほどの伝承があった。まるで「万能薬」だが、本当だろうか。
マウス実験では、梅エキスが動脈硬化を引き起こす血管の筋肉の肥大を防いでいることがわかった。
宇都宮准教授は梅に含まれるポリフェノールの一種「リグナン」に着目。胃潰瘍の原因となるピロリ菌の培養液の中にリグナンを加えたら、変形したりしてピロリ菌の働きが弱まった。
ピロリ菌の働きを半分に抑えるには、梅干し5個分相当のリグナンが必要だったが、「1、2個分でも効果はある」という。
また、インフルエンザウイルスが感染した培養細胞にリグナンを加えたら、ウイルスの増殖が抑制されることもわかった。
梅の有効成分はリグナンだけではない。近畿大生物工学部の三谷隆彦・元教授が見つけた別のポリフェノール「ヒドロキシ桂皮酸」にも、高血圧防止やウイルスの増殖を抑える効果があることが分かってきた。
ただ、数々の健康効果があるからといって、たくさん食べれば良いわけではない。梅干しには10%程度の食塩が含まれている。1個10㌘だと1㌘に上る。
厚生労働省が定める1日の塩分の摂取目標量は、成人男性9㌘未満、女性7.5㌘未満だ。
1日の食事全体で塩分を調節しなければいけない。梅干しは1日2個程度を目安に。増やす場合には他のメニューの塩分を抑える工夫が必要だ。
さて、観梅の季節。梅林の花の香りにも、梅パワーは秘められている。和歌山工業高等専門学校の奥野祥治准教授によると、香り成分のベンズアルデヒドに抗菌作用がある。梅干しにも同成分があり、「日の丸弁当が傷みにくい理由の一つではないか」とみている。

 元気のひけつより-----野中良祐
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気がつけばもう師走も中旬、今週や来週は忘年会という方も多いだろう。
飲んで騒いで終電に乗り、目が覚めると見知らぬ遠方の駅---。そんな「寝過ごし」は避けたいものである。
体験談は拾えば枚挙にいとまがない。慌てて降りて荷棚にカバンを忘れた。バスもタクシーもなく、家まで3時間歩いた。最終バスで熟睡したまま車庫に運ばれ、外から施錠されたとう人もあった。
この季節、駅で途方に暮れる客に救いの手をさしのべるバス会社もある。西東京バスは、酒席の多い12月の金曜に限って、終点のJR高尾駅から臨時バスを1便走らせる。向かうは約30分先の繁華な八王子駅。「寝過ごし救済バス」だ。
「高尾駅で目覚めて帰宅できず、困り果てた経験をもつ社員の提案で実現しました」と営業担当者。料金はふだんの倍ながら、多い夜には30人が乗り込む。安堵のせいか、ほぼ全員が走り出すとまたぐっすり。降り際に「助かりました」とお礼を言う人もいる。
調べてみると、乗り過ごしの経験者は(私を含め)存外多いらしい。佐藤製薬のアンケートによると、首都圏で働く人の6割強が「身に覚えがある」。うち5人に1人が「終点まで行った」と答えている。宿代や車代、始発を待つ間の飲食代など思わぬ出費を悔いたことだろう。
宴席で流行歌に乗って踊り出し、運動不足の足を痛めるのもつらいが、せっかく乗った終電で寝過ごし、寒天を仰ぐのもまた相当につらい。くれぐれもご用心を。

 天声人語より
地方に暮らす私では、高尾駅から繁華な八王子駅に行くと何が助かるのかさっぱり分からない。その辺りも書かないとチンプンカンプンな文章だ。
分かる人教えて。
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景気判断
「いざなぎ」は超えた。
年明けには「いざなみ」も抜き戦後最長になる。!?
へぇー、景気は拡大してるんですか。

素粒子より
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ゴーン前会長の逮捕について。経営陣の対応必要に
日仏3社の経営トップだったゴーン前会長の刑事訴追は、企業の法令順守に対する考え方を根本から変える可能性がある。
 内部通報でもたらされた詳細な情報が、司法取引という新たな制度によって捜査機関に提供され、訴追につながった。大きな権限を持った経営者でも、突然その座を追われる可能性があることが示された。
 日本ではこれまで、経営陣の意向を気にして内部通報が見過ごされたり、不祥事が発覚してから対応に追われたりする事例が繰り返されてきた。経営陣は企業の社会的責任をより自覚し、不正に関する内部情報を集めたり、調査を迅速に進めたりといった「予防的な対応」を迫られる。

 考/論より----鳥飼重和弁護士
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景気拡大いざなぎ超え
景気拡大の長さが、高度成長時代に4年9カ月続いた「いざなぎ景気」を上回る4年10カ月となり、戦後2番目になった。
戦後最長は「いざなみ景気」で、6年1カ月だ。

紙面より
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新酒の仕込みの季節になると酒蔵の軒先につるされる青々とした球がある。「杉玉」あるいは「酒林」と呼ばれる。
最近は居酒屋でも見かける。どうやって作るのだろう。
岐阜県下呂市で代々、林業を営む熊崎正敏さん、惣太さん父子の工房「高林」では、いままさに出荷の最盛期。「もとは酒蔵ごとに蔵人たちが手作りしてきた。うちは30年ほど前、地元の酒蔵に頼まれたのが始まり」。最近ではインテリアとしての注文も増えた。
まずは、針金で地球儀のような骨組みを作る。次に、固く束ねた杉の葉を200本ほど隙間なく差し込む。最後は剪定ばさみで球形に。「樹齢80年以上で、よく日を浴びた葉しか使いません」。植林から出荷までの歳月の長さに感じ入る。
剪定の作業に移ると、葉という葉から一斉に清清しい香りが立ち上がる。花粉症とのつきあいの長い私は思わず息を止めてしまうが、正敏さんは「私はどれだけ吸っても平気です」と笑う。完成品から花粉が飛ぶことはないそうだ。
杉といえば、当節はもっぱら花粉症の元凶として悪役の扱いに甘んじている。だがそれ以前は違った。万葉集にもその使い道が歌われ、箸から下駄、家から船まで、衣食住に欠くことのできない有用材だった。
〈山里や杉の葉釣りてにごり酒〉一茶。その年に収穫されたお米で醸造した酒のできあがりを告げる印として各地で掲げられてきた。江戸時代から変わらぬ役割を杉は今年も黙々と果たす。不平ひとつももらさず。

 天声人語より
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ボイジャーの旅
未知の生命体には会えないのかな。
41年、180億㌔の旅を続けるボイジャー2号が太陽圏から「星間空間」へ。

素粒子より
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土砂降りのある朝、東京府中工場のボーナス3億円が、白バイ警官に扮した何者かに輸送車ごと奪い取られた。
「3億円事件」である。10日で発生から50年となる。
現場は東京の多摩地方。犯人が抜け道を熟知していたことから、土地勘のある者が疑われた。聞き込みを受けたのは地元述べ100万世帯。バイク免許を持つ若い男性はうんざりするほど何度も調べられたという。
だれもが知る未解決事件ゆえか、今日なお関心は高い。タクシー会社「三和交通多摩」が先月から5回開催している現場探訪ツアーには、定員の8倍の応募があった。3億円が奪取された路上、車が乗り捨てられた公園などをめぐる。
北海道や静岡など遠方からの参加者もおおい。「米軍にパイプをもつ日本人が海外へ運び出した」「警官かその身内のしわざでは」と推理に花が咲く。「大胆で鮮やかな手口に感嘆するのが共通点。どなたも、ねずみ小僧か怪盗ルパンを語るような口調です」と案内役の須藤将矢運転手は話す。
時効成立は1975年。小説や脚本では、驚くほど多彩な犯人像が提示されてきた。ドラマでは、沢田研二さんやビートたけしさんが犯人を演じた。宮崎あおいさん主演の映画「初恋」は、女子高校生が実行役という大胆な仮説で描かれている。
この半世紀、真犯人はどこに身を潜めていたのか。それらの推理を見てせせら笑っているのではないか。よく知られたあのモンタージュ写真とは似ても似つかない冷酷なまなざしで。

 天声人語より
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ノーベル平和賞
同情が欲しいのではない。
「黄道に移してほしい」と、ナディアさん。
無関心には「ノー」を。

素粒子より
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「僕らがそれに昂奮しなかったといえば嘘になる。まるで毎日が早慶戦の騒ぎなのだ」。
日本が米英を相手に戦争を始めたころを振り返り、作家の安岡章太郎が書いている。ラジオの騒ぎぶりが、当時大人気の学生スポーツのようだったと。
77年前の8日、日本軍が米ハワイの真珠湾に奇襲攻撃をした。続いてマレー沖では英戦艦を沈めた。驚くべき戦果である。しかし学生だった安岡の頭によぎったのは、もう一つの「驚くべきこと」だった。
「日本がアメリカと戦争をして向勝てるとは、おそらく誰一人おもってはいない。にもかかわらず、現にその戦争がおこなわれている。そのような驚くべきことがあるのに、僕らは少しも驚いていない。これは一体、何としたことだろう?」。
日米の国力に大きな差があることは秘密でもなんでもなく、冷静に考えればわかる。だからこそ開戦の日に政治学者の南原繁がこんな歌を詠んだのだ。<人間の常識を超え学識を超えておこれり日本世界と戦ふ>。
常識からも学識からも外れた戦争が、熱狂をもって迎えられることになった。敵意を育てるのにメディアも一役買った。開戦までの新聞を見ると、米国に対し「誠意なし」「狂態」など非難の言葉が目立つ。
怒らないはずの戦争が起きてしまう。その連続が近代の歴史である。気がつけば、外国や外国人への敵意をあおる政治家ばかりが、世界で目立つようになった。冷静であることが、今ほど求められるときはない。

 天声人語より
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藤井7段
「一番困る質問が来た」と藤井聡汰七段。
好きな女性のタイプを聞かれ、答えは「保留」。
高校1年生だもんね。

 素粒子より
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いくら酒好きでも、ここまで来ると常人の考えが及ばぬところであろう。
関東大震災のグラグラッという揺れのなか、表へ飛び出したのは、落語家の五代目古今亭芯ん生である。財布を手に酒屋へと向かった。割れたり焼けたりする前に売ってもらおうと。
「あたしの頭ン中に、ツツーッとひらめいたことは、まごまごしてるてえと東京から酒がみんななくなっちまうんじゃアなかろうかという心配です」。金はいらない。好きなだけお飲みくださいと酒屋の主も逃げてしまった。
なくなってしまう、と慌てて買いに走った方もいただろうか。キリンビールが先日、国産ウイスキー「富士山麓」の一部銘柄の販売を来年春に中止すると発表した。炭酸で割ったハイボールの人気が続き、原酒が不足しているようだ。
「とりあえずビール」の代わりにハイボールの声を居酒屋で聞くようになったのは、ここ数年か。原酒不足はサントリーでも同じで、すでに一部商品の販売を取りやめている。
10年後の原酒を想像しながら、樽が呼吸していることを感じとる。そんなふうに熟成を待つのだと、長くウイスキー造りの研究をしてきた古賀邦正さんが著書で述べている。ブームに左右される消費者とは違う時間の流れが、原酒にはある。
熟成しながらも、原酒は年に数%ずつ蒸発してしまう。天使におすそわけしているという意味で「天使の分け前」と呼ばれる。もったいない。てなことを口にするのは、やぼっていうものか。

 天声人語より
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般若心経とは
般若とはすばらしい知恵のこと。そして波羅密多とは六波羅密多、すなわち
自分よりも他人の救いを先にする「大乗の菩薩」という考え方による実践の
徳目です。
人間は生前の行いによって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という6つ
の世界に生まれ変わります。人間よりも下に落ちるのを救うためには、布施
、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定、智慧という6つの修行をして、成
仏しなければなりません。
布施とは、僧にお経をあげてもらったときや寄付をする際に差し上げるお金
などの財物のことです。布施はお金に限りません。相手の不安をなくす、や
さしいまなざしや言葉などもあります。
持戒とは、戒を持つこと。これを十戒といい、具体的には十戒善を差します。
不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋
恚、不邪見。
忍辱とは、辛抱すること。
精進とは、一生懸命努力すること。
禅定とは、坐禅を組んでこころを落ち着けることです。
6つの修行をすると、智慧が出てきます。これが"般若"です。
仏様の場合、「智慧」と書きます。"知"の下の"日"は、宇宙の真理を指しま
す。
この6つのことを修行することを「六波羅密多行」といいます。こうするこ
とで自身が成仏する助けになります。
お仏壇に水、塗香(ずこう)=塗香(ずこう)は非常に細かい粒子のお香で、
塗香入(ずこうい)れに入れて用います。小麦粉にも似た触感があり、少量を
手に塗り、その香りを吸い、仏前で自らの心身を清めるために使用します。
花、線香、飯、ローソクの6品をお供えするのは、六波羅密多行を知らずに
亡くなったご先祖様に、6つの修行をすることで成仏できることを知らせる
ためです。
水は布施(感謝する気持ち)、塗香は持戒(よいことに励む)、花は忍辱
(怒りやすいこころを鎮める)、線香は精進(怠けごころをなくす)、飯は
禅定(こころを落ち着かせる)、ローソクは智慧(人間の悩めるこころを智
慧の光で明るくする)を表しています。これら6つをお供えすることを六種
供養といいます。お仏壇にお供えをして、お仏前でお経を唱えます。こうす
るこによってご先祖様が成仏できるのです。
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多摩湖と呼ばれるダム「村山貯水池」は、戦前の人気観光地だった。
都心から手軽に行けるのが売りで、私鉄3社が競って鉄道を引いた。そうしてできた駅が「村山貯水池駅」「村山貯水池前駅」「村山貯水池際駅」である。
いずれも今はなき駅名で、地図研究家の今尾恵介さんの著書で知った。何ともまぎらわしいが、鉄道各社の真剣さは伝わる。「こっちは前だ」「うちは際だ」と訴え、なるだけ多くの客を呼ぼうとしたのだろう。
こちらもJR東日本の商売っ気がにじみ出るような駅名である。山手線にできる新駅の名前が「高輪ゲートウェイ」に決まった。一帯は羽田空港への便の良さを売りに、自JRが大規模な再開発を進めている。世界への玄関口だと強調したいのだろう。
公募で1位だった「高輪」でも、続く「芝浦」や「芝浜」でもない。130位の案が選ばれる大番狂わせだった。個人的には落語の部隊にちなんだ芝浜を推したいところだつたが。
新奇な地名が広がる日本列島である。南アルプス市やつくばみらい市など、最初は違和感があったが、いつのまにか慣れてしまった。「長すぎる」「山手線にカタカナなんて」などの批判もある新駅の名も、そのうちなじむか。「高ゲー」などの略称で。
駅名といえば北海道の幸福駅を思い出す。廃線の前まで、その名が入った切符は贈り物にもなった。美しい名の駅は各地にまだある。青森県の風合瀬駅、岡山県の美袋駅----。いつか降り立ってみたくなる響きがある。

 天声人語より
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スマホの通信量節約、無線LANの活用を
携帯電話の通信費が政府レベルで問題になるこのごろ。長男が驚くようなことを言った。「すまをほ家でWi-Fiにつないでいない友達、けっこう多いと」。
動画や音楽のストリーミングなど、スマートフォンで人気のサービスの多くは、大量のデータ通信を必要とする。例えば国内最大規模の動画サービスdTVの場合、4段階中2番目によい画質を選ぶと、1時間ドラマを12話見たら約7?バイトの通信料になる。スマホの1カ月の通信料の一般的な上限だ。このためdТVやアマゾン・プライム・ビデオなどでは、作品を事前にスマホにダウンロードし、出先では通信をほとんど使わず視聴できる機能を備えている。その前提となるのが、家庭に無線LANがあることだ。
だが総務省の通信利用動向調査によれば、2014年末のブロードバンド回線接続世帯の無線LAN利用率は73.7%、これがスマホ保有世帯では68.9%に下がる。また家庭に無線LANがあっても、家族全員がスマホを接続しているとは限らない。「自分の家族はスマホで無線LANの設定をしない。携帯電話の通信量上限も知らないらしく、『スマホが遅くなる』と言っている」と嘆く人もいる。パソコンと違い、スマホは家庭内回線なしでネットに接続できてしまうためだろう。だがそれでは、スマホの通信量は天井知らずになる。
スマホの無線LAN接続は難しくない。
すでに無線LANルーター(親機)がある場合は、スマホの設定画面で「Wi-Fi」の項目をタッチすると、SSIDと呼ばれる親機の識別記号が表示されるので、それを選んでパスワードを入力する。SSIDとパスワードは親機のマニュアルなどに書いてある。これだけで家の中でスマホが通信し放題だ。無線LANがなくても、家にネット回線があれば、無線LAN親機を購入して回線に接続、同様の操作をすればいい。3~4部屋以上の家庭なら、1万数千円の高性能のものがよい。「11ac」という最新の高速通信規格に対応した製品がおすすめだ。
スマホの通信費の高さや通信料がすぐに上限に達することが問題になるが、無線LANを使っていないことが、その隠れた原因の一つかもしれない。この際、家族が自宅でスマホを無線LANに接続しているか、点検してみてはいかがだろうか。

 ネット点描より
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通貨の将来像、流動的
中国経済は、先進国が時間やお金をかけて開発した技術やノウハウを手っ取り早く取り込んで、早道をしながら発展してきた。
 そのなかで米国のみならず、ユーロや円を抱える先進国との距離がもっとも遠いのが、通貨の世界だ。中華人民共和国の成立にあわせて生まれた人民元はまだ「70歳」の若い通貨。国際かに踏み出してからも十年に過ぎない。貿易の支払いや投資に有形無形の制限は多く、使い勝手は悪い。経済規模の差以上に、米ドルなどの優位が際立つ領域だ。
 だが、通貨システムの将来像は、現在の延長線上にあるとはかぎらない。デジタルやA I 技術の領域では、中国はもう後発ではない。個人情報のやりとりを伴う新たなシステムの「実験」には、強権的な政治体制がブラスに働く面もある。
 デジタル通貨など次世代の通貨も国家が国民を管理する役割を担う恐れがあるが、新しい技術は公正な富の分配にこそ生かされるべきだ。新しいインフラを握るのは誰か。通貨の覇権をめぐる主戦場が変わりつつある。

 解/説より
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首相来月訪欧
今の首相は1年に何回外遊するのだろうか。
今までの首相に比べて多すぎではないか。
マスコミも文句を言わないのはなぜか?
それだけ税金を使って日本の為になっているのか?
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数字を使った暗号です。解読できますか。「0840」「724106」「10105」。
正解は上から順に「おはよう」「何してる」「今どこ」。ゼロをオー、10をテンと読み、1をIに見立ててイと発音するなど、コツが必要だ。
いずれもポケットベルに送るメッセージとしてよく使われていたと、高校時代を思い出しながら同僚が教えてくれた。携帯電話などなく、ポケベルも数字しか表示されなかった時代。公衆電話で、友人にあてて打ち込んでいたという。
ポケベル全盛の1990年代、当方にとってはもっぱら会社から呼び出される「束縛機械」であった。覚えているのは「9」すなわち「急」である。至急電話しろという意味で、「999999」と並んだ時には冷や汗が出た。
そんなこんなを思い出させるポケベルのサービスが、来年9月に終了するという。まだあったのかと思ったが、医療関係者など約1500人が使っているそうだ。登場から50年、意外に息が長かったというべきか。
流行の真っ最中に、社会学者の宮台真司さんが書いていた。「ポケベルは、電話で話すほどではないけれど、何となく誰かとつながっていたいというときの『気分』にもハマった」。なるほどスマートフォンのSNSを先取りする装置だったか。すべてはポケベルから始った。
電車で周りにいる全員がスマホに見入っている。そんな風景にも、すっかり慣れてしまった。束縛機械としての力量は、こちらの方がずっと上である。

 天声人語より
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東証大幅値下げ
昨日のNYダウの下落を受けて、東証は一時400円余り下げ、2万1500円を割って2週間ぶりの安値をつけた。

紙面より
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ユネスコの無形文化遺産に、秋田県男鹿市のナマハゲなど来訪神が登録された。
怖い顔の神々が集まって祝うさまは、どこかユーモラスだった。遠く離れたカリブ海では踊って喜ぶ人たちがいたに違いない。レゲエ音楽も文化遺産になった。
レゲエは1960年代、ジャマイカで生まれた。欧州の植民地にされ、アフリカ大陸から奴隷として黒人が連れてこられた地である。ズッチャ、ズッチャという独特のリズムの源流はアフリカにある。
スペイン音楽と融合し、米国の黒人音楽R&Bも流れ込んだ。レゲエを世界に広めた故ボブ・マーリーの言葉がある。「国際的な音楽、完璧な音楽なのだ。どんなものでも好きな音楽をレゲエの内部に包みこむことができる」。
ユネスコの登録理由には「不公正、抵抗、愛、人間性をめぐる議論に貢献した」とある。ジャマイカは英国から独立した後も経済の低迷や貧富の差に苦しんだ。貧しい若者に寄り添い、ときに抗議の声をあげる歌がレゲエだ。
<わが友よ/俺は再び自由の身になった/鉄格子も俺を拘束できなかった/権力も俺を支配できなかった>。そんなマーリーの歌に支えられた若者は多かったろう。<起き上がれ、立ち上がれ>と訴える曲は、いまも社会運動の現場で歌われる。
そういえば先日、秋田県の若いお坊さんが仏の教えをレゲエで歌っているとの記事があった。ジャマイカの人たちが想像もしなかったものを包みこみつつ、音楽が広がっていく。

 天声人語より
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NYダウ799㌦値下がり
米中貿易摩擦への懸念が再燃し、大幅に反落。
前日よりも799・36㌦安の2万5027・07㌦。

紙面より
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ラジオの野球中継にはテレビとはまた違った趣がある。「伸びる伸びる。センター追いつくか」。
アナウンサーの緊迫した声を聞けば、必死に球を追う選手が目に浮かぶ。かつての第一人者がNHKの故・志村正順さんだった。
「澤村、左足を思い切り上げて、第一球のモーション。靴底のスパイクがはっきり見えるほど、高々と上げました」。新人時代、マイクに向かって語った。観客席から「そのとおり!」と声が上がったという。
優れた語りは、すでに絵である。「見てもらいたいところ、魅せられたところをしっかり描いて、その他のところは、中心から離れるに従ってぼかしていく」。志村さんの後輩にあたる山本浩さんが書いた実況中継のコツだ。
さてこちらは、実際にもっとよく見える技術の話である。4Kと8Kの高画質のテレビ放送が始まり、専用のチューナーなどがあれば観られるになった。「張り手を受けた力士の肌の赤らみがくっきり見える」などが売りという。
家電の店をのぞくと、彫刻の肌のきめや日本が野筆遣いまでが鮮やかに見えた。実際はどんなにきれいかと想像する必要すらなくなったか。本物に出会った時の感動をとつておくことができなくなるのは、少し寂しいような。
テレビ離れが言われるなか、どこに焦点を当て、何を見せるのか。映像美だけでなく、「そのとおり!」と言わせるようなくふうが必要なのは言うまでもない。

 天声人語より
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経産相給与返納
官民ファンドの産業革新投資機構の高額報酬を経産省が認めず対立している問題の監督責任を負うため、大臣給与を1か月分自主返納することになった。

紙面より
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学校を出て16歳で演劇の道へ進んだ赤城春恵さんは、なかなか役に恵まれなかった。
出演者を決める選考のたび時点に終わって涙をのむ。悩んだ末、自ら買って出たのは、時代劇の老女役。監督もうなる自然な演技だった。
男性俳優が次々と召集された戦時中は、刀を帯びて男性役もこなしている。戦意を高揚させる窮屈な作品も増えると、自由な演劇活動を夢見て満州に渡った。
満州は生まれた地。2度目の大陸暮らしも当初は快適だった。だがハルピンで玉音放送を聞き、茫然自失に陥る。ソ連兵がドアをたたいた時期は、化粧で老女のふりをした。訪問した収容所で発疹チフスを患い、九死に一生を得る。帰国したのは終戦の翌年の秋だった。
戦後はがむしゃらに演劇人生を突き進む。「満州で死にかかった身。戦後はおまけの人生」と重いが定まった。妖怪や化け猫の役でも拒まず、全力で演じた。
自他ともに認める遅咲き人生である。その舞台に日が差したのは48歳。NHKドラマ「藍より青く」で姑の役を演じてからだ。「3年B組金八先生」の校長など、はまり役を次々に得て、広い世代に支持される。「ペコスの母に会いに行く」で認知症の母を演じきったのは88歳。生涯初の主役だった。
端役、悪役、憎まれ役---。ドラマでも映画でも、この人が大写しになった瞬間、物語にたちまち血肉が通い出すのが不思議だった。まぶたの動きから息のはさみ方まで、真に迫る演技だった。享年94歳。堂々たる脇役人生であった。

 天声人語より
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米中貿易戦争
とりあえず一時休戦の貿易戦争。
今の覇権国と、取って変わらんとする国と。
火種は消えようもないけれど。

 素粒子より
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アイスやプリン、みそ、焼酎など近年にわかに見聞きすることの増えた「安納芋」。
どこが発祥の地かと調べると種子島である。安納という集落もあるらしい。収穫の盛期に訪ねた。
サツマイモながら、掘り出された姿は丸々としてジャガイモのよう。大規模農園を経営す永浜末廣さんは「表皮が繊細で傷つきやすい。絶対に投げたり積み上げたりはしません」。まるで宝石か陶器でも扱うような手つきである。
言い伝えによれば、先の大戦で南洋のスマトラ島に送られた兵士が持ち帰ったという。安納地区で細々と育てられていたが、一転、人気に火がつく。十数年前、甘さとしっとりした食感がテレビや雑誌で紹介されたのがきっかけだ。島内の栽培面積は10倍に増え、生産者は500戸を超えた。
産地が鹿児島県外へも広がり、同じ安納芋の名で販売されるようになると、消費地では「種子島産」が埋没するようになった。「このままでは発祥の地が競争力を失う」と党内では危機感が深まった。
島の農家は、品質のばらつきをなくし、甘さを追求することに活路を見いだす。大敵は夏場の「日焼け」、色の黒ずむ「打ち身」、霜による「凍傷」だという。生身の人間と変わらない。夕張メロンや東根さくらんぼと同じように『種子島安納いも』という名を浸透させようと奮闘が続く。
焼きイモにして二つに割ってみる。南国の太陽のような黄金色が鮮やかだ。鉄砲の伝来やロケット発射基地に続く新たな島の「宝」である。

 天声人語より
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夜型生活取り戻すには、朝日を浴びる。
乱れた睡眠のリズムを取り戻すにはどうすればいいのか。
①朝に日光を30分ほど浴び、睡眠ホルモンに関わる体内時計をリセットする
②日中に適度な運動をし、夜とのメリハリをつける。
③胃や腸を休めた状態で眠るために、就寝の3時間前には食事を終わらせる。
④夜は強い照明を使わないで過ごす--などが効果的という。
また、乱れた体内時計を整えて規則正しい生活リズムを手に入れるために、毎日の睡眠時間を記録することを勧める。起床・就寝時刻や寝ていた時間、途中で起きた時間・回数を振り返り、できるだけ毎日同じリズムを繰り返すようにする。休日だけ起床時間が遅くなる場合は注意が必要だ。平日の起床時間と2時間以上ずれると翌週の前半は時差ボケの状態となり、心身への負担が増えるという。
体内時計が乱れたままだと、睡眠時間帯が日常生活に支障を及ぼす「概日リズム睡眠障害」になる恐れもある。「朝起きられないなどの症状は『やる気がない』『だらしない』と見られがちだが、治療が必要な場合もある。受診をためらわないでほしい、と話している。

 はぐくむより
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リベラル守護 日本に資格は
13世紀以来ヘゲモニーを握ってきた英米において、欧州連合りだつが決まり、トランプ大統領が登場してからこの方、見るからに政治が劣化し、内向きになった。人種主義的な暴力事件は増え、国内の政治の分断が激しい。それにともない、国際協調、多国間主義を担う勢力が大幅に後退した。なによりもアメリカがその自壊を主導しているのが大きい。
その一方で、中国などの権威主義国が興隆しつつある。もしかすると、過去の2世紀は、たまたま自由や民主を標榜する国と生産力の配置がおおむね重複していた特殊な時代だったかもしれない。いずれにせよ、結果として、自由、民主、人権、法の支配といったリベラルな価値が世界中で脅かされている。
見わたせば、そうした価値を標榜し、担う力のある国は、もはやそう多くはない。欧州、豪州のほかに、日本が挙げられるのも不思議ではない。戦後七十余年、曲がりなりにも自由民主主義を実践してきた歴史があるからだ。リベラルな世界秩序についていくつもの論考を著したジョン・アイケンペリー氏は、アメリカでトランプ氏が政権について以降、日独などがそれを主導すべきだと説いた。そのこと自体が異議があるわけではない。
ただ、である。この手の議論を説く際に、日本の中の状況が同時に願みられることは少ない。今年の日本を振り返ったとき、それは、誇りうるものかどうか。
世と官、どちらの世界にも、毎日、身を粉にして働いている人たちがいるのを知っている。しかし、長期政権のもとで「新縁故主義」とでもいうべきものがはこびり、目を覆いたくなるようなスキャンダルが相次いだ。その責任をだれがどう取ったのか不明のまま、文書で明示的に反駁されるようなうそや申し開きがまかりとおる。これは、法の支配とどう折りあうのか。
リベラルというのは、内省する力である。それを外に標榜するとき、内を頼みねばならない。たしかに、リベラル世界秩序のゆくえは待ったなしである。いま日本が関与せず、いつ関与するのか。

 あすを探るより-----遠藤乾
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老後の健康、歩いて外出できる体力を
「団塊世代」が、10年足らずで75歳以上の「後期高齢者」となる。その後の人生の明暗は「歩いて外出できる体力の維持」にかかっている。家事をこなし、公共の乗り物で移動し、スーパーで買い物ができれば、一人暮らしも可能だ。外出できれば、近所の人とも交わり、草花や風のそよぎに季節を感じ、心も豊かになる。買い物をすれば計算もする。歩けなくなると一挙にそれらを失い、医療、介護の対象になる。
心身を動かさないと老化は加速する。そのターニングポイントは、男性の場合、定年退職時にある。ここで手を打つには、いわば「大人の義務教育」のように場が有用と考える。「定期的に歩いて外出する場」を提供し、地域とのコミュニケーションの構築、健康・調理などの知識と技術を習得することを目標とした授業をしてはどうだろうか。
歩いて通えることが前提なので、65歳前後の1~2年間、半日程度のコースで週に2回ぐらい学区の小中学校の空き教室に集まってもらう。
全員参加は、ホームルームと健康講座くらいにしておいて、パソコン、園芸、手芸などカリキュラムは工夫次第、講師もメンバーの中から出てくるだろう。栄養の整った学校給食を食べれば、筋力低下予防にも効果があるはずだ。
自治会などで対象者全員に声がけするが、親や孫の世話、仕事や趣味を理由とする不参加は可とする。だが、出欠届は義務とする。元気だけど、自ら積極的に出向かない人々を集めることで、点と点がつながり面となれば、子育てや介護、防災の一助にもなり、地域に飲み仲間やゴルフ友むだちもできるだろう。終了後は自主活動が継続すれば成功だ。地域差はでるだろうが、医療費や介護費の削減に向けて、市町村でこのような「大人の義務教育」に取り組むことはできないだろうか。

 オピニオンより-----健康運動指導士・山田佐世子
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新幹線と聞くといまだに、「団子っ鼻」が浮かぶ。大きく平べったい鼻が特徴の0系である。
東京・大阪・博多間を44年も走り、2008年11月末に引退した。もう10年になる。
開業した1964年の記事では、以外にも「鼻筋の通った流線形の好男子」などともてはやされている。「当時としてはあれでも画期的な流線形。それ以前の列車はどれも角張った箱形でしたから」とJR西日本OBの山田邦明さん。国鉄時代、後継新幹線の開発に打ち込んだエンジニアだ。
「夢の超特急」と呼ばれた0系だが、高速ゆえにエンジニアを悩ませる弱点が二つあった。一つは「耳ツン」。長いトンネルに入ると、乗客の耳に不快感がツーンと来た。車両の密閉度を高めて気圧の急変を抑えた。
もう一つは関ケ原の雪。車体の底に氷塊が生じ、軌道の砕石をはじき飛ばした。沿線の民家に石が飛び、車両の故障も多発する。駅に入ると大勢の作業員が棒で雪を落とし、付近には雪を溶かす散水装置が設けられた。
先日、京都鉄道博物館で0系と再会した。正面から見ると、顔立ちは記憶よりはるかにやさしい。乗り込めば、窓の形や硬く狭い座席も懐かしい。祖父母と旅した「こだま」、受験前日に乗った「ひかり」。昭和育ちとしては0系に格別の郷愁を覚える。
<「もっと早く」と叱咤されしゃ疲れたる車体の眠る新幹線基地>宮野哲子。高度成長を支え、走りづめに走った長距離ランナーはいま、静かに余生を楽しむふうである。

 天声人語より
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