2018年07月の記事


金融政策決定会合が開かれた
物価見通し下方修正に。
緩和の長期化が不可避に。
景気が堅調なのに物価上昇が鈍い背景についても討議。
消費者の節約志向で上がりにくく、開始から5年以上たつ大規模な金融政策がさらに長期化するのは確実。

紙面より
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男にとって、火星の空気は薄すぎた。医者からは地球に帰った方がいいと言われたが、別の道を選んだ。
種をまき、樹木を育て、新しい空気をもたらすのだ。SFの巨匠レイ・ブラッドベリの『火星年代記』に出て来る話である。
乾燥続きの気候だったが、あるとき待望の雨が降る。高級なシェリー酒のようなまろやかな雨。そのありがたみは、たった一夜で何千本もの大木が育つほどだった。ここ火星でも、水が命を育むことを巨匠は想像力を頼りに書いた。
そんな壮大な光景には及ばない。しかし火星には、どうやら水が存在している。イタリアの研究チームが電波の反射から分析したところでは、火星の南極の厚い氷の下に、幅20㌔ほどの「湖」があるという。
そこは零下70度の冷たさながら、塩分の濃さなどから液体のままでいられるらしい。「水中では単細胞生物などが生き残れる可能性がある」とチームは期待する。小さな生命体に、いつの日か遭遇できるだろうか。
水の怖さを思い知らされた夏である。一方でその水が、酷暑のもとで命を支えてくれいる。水分補給の大切さも、何でもない水のおいしさも、改めて感じた。
<一杯の水をしんじつ冷たしと飲みゐるときにこの救あり>遠山光栄。
太陽系のなかで火星は地球の一つ外側の軌道を回っている。二つの星は31日に大接近し、15年ぶりの近さになる。夜空にはもう、ひときわ大きなオレンジ色が見える。あの星にもしかして命がと思えば、親しみも増すだろうか。

 天声人語より
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異常気象
豪雨、洪水、土砂災害、41度超えの猛暑、東から西への「逆走台風」。
自然の脅威を改めて思い知らされた7月。

素粒子より
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西欧先進国で最後まで私刑が残った国が、フランスだった。
弁護士のバダンテール氏は「ムッシュー死刑廃止」と呼ばれるほどの運動を続けた。1981年に法相になって廃止を成し遂げたが、世論の十分な支持があったわけではなかった。
決め手は、廃止を公約したミッテラン大統領の「政治的勇気」に尽きると本紙グローブで語ったことがある。「民主主義国家であることと死刑制度は共存できない。人間尊重は人権思想の基本であり、民主主義は人権に立脚しているからです」。
13人。その響きにたじろいでしまう。オウム真理教事件に関わる死刑執行が、2度にわたってなされた。世界の流れから離れ、制度が動き続けていることを改めて思う。
欧州連合などは昨日の声明で執行の停止を日本に呼びかけた。「死刑は残忍で冷酷であり、犯罪防止効果がない」からという。死刑廃止または事実上停止している国は142カ国。制度を維持するのは56の国・地域にまで減っている。
出羽守という言葉がある。「欧州では」と外国の例を持ち出す態度をからかうものだ。ただ死刑制度は、廃止した国にもっと目を向けるべきではないか。復讐から脱却し更生に重きを置いていった歴史がある。国に人の命を奪う権利があるのか、との疑問が原点にある。
13人のうち1人が残した言葉である。「毎週金曜の朝に『執行』と言われなければ、あす明後日は週末だからないんだ、とひと息つく生活です」。そうやって、死を待っていた。

 天声人語より
オウムの関係者の執行は集団で起こした事件であり、普段執行されている死刑とは違うのではないだろうか。
国民があれだけ恐怖に陥れられた事件は、先の第2次戦争以来なのでは。
だから、執行は当然であり、国民の大多数が賛成だというのだ。
それを一般論で論じてもいいものだろうか。
天声人語の作者に尋ねたいものだ。
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「健康づくりのための身体活動基準2013」は身体活動を「運動+生活活動」と定義
日々のちょつとした動きもスポーツ並みの健康効果があり、ちょっと体を動かすことを増やす「プラス10」を推奨。そうすれば、がんや認知症を減らせるという。
では、どうすれば生活活動を増やせるのか。まず起床から就寝までに、どこで体を動かせるか1日を振り返ることだ。
通勤時に早歩きしたり、掃除や洗濯でキビキビと動いたり。そんな小さな動きが「ちりも積もれば山」。1日10分でも、1週間で合計1時間でもいいし、途中でやめても三日坊主を繰り返すつもりでも構わない。
自分の身体活動レベルを知るときには活動量計が役に立つ。
歩数計の機能に加え、家事などの生活活動で1日に体を動かして消費したカロリーが示される。活動量が基準や目標に対して十分なのか下なのか客観的に教えてくれる。
いわば自分の現在地を示すナビ。最近は結果をパソコンやスマホに送って確認できる。
注意点は、体を動かす次官は一気に増やさず、体調が悪いときには無理をしない。痛みが出たら、医師や運動の専門家に相談を。夏場などは炎天下を避け、熱中症に気をつけよう。

 元気のひけつより
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トカゲは、ヘビなどの捕食者に出あうと、しっぽを自ら切って逃げることがある。
しっぽはしばらくけいれんしてのたうち回る。相手を混乱させて、逃げる時間を稼ぐのだ。
こちらもトカゲのしっぽ切りではないか。そんな印象が拭えないのが、先日明らかになった日本初の司法取引である。大手発電機器メーカーの三菱日立パワーシステムズが検察との取引に応じ、元取締役ら3人が在宅起訴された。一方で法人としては不起訴となり罰金を免れた。
タイの発電所事業をめぐり、現地公務員に賄賂を贈った疑いがもたれている。元取締役らは、現地の部下から相談を受けて、賄賂行為を承認していたとされる。会社が内部通報でつかみ、検察に情報を提供した。
司法取引は6月に導入された。もともとは末端の人間の協力を得て、企業組織や犯罪組織などの不正をただすのが主な狙いとされていた。その前宣伝に照らせば、個人は起訴され会社は守られるというのはあべこべではないか。
海外が舞台の贈収賄で一定の利益を得ていたのではないか。社員を「売って」自らはおとがめなしという手法がひろがらないか、心配になる。
トカゲは、しっぽを苦労もなく切っているわけではない。尾にたくわえていた脂肪を失い、その再生にも、エネルギーが費やされてしまうらしい。従業員を切って組織が逃げ切ることの代償は、決して小さくない。

 天声人語より
「もりかけ」だけをいつまでも朝日は追求していて、こういう重要なことへの追及がおろそかになっているのでは?
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救命につなげるために、AED使用をためらわずに
新潟県の高校で野球部の女子マネージャーがランニング直後に倒れ、先月死亡した事故は、いつAEDを使えばいいのか、現場での判断と実行の難しさを問いかけた。
女子生徒は、死の間際に脳への血の流れが止まりかけ、あごや肩、胸や腕が、途切れ途切れにあえぐように動く「死戦期呼吸」の状態だったと思われる。(ギャスピングと現場や医療機関では言う)実際に空気は吸えていないが体が動くので、周囲の人たちは心臓が動いていると思い、AEDを使わなかったのかもしれない。息をしているかのように見えてしまう死戦期呼吸のことを多くの人に知ってもらいたい。
息が止まっていれば、すぐに心臓も止まる。現場に居合わせた人は、あえて患者の脈に触れる必要はなく、息をしているかどうか、だけを目で見たり耳で聞いたりして判断すればいい。講習会でも死戦期呼吸を教えるときは動きが大げさになりがちだが、実際には分かりにくい場合もある。突然の事態に直面した一般の人たちに冷静な判断を求めるのは無理だろう。息をしていないことが疑われるときは、一刻も早く胸骨圧迫をしたり積極的にAEDを使ったりすることが大切だ。
日本のAEDの普及率は世界でもトップクラスだ。的確な設置場所やきちんとした保守管理など課題はあるが、使い方はよく知られるようになった。消防白書によると、2015年に病院外でAEDが実際に使われたのは約1100件で600人ほどの究明につながった。だが、蘇生措置を行えた可能性のある人は数万人とみられ、市民の的確な判断と行動なくして救命率の向上はない。
人が倒れた現場は混乱し、AEDの音声支持も聞き取りにくいだろう。電気ショックのボタンを自ら押すことをためらう心理も働く。居合わせた人がAEDの電極を患者に貼り付けさえすれば、ボタンを押す必要もなく、自動的に除細動をする「全自動」AEDを開発し、早く導入すべきだ。技術的には可能で、間違って放電されることや救助者の感電を防ぐ方法もある。メーカーや行政は積極的に取り組んでほしい。
胸骨圧迫やAEDの使用では、衣服を破ってでも脱がすなど患者のプライバシーが守れない場合がある。
一般の人が処置をためらったり、蘇生がうまくいかなかったりした時に責任を問われることを恐れるという気持ちも考える必要がある。
こうした背景には100%の安全と結果責任を追及する最近の日本の風潮があると思う。市民の善意を生かし救命率を上げるためには、米国やカナダなどのように「緊急事態に直面した善意の処置者は、その結果に対して責任を負わされない」という「よきサマリア人の法」の整備が必要だ。

 私の視点より----聖路加国際大学院特任教授・宮坂勝之

善きサマリア人の法(よきサマリアびとのほう、英:Good Samaritan laws
とは
「災難に遭ったり急病になったりした人など(窮地の人)を救うために無償で善意の行動をとった場合、良識的かつ誠実にその人ができることをしたのなら、たとえ失敗してもその結果につき責任を問われない」という趣旨の法である。誤った対応をして訴えられたり処罰を受ける恐れをなくして、その場に居合わせた人(バイスタンダー)による傷病者の救護を促進しよう、との意図がある。
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ダムは、どこまで身を守ってくれるのか。そんな疑問を抱きつつ、愛媛県西予市の野村町を訪ねた。
先日の豪雨で町の中央を流れる肱川の水があふれ、5人が犠牲になった。直前には、上流の野村ダムが雨量に耐えきれずに緊急放流をしていた。
その日の朝、水が住宅地を襲ったのは、あっという間だったという。宮城健二さんは、家族3人で逃げようとしたところ、車が浮き始めた。避難を諦め、2階の屋根によじ登った。神社の鳥居までもが流れていくのを見た。
「この川が氾濫するのを見たことがなかった。ダムがあるから大丈夫だと安心しきっていた」と宮城さんは言う。当時、緊急放流量は4倍にまで増え、下流に及んだ。安心は崩れた。
放流は仕方がなかったという声も野村町にはある。しかし被災した人びとから聞かれるのは、「少し前から流すなど、ほかに方法があったのでは」「人災ではないか」といった疑念だ。放流のサイレンが雨音で聞こえなかったとの話もある。国土交通省は緊急放流について検証作業を始めた。
豪雨の爪痕は大きく、広島や岡山など各地で復旧の真っ最中である。その後に進めるべきは、防災を担うインフラがどう機能し、どんな限界を見せたかを検証することだろう。危機を伝える方法が、十分だったかどうも含めて。
数十年に一度の雨。そんな言葉を前に、人は「仕方がなかった」と考えがちだ。そうではなく、もっと救える命はなかったかと振り返る作業が要る。次に備えるためにも。

 天声人語より
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辺野古問題
千路が埋め立ての承認を撤回すると表明。
国はその効力を一時的に失わせる執行停止を申し立てる予定なので、埋め立てが阻止されるかは不明。
人気取りで撤回表明しても勝ち目のないものに注力せず、ほかの問題に力を注ぐべきだ。
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枕草子の「にくきもの」に、おしゃべりの長い客や酒ぐせの悪い人などと並んで、蚊が出てくる。
<ねぶたしと思ひて臥したるに、蚊の細声にわびしげに名のりて、顔のほどに飛びありく>。眠くて横になったら、蚊がか細い声で心細げに名乗ってきて----。きれいな表現のなかに、不快さがにじむ。
耳元でキーンという羽音を聞いたときのあの嫌な感じは、今も昔も変わらないのだろう。ただこの夏は、気のせいか、いつもより少ないような。
あまりに気温が高いと、どうも蚊は飛べなくなるらしい。ネッタイシマカが活動できるのが10度~35度だとする研究があり、日本によくいるヒトスジシマカも同様と見られている。35度超えが当たり前になった今年の夏。蚊さえまいらせる暑さとは、どういうことか。
大暑の23日、埼玉県熊谷市で41・1.度まで気温が上がり、日本の観測史上で最も高くなった。東京都、岐阜県、山梨県でも40度超を記録した。外を歩くと、熱い空気が身にまとわりつくかのようだ。
気象庁の定義では最高気温が30度以上なら真夏日、35度からは猛暑日である。40度以上に名前はない。これまで必要なかったにせよ今後はそうもいくまいと、考えてみる。「極暑日」「灼熱日」あるいは「炎熱日」? よそう。気分が悪くなる。
枕草子には秋に入ったころの涼やかな描写もある。夏扇のことなど忘れ、薄手の綿入れをかぶって昼寝をする気持ちのよさ----、そんなことが、すごくぜいたくなように思えてくる。

 天声人語より
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オウム残りの6人に死刑執行
オウム事件で残る死刑囚も処刑。
20日間で一気の刑執行に、死刑制度の現実を思う。

 素粒子より
長引くと信者の動向が気になるので一気の処刑になったと思われる。
その他の事件でも確定していれば執行するのが当然でないのか?
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19世紀の終わりごろ、米国の町々を回っていたサーカスの話である。
「最後のキリン」を呼び物にし、こう宣伝した。かつてはたくさんいたキリンも、今ではこの1頭だけになってしまいました。非常に高価な動物です。この機会を逃がしたら、もう二度と見られないかもしれません。
シファキス著『詐欺とペテンの大百科』に出てくる大ウソだ。それでも最後の機会だし信じた人はたくさんいたというから、盛況だったのだろう。
さて、こちらは詐欺でもペテンでもない正真正銘の絶滅危惧種、ニホンウナギである。今年も繁殖用の稚魚がとれず過去2番目に少なかった。値段も上がるばかりだ。しかしというか、だからというか「絶滅するなら、今のうちに食べておこう」との消費行動もあるようだと。
国際自然保護連合のレッドリストに載ってから4年。稚魚がいない。天然物も消えつつあると、ウナギ好きの身には暗いニュースが続く。完全養殖への望みはあるが、食卓に上がるのはいつのことか。
一昨年の小欄で、ウナギを味わうのは「大げさに言えば、パンダやトキを焼いて食べているようなもの」と書いた。表現がきつすぎると、お叱りの電話もいただいた。しかし今は大げさではないと感じる。好きだから控える。そんな姿勢があってもいい。
暑さにまいる土用のこの時期、何を食すべきか。言い伝えは様々で、土用卵、土用蜆、土用餅などの言葉もある。「最後のウナギ」を心配せずにすむ味覚はたくさんある。

 天声人語より
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酷暑のあとは台風?
酷暑が一段落したと思えば、こんどは台風が来ると。
関東の沖で直角に近く曲がって本州へ上陸する予想である。
雨、乾燥、そしてまた雨。
日本列島は大変なことに。
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災害が起きたのは、その月で5度目の大雨洪水警報の後だった。
うんざり気分や、またすぐ解除になるという思い込みもあったのだろう。退庁時刻を過ぎた市の警戒本部には、わずかな職員しか残らなかったという。
油断を激しい雷雨が襲った。<ふと窓から外を見ると、濁流の中を父と母が抱き合って、流れて行くのが見えた>と当時の中学生の作文にある。死者・行方不明者299人にのぼった長崎大水害から、23日で36年になる。
長崎市は毎年、この日の昼前にサイレンを鳴らし、水害の恐ろしさを忘れぬようにと市長が防災無線で呼びかけてきた。当時、遠方の小学生だったわが記憶には、無残に壊れた眼鏡橋のイメーシしかない。県や市の記録を改めてめくると、山肌をえぐる茶色い爪痕や、あらぬ場所に転がる車など、今回の西日本豪雨の被害とみまがうばかりである。
避難指示のタイミングや住民への伝え方、防災意識の向上といった当時の課題は、いまもそのまま残っている。災害をわが身、わが街に置き換えて考えることの難しさであろう。
拙宅のある東京都では、浸水想定図が3月に公表された。考えうる最悪の高潮に見舞われた場合、23区の3分の1は浸水し、深さは最大で10㍍にもなる。
茶色い水につかった西日本の被災地の光景を繰り返し見た。同じ眼で都の想定図を見ている。なのに「まあ、これはよほどの場合で」と、高をくくる気持ちを心の片隅にみつける。さても人間とは、やっかいな生き物である。

 天声人語より
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酷暑
打ち水、風鈴、金魚鉢、ゴーヤ棚、つり忍、麻シャツ、日傘、行水、冷や麦、冷酒、そして冷房。
41.1度。
国内最高更新の夏に立ちむかう。

今日は「河童忌」。
没後91年。
<花火より遠き人ありと思ひけり>。
芥川龍之介

素粒子より
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「むかしむかし」の語り出しをこれほど磨き上げた俳優がいただろうか。常田富士男さん、81歳。
人気テレビ番組「まんが日本昔ばなし」の語り手を、市原悦子さんとともに20年間務めた。
訃報に接し、作品を久々に見た。冒頭のナレーションの多彩さに驚く。短い「むかし」。早口の「むかしむかし」。のんびりした「むかーーしむかし」。しゃがれた声が懐かしく温かい。
放送当初は30代後半だったが、声と息、間合いを変えて老若男女、動物、植物までみごとに演じ分けた。親友をだましたことを悔やむカメ。化けネこに助けられる和尚。人さらいにしくじる気の弱い青鬼----。悪者を演じても、声に愛嬌があって憎めない。どこの方言とも違う独特の言い回しが、画面に浮かぶ農村風景と溶け合った。
長野県で生まれ、終戦翌年に熊本県へ移る。熊本市内の魚屋に住み込んで定時制高校に通った。美術教師にあこがれたが、美術大学の受験に失敗する。曇り空の多い10代を送ったようだ。
薄日が差すのは俳優世界に進んでから。とはいえ陽光あふれる主役の道ではない。市川崑監督の「細雪」では、甥のお見合いの席で俗臭をふりまく中年男性の役。アニメ「天空の城ラピュタ」では神秘の鉱石に詳しい老人の声。その印象は格別に濃かった。
「昔話は人間の知恵を伝える財産」。晩年まで各地をめぐり、民話の朗読や講演を続けた。「正直者のじいさんは長ーく慕われましたそうな」。包み込むような語りがいまも聞こえる。

 天声人語より
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きょうは大暑
発熱並みの予想気温が並ぶ天気図に、めげそう。
だけど酷暑、極暑、溽暑、炎暑に負けるもんか。

素粒子より
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芥川賞に決まった高橋弘希さんの小説『送り火』の部隊は青森県の中学校。
東京から転向した3年生の男子「歩」は、同級の男子5人との濃く重い人間関係にからめとられていく。
6人を結ぶ遊びは暴力といじめだった。その輪のほかに行き場はない。しかも学校は翌春に閉校が決まっている。熱心に床を磨く「歩」に仲間は冷ややかだ。「一生懸命に磨いても、意味ねじゃ」「どせ来年には、ぜんぶ剥がされんだ」。
僕らの生まれたこの街は寂しい。将来に夢もない----。少年たちの胸にはもともとそんな「あきらめ」があった。それに閉校の決定が拍車をかけたのではないか。読みながらそんなことを考えた。
文科省によると、日本ではいま小中高併せて年間500もの学校が消えていく。北海道で年平均で50校という多さだ。これに東京、岩手、熊本、広島が続く。都市圏で多いのは、大規模団地で急速に少子化が進んでいるからだという。
一方で、廃校を別の道に生かす動きも加速してきた。新潟県では小学校が改築されて人気の宿泊施設となった。京都府の小学校は漫画博物に、岡山県の中学校は診療所に生まれ変わった。全国の廃校の7割が第二の人生を歩み出した。そう聞くと励まされる重いがする。
むろん親しんだ学舎が姿を消すのは寂しい。それでも大人たちが打ち沈んでいては、在校生は救われまい。時に笑い、恋をし、涙だってこぼした校舎を失う生徒たちに、「歩」たちの陥った閉塞感を与えたくはない。

 天声人語より
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熱中症。運動開始30分で重症化も。
熱中症の症状が出た場合には、まず呼びかけに応じるかを確認する。言動がおかしい。意識がないなどの場合はすぐに救急隊を呼ぶ。到着までの間、涼しい場所で首やわきの下、太ももの付け根などを冷やす。呼びかけに応じる場合は自力で水分摂取ができるかをチェツク。(教育テレビではペットボトルを渡して自分でキャップを開けて飲めるかを確認と言っていた)
出来ない場合や、できても症状が改善しない場合も医療機関に連れて行く。(地力で飲めない時は飲ませないのが原則。無理に飲ませると誤嚥で大変なことになる場合もある)
熱中症による死亡者は入院初日が多い。入院しても、翌日までには回復し退院できる場合がほとんどだ。「熱中症はある一線を越えると声明に関わる。そうなる前に予防と早期治療が大切だ。

 患者を生きるより---スポーツの情報編より
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キッパリとした催し名にひかれ、東京・有明で開かれている「猛暑対策展」をのぞいた。
建設現場や倉庫作業など暑さと闘う企業向けの産業見本市で、今夏が4年目。各ブースで商談に花が咲いた。
大人の背丈ほどある巨大送風機、熱を遮るヘルメット、どれも創意を感じさせる。会場の一角でひときわ異彩を放っていたのは、脱着可能な「着るエアコン」だ。見た目はベストだが、内側を冷却水が流れる。試しに身につけると、なるほどひんやりと心地よい。
開発したのは、大阪市東淀川区の中西雄三さん。きっかけは7年前の東日本大震災だという。炎天下の復興作業には、電気がなくても涼しく過ごせる衣類が不可欠ではないかと考えた。「電源がなければエアコンは使えない。被災地の夏を冷やしたいと思いました」。
中西さんが今年出展したのは超小型エアコン。一見ただのバケツだが、中の氷が冷気を発する。「段ボールで仕切られた避難所を冷やすのに最適です」。
各地で猛暑日が続く。18日には岐阜県では気温が40度に達した。気象庁によると、今夏は太平洋高気圧が優勢で、しかもより上層でチベット高気圧が西日本まで張り出している。二重の高気圧に覆われ、例えるなら毛布を2枚重ねたような状態だという。厚いわけである。
<蓋あけし如く極暑の来りけり>星の立子。湯のたぎる大鍋のフタを開けたような日が続く。屋外で働く方々はもちろん、屋内で過ごす日でも熱中症対策をお忘れなく。

 天声人語より
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快眠のコツ 適切な睡眠は6~7時間。統べての人に勧めしたいのは昼寝。
春眠暁を覚えず、という漢詩があるように、裏に傘が増すは目先は、眠りを誘う季節です。しかし、布団に入ってもなかなか寝付けないという相談は、この季節も多く寄せられます。適切な睡眠時間を知って、気持ちよく寝てすっきり目覚めましょう。
 私たちは眠ることで疲労を回復させ、心身のメンテナンスをします。日中、疲れや眠気を感じず過ごせるようなら、李相の睡眠がとれているといえる。
現役時代に十分な睡眠がとれなかったから時間ができた今はゆっくり眠りたい。結果、寝床にいる時間が長すぎて、睡眠の質が悪くなる。これがシニア世代の落とし穴になります。寝付きが悪かったり、夜中に何度も目覚めたりする人は睡眠時間を圧縮することで、改善されることが多々あります。目安は6、7時間。実際に眠っている時間+30分を心がけましょう。
 凡ての人にお勧めしたいのが昼寝です。午後を元気に過ごせて活動量が揚がるからです。ポイントは時間の長さとタイミング。正午~午後3時の間に30分までの仮眠をとれば、深い眠りに入る前に目覚めるため、すっきりします。
 ソファに座って目を閉じるだけでも、効果を期待できます。衣服の締め付けをゆるめ、上半身を少し起こした姿勢で足を伸ばすとリラックスできる。

 きょうもキレイより------三橋美穂
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九州を襲った元軍の船団は暴風雨に打たれ、一夜で大敗した---。
いわゆる「神風」だが、ほんとうにそんな幸運があり得るのか。長年の疑問だったが、昨年刊行の『蒙古襲来と神風』を読んで、視界が開けるような思いがした。著者の服部英雄九州大名誉教授に研究成果を尋ねた。
文永の役では、悪天候のせいで元軍が一矢で退散した。7年後の弘安の役でも、鷹島に集まっていた敵の大船団が台風でほぼ壊滅した。これが従来の定説である。
服部さんは文献を読み込み、韓国や九州の史跡を調べた。いずれの役でもたしかに嵐や台風らしきものはあった。だが、そのために元軍が知屋で総崩れとなったことを示す良質な史料はなかった。むしろ、風雨の去った何日か後に激戦があったことが確かになったという。
もともと、元の軍勢には統制が乱れがあった。深刻な内輪もめも起きている。一方の九州武士たちは生命を賭して奮戦した。それが辛勝をもたらした真の理由ではないかと服部さんは見る。
神風説が広まったのは江戸以降のことという。幕末には攘夷の論拠とされ、先の大戦中には「神州不滅」の叫びと一体化した。つまり「神風」は後の時代の政治が作り出した言葉なのだろう。
服部さんの説には批判もある。それでもページを繰るほどに、頭にこびりついた古層が水で洗い流されるような爽快さを覚える。定説や常識でもうのみにせず、自分の頭で家が得る。「神風」は格好の教材だろう。

 天声人語より
そう考えるのは朝日の人間なのだからだ、私は思う。一般的な人はそうは考えない。
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土用丑
高嶺の花の絶滅が心配。
きょう土用。
<どぜうより間抜けな面のうなぎ哉>小沢昭一

素粒子より
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ときは紀元前3世紀の春秋戦国時代、秦のある村に「信」という貧しき孤児がいた。
歩兵として戦地に身を投じ、輝かしい武功をあげる。倒れた名将たちから後を託され、「百将」「千人将」「五千人将」と異例の出世を遂げる。
漫画『キングダム』である。連載は13年目、「信」は将軍昇進に迫り、仕える始皇帝は中国制覇に突き進む。戦乱の世の若者たちの野心のすがすがしく描いて飽きさせない。
大相撲で土俵をわかせる若手力士たちはいま、「信」のような心境だろうか。場所が始まってから上位陣が次々に休場を決め、気がつけば3横綱に加え、優勝候補だった新大関の姿もない。カド番の2大関は序盤で星を落とした。
若・貴兄弟と曙の3横綱がそろって休場した1999年の春場所以来の珍事だという。「非常事態」「異常事態」「俄然混沌」。スポーツ紙にはそんな文字が躍る。
とはいえ、乗り越えられぬ事態ではない。目を企業に転じれば、不祥事などを受けて会長や社長、役員らが総退陣する例は枚挙にいとまがない。社内はいっとき動揺するものの、結果として世代交代が進み、業績の上向くこともしばしばある。世の中万事塞翁が馬である。
横綱や新大関のふがいなさを嘆く声をしきりに聞く。しかし、これまで優勝争いとは無縁だった力士たちにとって、今場所は千載一隅の好機である。漫画の主人公「信」のように、一気に番付を駆け上がるのも夢ではないだろう。群雄割拠の名古屋場所から目が離せない。

 天声人語より
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禁煙法案
幅の狭い一歩前進だ。
自民党の骨抜きで、ゆるゆるの受動喫煙防止法。
紫煙くゆらす権利より、命を守る権利を。

素粒子より
代議士のお偉ら方が吸ってているようでは、すべて禁煙になりそうもない。
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ウミガメが夜の浜に卵を産む季節である。
巨体を揺すりながら太平洋沿岸に上陸し、苦しげに息をつき、巣穴を掘ると、涙を流しながら100個もの卵を産み落とす。
神秘に満ちたウミガメの生態も近年、徐々に解明されてきた。産卵時の涙は、体内にたまった塩分を排出する行為。感情が高ぶっているわけではない。黒潮に乗って米国やメキシコ沖まで泳ぎ、再び日本近海をめざすこともわかってきた。中には産卵のたび同じ浜に戻るメスもいるそうだ。
行動にはさぞ規則性があるのだろうと思ったが、そうでもないらしい。ウミガメの生態に詳しい亀崎直樹・岡山理科大教授は「繁殖や成長、移動の仕方を調べると例外が際限なく出て来る。研究者泣かせです」と話す。
回遊する機関や距離は個々に違う。繁殖を始める年齢にも驚くほど差がある。「ウミガメの生き方は『たまたま』と『行き当たりばったり』の連続のようです」。
16日は「海の日」。もとは7月20日と定められていたのに、7月第3月曜に改められた。かと思うと再来年の五輪の年は、開会式前日の23日に移されることが決まった。これだけコロコロと日が変わる祝日もそう多くはあるまい。
私たちは四方を海に囲まれて暮らしている。海の恵みを頼りに食と命をつないできた島国である。海に感謝を捧げる日が多少ずれようと支障はないのではないか。大海原を旅して夏の夜、日本の浜に上陸するウミガメたち。いつかその詩情ただよう産卵を見てみたい。

 天声人語より
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夏休み
横綱って気楽な稼業だね。
休場しても番付下がらないし。
3人そろって「夏休み」でも満員御礼。
何か寂しくない?

素粒子より
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クマのぷーさんがすむ森は実在していた。
作者のA・A・ミルンが英国のいなかで手に入れた農場があり、そこに大きな森があった。幼い息子とぬいぐるみのクマ、そしてこの森がミルンの想像力を刺激した。
その息子クリストファーが後に書いている。「森にゆけば、私たちはほとんどの場合、森を一人じめにすることができたのだった。そのため、森は私たちのものだという気もちが、私たちに生まれて---」。
プーが抜け出せなくなったウサギの家も、ロバのイーヨーのすむじめじめした土地も、ここから生まれた。挿絵のため、ミルンは画家を森に招いている。
本で見た森の地図を覚えている方もいるだろうか。その絵が先日、英国の競売にかけられ、約6300万円で落札された。値段の多寡はともかく、報じられた「たぶん児童文学で最も有名な地図」との言葉にうなずく。
時間が流れているような、止まっているような。一人のときを大事にしつつ、いつでも友だちと一緒になれる。うらやましくなる世界が、物語にある。例えばコブタが「プー、きみ、朝おきたときね、まず第一に、どんなこと、かんがえる?」とたずねる場面。
「けさのごはんは、なににしよ? ってことだな---コブタ、きみは、どんなこと?」「ぼくはね、きょうは、どんなすばらしいことがあるかな、ってことだよ」プーは、かんがえぶかげにうなずきました。「つまり、おんなじことだね。」

 天声人語より
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移民問題
アフリカ・ルーツの選手が活躍したW杯仏優勝を、多様な市民が祝うパリ。
移民・難民問題への悩み尽きぬ中で。

 素粒子より
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きっかけは漁村の井戸端会議だった。100年前の7月、富山湾から全国に広まった「米騒動」である。
その年の夏、富山県魚津町の漁村は不漁と米価高騰にあえいでいた。男たちは出稼ぎで不在。女たちは重い米俵を担いで船へ運ぶ仕事などで日銭を稼いだが、高すぎて米が買えない。゜米の積み出しをやめてと頼むまいけ」。翌日、米穀商に廉売を申し入れた。
この動きは富山から44道府県へ広がる。各地で群衆が暴徒化し、略奪や放火も起きた。2万5千人が検挙されたが収まらず、最後は軍が出動する。寺内正毅首相はその年の秋、退陣に追い込まれた。
「米騒動に加わった女性たちの子や孫が、一族の恥であるかのように口を閉ざすこともありました」と魚津歴史民俗博物館の麻柄一志館長は話す。無学な女性たちが重大な結末を招いたとの見方が地元に広がったためらしい。
「米の一粒も奪わず、検挙者もいなかった。それなのに女房連が暴れ、米蔵を打ち壊したかのように語り継がれてしまった」。近年、地元では再評価の機運が高まる。起きたのは役場や冨商に対する哀願であって、暴動ではなかった。その史実を広めようと舞台や企画展、記録映画の制作など地道な取り組みが続く。
先日、魚津市の漁港を尋ねた。1918年の夏、主婦ら四十数人が集結した浜を歩く。「もう我慢できん」。ここで公償の声を上げた女性たちも、大正デモクラシーを飾る主役だったのではないだろうか。

 天声人語より
何か最近の天声人語は書き方が変わってきたな---。
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口の健康維持。かむ力や飲み込む力を保つ。
最近、食べこぼしが増えたり、むせてしまったりするなどの症状はありませんか。加齢とともに口の機能が衰える「オーラルフレイル」の兆候を早めに発見し、対処することが大切です。
「フレイル」とは「虚弱」を意味する英語が語源で、高齢になって筋力や心身の活力が衰えた状態を指す。「オーラルフレイル」は、口の機能の衰えが、食欲の低下や栄養状態の悪化をもたらすという懸念で、近年注目されている。
口の健康を維持するためには、歯の本数だけでなく、かむ力や飲み込む力、舌の力を保つことも欠かせない。「硬いものがかめないと、やわらかいものばかり食べて、かむ機能が低下するという悪循環に陥る。放っておくと、誤って食べ物などが気管に入る誤嚥を招きかねない」と指摘する。
例えば、さきイカやたくあんなどの硬い食べ物がためない場合、かむ力や口の筋力が弱まつている可能性がある。お茶や知るものでむせることがあれば、飲み込む力が低下している恐れがある。これらの症状を予防するには、次のような体操が有効だ。
一つは、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージ。奥歯の周囲の耳下腺、あごのエラの下にある顎下腺、あご裏の中央にある舌下腺を指で優しく刺激する。「唾液が出ることで、食べ物が飲み込みやすくなる」。もう一つは「パタカラ体操」。「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」「パタカラ、パタカラ、パタカラ」と大きな声で繰り返す。パは唇、タは舌の先端を使うといったように、口の周囲の筋力を向上させることができる。
「普段の食事でたくあんやにんじんなど、かむと音のする物を一品入れるだけでも効果がある」という。今年4月から、口腔機能の低下が疑われる65歳以上を対象に、かむ力の検査などが保険適用になった。「かかりつけ医をもって、定期的に歯科検診することも大切」

 続・元気のひけつより------佐藤建仁
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パラダイムシフト再び。次代の構想今こそ競おう。
冷戦終結で世界の価値観や思想が激変するパラダイムシフトが起きた。マルタから2年、東側陣営が崩壊し、91年12月、ソ連すら消えた。
社会主義圏の労働力が資本主義経済に参入して労働コストが低下する一方、経済のグローバル化もめざましく進んだ。
そして今、新たなパラダイムシフトが起ころうとしている。米朝の首脳同士が初めて対話し、朝鮮半島の非核化、在韓米軍の撤退なども議論の俎上にある。
それは東アジアに残った冷戦の最終処理であり、日清戦争以来、外国軍に踏みにじられた半島の歴史の総決算も意味する。
私たちはパラダイムをどう築くべきか。核がなく、平和共存し、反映する朝鮮半島が目指されるべきだが、同じ理想に東アジア全体も包み込まれなければならない。
一方で、米中間の新冷戦や、欧州を巻き込んだ覇権争いも懸念される。そうした愚行に陥らぬよう、日本が先頭に立って関係各国と次代への構想の実現を競うときだ。
ソ連崩壊の際、日本は積極的に関与せず、北方領土の返還はめどが立たないままだ。ドイツなどに比べ、冷戦後の戦略がお粗末だったツケを支払わされている。
求心力を失った世界の中で日本が、いかに国益を守り、いかに世界のために力を生かしていくか----。危機意識が、今の為政者にはあるだろうか。

 ザ・コラムより-----駒野 剛
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熱中症 現代の災害。暑さを甘く見るな
梅雨明け直後や猛暑日、熱帯夜が続くと、多くの熱中症患者が運ばれてくる。
暑さに慣れれば次第に減るが、熱波が来たり去ったり繰り返すような夏は特に要注意だ。
ここ数年は「熱中症弱者」の被害が目立つ。独居老人だけでなく、高齢者を介護する家族、障害者と暮らす高齢者らの孤立も防がなければいけない。
高齢者は、運動もせず、屋内で日常生活を過ごしているだけで熱中症になる。
家族や周囲の人が屋内の温度を管理することが大事だ。離れて住んでいても、午後の暑い時間に「部屋の温度計は何度かな」と電話一本してみる。30度以上なら「暑いからクーラーをつけようね」と教えれば、安否確認にもなる。
周囲に熱中症を疑うべき人がいたらどうするか。
まず意識がはっきりしているか確認する。自分で水を飲むことができれば、現場で応急措置する。水が飲めなかったり、少しでも様子がおかしくなったりしたら、医療機関に搬送する。
大切なのは、1人にせず、必ず誰かが見守ること。目を離した間に急に悪化することがある。自分が調子が悪くなったら、声をかけて助けを求めよう。
これから行楽シーズンを迎えるが、外出は高齢者や小さな子どもら体力の弱い人に合わせた計画を立てることも必要だ。楽しくて張り切ってしまうかもしれないが、無理をしない、させないことが大事だ。

 昭和大病院救命救急センター長・三宅康史
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熱中症。運動開始30分で重症化も。
熱中症の症状が出た場合には、まず呼びかけに応じるかを確認する。言動がおかしい。意識がないなどの場合はすぐに救急隊を呼ぶ。到着までの間、涼しい場所で首やわきの下、太ももの付け根などを冷やす。呼びかけに応じる場合は自力で水分摂取ができるかをチェツク。(教育テレビではペットボトルを渡して自分でキャップを開けて飲めるかを確認と言っていた)
出来ない場合や、できても症状が改善しない場合も医療機関に連れて行く。(地力で飲めない時は飲ませないのが原則。無理に飲ませると誤嚥で大変なことになる場合もある)
熱中症による死亡者は入院初日が多い。入院しても、翌日までには回復し退院できる場合がほとんどだ。「熱中症はある一線を越えると声明に関わる。そうなる前に予防と早期治療が大切だ。

 患者を生きるより---スポーツの情報編より
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熱中症。運動開始30分で重症化も。
暑い環境で体温を保つために汗をかいて体の中の水分や塩分が減ったり、体温の平衡が保てずに体温が上昇したりして起きる。運動をすると筋肉で大量の熱が生まれ、危険性が増す。
「体力のない人が暑い環境で激しい運動をすると、運動開始から30分程度でも命にかかわるほどの熱中症になる例がある」。持久走やダッシュの繰り返しで起きやすい。野球やラクビー、サッカー、屋内でも柔道着を着る柔道、防具をつける県道で患者が多い。激しい運動では頻繁に休憩をとるようにする。
個人の体力や体調にも考慮する。同じ環境で同じ運動をしていても、体力のない人、肥満の人、暑さになれていない人などは熱中症になりやすい。寝不足など体調が悪いときもリスクが高まる。体力のない低学年は我慢して運動を続けている場合がある。指導者らが目配りし、不調を訴えやすい環境作りを心がける。
水分は好きな時にとれるようにし、のどが渇く前から積極的にとるとよい。運動の前後に体重を量り、2%以上減らないようにする。スポーツドリンクなどで塩分も補給する。1㍑あたり1~2㌘の食塩が適量だ。服装は吸水速乾性の高い合成繊維が適している。防具やユニホームが重装備な種目は、休憩時間に装備を外し、風に当たったり、氷嚢を使ったりして体を冷やす。

 患者を生きるより---スポーツの情報編より
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プロ野球の歴史に残るセリフの一つだろう。
「おれがルールブックだ」。1959年の大毎と西鉄の試合で、判定に納得のいかない西鉄の監督が「ルールブックを見せろ」と迫った。それに対し、審判だった二出川延明さんが発した言葉である。
たまたま二出川さんの手元になく、見せようにも見せられなかったのが実情のようだ。「ポケットに入れてあるはずが、なかった。しまったと思ったが、とっさにあの言葉が出たんだ」。後日談には、ユーモアが漂う。
どこからか「おれたちのルールブックだ」との声が聞こえてきそうだ。
しかしこちらは、ユーモアのかけらもない。自民党が参院で採決を強行した公職選挙法改正案である。参院の議員定数を6増やすというのだが、理屈が通らない。
山陰の選挙区は従来、都道府県ごとだった。それが3年前、一票の格差を少しでも縮めようと「島根・鳥取」「徳島・高知」に合区された。選挙区からはじきだされる同僚議員を救うため、比例区の定数を増やし「特別枠」を作る。そんな改正案が成立に向かっている。
現在の公選法は、来年の参院選までに選挙制度を抜本的に見直すと定めている。国会で決めたそんなルールも、今の自民党は見ないふりをしているのだろう。抜本改革どころか、小手先で自分たちの都合にあわせるだけである。
このままでは沖縄の復帰時を除き、初めての定数増になる。
肥大化ではなく充実だと、理屈の亨せつめいをしてほしい。やれるものなら。

 天声人語より
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土石流
谷崎潤一郎は「細雪」に山津波の模様を「沸々と煮えくり返る湯のよう」と記した。
こんな土石流が多発したか。
200人を超えた死者に、土砂崩れの犠牲者が目立つ。

素粒子より
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東日本に多い「押切」という地名は、大量の水により堤防が押し切られたことを示すのではないか。
地名についての著作が多い楠原佑介さんが、そう書いている。「押川」「押沼」「押堀」「押戸」「押田」などの名にも同じような由来が考えられるという。
かつて起こり、これからも起こりうる危険。それを後世に伝えようという姿勢が、地名に刻印されているのだろう。洪水や土砂崩れなどが起きる可能性を知らせるハザードマップにも、どこか通じるかもしれない。
浸水した範囲は、ハザードマップで想定されていた通りだという。住宅地が広く水につかった岡山県倉敷市の真備町である。一面に泥が残されたこの地域で、これまでに40人を上回る遺体が見つかった。
あまりに強い雨であり、あまりに急な川の増水であった。逃げたくても逃げ切れなかった人たちがいたのであろう。倉敷市はハザードマップを全戸に配布していたというが、「知らなかった」という自由民の声もあった。
ハザード情報の公表が「不安をあおる。地価が下がる」と批判されたのは、過去の話になりつつある。自治体が配り、国土交通省のサイトでも見られるようになった。しかし私たちは普段、どこまで注意を払っているのだろうか。そんな地図が家にあったかもしれないと、探し始めた方もおられよう。
各地で人も家ものみ込んだ災禍である。炎天のもとでの捜索や復旧の過酷さを思う。同時に、どこにでも起こりうることだと胸に刻みたい。

 天声人語より
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水害の死者200人に
今回の西日本号での死者が200人になり、まだ多数の不明者がいることから、
死者・不明者が299人に上った昭和52年の長崎大水害以降、最悪の被害となった。

紙面より
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当時、少年漫画の世界では、「少年マガジン」と「少年サンデー」が双璧であった。
両誌に描いているような大御所の作家たちはあまりに忙しく、シッビ執筆を恃んでも断れてしまう。後発の「少年ジャンプ」は創刊の前から、壁にぶつかった。
苦肉の策として中堅そして新人の作家に頼る。そんな提案が若手編集者らから出ると、編集長は驚いて言った。「多少の方針変更なんてものじゃない。きみたちのの言っているのは百八十度の革命みたいなものだよ」。長くジャンプに携わった西村繁男氏の著書にある。
常識外れだった策は当たった。一時653万部に達し、お化け雑誌となる。そんな少年ジャンプがきょう、創刊50年を迎えた。発掘し、世に出した新人や若手は数知れない。
すぐに浮かぶのは「ドラゴンボール」の鳥山明氏や「キャプテン翼」の高橋陽一氏らか。筆者は昔、コンタロウ氏の野球ギャグ漫画「1・2のアッホ?」が好きだった。「友情、努力、勝利」がジャンプのモットーだが、それを笑い飛ばすような作風が小気味よかった。
中沢啓治氏が被爆体験をもとに描いた「はだしのゲン」も、ジャンプで始まった。「かき残してください」という編集長の声に押され、原爆に取り組んでいったと中沢氏の著書にある。あらゆるジヤンルをのみ込む活力があった。
新人の発掘に血眼になるのは、いまやどの漫画誌も同じである。新しい才能を編集者が探し、読者が求める。デジタルの波のなかでも、変わらぬ営みであろう。

 天声人語より
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西日本豪雨不明71人も
15府県で1万人。
猛暑のなか、過酷な避難の長期化は必至だ。
熱中症対策を万全に。
がれきの撤去を早く早く。

素粒子より
がれきの撤去を早くとは、だれに向かって言っているのかな。
おかしいよ。
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日本語には、激しい雨をあらわす言葉がいくつもある。
まるで小石のような大粒の雨を「雨礫」といい、たたきつけるような降水は「掠雨」である。水の入った盆を傾けるように、との例えから「雨盆を傾く」の言い回しもある。
どれも尋常でない天候を指す言葉であろう。しかし、どれを口にしても生やさしく感じてしまう。そんな豪雨が西日本一帯を襲った。決壊、冠水、土砂崩れ----。府県を超えて広がる災禍である。相次ぐ遺体発見の報に胸がふさがる。
岡山県倉敷市の真備町は、川の本流と支流が挟み撃ちにあうかのように、水没地域が広がった。空からの写真では一面が茶色い水で覆われ、家々の屋根しか見えない。一瞬にして断ち切られてしまった日常を思う。
「雨が、意思をもって追いかけてくるように感じた。どこまで行っても逃げきれないんじゃないかと」。真備町から車で避難した女性がきのう、同僚記者に語った言葉である。幼い子を連れ、親族宅に身を寄せた。「怖くて、今はテレビのニュースが見られない」とも。
どこかに取り残された人がいないか、ボートに乗って探す。土砂で埋まってしまった家屋を掘り起こす。各地でなされる懸命の救助活動に、望みを託す以外にない。救える命があるはずだと、時間との戦いが続いている。
活発な梅雨前線がもたらした豪雨に続き、梅雨明けの暑さが被災地を襲っている。雨から逃れ、眠れない夜を過ごした人たちの体調が心配になる。どこまでも、憎い空だ。

 天声人語より
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生きていて。
まだ70人を超す不明者あり。
捜索が続く。
意識して。
災害常襲地帯でも犠牲者多し。
わが家の危険性を知っておくことが大切。

素粒子より
死者130人。陸の孤島あちこちに。
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かつては土砂崩れは「蛇崩れ」「蛇落」などと呼ばれた。
大きな蛇の出現になぞらえたものだと、歴史学者の磯田道史さんが著書で述べていた。ものすごいスピードで人家に迫り、人間の暮らしをのみ込むさまを表したのだろう。
その恐怖は、大蛇の仕業だと言うほかなかった昔の人々と何も変わらない。西日本の各地で豪雨により土砂崩れがもたらされた。報じられる映像では、むきだしになった茶色い山肌があり、崩れた家がある。そしてその下には泥に抗いながら助けを待つ命がある。
「濁流が一段一段、階段をのぼってくる」「親族が取り残された」「食料が尽きそうだ」。水に襲われた地域から悲鳴のような声が伝わってくる。川は自らの境界を越え、人間の営みを無視するかのように、すべてをのみ込んでいる。
これまで経験のない、との言葉が叫ばれる災害となった。雨の強さだけではない。あわせて9府県で特別警報が出るという範囲の広さ、3日も4日も降り続くという期間の長さ。どれもが救助に立ちはだかる壁である。
その地域に住む人にとって、「50年に1度の危険」「一生に一度の危険」。そんな定義のもと、特別警報の制度は2013年に始まった。にもかかわらず大雨の特別警報は毎年のようにどこかで発せられ、今回で8例目となった。異常が、日常になっている。
日本列島に重なるかのような太い雨雲は、この国にまとわりついた大蛇にも思える。そのまま東へと這って進むのか。警戒は緩められない。

 天声人語より
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日本災害列島
泥色の湖に水没した町。
土石流に埋まる家。
瞬時に、日常が奪われる現実のむごさ。、西日本各地で、まざまざ。
「これまで経験したことのない」ことが今年も起きた。
異常が異常でなくなり、被害も各地から広域化する怖さ。
断水、停電が続く被災地に夏の日差しが照りつける。
蒸し暑い。
遅かりし、お天道さま。
復旧の邪魔をしないで。

 素粒子より
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俳優野村周平さん演じる若手医師が上司に打ち明ける---。僕は裏口入学の経験者です。
実力で受かったつもりが、実は母がお金を工面して手を回していた。悔しくて退学し、翌年、別の難関大に入り直しました。
昨秋、放映された「ドクター 外科医・大門未知子」である。降ってわいたような東京医科大の疑惑にドラマの一場面を思い出した。検察によれば、文科省局長の子が合格できるよう大学側が点数をかさ上げしたという。
気になるのは渦中の子のことだ。安易に父親の威光にすがりついたとは考えにくい。むしろ何も知らず、胸を張って入学したのではないか。だとしたら衝撃は察するにあまりある。
医学部入試の不正を生々しく描いた小説に夏樹静子さんの『暗い循環』がある。主人公は医大の受験生。勤務医である父親が大金を寄付し、辛うじて合格する。事実を知って息子は思い悩む。穴埋めに企てたのが、裏口入学をかたる詐欺。ほかの受験生の家庭から巨額をだまし取るというミステリーだった。
これら裏口入学を扱ったドラマや小説で描かれるのは、子を医師にしたいと焦る親、そこに付け込む仲介者や大学の入試担当たちの姿だ。最も苦しむのは当の受験生である。人生を台無しにされてしまう。
わが子の将来を思えば、16倍の難関に堂々と挑戦させてやれなかったか。真っ向勝負の不合格から学べることも多いはずだ。容疑がどれも事実なら、父親としては不合格と言わざるをえない。

 天声人語より
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高齢者の肺炎予防。5年に一度はワクチン接種を
高齢化が進み、肺炎による死者数が急増しています。2011年には、がん、心臓病に次ぐ、日本人の死因の3位になり、年間約12万人が命を落としています。65歳以上になると、肺炎による死亡リスクはぐんと高くなるためです。
高齢者の肺炎は、命を奪う危険な病気だという認識を持ち、予防が重要だ。
肺炎は主に、肺炎球菌やマイコプラズマなど様々な最近の感染が原因で起こる。若いうちは、抗菌薬による治療ですぐ良くなり、命を落とすことはほとんどない。
一方、高齢者はいったん発症すると何度も再発を繰り返す人が多く、命にかかわる。薬が効かない場合もあり、まずはかからないようにすることが大切だ。
もっとも有効とされるのが、原因の3割を占める肺炎球菌のワクチン接種だ。65歳以上では5年に1度、接種することが望ましい。
特に、インフルエンザにかかった後は肺炎にかかりやすいので、肺炎球菌とインフルエンザのワクチンをあわせて接種しておくとさらに効果的という。
今のところ公的な定期接種の対象ではないが、自治体によっては接種費用の助成もある。
口のなかを清潔に保ち、入れ歯の調子を整えるなどのケアも重要だ。高齢になると、食事のときにむせたり、寝ている間に唾液が気管に入ってしまったりして、口のなかにいる細菌が肺に入って肺炎を起こすリスクが高まる。
粗食を好み、肉や動物性脂肪をとらない人は要注意。たんぱく質などの栄養が足りない状態になると体力が落ち、肺炎にかかりやすくなる。高齢者は積極的に脂質、たんぱく質を取るべきだ。喫煙者や糖尿病の人も、肺炎のリスクが高い。
高齢者の肺炎は、素人目には一見、ただの風邪と区別がつかないことが多い。あまり熱が高くなくても、ぼんやりしているなど、周囲の人が見て少しでも「おかしいな」と感じるところがあれば、積極的に医療機関を受診させるようにしたい。

 体とこころの通信簿より
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先週来、体調がいま一つさえない。深夜や明け方にサッカー中継を見るせいだ。
日中、抗しがたい睡魔に襲われ、疲れが尾を引く。にわか「夜更かし族」向けの処方箋はないものだろうか。
「2日間夜更かしをしても3日目で規則正しい生活に戻せば、体内時計はある程度修正されます」。労働と睡眠の研究で知られる大原記念労働科学研究所の佐々木司・上席主任研究員は指摘する。水曜を「ノー残業デー」とする会社が多いのもこの理由による。月、火に残業しても水曜に速く帰れば大崩れを防げるという。
体内時計の狂いを小さくするカギは「アンカースリーブ」だ。船が海にアンカーを沈めるように、夜のうちにわずかでも眠ることで、リズムの乱れを最小限にする。具体的には、午前0時から4時の間に最低2時間の仮眠をはさむのが大切という。
なるほど、どれも実践的な教えである。病院や工場、小売りなど夜勤や宿直の伴う職場の「眠りの知恵」には学ぶところが多い。
とはいえ眠り方は古来、人それぞれだ。極端な例で言えば、ダビンチは4時間おきに15分横になる独自の睡眠法を編み出した。対照的なのはアインシュタイン。毎夜10時間以上眠り、一説にはかの相対性理論もベットでひらめいたと伝えられる。
眠りも目覚めも、調べれば調べるほど奥が深い。日本が敗退したとはいえ、W杯はこれからが佳境だ。眠りのアンカーをしつかり下ろし、熱戦を楽しみたい。

 天声人語より
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背骨の圧迫骨折はビタミンDと運動で予防しよう
背中が丸くなり、身長が低くなった。背骨の一部が出っ張ってきたと感じたり、午後になると背中が痛んだりする。そんな症状のある人は、背骨がじわじわと潰れて変形する圧迫骨折を起こしているかもしれない。高齢者の場合、骨がスカスカになる骨粗しょう症が原因のことが多い。
背骨は、12個の腰椎と5個の腰椎という骨が連なってできている。胸椎や腰椎の高さが、どれか一つでも、元の高さより20%以上減っていると圧迫骨折と診断される。痛みがあるのは3分の1だけ。痛みがなく、気づかないまま潰れていることも多い。
起きやすいのは、胸椎と腰椎の境目付近。腰の少し上あたりだ。骨折すると、変形したまま固まってしまう。骨粗しょう症で骨が弱くなった高齢者だと、尻もちをつく程度の衝撃で起きることが多い。
骨粗しょう症は高齢の女性や早く閉経した人がなりやすい。閉経すると、骨を壊す細胞の働きを抑える女性ホルモンが減るためだ。たんぱく質やカルシウム、ビタミンDの付則や運動不足もリスクを高める。遺伝の影響もあり、母が骨粗しょう症だと娘もなりやすい。
最初の骨折を防ぎ、骨折の連鎖を断つには、薬による治療だけでなく、適切な栄養と日光浴、運動療法が不可欠。骨の健康維持に重要なのがビタミンD。多く含む青魚や干しシイタケを意識してとりたい。日光浴も効果的だ。紫外線が皮膚に当たるとビタミンDができる。日焼け止めを塗らずに夏は30分、冬は1時間が目安。サプリメントで補う選択肢もある。
1日8千歩を週3日以上歩くと骨密度が増える。転ばない体づくりも大切だ。流し台に両手をおき、肩幅に開いた足を曲げたり伸ばしたりする屈伸運動がお勧め。足の指をグーパーと動かして足の感覚を磨く運動や、バランスをよくする片足立ちの訓練もよい。予防策を続ければ結果は出るのであきらめないことが大切だ。

 体とこころの通信簿より-----辻外記子
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江戸の昔、日本が世界を驚かせたことがある。街路のゴミの少なさだ。
スペインの総督や英国の外交官が清潔で手入れの行き届いた街路に感嘆した。
とはいえ江戸庶民が格別きれい好きだったというわけでもなさそうだ。将軍や外交使節が通る町々には「街路を掃け」「水を打て」とお触れが出たという。町の美化は細かな「しつけ」のたまものだったようである。
サッカーW杯ロシア大会でも、日本から駆けつけたサポーターたちの「ゴミ拾い」が海外メディアを驚かせた。現地で取材中の同僚に聞くと、日本式の後片付けは絶賛調で報じられ、会場でも触発されてゴミ拾いを手伝う地元ロシア人の姿が見られたそうだ。
映BBCなどは手放しでほめた。「日本では各種スポーツ大会の後、観客がごく自然に後片付けをする」。なぜなら「日本では幼いころから家と学校で掃除や整頓を教えこむ。国民性の一つ」と文化論を展開した。
さすがに面はゆくなる。1964年の東京五輪の直前、東京の街にはゴミがあふれていた。プラスチック製のふた付きバケツを導入。ゴミを出せる日を制限することで、何とか体裁を取りつくろった。ハレの部隊になると清掃に励むというのが実態のような気がする。
さて評価のされ方が大仰ではあるものの、今回のW杯で日本サポーターのふるまいが世界の注目を集めたことは素直に誇らしい。日本代表の健闘も光ったが、日本式ゴミ拾いも堂々たる足跡を残した。

 天声人語より
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オウム事件
バブルの時代に、不安が広がったのを思い出す。
オウム真理教を率いた松本智津夫死刑囚らに死刑が執行された。
平成元年の弁護士一家殺害事件から29年、平成7年の逮捕から23年。
いまの大学生は一連の事件を体感していない。
松本死刑囚は裁判で意味不明の発言を繰り返した。
若者たちがなぜ引き寄せられたのか、深層はいまだ闇の中だ。

 素粒子より
遺体は引き渡されるとのことだが、アレフなどに渡った場合を考えると不安がますます大きくなる。
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「まだ生きています」「死ぬ死ぬ詐欺なんて言われています」。
ここ数年、桂歌丸師匠はしばしば自分の病状を噺のマクラに使った。車イスで会場に入り、酸素吸入器を鼻につけて演じる。「声が出なかったらただのミイラ」と自らを笑いにした。
横浜の遊郭に生まれ、中学3年の秋に入門した。「ハマっ子だから、何かの拍子に語尾が『じゃん』になる。江戸っ子職人のたんかが売り物の噺には近づきません」。若いころからやせすぎで、好んで鶴や幽霊を演じた。
落語界で広く知られた勉強家。とりわけ江戸・明治期の名人、三遊亭円朝の残した古典を現代によみがえらせた。当時の口演筆記を読み込む。先達のビデオテープをすり切れるまで見返す。自ら台本を書く。録音しては体にたたき込んだ。
寄席での姿を知らずとも、テレビを通じ、独特の話芸に声を上げて笑った人も多いだろう。半世紀以上続く長寿番組「笑点」の大喜利の看板であり続けた。
笑点の司会を降りたあとの昨年6月、東日本大震災の被害に遭った宮城県松島町の寺院で落語会を開いた。体力の衰えは隠しようがなかったものの、花魁を演じれば声に艶があり、しぐさに色香が漂った。芸のたしかさ、奥深さに魅せられた。
「拍手がほしいとか、拍手が少ないとか噺家は絶対に言ってはいけない。拍手は強要するもんじゃない」と語った。享年81.ともすれば笑いの欠乏しがちな現代に、品のよい笑いを届け続けてくれた。その生涯に惜しみなく拍手を送りたい。

天声人語より
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九州北部豪雨から1年
福岡、大分両県を襲った九州北部豪雨から1年を迎えた。
今日も日本列島のあちこちで大雨による被害が出ている。
気象庁異例の会見まで開いた。
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このごろタクシーやレンタカーに乗ると、社内前方にある黒く小さな装置が目に入るようになった。
ドライブレコーダーである。開発に携わった一人を横浜市の自宅に訪ねた。
電機大手に長く勤めた片瀬邦博さん。四半世紀前、19歳で長男を交通事故で失った。バイクで帰宅中、横浜市内の交差点で、ダンプカーに追突されて亡くなった。
どんな交通状況だったのか、息子に何か落ち度でもあったのか。訪ねても警察はほとんど教えてくれない。目撃者を求めて2カ月間、夜ごと交差点に立った。新たな証言を得て高裁まで争ったが、「被害者に重い過失があり」とした地裁判決を覆すことはできなかった。
「これでは死人に口なしそのもの。どの事故遺族も真相がわからずに苦悩していたのだと痛感しました」。事故の直前直後、運転者が見た光景を映像に記録する装置の開発を思い立つ。民間の鑑識会社に提案し、試作を重ねて、15年前実用化にこぎつけたという。
タクシーやバスに比べれば普及率は低いものの、自家用車にレコーダーをつける人が増えてきた。きっかけの一つは昨年6月、東名高速で起きたあおり運転である。ほかに京都市や神戸市で起きた暴走事故でも、通りかかった車の映像が全容解明の手がかりとなった。
近年、車は進化を遂げ、安全性も高まってはきた。だが人間が「走る凶器」を運転する時代はこの先も続く。あらゆる車の衝突が自動で避けられる夢の時代が来るまでは、レコーダーの役割は大きい。

 天声人語より
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東海第二適合
安全対策が再稼働の前提となる新規制基準を満たすと認める審査書案を了承。
福島第一と同じ沸騰水型炉としは、柏崎刈羽に続き2カ所目。

 紙面より
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横一列の牛たちが泥しぶきをあげ、若者たちの道化が笑いを呼ぶ。
愛媛県西予市城川で町で開かれてきた7月恒例の「どろんこ祭り」が、休止となった。例年通りなら7月1日に開催されるはずだ。
「祭りが一つ消えると、ふるさとが一つ消えたような気持がします」と実行委員長だった地元の農家、白田公土さん。祭りは明治の初めにさかのぼる。田植えを終えた村人が、神社の水田に集まり、盛大に泥とたわむれ、豊作を祈った。
しかし700人を超えた住民が300人を割る。各戸で飼っていた農耕牛も消えた。「祭りに欠かせないのは若い衆と和牛。両方とも足らんようになった。高齢者には負担が重すぎます」。住民に意向を尋ねると、8割が「やめたい」と答えたという。
祭りは地元の誇る神事であり、同時に住民同士の心の結節点でもあった。都会で働く出身者も祭りに合わせて7月に帰省した。最盛期には数千人が田んぼを囲み、歓声とシャツター音が響いた。行政や観光協会には惜しむ声がなお強いものの、地元の「体力」は失われようとしている。
決断を迫られているのは、この祭りにとどまらない。各地で長い歴史のある春の獅子舞、秋の神輿、冬の神楽などが、いまや住民に重くのしかかる。どこも若い世代が故郷を離れ、祭りの存続が危ぶまれているのだ。
かつて津々浦々に広がっていた祭りの灯。それがいまはポツリポツリと消えていく。おく伊予の山里が今日はひっそりと日を刻む。

 天声人語より
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歌丸師匠
「座布団一枚!」の名司会と、古典への執念と。
病をおして高座を務め続けた師匠、逝く。
感謝の想いを。

素粒子より
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サッカーにとって時間とは何か。
音楽学者の細川周平さんが哲学者の言葉を引きながら「緊張し、収縮し、強度を増した持続」だと定義している。一つのボールをめぐり、緩むことない時間が続く。そして突然、ゴールという「巨大な時間の停止」が訪れる。
一方でこの競技は、ときに露骨な時間稼ぎがなされる。それが始まる時、「真の意味でサッカーは
終わる」と細川さんは書いた。とすればW杯日本対ポーランド戦で、私たちはサッカーならざるものを見せつけられた。
最後の約10分、日本代表は得点をあきらめ「0対1の負け」から傷口が広がらないよう攻撃を控えた。素人目にはパス練習のようだった。この戦術で1次リーグ突破が決まったのだから、結果オーライなのだろう。後味の悪さは残ったが。
思えば観戦者とは勝手なものである。結果を要求し、同時に、その過程において感動させてほしいと願う。W杯2カ月前に就任した西野朗監督にとって重圧はいかばかりだったか。試合後、今回の戦術について「自分の心情としては不本意」とも口にした。
ポーランド戦とは違い、リーグの前2試合は、最初から最後まで引きこまれた。とくにセネガル戦は、リードを許してはすぐに攻め返す選手たちがいた。あの90分はまさに「緊張し、収縮し、強度を増した持続」だった。
時がたつのを忘れる試合。選手一人ひとりに大きな声をかけたくなる試合。決勝トーナメントのベルギー戦でぜひまた見たい。

 天声人語より
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日銀短観
6月の短観は2四半期連続で悪化。
指数は高水準だが、原材料や米国の保護主義による貿易摩擦などの懸念材料が目立ち、景気拡大が続くかは見通しにくい状況だ。

紙面より
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宇宙人の話が好まれるのは、人類が寂しい存在だからだ。
そう教えてくれるのが長谷川俊太郎さんが1950年に書いた「二十億光年の孤独」である。<人類は小さな球の上で/眠り起きそして働き/ときどき火星に仲間を欲しがったりする>。
火星人などいない。それが分かった今も、広い宇宙のどこかに生命、あるいは生命が生まれる可能性があるかもしれないと探査は続いている。日本の無人機「はやぶさ2」が3年半かけて、太陽系の小惑星リュウグウに到着した。
その名前が竜宮城から付けられたのは、水分が含まれると期待されるからだ。有機物もあるかもしれないという。生命そのものでなくても生命の元となるものが見つかるなら、大きな発見となる。
水や有機物は、地球で自然にできたのか、それとも宇宙から隕石で運ばれてきたのか。科学の世界には、二つの説がある。隕石は小惑星の破片だから、リュウグウで見つかったものが地球にある隕石と一致するなら、宇宙由来説の支えになる。声明は地球特有の現象ではない、との見方につながるか。
知的生命体との接触も科学省たちは諦めていない。米国が中米に設けたアレシボ電波天文台では、遠い星からの信号に耳をすましている。ET探しト銘打たれた息の長い事業である。
谷川さんは火星人の方も、<ときどき地球に仲間を欲しがったりする/それはまったくたしかなことだ>と書いている。私たちに見つかるのを待っている生命体が、どこかにいるだろうか。

 天声人語より
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熱中症 現代の災害。暑さを甘く見るな
梅雨明け直後や猛暑日、熱帯夜が続くと、多くの熱中症患者が運ばれてくる。
暑さに慣れれば次第に減るが、熱波が来たり去ったり繰り返すような夏は特に要注意だ。
ここ数年は「熱中症弱者」の被害が目立つ。独居老人だけでなく、高齢者を介護する家族、障害者と暮らす高齢者らの孤立も防がなければいけない。
高齢者は、運動もせず、屋内で日常生活を過ごしているだけで熱中症になる。
家族や周囲の人が屋内の温度を管理することが大事だ。離れて住んでいても、午後の暑い時間に「部屋の温度計は何度かな」と電話一本してみる。30度以上なら「暑いからクーラーをつけようね」と教えれば、安否確認にもなる。
周囲に熱中症を疑うべき人がいたらどうするか。
まず意識がはっきりしているか確認する。自分で水を飲むことができれば、現場で応急措置する。水が飲めなかったり、少しでも様子がおかしくなったりしたら、医療機関に搬送する。
大切なのは、1人にせず、必ず誰かが見守ること。目を離した間に急に悪化することがある。自分が調子が悪くなったら、声をかけて助けを求めよう。
これから行楽シーズンを迎えるが、外出は高齢者や小さな子どもら体力の弱い人に合わせた計画を立てることも必要だ。楽しくて張り切ってしまうかもしれないが、無理をしない、させないことが大事だ。

 昭和大病院救命救急センター長・三宅康史
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明治の初め、日本にまだ交番がなかった時代である。
巡査たちはまちの角々に交代でたたずんで「立番」をしていた。雨や雪、夏の夕立や雷に悩まされたと、篠田鉱造著『明治百話』にある。やがて交代で番をするための建物が各地に創られるになった。
さて現代、交番は駐在所とあわせ1万2千カ所を上回る。「何かあったら交番に駆け込んで」と子どもに教えている方もいるだろう。そんな安全の象徴が、惨事の場となった。おとといの富山市の事件である。
映像を見ると、どこにでもあるような住宅街の交番である。住む人に安心感を与えてきたに違いない。数十カ所を刺され、亡くなった警察官の無念を思う。奪われた拳銃が、さらに一人の警備員の命を絶ってしまった。
容疑者は拳銃や刃物を手に住宅街を歩き回った後、小学校へ向かったようだ。子どもたちが巻き込まれなかったのが、せめてもの救いだ。当時は授業中で約400人の児童が体育館に避難したという。もし下校の時間と重なっていたら、どうなっていたか。
拳銃が奪われる事件はまれなことではなく、数年に1度ほど発生している。「銃の取り出しやすさ」と「強奪されにくさ」はときに矛盾する。悩ましいところではあるが、対策に知恵を絞ってほしい。
日本で生まれ育った交番の制度は、ブラジルやインドネシアなどでお手本にされている。海外でも呼び名がそのまま通用するようになった「KOBAN」。安心のとりでに死角があってはならない。

 天声人語より
最近田舎では、駐在所を統廃合して交番に替える事例が多く見かけられる。
地域の顔が見えなくなっているのでは。
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