2018年02月の記事


温暖化
砂ぼこりが舞う斜面も大雨が降れば泥の流れになろう。
ロヒンギャ難民危うし。
温暖化でサイクロンも巨大化し。
その危機感も共にすべし。
南太平洋の島が海にのまれていく。
40年代までに気温上昇が1.5度になるとの予想。

素粒子より
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米国のドキュメンタリー映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」には印象的な場面が多い。
なかでも銀行の話は際立っている。預金口座を開くと、お礼に銃をプレゼントするとの広告を見て、マイケル・ムーア監督が出かけていく。
淡々とした書類の手続きのあと渡されたライフルを構え、ムーア監督は言う。「質問があるんだけど----銀行で銃を配って危なくない?」。銃社会を告発する映画は、コロラド州コロンバイン高校で1999年に起きた乱射事件をきっかけに撮られた。
久しぶりに見ると、あれから何も変わっていないのかと思えてくる。映画では息子を射殺された父親が訴えていた。「この国は何かが間違っている」。今月半ばにフロリダ州の高校で17人の命を奪った乱射事件が、米国を揺さぶっている。
変化があるとすれば、若者、とりわけ高校生たちに広がる強い怒りであろう。「銃ではなく子どもを守れ」「沈黙はもういらない。銃の暴力を終わりにしろ」。手作りのプラカードを掲げ、デモをする写真が本紙にあった。銃規制を求め、高校生が上院議員に詰め寄る姿も報じられる。
学校での発砲事件は、今年に入って18件目。民間人が所有する銃は約3億丁。数字を並べると国中が戦地なのかと思えてくる。必要になるのは、武装解除ともいえる難事業だ。
被害を抑えるため、教師に銃を持たせてはどうかと、トランプ大統領が述べている。「銃には銃を」と考える層がいるからだろう。軍拡の論理である。

 天声人語より
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読書時間は
なんとまあ。
読書時間がゼロの大学生が5割を超える。
では何をしているか。
学費稼ぎのバイト?
それも切ない。

素粒子より
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「昼間に競技できない選手が気の毒」「朝や夜の客席は冷凍庫内の寒さ」。
平昌五輪を取材中、しきりに聞いたのは競技時間を嘆く声である。スキーのジャンプは日付をまたぎ、カーリングは朝8時台に始まった。
夜遅い種目は欧州のテレビ中継に合わせ、朝早い競技は北米向けの放送を優先したと聞く。とりわけ米NBCの発言力は抜きんでているようだ。夏冬10大会分の米国向け放送権を獲得し、国際オリンピック委員会の収入の4割を1社で支払う上得意である。
「五輪はNBCファースト。韓国企業数十社の総額とほぼ同じ額を支払ったNBCが最優先顧客」。韓国紙中央日報は、きょうぎじかんのみならず取材や宿舎選びでも優位な立場にあると報じた。
NBCの影響力に驚かされるのはいまに始まったことではない。30年前のソウルでは陸上の花形100㍍決勝が繰り上がり、10年前の北京では競泳が午前に回った。2年前のリオでは、「開会式で米選手団の入場順を後へずらして」とNBCがIOCに要求した。視聴率を保つためだと米紙に批判された。
むろんIOCは各国や競技団体の意向も最大限聞き入れている。だがこんかい、韓国の人々には、出場選手より米視聴者が優先される印象が残った。
莫大な放映権料抜きで五輪は成り立たないと承知しているものの、2年後に迫る東京大会ではもう少し「選手ファースト」に戻せないか。まさかとは思うが、日付をまたぐサッカーや早暁に始まる野球など見るに忍びない。

 天声人語より
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南北問題
北朝鮮の代表団や米大統領の長女が買えれば、五輪の魔法も解けていく。
現実は平昌の雪原よりも冷え冷えとして。

 素粒子より
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開催中の平昌五輪では、競技場の内外で民謡アリランの旋律をよく聞く。
30年前のソウル五輪、16年前の日韓サッカーW杯でも盛んに使われた。どんな来歴なのか。韓国江原道にあるアリラン博物館を訪ねた。
「朝鮮王朝時代後期の農夫たちの歌が源流です」と学芸員の朴智熙さん。歌詞は8千種を超す。「アリラン、アリラン、アラリヨ、アリラン峠を越えていく」という一節さえあればアリランと言われる。「アリラン峠という地名は朝鮮半島には数多くありますが、特定の峠は指しません」。
文献に残る最古の「アリラン」は1790年ごろ。一説によると、耳が聞こえず口もきけない方がまだよいという嘆き「唖魯聾」が転じたという。日本の支配下にあった1926年の映画「アリラン」の主題歌として広まった。
韓国では3派に大別される。館内で聞き比べてみると、なるほど軽快系、哀切系、ゆったり系と曲調は分かれる。違いがさらに際立つのは北朝鮮版である。日本の演歌を思わせる「こぶし」を利かせて力強く歌う。近年は政治体制をたたえる詞が加えられ、韓国の人々をげんなりさせた。
さて平昌五輪も閉幕を迎える。唐突で危うく見えた南北合同参加は、歓迎と懐疑の声を世界に巻き起こした。開会式に続いて、閉会式でもアリランが響くことだろう。
北と南に別の政府が立って今年で70年だが、アリラン史は分断史よりはるかに長い。いま南北は、対立と友好のうねる峠道のどの辺りにいるのだろう。

 天声人語より
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ホルモン力高めて快適な生活
心身ともリラックスして、楽しいと感じているときに、いいホルモンがたくさん分泌されるという考え方です。
大事なのはいかにホルモンを上手に分泌する生活を送るかだ。ホルモン力を高めるキーワードは「楽食、楽動、楽眠、楽話」だという。
例えば、「おなかがすいた」という時間を持つことにより、「グレリン」という物質が胃から分泌される。グレリンは、細胞のミトコンドリアを増やし「強くする」という。
運動すると血の巡りがよくなり、心臓や血管から余計な塩分や水分を体外に排出するホルモンである「ナトリウム利尿ペプチド」が分泌され、血圧や血糖値が下がる。
また、部屋を暗くして十分な睡眠を取ることにより、脳の中央にある松果体から、生体時計のリズムを調整し活性酸素を除去するメラトニンが効率よく分泌される。
さらに「誰かとともに生きている」という実感を持つことにより、オキシトシンと呼ばれる愛情をつかさどるホルモンが脳の下垂体から分泌される。
最近の研究では、栄養やスポーツ以外にも、「どきどきする勝負事に挑戦する」「困った問題は翌朝に持ち越す」「愚痴を思いきり言ってみる」「週末に自分への『ご褒美』を予定に入れる」などもホルモンの分泌を促すことがわかってきたという。

 元気のひけつより----石川雅彦
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個人的な話で恐縮だが、大学時代、立て看板をひとりで作ったことがある。
音楽サークルの仲間を募ると書いて、ギターを弾く男の絵を添えた。看板の前に椅子を置き、ずっと座っていた。サークルといっても本当は自分だけだった。
何日も待つと、話しかけてくる男がいた。「何人くらいいるんですか」「いや、いまは俺一人なんだけど----。誰の歌が好き?」そんなふうに仲間が増えていった。タテカンのおかげで。
昔のことを思い出したのは、大学の立て看板が消えていくとの記事を目にしたからだ。大学当局の規制が強まり、情報伝達もネット上のSNSが主流になったという話だった。タテカン文化が残る京都大も規制の方針が出ていると知り、訪ねた。
催し物、勉強会、大学への抗議-----。立て看板を出している人たちに連絡し聞いてみた。なぜタテカンを、SNSじやだめですか。「SNSもやっているけど興味のある人しか見てくれない。タテカンだと普通に歩いてたら目に入る。存在するだけで発信してくれる」「周りの人すべてにメッセージを伝える手段って、意外と少ない気がする。タテカンは貴重です」。
ネットで誰もが発信できる時代になった。垣根のない空間ができるかと思いきや、むしろ主張や好みによる分断が起きている気がする。板に大きな字を書くという単純さが懐かしくもなる。
押しつけがましく厚苦しい。でも誰かに届けと願う。そんな手作りのメディアが追いやられるのは、いかにも惜しい。
 
 天声人語より
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スロージョギングのススメ。鼻歌を楽しめるほどのペースで
健康のために体を動かしたいけれど、きつい運動はちょっと苦手。そんな人にお勧めなのが「スロージョギング」です。息切れしないペースでゆっくりと走るジョギング方法で、並走する人どうしが笑顔で会話できる速度が目安。
「足の指の付け根から着地するように」かかとから着地するのに比べて衝撃が3分の1になり、体の負担が少なく走れる。
スロージョギングは、小刻みな走り方が特徴。20~30㌢の歩幅で走る練習をした。ただ、頭では分かっていても、慣れないとつい大股になり、スピードが出てしまう。「歩幅を小さく」「もう少し上を向きましょう」とコツを伝授した。
実際にやってみて、長い時間走っても疲れないことに気づいた。「こんなに楽な運動でいいのかな?」というのが正直な感想だ。体力をつけ、減量をめざすなら1日に計30~60分が目安。初心者の場合は、スロージョギングの合間にウォーキングをはさのも良いという。継続することで、高齢者なら加齢に伴う筋肉量の減少を抑える効果も期待できる。
スロージョギングの消費エネルギーは、通常のウォーキングの約2倍。ウォーキングに比べて多くの筋肉を使う体。
生活習慣病の対策にスロージョギングを活用しましょう。息が上がらず、鼻歌を楽しめるくらいのペースで続けると良い。

 続・元気のひけつより
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死と隣り合わせの戦場に句会があった。
ところは南洋トラック島、強まる米軍の爆撃を避けながら、日本軍の将校や軍属の工員たちが句を批評しあった。中心にいたのが、後に戦後俳壇を牽引する金子兜太さんである。
海軍の主計中尉だった金子さんは上官に言われた。「みんな気持ちが暗くなるから、句会をやって慰めてやれ」。そこだけは陸軍も海軍もなく、階級の違いもない。自由闊達な精神があったと、金子さんは著書で振り返っている。
ささやかな集いは長くは続かなかった。食糧の欠乏で餓死者が続出し、俳句どころでなくなった。敗戦を迎え、捕虜生活を経て復員する船のなかで金子さんは詠んだ。<水脈の果て炎天の墓碑を置きて去る>。航跡の向こうに残した仲間への鎮魂だった。
自由を求める俳人だった。しかし山頭火の放浪を理想とはしなかった。冷遇されながらも日本銀行を勤め上げ、転勤する先々で俳句の仲間と交わった。日々の生活を大事にしつつ、心はさまよう。「定住漂泊」を好んで口にした。矛盾をはらんだ言葉は、精神の自由を保つための構えなのだろう。
季語や型にとらわれない作風であった。「『ハナミズキ』という季語と『国会前』という言葉を区別せず、自由に使えばいいのです」と語っていた。<曼珠沙華どれも腹出し秩父の子>の句があり<原爆許すまじ蟹かつかつと瓦礫あゆむ>の句がある。
金子さんが98年の生涯を終えた。爆撃も飢えもない平和を愛し、最後まで句を詠み続けた。

 天声人語より
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アメリカの銃問題
もう十分祈ってもらったと若者。
「哀悼」ばかりで進まぬ規制に。
内戦状態の国でもこれほど銃はなかろうに。

素粒子より
ライフル協会の患部が野党民主党やメディアが事件を政治利用していると発言。
分からない国である。
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締め切りは、いちど遅れるとくせになるらしい。そして言い訳も凝ったものになる。
「遅筆堂」を任じた作家の井上ひさしさんの場合、「懐かしい友人が訪ねてきました」「自動車事故を見物しているうちについ」は、まだ単純なほうだ。
「大家の猫が原稿の上にとび上がりインクをこぼしましたので」「大家の夫婦の大喧嘩の仲裁に入りましたところが、これが結構揉めまして」など放送作家時代の弁明がエッセーにある。笑いを誘い大目に見てもらおうとしたか。
締め切りを守らぬ点では日本銀行の黒田東彦総裁もかなりのものだ。デフレ脱却のため掲げた「2%」の物価目標がなかなか達成できず、6度先送りした。「原油価格が下がったため」「携帯電話が値下げされたため」などの言葉は、どこまで正しくどこまで言い訳か。
そんな彼がもう5年続投するという人事案が国会に示された。「公約を守れなかった総裁なのに」との批判もある。しかし考えてみれば、物価が2%まで上がらず困ったという声が世にどれだけあるだろう。
物価からめを転じれば倒産が減り、失業率が下がって高校生や大学生の就職もいい。すべてが日銀の仕事の成果ではないにしろ、結果に責任を負うのが中央銀行である。景気を失速させず、一方でバブルも起こさないという課題が引き続きのしかかる。
「良い本を書き上げ、内容のよさで遅れを勘弁してもらう」。井上さんの挽回策の一つだった。日本経済のかじ取り役も、願わくばそんな姿勢で。

 天声人語より
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平昌五輪
3人一体。
いやチームは4人、元メンバーもいれて5人か。
女子追い抜き。
電車ごっこのように連なり金メダル。
こちらは4人、いえ主将の本橋もいて5人。
カーリング女子は準決勝へ。
後は勝っても負けても笑顔で。
そだね---。

素粒子より
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スピードスケートの小平奈緒がレースを終えて、リンクをゆっくりと回る。
客席から大きな歓声があがる。小平は指を立てて口にあてた。「静かに。次のレースがるから」と言うかのように。その瞬間の写真が韓国の新聞「朝鮮日報」の記事に添えられていた。
次に控えていた韓国の李相花は、五輪での3連覇が期待されていた。小平のしぐさは李への気配りのように見えた、と記事にある。結果は小平が李にまさった。泣き崩れそうになった李を小平が抱擁したことも韓国メディアは手厚く伝えた。
国際大会で何度も戦うライバルは、やがて友人になった。李は語っている。「彼女が韓国の家に遊びにきたことがあった。私が日本へ行けば、いつも面倒を見てくれる。特別な友人だ」。2人で一緒に走ってきた、とも。
ライバルの語源はラテン語の「川」にあり「対岸に住み同じ川をむ利用する2人」を指した。水をめぐる争いがあるためという。しかし2人の選手を見ていると、同じ川の流れのなかで生きる人、と読み替えたくなる。
頂点での勝負について回るのが、美しい気持ちばかりとは思えない。敵愾心も嫉妬心もあろう。国際大会となれば、国対国の色も帯びる。だからこそ選手と選手のつながりに心が動く。先日は羽生結弦がスペインのライバルと抱き合う場面もあった。同じコーチのもとで練習した仲だという。
競い合い、励まし合い、尊敬し合える友達がいる。そうありたいと願うのは、もちろん競技の世界に限らない。

 天声人語より
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カジノ法案
本当にできるのか、どこに出きるのか。
法案の先走りではないのか。
入場理を2千円にする報道あり。
マスコミはなぜ設置に反対しないのだ。
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今月初め、兵庫県篠山市を訪ねた。
「市名を丹波篠山市に変更して」と匿名の人が昨年末、市に1億円を寄付したと聞いたからだ。現市名がなぜ不都合なのか。私財を投じたのはだれか。
「1億円はお前かと宇陀疑われましたが、私ではありません」。和菓子店を経営する園増亮介さんは苦笑する。市商工会長として市名変更を呼びかけてきた。1億円が話題を呼び、運動の追い風になったことは歓迎する。
篠山市は江戸時代に城下町として栄えた。特産の黒豆や民謡デカンショ節で知られる。19年前、4町が合併した。
ところが近隣の6町が「丹波市」となり、府県境を超えた京都府内の3町が「京丹後町」を名乗ってから、笹山市民には不本意なことが続いた。消費者は篠山と他自治体の名産品を混同する。「丹波篠山」特集の番組に篠山市がチラリとも映らないこともあった。農業、観光、商工の諸団体は市名変更に傾いた。
反対の声もわく。「6千万円と試算された変更費用が財政を圧迫する」「市名より介護や教育を」「丹波篠山市と丹波市では紛らわしい」。1億円寄付には「金で市名を買うのか」と憤る声も聞いた。
丹波国はかって広大な版図を誇ったが、歴史をへて近畿3府県に分断された。いまの篠山市が徳川の世に栄え、丹波市は織田家ゆかりの地であったことから、同市には対立感情も残る。丹波市と篠山市が合併すれば解決しませんか? 取材時におそるおそる尋ねてみたが、賛否両論から一蹴された。

 天声人語より
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天皇の退位に伴う行事
憲政史上初となる天皇陛下の退位の礼について、憲法が定める天皇の国事行為として行う方針。
皇太子の即位の礼などと合わせて、計9儀式を国事行為として行う方針。

紙面より
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住まいのかたち。人や自然とのつながりを
近年まで、日本の家屋の基本的な造りはせいぜい木造の2階建てで、開けっぴろげで戸締りの必要もなく、周囲の住民がよく出入りできるようになっていた。西洋の石造りの家でもパティオという中庭を囲んで作られたり、道や廊下で繋がっていたり、住民がお互いの暮らしを察知できるようになっていた。日々の暮らしを支える食事や育児を分かち合い、支えあう必要があったからだ。
しかし、戦後の日本の家は劇的に変わった。都市にはオフィスビルが立ち並び、郊外に新興住宅街が次々にできた。1964年の東京五輪を契機にふるい木造住宅は次々に鉄筋のアパート群やプレハブ住宅に替わった。新しい建材が次々に登場して大工、左官屋、畳屋の出番は減り、設計から施工まですべてを取り仕切る建築会社が台頭した。コンクリートは建築家が思い描く理想の設計を可能にし、日本は一躍建設大国になった。一方、工場や車が増えて排出ガスなどの汚染が広がり、家を密閉するひつようが生じ、軽量のアルミサッシで自在に外界を遮断できるようになった。日本の家はしだいに、周囲とのコミュニケーションに代表されるように、周囲とのコミュニケーションを一切考慮せずに設計され、なるべく密閉できるようになっている。大気汚染ばかりでなく、花粉や虫の飛来、動物の侵入、騒音を防ぐ必要性が高まったためでもある。また、近隣の人々が顔見知りではないため、安全対策が重要になったせいでもある。近くの家が一斉に冷房をかければ、屋外機からの温風が周囲にあふれ、ますます家は密閉しなければならなくなる。
家が住人だけの利便性を考慮して作られていれば、隣人と日常的に交流するのは難しくなる。こうして日本の家は、人々とも自然共つながりをなくしてきた。個人や家族はこうした家の仕組みによって孤立し、ネット上のつながりや公共サービスや保険制度に救いを求めている。

 科学季評より------山極寿一
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快挙二つ
怒ったネコのような背中がレースのあと優しくなった。
金の小平奈緒が銀の李相花の肩を抱く光景に心がなごむ。

どこまで伸びる中学生。
藤井聡汰新6段が羽生善治竜王を破り朝日杯で優勝。
年の離れたライバル物語が始まる。

素粒子より
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4回転ジャンプの滞空時間は0.6、7秒だという。その刹那にスケーターは全身の感度を最大限に上げる。
跳躍の高さ、回転の速さ、軸の傾きを計算して着氷へとむかう。わずかでも狂えば、氷上にたたきつけられる。歓喜と落胆を分ける一瞬である。
きのうの平昌五輪フィギュア男子フリーは、4回転ジャンプの競演だった。スピンやステップ、音楽との調和まで含めた競技だと理解はしていても、アリーナで取材していると、ついジャンプにひきこまれてしまう。研ぎ澄まされた選手の集中力と観客席の一喜一憂がない交ぜとなり、独特の熱気に酔った。
ジャンプが広く注目されるようになったのは戦後のことだ。1948年サンモリッツ五輪では18歳のディック・バトンが2回転半ジャンプで優勝。続く52年オスロ五輪では、3回転に挑んだ。
「力強い演技を展開、新技術をみせて連続優勝をとげた」。当時の新聞はこう伝えた。世界初の成功だった。そこから半回転多い3回転半まで26年、4回転まではさらに10年かかった。
88年の世界選手権で4回転を記録したのはカート・ブラウニングである。大会経験の浅かった彼は「審査員に顔を覚えてもらいたいという一心だった」と当時を振り返っている。現在の繚乱ぶりにたどりつくには、さらに30年もの歳月が必要だった。
現役選手のビデオを分析していくと、計算上では5回転も可能だという。銀盤がある限り、スケーターたちは挑み続けるのだろう。

 天声人語より
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スマホ老眼を防ぐには? 目を休め、筋肉の疲労回復を
メールやネット検索などに便利なスマートフォン。ただ、長時間使うと目の焦点が合わなくなることがある。そんな症状を「スマホ老眼」として、注意を呼びかける医師らに対策を聞きました。
「老眼」と言っても、中高年がなる老眼とは異なる。老眼は、ピント調整の役割を果たす水晶体が加齢によつて硬くなることが原因だ。通常、水晶体は弾力性があり、厚さを変えることで遠近を調節しているが、硬くなると調節できない。
一方のスマホ老眼は、目の使いすぎによる疲労が原因だ。通常、水晶体の厚さは毛様体筋が緊張したり緩んだりすることで変わる。だがその筋肉が疲れると、遠近調節ができなくなる。そのため、目を休めれば回復する。
医者が進める対策は「チラ見エクササイズ」。オフィスなどで仕事をするとき、窓からようやく判断できる距離にある目印を決め、1時間に1~2回、じっと見る。毛様体筋が緩み、休まる。
風呂に入ったとき、40度ほどのお湯で温めたタオルを目に当てるのも良い。毛様体筋の疲労が回復し、ドライアイの防止にも役立つ。

 続・元気のひけつより
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「いつか小樽へ行きたい」。五輪開催地の韓国江原道に滞在中、中高年の人々に言われた。
小樽が舞台の映画「Love Letter}を見て憧れたという。
1995年に公開された岩井俊二監督の作品だ。韓国では、日本映画が解禁された直後の99年に上映されて、日本を上回る観客を動員した。日本の作風がひときわ新鮮に感じられたころである。
「小樽の雪景色は別世界。ここ江原道も豪雪地帯ですが、ドカドカと降る。映画で見た小樽の雪とは大違い」と映画好きの36歳女性。中山美穂さん演じる主人公が雪山で叫ぶ「お元気ですか」の声が忘れられないという。せりふは韓国でも流行語にもなった。
若い世代に尋ねると、憧れの日本の街として飛騨を挙げる人が増える。新海誠監督のアニメ映画「君の名は」の影響である。「映画に出てくる隕石が落ちた跡があるか確かめに行きたい。でもどこの県か知らない」と話す学生も。
日本で韓流ブームが起きてかれこれ15年なる。日韓共催のサッカーW杯に続き、ドラマ「冬のソナタ」が大当たりした。恋や死の織りなす急展開が新鮮だった。そのロケ地は江原道に多い。
近年、日韓の人の流れは対照的である。日本から韓国を訪れる人は年に約230万人。逆に向こうからの訪日客は700万人を超える。外交がもつれても韓国の人々はさほど影響を受けなかったのだろうか。訪れるたび筆者が感じるのは山村漁村の魅力である。まだ見ぬ韓国の小樽、韓国の飛騨を探したい。

 天声人語より
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代謝をアップ、ウォーキングで脂肪燃焼。
代謝を高めるために大事なことは、ウォーキングなどの有酸素運動です。読者のみなさんの中にも、歩いている方が大勢いらっしやるでしよう。筋トレで基礎代謝量を上げ、さらに有酸素運動で脂肪を燃やすことで、健康で美しく、疲れにくい体をつくることができる。
ウオーキングは、肥満の解消になるほか、心肺機能が高まり持久力が増す。
▽毛細血管が増え、血流がよくなる。
▽動脈をやわらかくして動脈硬化を防ぐ---
などの効果が期待できる。もっとも手軽で、もっとも高い効果を上げられる健康法といえる。
さまざまな研究で、1日8千~1万歩くらい歩かないと健康効果が引き出せないことが分かってきた。1万歩はハードルが高いので、まずは1日8千歩、1週間で5万6千歩を目指します。多少の「歩きだめ」がききますので、あまり歩けない日があっても、別の日にたくさん歩いていれば補うことが出切る。
まとまった時間をとってウォーキングしなくても、日常生活の短い時間で歩数を稼ぐ方が何かと好都合。ひと駅前で降りる。ちょっと遠くのスーパへ行く、エスカレーターの代わりに階段を使うなど、生活しながら歩数を稼ぎましょう。
ただ、歩くだけで足腰の筋力の低下を防ぐことはできません。併せて筋トレもすることが不可欠です。運動を続けるために、歩数計と、筋肉量がどれくらいついたかを確かめられる体組織計が自宅にあるとよい。

 きょうもキレイより-----筑波大教授・久野譜也
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チョコを贈る習慣もよいけれど、バレンタインデーには心をこめて手紙を書こう。
日本製紙連合会がそう呼びかけて8年目の冬を迎えた。とかくネットで用が足りる時代、あえて紙に書くことを条件にしたコンテスト。過去7年で2万4千余通が寄せられた。
20歳の女性はアルバイト仲間の男性に宛ててつづった。「バイト終わりに終電に向かって2人で走るあの時間が大好き。間に合った--って笑いながら乗る電車が楽しくて。でも本当は終電なんか逃がしちゃえばいいのに」。迷って消した跡が何行もある。
夫婦の手紙も多い。「仕事しかできない人。俺が嫁いでるんだと上からの人。結婚22年なのに私の誕生日覚えてない人。でも私がいないと駄目みたいだから、隣にいてあげる」と56歳女性。
大学受験をめぐって54歳男性が長男に。「春に『浪人したい』と言ってきた時、オレは怒鳴りました。10代の1年をムダにしてほしくなかった。しかし、お前はテレビも見ず、必死の姿を見せつづけてくれた。結果はまだわからないが、お前は合格。父親のオレは不合格やね」。
短い書簡は想像を誘う。「たまには実家に帰りなさい。コロッケあるよ」と32歳女性が弟に。「離婚してしまったけど落ち着いて考えるとやっぱり好きかも」と43歳の女性が元夫につぶやく。
主催団体の事務局で各年の受賞作を読んだ。誤字など愛嬌、はやる心が脱字に表れ、書き直しは誠意を伝える。読むほどにジンと来る。自分宛ての手紙ではないけれど。

 天声人語より
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アメリカの銃問題
それは軍用と同じ性能だという。
米国の高校でまた銃乱射事件。
武装警備員をとの意見も。
深刻なり銃依存社会。

素粒子より
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歌人若山牧水は死の前年、いまの韓国と北朝鮮を旅した。
文芸誌刊行で借財を抱え、各地を転々として揮毫料を稼ぐつらい出張である。体調もすぐれなかったが、いまの北朝鮮に位置する名峰金剛山には感嘆したらしい。多くの歌を残した。
<わが立てる峰も向ひの山々も並びきほひて天かけるごとし>。1万2千もの奇岩怪石が峰のごとく競い立つ。古くから白頭山と並ぶ霊峰としてあがめられてきた。牧水の訪れた日本の植民地時代も観光地として栄えた。
その金剛山の名を先月来しきりにニュースで聞く。五輪開幕前には南北合同の行事をその地で開く案が唐突に中止された。開幕後の南北会談では、文在寅韓国大統領が「かつて離散家族である叔母と金剛山で面会した」と述べた。
一時は韓国市民が行ける北の名所として名高った。20年前から海路や陸路での観光が人気を呼んだ。しかし10年前に韓国人女性が北の兵士に射殺される事件が起き、観光の道は閉ざされる。
先月、五輪の取材で韓国を訪れた際、金剛山を見てきた人々の嘆きを耳にした。念願かなって行ったのに指導者をたたえる標語がここかしこに。「金日成同志万歳」「主体思想万歳」。ノミで刻まれ、赤く塗られ、台無しにされた断崖や大岩に胸が痛んだそうだ。
地図をみると、軍事境界線から山麓まで10㌔もない。目と鼻の先にありながら、政治的緊張が和らいだ時以外は足を向けることすらかなわない。再び南からの往来が認められる日は来ないものか。

 天声人語より
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五輪
金はうれしく、銀はくやしく、銅はほっとする。
小平、渡部、平野-----。
くやしくほっとする日々。

 素粒子より
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真冬の札幌は多くの観光客でにぎわう。そのかげでホームレスの人たちは酷寒に震える。
この3連休の一夜、零下の路上に暮らす人たちを「夜回り」するボランティアに同行した。
「あの火事はひとごとじゃないよ」。札幌駅の地下街のベンチに腰掛けた男性は、11人が亡くなった共同住宅の惨事を話題にした。新聞を隅々まで読み、火元から入居者の暮らしぶりまで詳しい。犠牲者の中には、野宿生活を経たお年寄りもいた。
夜回りを続けるのは、北大生らでつくる「北海道の労働と福祉を考える会」。パンとお茶を手渡し、世間話をしつつ脱・路上生活を促す。この晩、会った26人のうち、41歳の男性は初の「越冬」になるという。派遣や日雇いで働き、ネットカフェで寝泊まりしたが、仕事が途切れた。
暖房の利いた地下街や公共施設で夜まで過ごすが、未明が困る。「寝たら死ぬ。だから朝まで歩いています」。アーケード街や終夜営業の店をめぐる。店員の目を気にして長居はしない。万引きを疑われぬよう食品売り場には近づかない。
午前5時45分、地下街が開くのを待って、彼は毎朝ゝ一角に向かう。「椅子でも眠れますよ。疲れ果てているから。外で横になれる春が待ち遠しいですけどね」。
今日も冷え込みは厳しく、日本海側を中心に大雪が見込まれる。政府の最新の調査によると、ホームレスは全国に5534人、平均年齢は60歳を超えている。札幌では雪の消える季節まで、まだ六十余の夜を越さねばならない。

 天声人語より
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奨学金問題
人生の滑り出しで足かせをはめられ。
重い足は階段を上がれず、親も引きずって沈むばかり。
無情なり奨学金破産。

 素粒子より
返す当てもないのに借りるのも何かおかしいのでは。
それが格差なのか。
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他国に先駆け、火星の土地の分譲予約を受け付ける。そう打ち出した団体が、かって日本にあった。
江戸川乱歩や徳川夢声ら文化人が集う「日本宇宙旅行協会」は1956年、手数料を取って10万坪の予約受付証を発行した。なかなか本格的である。
猪俣宏著『大東亜科学籏綺譚』によると、受付証には将来火星人になる心構えとして「科学尊重、芸術愛好、寛大、無欲、友愛-----」が並んだ。2カ月で1800人の応募者があり、ビルの屋上で「火星地主大会」なる催しまで開いた。
人工衛星の打ち上げも成功していない時代、壮大なしゃれは人々を大いに楽しませたに違いない。それから60年余り、多くの人にとって火星移住は冗談のままだろう。米国の企業家イーロン・マスク氏をのぞいては。
彼の会社が巨大ロケットを打ち上げた。ベンチャー企業から始め、米航空宇宙局の現役機種をしのぐ規模を実現した。人類存続のため宇宙への進出が不可欠だとして、100万人の火星移住計画を掲げる。
南アフリカ出身で、活躍の場を求め米国に移った彼は大学時代、こう考えたという。「人類にとって今後大切なテーマは、インターネット、持続可能なエネルギー、宇宙の三つだ」。オンライン決済、電気自動車を手がけ、宇宙に挑む。妄想家に資金や技術を提供する人がいて、妄想を現実にし続けている。
もし今の日本にそんな若者がいたらと考えてみる。冷笑の前に刮目して話を聞く大人が、どれくらいいるだろうか。

 天声人語より
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平昌五輪
五輪とはなんと罪なもの。
4年に一度の波に乗ることの難しさ。
W杯53勝の高梨沙羅選手にして。
輝け銅メダル。
なのに、この風この寒さ。
雪煙が吹き付ける過酷な自然との闘い。
力を出し切れずに終わった選手たちの無念よ。

 素粒子より
高梨選手はフィギュアの浅田真央選手と同じで、勝てるときに五輪がなかった不運。
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作家の石牟礼道子さんは本らしい本を読まずに育った。
20歳になるまで読書経験といえば、中里介山の長編小説『大菩薩峠』くらい。都会から届く文学誌にも反発を覚えた。
めざしたのは、故郷熊本の天草や水俣のお年寄りが使う言葉をいかした作品。歌うような抑揚をつけて人々が話す方言で、不知火海の豊かさをうたい上げ、それを破壊した水銀汚染を告発した。
<祈るべき天とおもえど天の病む>。水俣病患者と一緒に運動したころ詠んだ句だ。祈っても天は何も言ってくれない。天自身が病んでいるのか。石牟礼さんの憤りを伝える。
患者から学んだ哲学は「のさり」だという。天からたまわったものを意味する。豊漁が「のさり」なら、病苦もまた「のさり」。「迫害や差別をされても恨み返すな。のさりち思えぞ(たまものだと思え)」。加害企業も酷薄な世間も恨むまい。その崇高さに打たれる。
訃報に接して、十数年前の取材ノートを読み返してみる。「患者さんは病状が悪いのは魚の供養が足りないからと考える。岩や洞窟を拝んだりする」「それを都会から来た知識人は無智で頑迷だと言う。私はそうは思わない。患者さんは知識を超えた野性の英知を身につけています」。
代表作『苦海浄土』の題に込めた思いを自ら語る。「患者さんの家に通い、絶望の極限を見た。地獄から抜け出すには浄土へ行くしかない。希望が見えない日々でした」。水俣の人々の言霊をここでとらえた、世に問い続けた人生であった。
 
 天声人語より
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老いを遅らせるには--心がけが大切
「アンチエイジング」という言葉が注目を集めている。アンチエイジングと
は、できる限り老いを遅らせて若さを保とうという試みだ。
若さ、アンチエイジングというと、スキンケアやサプリメントなどを思い浮
かべる人は多いが、一番大切なのは「気持ち」だ。やりたいことをやること
。無理をし過ぎないことを心掛けると良い。自分を責めないで、いい加減に
、気ままに生活することがお薦めだという。
また、適度な緊張感、ストレスも刺激につながる。ある程度の年齢を過ぎた
ら仕事をしないで家の中で閉じこもっている人は少なくない。だが、ボラン
ティアでも良いので「誰かの役に立っている」という実感を感じられること
を意識的に行うことが大切だ。
そして「きれいになりたい」と願い、行動を起こすことは、世界を広げ自分
を内面からも輝かせる。
たばこと紫外線はなるべく避けよう。特にたばこは肌に悪く、体の循環に悪
影響を与える。
アンチエイジング5カ条
◆いくつになっても男と女
  「美しさ」に磨きをかけよう
◆肌の若返りは心の若返り
   メークアップは外見、心も若返らせる
◆バランスの良い食事と適度な運動
   アンチエイジングの効果は食事と運動が9割
◆よく笑い、よく話し、よくかむ
   笑いは免疫力を高め、かむことは脳の活性化になる
◆長生きこそ最大の誇り
   いくつになっても積極的に社会貢献を
 
 北里大名誉教授・塩谷信幸
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なるほど証拠隠しのやり方とは、かくも多様なものか。
脱税を摘発する税務調査官の手記を読み、そう思った。ある中華料理店の店主は調査官の訪問を受け、あわてて印鑑を小麦粉の中に埋め込んだ。売り上げをごまかすための架空名義の通帳がばれぬように。
通帳をポリ袋に入れてトイレの水槽に隠す手口があり、座布団の中に債券証書をしのばせるやり方がある。究極の手はやはり焼却だろう。ある居酒屋店主は毎朝、前日の売上伝票を自宅の庭で燃やしていた。
いずれも眉をひそめたくなる話ではあるが、こちらの証拠隠滅も悪質である。選挙管理委員会の職員が、投じられた票を自宅に持ち帰って焼いたというのだから。
ところは滋賀県甲賀市である。昨年秋に衆院選滋賀4区の開票をしていたが、どうしても数百票足りない。開票の遅れを避けるため、白票を水増ししてしまった。しかし作業を終えて片付けてみると、未開封の投票箱が見つかった。ごまかしがばれぬよう、消してしまえとなったようだ。
頭をたたき割る代わりに頭数を数えるのが、民主主義だと言われる。暴力の代わりに多数決を、という意味である。今回、白票扱いされた末に焼かれた票を投じた有権者にとっては、頭を割られたに等しい。
職員たちは言えなかったのだろうか。「遅くなります。すみません」という一言を。そして次は「すみません。見つかりました」の言葉を。票と一緒に灰になってしまった大切なものを思う。

 天声人語より
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救命につなげるために、AED使用をためらわずに
新潟県の高校で野球部の女子マネージャーがランニング直後に倒れ、先月死亡した事故は、いつAEDを使えばいいのか、現場での判断と実行の難しさを問いかけた。
女子生徒は、死の間際に脳への血の流れが止まりかけ、あごや肩、胸や腕が、途切れ途切れにあえぐように動く「死戦期呼吸」の状態だったと思われる。(ギャスピングと現場や医療機関では言う)実際に空気は吸えていないが体が動くので、周囲の人たちは心臓が動いていると思い、AEDを使わなかったのかもしれない。息をしているかのように見えてしまう死戦期呼吸のことを多くの人に知ってもらいたい。
息が止まっていれば、すぐに心臓も止まる。現場に居合わせた人は、あえて患者の脈に触れる必要はなく、息をしているかどうか、だけを目で見たり耳で聞いたりして判断すればいい。講習会でも死戦期呼吸を教えるときは動きが大げさになりがちだが、実際には分かりにくい場合もある。突然の事態に直面した一般の人たちに冷静な判断を求めるのは無理だろう。息をしていないことが疑われるときは、一刻も早く胸骨圧迫をしたり積極的にAEDを使ったりすることが大切だ。
日本のAEDの普及率は世界でもトップクラスだ。的確な設置場所やきちんとした保守管理など課題はあるが、使い方はよく知られるようになった。消防白書によると、2015年に病院外でAEDが実際に使われたのは約1100件で600人ほどの究明につながった。だが、蘇生措置を行えた可能性のある人は数万人とみられ、市民の的確な判断と行動なくして救命率の向上はない。
人が倒れた現場は混乱し、AEDの音声支持も聞き取りにくいだろう。電気ショックのボタンを自ら押すことをためらう心理も働く。居合わせた人がAEDの電極を患者に貼り付けさえすれば、ボタンを押す必要もなく、自動的に除細動をする「全自動」AEDを開発し、早く導入すべきだ。技術的には可能で、間違って放電されることや救助者の感電を防ぐ方法もある。メーカーや行政は積極的に取り組んでほしい。
胸骨圧迫やAEDの使用では、衣服を破ってでも脱がすなど患者のプライバシーが守れない場合がある。
一般の人が処置をためらったり、蘇生がうまくいかなかったりした時に責任を問われることを恐れるという気持ちも考える必要がある。
こうした背景には100%の安全と結果責任を追及する最近の日本の風潮があると思う。市民の善意を生かし救命率を上げるためには、米国やカナダなどのように「緊急事態に直面した善意の処置者は、その結果に対して責任を負わされない」という「よきサマリア人の法」の整備が必要だ。

 私の視点より----聖路加国際大学院特任教授・宮坂勝之
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関西育ちと関東育ちがスポーツでチームを組んでも、意思疎通が難しいことはありえないだろう。
しかし、もし戦後に分断されていたら、こんな感じだったか。韓国と北朝鮮の合同アイスホッケーチームが言葉の壁に苦しんでいるという。
「プレーするときにお互いの言葉を聞いても理解できないことがあった」。そんな選手の話が韓国メディアにある。同じ言語てあっても、それぞれ変化を続けてきたのだろう。パスを連絡と言うなど北朝鮮独特の用語もある。カナダ人韓国の英語を南北両方の言葉で通訳しているという。
分断70年の長さを感じる話である。そういえば韓国の世論調査で「南北統一は必要だ」との声は、若い世代ほど少なくなるという。同胞というより脅威をもたらす隣国と感じる人が増えている。
平昌五輪のきょうの開会式では、南北それぞれの国旗ではなく統一旗を掲げての入場となる。政治介入を戒めねばならぬ五輪だが、政治や国家の影を断ち切るのは簡単ではない。だからこそ見る方は国境に縛られず、全力を尽くす選手に拍手を送りたい。
「北朝鮮の偽りの笑顔にだまされるな」との批判がある。その通りかもしれない。平壌で軍事パレードがあり、核やミサイルの開発に歯止めがかかったわけでもない。しかし南北の協調がなければ、テロや軍事行動を案じながらの五輪になったはずだ。
スポーツが平和をつくる力には限りがある。それでも、平和あっての祭典、平和を求める祭典であると改めて思う。

 天声人語より
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「健康づくりのための身体活動基準2013」は身体活動を「運動+生活活動」と定義
日々のちょつとした動きもスポーツ並みの健康効果があり、ちょっと体を動かすことを増やす「プラス10」を推奨。そうすれば、がんや認知症を減らせるという。
では、どうすれば生活活動を増やせるのか。まず起床から就寝までに、どこで体を動かせるか1日を振り返ることだ。
通勤時に早歩きしたり、掃除や洗濯でキビキビと動いたり。そんな小さな動きが「ちりも積もれば山」。1日10分でも、1週間で合計1時間でもいいし、途中でやめても三日坊主を繰り返すつもりでも構わない。
自分の身体活動レベルを知るときには活動量計が役に立つ。
歩数計の機能に加え、家事などの生活活動で1日に体を動かして消費したカロリーが示される。活動量が基準や目標に対して十分なのか下なのか客観的に教えてくれる。
いわば自分の現在地を示すナビ。最近は結果をパソコンやスマホに送って確認できる。
注意点は、体を動かす次官は一気に増やさず、体調が悪いときには無理をしない。痛みが出たら、医師や運動の専門家に相談を。夏場などは炎天下を避け、熱中症に気をつけよう。

 元気のひけつより
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先月末、白菜が盗まれるというニュースがあった。
500個で被害額は15万円相当という。複数の人間が何回かに分け、トラックなどで畑から持ち去ったのでは。そんな見方が出ているというから、組織的な犯行かもしれない。
昨年秋は養魚池のサケの腹が切られ卵が盗まれる事件もあった。どちらも品薄で値が上がるさなかの出来事である。価格上昇が盗難を誘ったのはインターネット上の仮想通貨も同じだろう。泥棒対策が手薄だったことまで共通している。
580億円分の仮想通貨NEMを失った交換業者は、不正アクセスを防ぐ手立てが不十分だった。破られやすい金庫を往来に置いていたようなものか。仮想通貨がハッカー攻撃を受ける例は外国でも少なくない。
まともな金融の世界では愛想をつかされているかと思うと、どうも違うらしい。仮想通貨には危うさがつきまとうが、裏で支える仕組みには将来性がある。そんな見方が強まっていると日本銀行出身の中島真志・麗沢大教授は言う。「盗難はあったが偽造は起きていない。紙幣を擦るより安全な技術だと言えるかもしれない」。
ブロックチェーンと呼ばれるこの仕組みは、例えれば入り組んだ線路のようなものか。今は列車として仮想通貨が走るが、円やドル、株式を走らせることもできるはずだ。各国の証券取引所や中央銀行が目の色を変えて研究している。
電話がインターネットに代わり行き交う情報は格段に増えた。そんな変化に、いつかつながるだろうか。

 天声人語より
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また大幅値下がり
NY株1000㌦超下落。
東証も700円安に。
株安の連鎖続く。
米国の金利の動向が定まるまで、日米の株の荒い値動きが続くと予想されている。

紙面より
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北海道命名150年、汗と涙の歴史に思う。
アイヌは旧土人という身分に押し込められていたが1997年に法律が廃された。
その後の北海道は植民地であった。文字通り民を植える地。
流刑囚、戌辰戦争で敗れた東北諸藩の下級武士、新天地で一旗あげようという野心者ないし食い詰め者、家督相続から外れた次男三男、そういう人々が我々北海道の祖先である。
ここはずっと別扱いの地だった。その証拠に今も県という行政単位がない。国土交通省には北海道開発局がある。今もってかいはつのたいしょうなのだ。
今でも植民地の影は残る。
JR北海道が赤字に苦しんでいる。
もともと広大な土地であり人口密度は他の都府県よりも格段に低い。鉄道経営が営利事業として成り立ちにくい。
1987年の国鉄分割に際して、国はJR各社に持参金を持たせた。その利子で経営を支えろということだったが、後の低金利政策への転換で持参金は画餅に帰した。JR北海道は資金不足で車両の整備もままならず、ここ数年は事故を多発している。今後については廃線の話ばかり聞こえてくる。
現代の社会で交通圏は基本的人権の一つではないのか。人々は駅があって鉄道が走っているからこそに移り住んだ。通勤、通学、通院の手段を保障することは国の責務ではないか。中央から見て僻遠の地も住民にとっては世界の真ん中なだ。

 終わりと始まりより-----池澤夏樹
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景気回復?
賃金は上がるも物価の上昇に追いつかず。
厚労省がまとめた昨年の統計調査。
景気回復を実感できないのも道理。

素粒子より
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1953年に出版された『基地の子』という本がある。
当時は全国各地に米軍基地があり、その近くにすむ子どもたちが書いた作文が集められた。独立して間もない日本のあちこちに、理不尽な振舞いがったことが伝わってくる。
横浜市の小学3年生は自転車を壊された体験を綴っている。パン屋にとめていたら駐留軍のトラックにひっくり返された。それでも母親は「しようがない」と言うばかりだった。「アメリカ兵だから、もんくをいえば、しかられるんだから」。
兵士に戸や塀を壊された話があり、女の人が叩かれるのを目撃した話がある。千葉県の中学1年生はこう書いた。「一日でも早く駐留軍が、いなくなるように、どこかへお願いしたい気持ちです」。
本土の米軍基地は縮小に向かい、見えなくなっていった。代わりに負担がのしかかった先が沖縄である。普天間飛行場をなくすため辺野古への移設を求められている名護市で市長選があった。
あきらめ、無力感----。そんな言葉が浮かぶ選挙だった。これまでの選挙で反対の民意が示されたのに、政府が埋め立てを止めることはなかった。市民の声が本紙の電子版にある。「辺野古が止まる可能性があるなら投票する。でも、無理でしょう」。移設を事実上容認する新顔が当選した。
名護市の歌人、斎藤モニカさんは詠む。〈次々と仲間に鞄持たされて途方に暮るる生徒 沖縄〉。沖縄ばかりに鞄を押し付けているのは誰か。それで本当に仲間といえるのか。

 天声人語より
朝日は勝てば民意だというし、負ければ民意は一つでないという。
沖縄でなければどこへと、具体的に述べないで理想論ではダメだ。
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東証も急騰
だんだんと戻る。
世界同時株安だと騒いだら、きようは持ち直す。
何だこれ。
持っちゃいないが気にはなる。

素粒子より
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冬季五輪開幕を前に、開催地韓国の平昌をめぐった。
まずはと訪ねた開会式会場で驚いたのは、あたりを包む濃厚な魚の香り。すぐそばに広大なスケソウダラ干し場があった。
数千いや数万匹が北風に揺れている。「いまが最盛期。この辺は昔から韓国一の干しダラの産地です」。住民によると、開会式が催される高台もタラ干し場の一つだった。屋根はない。選手や観衆はタラをも凍らせる寒風に耐えられるだろうか。
大会は平昌郡と江陵市で開かれる。どちらも江原道にある。経済が急速に発展した韓国だが、北朝鮮と接する江原道は成長から取り残されてきた。若者は都会へ出る。高齢化と過疎化が進む。
人々が恨めしげに語るのは、16年前に日韓が共催したサッカーW杯。江原道では公式戦がなかった。「熱狂から取り残された。五輪はその埋め合わせ」とのうがったか異説も聞いた。
タラ鍋を囲み、いわゆる県民性論議に花が咲く。ソウルを囲む京畿道の人は「抜け目がない」。有力政治家の多い慶尚道民は「がめつい」。論拠はともかく座は盛り上がる。ここ江原道は「カムジヤバウィ」(ジャガイモ岩)。特産のイモになぞらえ、「実直な山奥の田舎者」の含みがあるそうだ。
話は続く。スキー競技が開かれる平昌郡のジャガイモ岩と違って、スケート競技の江陵市は海に開け、社交性に富む土地柄だそうだ。選手の活躍とは別に、開催地の風土や気質に親しむ。五輪の楽しみの一つだろう。

 天声人語より
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株価急落
NYは1175㌦安で下げ幅はリーマン・ショック時を抜いて最大に。
東京は一時、1200円急落。
円は1㌦=108円台の円高に。
世界経済が転換点に差し掛かっているのか?

 紙面より
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いかに最期を迎えるか。自分なりの「死の哲学」は
近代社会が、生命尊重や個人の自由、幸福追求を強く唱えたのは、ただ生きていればよいからではなく、個人の充実した生の活動をかけがえのないものと考えたからである。だから、その条件として生命尊重や自由の権利などに重要な意味が与えられたのだ。しかし、人は年老い、活力を失い、病に伏し、死に接近してゆく。これが厳然たる現実である。
いくら「充実した生の活動」といっても、その生がかげり、活動が意のままにならない時がくる。
かつて、この「老い、活力を失い、病に伏し、死に接近する」苦にこそ人生の実相をみたのは仏教であった。自由の無限の拡大や幸福追求をむしろ苦の原因として、この苦からの解脱を説いた。それは、今日の近代社会のわれわれの価値観とはまったく違うものである。ただ仏教が述べたのは、生は死への準備であり、常に死を意識した生を送るべきだということである。死の側から生を見たということである。
別に仏教が死に方を教示してくれるわけでもないし、仏教の復興を訴えようというのではない。「死」は、あくまで個人的な問題なのである。「死の一般論」などというものはない。自分なりの「死の哲学」を模索するほかない。「では、お前は死をどう考えるのかね」と問いかけている。答えを出すのはたいへん難しい。だが、われわれの前にこの問いがおかれていることは間違いないだろう。

異論のススメより-----藤原帰一
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名護市長選
反対一辺倒の現職が落選。
与党の推薦候補が当選。
民意はいかに?
翁長知事の返答は?
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長崎と広島の破壊された状態をつぶさに記録した映画ができあがった。
それが上映されたときの様子を、長崎で被爆した医師秋月辰一郎氏が書いている。累々たる瓦や破壊物の砂漠が映る。しかし見た人からは「何だ、人間がいない」の声があがった。
「人間のいない被爆長崎、広島というものはない」との叫びもあった。後に治療の場面が加えられたが、秋月氏には不満が残った。全面火傷、腐敗した傷の人びと-----。「それらの群れが地に充ち、川を埋めたのが原爆である」。フィルムで描き切れない惨事があった。
原爆投下から70年余り。大量の核兵器が依然として存在し、核戦略なるものが書かれる。米国のトランプ政権が今後5~10年間の指針を発表した。
小型の核兵器を開発して使いやすくし抑止力を高めるという。その破壊力は、長崎原爆の4分の1程度になるという報道もある。それを「使いやすい」と考える軍事の論理にあぜんとする。
「まともなリーダーならば、核兵器を使用するという最後の一線を踏み越えたいとは決して思わない。使わないのであれば、基本的には無用だ」。元米国務長官パウエル氏が5年ほど前に語っていた。その延長線上に「核なき世界」の理想はあった。視線を逆に向け「使えないなら、使いやすくする」という現政権である。
ときに核使用をちらつかせるロシアなどへの対抗措置という。核ボタンの押しやすさを競うチキンレースをするつもりか。その虫屋に人間の姿は入っているか。

 天声人語より
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高カカオチョコで腸内の善玉菌を増やし 便通改善
カカオ分70%以上の高カカオチョコレートを店頭で見かけませんか。ちょこっとでも腸の調子を整えることが分かってきました。
チョコの成分で有名なのはカカオポリフェノール。認知症の予防や動脈硬化のリスク軽減などの効果があることが、2014年から愛知県蒲郡市で行われた市民347人を対象にした健康調査でわかった。一方、この調査で「便通が改善した」という声も聞かれた。ポリフェノールでは説明できない結果だった。
「カカオたんぱく質が関わっているのでは」と帝京大の古賀准教授は考えた。古賀さんは機能性が未解決だったカカオたんぱく質の抽出・分離に初めて成功。大豆や牛乳のたんぱく質と比べて消化されにくく、大腸まで届くことを明らかにしていた。大腸には500兆個以上の腸内細菌がすみ、食物繊維などを餌に腸内環境を整えている。
菓子メーカーの明治と共同で、便秘気味の女性31人を2群に分け、カカオ分72%の高カカオチョコと、カカオたんぱく質を含まないホワイトチョコを、それぞれ毎日25㌘、2週間食べてもらった。
すると、ホワイトチョコの群は変化はあまりなかったが、高カカオチョコの群は排便回数が週2.8回から4.9回に、1回の排便量も2倍以上増加。便秘解消が裏付けられた。「結果にびっくり」と古賀さん。女性たちの腸内細菌を調べると、「フィーカリバクテリウム」が約2.5倍増えていた。この菌はあまり知られていないがビフィズス菌、乳酸菌と同様に善玉菌だ。
この菌から作られる酪酸は大腸の粘膜を刺激し、便通改善の効果がある。古賀さんは「カカオたんぱく質が善玉菌の餌になり、腸内環境が改善した」と話す。
厚生労働省の13年の調査では便秘に悩む人は約470万人で女性に多い。高カカオチョコの機能を研究する愛知学院大の大沢教授は「日常の食事習慣の中で少しずつ食べることが大切」と助言する。少量でも様々な効果が出るので、カロリーも気にするほどではないという。

 続・元気のひけつより
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「夫はだれだった」。一風変わった見出しの記事が27年前、本紙の朝刊に載った。
その年に病死した自称医師の山森将智家なる男性が、実は正体不明の人物で、5年間連れ添った女性が途方に暮れているという内容だった。
作家辻仁成さんは記事に触発され、「存在証明」という随筆を著す。山森氏が偽の身分証のほか、原稿用紙700枚に及ぶ未完の小説を残したことに着目し、「自分の存在を100%創作したのか」と推理した。
この随筆を高校時代に読んだのが映画監督の中江和仁さん。大学に進み、記事をネットで探すが見つからない。ようやく国会図書館で発見する。奇談をいつか映画にしようと構想を温めた。
自ら脚本を書き直すこと100回以上。10年かけた企画が応募474作品という映画コンペを制する。中江さん自身が監督して映画「嘘を愛する女」に結実した。なぞの研究医役を高橋一生さんが、彼の正体がわからなずに苦悩する恋人役を長澤まさみさんが演じた。
「僕の書いた記事がもとになったのでは」。映画館でそう直感したのは本紙の石橋英昭記者。いまは東北の被災地を取材する編集委員だ。「奇妙すぎて忘れがたい一件。あの記事から映画が生まれるとは。記者冥利に尽きます」。
1本の無署名記事が、随筆を生み、脚本を生み、映画を生んだ。作品に映る瀬戸内の詩的な風景をたどりながら、四半世紀以上も前の記事がもたらした奇跡のような触発の連鎖をかみしめた。

 天声人語より
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生活習慣病、バランスのよい食事で改善
まず野菜を1食120㌘以上はとるようにしましょう。生野菜なら両手のひらに山盛り、ゆで野菜なら片手にのる量が目安。彩りよくとるのが大切です。紫キャベツのアントシアニン、トマトのリコピンなどの色素には抗酸化力があります。
油脂も味方につけましょう。青魚に含まれる脂肪酸のEPAやDHAは動脈硬化予防になります。エゴマ油も同じ効果があります。
食べるときには急に血糖値を上げないように、ゆっくりかんで。食物繊維の多いキノコや海藻、根菜類は糖質の吸収を遅らせ、満腹感を持続させます。
家庭で甘酢タマネギを作りおきしておくのもいいですよ。酢100cc、砂糖大さじ5、塩小さじ1を合わせた甘酢に、タマネギ大2個分を薄切りにして漬け込みます。タマネギのアリシンは血液をさらさらにし血栓を予防します。酢に含まれる酢酸は血圧を下げ、血糖値の上昇を抑えます。
抗酸化作用のあるアスタキサンチンを含む焼き鮭や、豚肉の生姜焼きにのせるなど毎日の料理に手軽に使えて便利です。タマネギは冷蔵庫で約1週間、甘酢は1カ月保存可能です。

 紙面より----管理栄養士・小沼智子
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1食を30円に抑えたランチの試作に学生が挑んだと聞いて、龍谷大の農学部を訪ねた。
食費を切り詰めた経験なら学生時代に何度もあるが、30円とは厳しい。
「食品業界は商品開発競争が激しく、材料費を限界まで削る。それを学生に体験させるのが狙いでした」と伏木亨教授。食品産業で活躍する教え子らの苦労話から思い立った実習だ。
参加したのは16班計80人。食材のグラムあたりの単価表をスーパーに提供してもらい、献立を練った。学内で栽培するコメは制限を設けなかったが、肉や魚は多くは使えない。カレーや豆板?も高い。一方で野菜は使い出がある。塩はしょうゆよりグラム単価が7銭も安い。学生には発見の連続だった。
全班が30円を達成した。発表会では味や量感などを基準に投票した。優秀作の一つは、鶏肉の少なさを豆腐で補った「あんかけ鶏肉団子」29.912円。小数点以下に苦労がしのばれる。
学生たちのレシピを繰ると、値付けで悩んだ様子が見てとれる。材料費こそ30円で済んでも、水道光熱費、人件費、利益を積めばたちまち100円を超える。輸送費、販売委託費もかさむ。学生は「価格に占める人件費の高さに驚いた」「店先で商品表示を細かく見る癖がついた」と話す。
今冬はレタスや大根、白菜がことのほか高い。そう聞くと、当方の思いも農家だけでなく、自然と食品業界にも及ぶ。銭単位、ミリグラム単位で格闘する姿が浮かぶ。学ぶことが多い30円レシピであった。

 天声人語より
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中学生棋士昇級
藤井四段がC級2組順位戦で勝ち、一つ上のクラスC1組への昇給を決めた。
規定により中学生としては初の5段に昇段した。

紙面より
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「事故防止のため階段や通路は右側を歩いて下さい」。
東京のJR新大久保駅では校内放送を20以上の言語で流す。駅の案内に使う外国語の数では世界でも指折りの多さだろう。
発案者は前駅長の阿部久志さん。きっかけは「外国人客が右往左往する。人の流れを円滑に」と商店街などから求められたこと。改札や切符売り場でのやり取りを通じ、日本語のおぼつかない留学生の多さはかねて実感していた。
韓流ブームで名をはせた新大久保だが、近年は多国籍化が著しい。韓国語、中国語、英語だけでは用をなさない。むしろ、ベトナムやタイなどアジア諸国の言葉が不可欠だと考えた。
駅に近い日本語学校に協力を頼み、在校生に母語で放送文を読み上げてもらった。3年前、構内で放送を始めると、共感する声がネットで世界に広まった。
「ホームシックは万国共通です。親元を離れて日本に来て、懐かしい言葉を聞けばどれだけ励まされるか」。そう語る阿部さん自身、青森県の竜飛岬に近い今別町の出身。高校を卒業して上京し、故郷恋しさのあまり、青森の言葉を拾いに上野駅をひとり歩いたこともあるそうだ。
<ふるさとの訛なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく>。石川啄木。筆者が訪ねた日は駅舎改築中で多言語放送は中断していたが、改札やホームで耳に飛び込む外国語の多さに驚く。どこかの少数言語か、まったく耳慣れない言葉もあった。駅の人ごみの中に、そを聴く若者が幾人もいる気がした。

 天声人語より
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皆既月食
暗く凍りつく空気の中におこった炭火が浮かんでいた。
思わず空に向けて手をかざしたくなるような皆既食の月。

素粒子より
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この季節、暖房の利いた部屋にミカンやユズの香りが広がると、寒さで縮こまった気分がすっとほぐれる。
かんきつ類を眺めて感心するのはその多種多様さ。味も違えば、見た目も異なる。
「祖先はおそらく三つか四つ。数千万年前にインドで発生し、風や虫が花粉を運んで自然交雑が進み、多様化したようです」。農研機構の上級研究員、清水徳朗さんは話す。
「不知火」「ザボン」「伊予柑」など名や味はおなじみでも、何と何をかけ合わせたものか素人には見当もつかない。清水さんらは国内外269種のゲノムを解析し、花粉親と種子親を調べた。精度は人の親子鑑定並みという。
たとえば親子と考えられてきたスダチとカボスは、実は異母きょうだいだった。いずれも父はユズという。タチバナは宮崎県名産の日向夏の親であることも判明した。血統がわかったからと言って値打ちが増すわけでもないものの、聞くと積年のモヤモヤが晴れる気はする。
俗に「桃栗3年、柿8年、ユズは大ばか20年」などという。ユズは種をまいてから実まで長くかかることを笑いに包んだ言葉らしい。ゲノムの読み込みが進めば、より甘く、より食べやすく、より色鮮やかな品種を交配で作り出す実験を短期化できるそうだ。
成果をまとめた系譜図を見ると、縁戚ごとに黄、緑、青、紫と塗り分けられ、親子を結ぶ線が四方八方に伸びる。まるで栄華を誇る名門王朝の家系図のようで、興味が尽きなかった。

 天声人語より
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