2017年05月の記事


五輪都外負担額決められず
350億円案も自治体の反発で先送りに。
小池知事の何も決められない体質がここにも表れた。
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評論家の大宅壮一さんは「クチコミ」「恐妻」など多くの造語を生んだことで知られる。
草創期のテレビを揶揄した「一億総白痴化」も流行語になった。この最新のメディアが人々の興味をかき立てるだけの存在になるのでは、という警告だった。
いま大宅がいて、インターネットを見たなら何と言うだろう。「案外、なじんでいたんじゃないでしょうか」。そう話すのは「大宅壮一文庫」の鴨志田さんである。大宅の蔵書を引き継いだ私設の雑誌図書館で、30年以上働いてきた。
鴨志田さんが見る限り大宅の情報への接し方は、ネット検索を先取りしていた。゜書物は読むよりも引く」との考えから、記事の内容をカードに書き出して項目で分類していた。それを発展させたのが現在78万冊を擁する大宅文庫の索引である。
筆者が主にお世話になったのは、女性週刊誌の編集者だった1980年代末である。社会や風俗の貴重な情報源だった。しかしネット検索に押される現在、往年の隆盛はないようだ。財政難を何とかしようと、ネットで運営資金の募集を始めた。
2.26事件直後の月刊誌を閲覧してみた。破れそうなページをめくると、発生後数日の様子が報告されている。飛び交う噂。緊迫するラジオ放送。81年前の息づかいがあつた。
「ネットにない情報は、存在しないものとして扱われる。そんな世の中にはなってほしくない」と、鴨志田さんは言う。大宅文庫に限らない。図書館にたずさわる人たちに共通の思いだろう。

 天声人語より
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喚問拒否
どうせ言った言わないになるのだろうが。
「総理は言えないから」と「ご意向」を文部次官に伝達。
補佐官の鑑なり。

素粒子より
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直木賞と本屋大賞に輝いた恩田んの小説「みつばちと遠雷」を遅ればせながら読んだ。
舞台は架空の地方都市、芳ケ江市。国際コンクールに挑む若手ピアニストたちの成長を描く。
「去年の秋に読み、会場や審査発表の描写からこれはうちだと確信しました」。浜松国際ピアノコンクールを主催する浜松市文化振興財団の伊藤さんは話す。刊行後に恩田さん本人から「過去4大会を客席で取材した」と聞き、得心したという。
主人公のひとり、彗星のごとく登場した16歳の少年の活躍を追ううち、伊藤さんはピンと来た。モデルは、14年前に浜松を沸かせた無名のポーランド人ラファウ・プレハッチ氏に違いない。書類審査で落とされながら、予選から勝ち進んで最高位に輝いた。いまや世界的演奏家である。
浜松国際は1991年、楽器の街のシンボル事業として市が始めた。開催は3年に1度。当初は、ホールも古く、応募者、観衆とも少なかった。「アジア最高水準」との評が定まったのは、審査委員長に就いたピアニストの故中村紘子さんの尽力が大きい。
国際コンクールは次々に生まれる。出場者や審査員が自国に偏っていたり、特色を打ち出せなかったりすると長くは続かない。演奏者間はもちろん、大会相互の競争も熾烈であると知る。
浜松国際は来年11月に第10回目の節目を迎える。ショパン、チャイコフスキーなど世界最高峰の舞台と肩を並べる日が来ないものか。夢想しながら「芳ケ江」こと浜松の街を歩いた。

 天声人語より
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G7会合
首脳の会合にひとり武器商人がいる違和感。
「米国に数千億㌦を持ち帰る」と誇るトランプ氏。
取り引きの旅を終える。

素粒子より
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中東の安定は米国が左右
ロハニ師の1期目の大きな成果は、2015年7月の核合意だった。国連安保理やEUによる経済制裁が解除され、国際協調という新しいイランの姿を示してきた。選挙の結果は、原油の輸出拡大や観光業の再生などで外資を集める、というロハニ師の考えに賛同を示した。
一方、保守強硬派は候補を絞り、生活の苦しい人への補助金の拡大を訴えた。
全体の4割近い得票数は注視するべきだ。ロハニ師の政策では弱者を無視し、経済的な競争が激しくなる傾向がある。国内の政治的な対立は増すとみられ、課題は残る。
トランプ政権でも核合意は維持されている。米の政権や議会にイランと安定した関係を望む有力者がいる。ただ、今回の中東歴訪も含めて、トランプ氏の言動や政策は予測不可能だ。
中東の安定は米に左右される。イランは急には、シリアのアサド政権やレバノンのシーア派組織ヒズボラに対する長年の支援を止めない。そういう姿勢にサウジアラビアやエジプトなどは反発している。ロハニ師の再選が中途等の不安定化を防いでも、イランとアラブ諸国との構造的な対立関係は改善しないだろう。

 考/論より------東京外大教授・松永奏行
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血糖値を上げにくい果糖
果物はビタミンやミネラル、食物繊維などを効率よくとれる食べ物だ。リンゴの抗酸化成分や梅のクエン酸、キウイの葉酸など様々な成分の効用も注目されている。WHOは果物と野菜の摂取で、2020年までに消化器系のがんを世界で最大25%減らせると試算する。
だが、「果物は甘い=体に悪い」といったイメージも一部に根強いようだ。
血糖値を早く上昇させる食事は糖尿病につながりやすい。だが、医学的に果物は、穀物などにくらべ血糖値を上げにくいことがわかっている。
食べ物の糖質は、体内でブドウ糖や果糖など単糖と呼ばれる小さな糖に分解される。穀物やイモ類が多く含むでんぷんは、体内でブドウ糖となり、血中に入って全身に送られやすい。一方、果物が多く含む果糖は、腸での吸収が遅いうえ、すみやかに代謝されるため、血糖値の急上昇につながりにくい。
果物に多く含まれる水溶性の食物繊維に、腸で糖質を吸収しにくくする効果があることもわかっている。FAOも「果糖やショ糖など糖類の摂取が生活習慣病に直接結びつくことはない」と結論づけており、果物の糖質だけを「要注意」とする理由は見当たらない。
日本糖尿病学会は、食事制限が必要な患者にも「1日80カロリー分の果物」をとるように勧めている。柿なら1個、リンゴで半個程度にあたる。果物は重さのわりにカロリーが低く、適量なら食事やお菓子の食べ過ぎ防止にも役立つ。
ただ、果汁ジュースを習慣的に飲み過ぎることは要注意だ。たとえばみかん1個100gからとれる果汁は約50mlといわれる。ミカンを10個食べるのは大変だが、同じだけの果汁が入った500mlジュースなら手軽にごくっと飲めてしまう。果糖といえ、大量の糖質が一気に体内に入ると血糖値は上がりやすい。
ミカンは別の効用も知られている。ミカン産地である三ヶ日町で住民約1000人を対象に、10年にわたって調査したところ、ミカンに、肝機能低下や、閉経女性の骨粗鬆症のリスクを下げる効果があることがわかった。
効果をもたらしたとみられるのは天然色素成分「βクリプトキサンチン」だ。ミカン1個あたり約1~2.9mg含まれている。ミカンをたくさん食べたとき、肌を黄色くするのがこの色素だ。三ヶ日町の調査では、酒量が同じでも、βクリプトキサンチンの血中濃度の高い人は、肝機能低下のサインである血中γGTP値が、低い人の半分ほどだった。
また、閉経後の女性のβクリプトキサンチンの血中濃度を計測し、4年後に骨粗鬆症を発症したかどうか457人の追跡調査をしたところ、発症しなかったグループの調査時のβクリプトキサンチン濃度の平均値が、発症したグループの1.7倍あった。
果物は野菜と同じくらい大切な食べ物。果物をもっと手軽にたべる必要がある。

 GLOBEより---鈴木暁子
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経営者の責任
巨額の損失を出し存亡の危機にある東芝、多額の赤字が明らかになった日本郵政。両社に共通するのは、海外企業の買収でつまづいたことだ。成長を求めて海外のM&Aに乗り出す企業が増えているが、80%以上が失敗、成功例は数%にすぎないと言われている。
経営者の甘い判断で職を失う人、意に沿わない転職を余儀なくされる人、収入の減る人、損失を出す株主、影響を受ける関連企業----被害者は枚挙にいとまがない。
勝ち組の一社、日本電産の永守会長兼社長による買収のポイントは3点。
①適正な買収価格
②買収後の経営への関与
③相乗効果
拍子抜けするほどシンプルで、百戦錬磨の経営者なら当然承知しているはずの注意事項。勝敗を分ける要素は何なのか。
東芝が2006年に米国の有力企業の買収を発表した際には、6600億円という金額に目を見張った。また日本郵政が豪州の物流会社を6200億円で買収した時も、同様な感をいだいた。結果的に両社とも高値づかみをしたことになり、失敗の大きな要因だ。買収先の企業統治は、どちらもできなかったようだ。そして相乗効果が出る前に頓挫してしまった。両社以外の失敗例を見ても、経営者の判断ミスが顕著で、人災ともいえる。
両社の歴代の経営者は表舞台を去ったものの、責任を自覚していないようだ。訴えられている元経営者は司法の場でも自己弁護に走っている。現経営者が頭を下げ、、役員報酬のカットを表明してすむものではない。
企業の経営責任に厳しい目を向け、責任を自覚させることが必要だ。経営者の責任をあいまいに終わらせるべきではない。

 経済気象台より-------堤琴
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夏バテの陰にひそむ鉄分不足
疲れや、だるさが抜けずにいる人も少なくない。一見、夏バテと思える症状の陰に貧血が隠れていることもあり、注意が必要です。
鉄欠乏性貧血が夏になって出てくることもある。
鉄欠乏性貧血は、体内の鉄が不足し、ヘモグロビンがうまくつくれなくなる。体に十分な酸素を運べなくなり、息切れや立ちくらみなど様々な症状が出る。疲れがとれないというだけでなく、微熱が続いたり、爪が薄くなって割れたりするなどの症状があれば、単なる夏バテと油断せず、受診したほうがいい。
夏は、暑い屋外と冷房の利いた屋内の温度差で自律神経が乱れ、胃腸の不調を招いて食欲が落ちることがある。鉄分が不足して貧血にならないようにするためにも、夏こそ、しっかり食べる。
鉄分は、肉や魚、卵、乳製品などの動物性たんぱく質、豆類やホウレンソウ、小松菜などの野菜、海藻などに多く含まれている。毎日の食事のなかでバランスよくとり入れることが大切だ。
ただ、食欲もなく、疲れやだるさのために料理する気力がわかない場合もある。手間をあまりかけず、うまく鉄分をとる工夫を、管理栄養士で医学博士の本田さんに教えてもらった。
本田さんは「鉄分を一気にとろうとせず、こまめに補給していく意識を持つ」と助言する。例えば、鉄分が多く含まれるあさりや干しエビのつくだ煮などを食卓に一品添える。枝豆もお勧めで、飽きたら、さやから取り出してすし酢につけ、トマトとあわせてマリネ風にするのもいいという。
青魚の缶詰を使う手もある。水を入れたペットボトルの中にかつお節、煮干し、昆布を入れてだしをつくっておく。魚の缶詰にだしをあわせてみそをとき、ゴマやシソ、ネギなどの薬味を加えると、火を一切使わずに鉄分が豊富な冷や汁ができる。そうめんのつけ汁にしてもおいしい。

 続・元気のひけつより
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翼を広げると2㍍。目の周囲が赤く、首をまっすぐ伸ばして飛ぶ----。
パンフレット「あなたのまちにコウノトリが飛来したら」はサギとの見分け方を図解する。兵庫県立コウノトリの郷公園が2年前から各地の自治体に配ってきた。放鳥を始めて10年の節目に作った。
懸念された自己が先週、園から西へ約170㌔の島根県雲南市で起きた。サギの駆除を頼まれたハンターが、誤ってコウノトリを撃ってしまう。足環から、園を育った5歳のメスとわかった。何とも気の毒な事故である。
「心のあかりが消えたみたい。お年寄りも子どももがっかりしています」と雲南市大東町の石川さんは話す。住宅地の電柱に巣を作ったのが3月初旬。以来、巣に異変がないか皆で見守るのが日課になった。
車での通行をなるべく避ける。あぜ道の草刈りを先に延ばす。こいのぼりをやめた家もある。子育ての邪魔をすまいという地域の心配りに頭が下がる。
かつては各地でみられる身近な鳥だった。戦時中、巣に適した松林が切られ、戦後は農薬でエサの魚やカエルが減る。1971年、野性下では絶滅した。最後の生息地となった兵庫県が飼育の努力を続け、89年春にヒナが初めてかえった。
放鳥も軌道に乗り、園の田中総務課長によると、いま約90羽が野山を舞う。足環をつけて飛ぶ姿は、秋田をのぞく46都道府県と韓国で目撃されている。かの瑞鳥が筆者の頭上を舞った日もったかと思うとそれだけで胸が温かくなる。

 天声人語より
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ロシア疑惑
クシュナー氏(娘婿)がFBIによる捜査線上に浮上しているとのニュース。

 紙面より
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貧困と格差
米大統領選や英国のEU離脱で、財界が最も警戒したのは反グローバリズムのうねりだつた。仏大統領選で歯止めがかかつたとはいえ、先進国における格差への不満が明らかになった。
OECDによると、所得が全体の真ん中の半分に満たない人の割合を示す相対的貧困率は、日本は16%とOECD平均の11%を上回る。移民問題は深刻ではないが、成長の果実が行き渡らない日本でも、格差問題は他人事とは思えない。
生活困窮者を支援するNPO「もやい」理事長の大西さんは「貧困の連鎖を防ぐという意味で、首相が掲げる高等教育の無償化は評価できる。だが、9条や教育だけが焦点ではない」と話す。
「憲法の理念は実現されていないものが多い。その実現にこそ政治の力を使ってほしい」と話す大西さんは、憲法25条の「最低限の生活を営む権利」の確率を訴える。
「社会福祉や社会保障の向上」を25条は国に課す。
グローバル化は貧困や格差の問題も突きつける。改めるだけでなく、憲法の理念をどう実現するか。

 波聞風問より-----堀篭俊材
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米の利上げ
FRBは金融政策を決めるFOMCの議事録要旨を公表。
会合では大半の参加者が、景気が想定通りに回復すれば、近いうちに利上げが適切との見方で、次回の会合で利上げを示唆した。

紙面より
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英、破られたテロ対策。地方都市標的 大きな懸念
英国で爆弾テロによる死者が出たのは2005年のロンドン同時多発テロ以降初めて。コンサート後に人々が集まるタイミングを狙い、荷物をチェックされずに最も近づけるロビーで自爆した。極めて計画的で洗練された犯行だ。
大型の爆弾はネット情報などで簡単に作ることは難しい。爆弾の専門技術を持つか、専門家の支援を受けているだろう。イランやシリアへの渡航者で、実際に爆弾を作った経験を持つ人物かもしれない。事前に下見している可能性が高く、その際に監視カメラに映っているいるだろう。
テロ対策の警戒が厳しい首都ロンドンではなく、マンチェスターが狙われたのは治安当局にとって大きな懸念だ。類似の攻撃が地方都市で起きれば、ロンドン以外の年でテロを防げないとの懸念が高まり、人々により大きな不安を与えることになる。
大規模イベントの治安対策は見直され、荷物検査などは極めて厳重になつている。会場自体は極めて安全だが、どこまで警備範囲を広げるかが難しい。野外イベントが相次ぐ夏を前に、周辺に私服の警官、情報当局者らを配置し、目を光らせることが必要だ。

 考/論より------英国王立統合軍防衛研究所前所長・マイケル・クラーク
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WHO事務局長はアフリカから
テドロス・アダノム・ゲブレイェスス・元エチオピア保健相が次期事務局長に選出された。
アフリカからは初めて。

紙面より
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土佐の長宗我部といえば、安土桃山時代に四国ほぼ全土を掌中に収めた猛将である。
だが秀吉に攻め込まれ、合戦で家康に敗れて、歴史の表舞台から消え去る。
「江戸時代は家紋も家名も使うことを禁じられた。島という姓に改め、ある時期は門番の仕事に耐えた。再び元の姓を名乗ったのは大政奉還の後です」。そう語るのは17代当主の長宗我部友親さんである。
元共同通信社経済部長。記者時代は安倍晋太郎、渡辺美智雄、土光敏夫といつた政財界の要人を取材した。名刺を出すとだれでもが驚いた顔をする。「ご子孫ですか?」。香川県が地元の大平正芳・元首相は、「わが家は長宗我部様の蘆本にも呼ばないよ」と感慨深げだったという。
今春、『絶家を思う』という本を刊行し、家系の今後をめぐって揺れる思いを吐露した。家訓にいわく「水の流れに抗せざるが如く生きよ」。その言葉通り、家制度にこだわりはない。子どもに恵まれなかったのだから、自分の代で幕を下ろすのは自然なことと感じる。
一方で、忍従の歳月に耐えた祖先に十分報いることができたのか、もどかしさも募る。親戚筋は東北から九州に広がる。墓所は各地に散り、墓参もままならない。「この先、永代供養を寺社にお願いするか、墓じまいをするか。なかなか割り切れません」。
戦国武将の末裔でなくとも、昨今は残された実家や墓をどうするか悩む人が実に多い。考えに考え抜いて吐き出された「絶家」という言葉がまっすぐ重く胸に迫る。

 天声人語より
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米年3%成長を想定
2018年度の予算教書によると、年3%の経済成長を達成し、今後10年間で政府の歳出と歳入を均衡させる。
国防費を増やすが低所得者向けの支援の大幅削減を提言。

紙面より
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先日、富山市の「高志の国文学館」で開催中の「官人大伴家持」展を見た。
来年、生誕1300年を迎える奈良時代の歌人の人物像を朝廷でのキャリアからたどるという意欲的な試みだ。
<春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つをとめ>。万葉集を編纂したとされる家持の代表作である。とかく恋愛に忙しかったとか、左遷続きだったとかいう印象がある。
だが中西館長は「実態とかけ離れた虚像です」という。「文学にかまけたわけでは決してない。現実政治に障害をかけて真正面から取り組んだ名門貴族でした」。
地方官として派遣された北陸や山陰では管内巡視に励んだ。司令官として赴いた東北でも蝦夷制圧という難しい任務に力を尽くしている。「一言でいえば円かな人。ヒューマニズムを重んじ、良心的でした。その分、台頭する藤原一族から圧迫されました」。
桓武天皇に対する謀反事件で関与を疑われ、京外へ追放される。復帰をはたしたが、家持の死後すぐに起きた重臣暗殺事件では首謀者にされる。田地を没収され、息子は隠岐へ流されてしまう。
<うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば>。ヒバリの舞う、うららかな春でさえ人は愁いを感じる。名高い秀作も、朝廷内で後ろ盾を失った苦難に思いをはせると、孤立を嘆いた政治の歌のように響く。勢いに乗る藤原氏、衰えゆく大伴氏。いつの政治、どの組織とも変わらぬ盛衰のドラマありありと浮かぶ。

 天声人語より
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北朝鮮のミサイルの問題
北斗星2の成功をうけて、発射ミサイルを実戦配備へ。
また大量生産を支持したとも伝えられた。
我々の核戦力の多様化、高度化をいっそう進めなければならないとも語り、核戦力を強化するための課題を示した。

紙面より
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やっかいな主君がいたものである。
その殿様は、家来と将棋を指すのだが、決まり事などお構いなし。駒を取られそうになると「それを取ってはならん」とぴしゃりと命令する。家来は戸惑うが、従う以外にない。落語「将棋の殿様」である。
「金銀が目障りだ。取り片付けい」「その駒は、こつちに寄越せ」。そんな調子で殿様は勝ち続ける。負けた方は罰として鉄扇でたたかれる決まりになっており、家来たちの頭はこぶだらけとなる。
こちらも無理な課題を何とかこなし、いろんなところにこぶや傷をつくった役人たちがいたのだろうか。学校法人「加計学園」が獣医学部の新設を認められるまでの経緯についての文書が明らかになった。
学園の理事長は、安倍首相とゴルフや食事をともにする友人である。文部科学省が作った文書には、内閣府からの言葉として、「艦艇の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などの記述がある。無理を承知で計画を通した跡がうかがえる。
決められたルールにのっとった政治は「法治」と呼ばれ、近代国家の基本となっている。時代をさかのぼれば、権力者の意向がすべての「人治」があった。今回の件がどこまで法治の名にふさわしいのか、首をかしげたくもなる。
落語では最後に、古参の家来が殿様と対局する。規則の大切さを訴えつつ、真剣に盤に向かう。そんな政治家や役人は今この国にいないのだろうか。森友学園だけで終わらない政治と行政の闇である。

 天声人語より
朝日がいつまでもこんな問題に執着しているとは、文春のレベルだ。
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高齢者の筋肉の衰えに効くサプリ
年をとると、骨や関節、筋肉など体を動かす「運動器」が、うまく機能しなくなる人が増えます。その原因の一つが、加齢とともにみられる筋肉の質と量の低下。筋肉は運動すれば増やせますが、億劫でもあります。
そこで注目されているのが、サプリメント。最近は、筋肉を効果的に維持し増強できるアミノ酸の種類が分ってきた。
人の体の約20%は、たんぱく質からできている。たんぱく質は、食事から摂取した後、消化酵素の働きでアミノ酸に分解される。アミノ酸は血中に入ったあとに再度、たんぱく質に合成されて筋肉などになる。
筋肉の合成には必須アミノ酸が欠かせない。体内では十分につくれないので食事で外から摂取するしかない。中でも肉類は人体の組成に近いため栄養バランスがいい。
だが高齢になると、豆腐など植物性たんぱく質はとっても、牛や豚など動物性たんぱく質は減る。その結果、筋肉の合成が足りなくなってしまう。
そこで、サプリメントの研究が進んだ。近年では、必須アミノ酸の一つであるロイシンが、筋肉をつくる先導役となることが分かっている。
日本老年医学会は運動とともにアミノ酸の摂取を推奨している。どうしても運動ができない人は、ロイシンなど必須アミノ酸を含んだ製品をとるだけでも良い。
だが、サプリメントはあくまで補助。

 元気のひみつより-----藤島真人
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大統領は、捜査当局のやり方に我慢がならなかったようだ。
「裏づけのない容疑の情報を使って、私の個人的な友人たちとスタッフを脅かし、おびえさせている」「私を破滅させようとしている」。米大統領だったニクソンの回顧録にある。
1972年、民主党本部に盗聴器を仕掛けようとして、ニクソン陣営の関係者が逮捕されたウォーターゲート事件である。ニクソンは捜査が自分の周辺に及ぶと、捜査の責任者を解任する。これが裏目に出て世論の反発を受け最後は辞任に追い込まれた。
そんな歴史に何も学ばなかったか。トランプ大統領によるコミーFBI長官の解任劇である。そこに至る経緯が米紙の報道で明らかになってきた。
トランプ氏は就任後まもなく、ロシアとの癒着を疑われる自分の側近をかばい、コミー長官にこう求めた。「彼はいいやつだ。多めに見てほしい」。いいやつであることは同意する、とだけ答えたとコミー氏がメモに残している。捜査に手心を加えることはなかったという。
米大統領のあきれるような言動が、連日のように伝わってくる。しかし、いいニュースもある。イスラム教徒を狙い撃ちにするかのような入国制限は、司法に止められた。オバマケアの廃止は、議会とぶつかる。大統領の独走を許さない仕組みが機能している。トランプ氏の周辺への操作も続けられる。

 天声人語より
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やる気は脳の活動に変化を与え、効果的なリハビリにつながる。
病院などの現場では、患者本人のやる気が、リハビリの効果に影響することは知られている。生理学研究所などの研究チームはその仕組みの解明を進めている。
脊髄損傷から回復途上のサルで、やる気や意欲に関係する「側坐核」という脳の領域の活動を薬で止めたところ、治り始めていた手のまひが再び出て、イモをつまめなくなった。一方、健康なサルでは、側坐核の活動を止めても影響はなかった。研究チームは、けがの回復期に、側坐核が運動機能をつかさどる脳の領域の活動を活性化し、運動機能の回復を支えているとみている。
また、生理研の定藤教授らの研究チームは、褒められることの影響について研究している。他人に褒められると、意欲や意思決定に関わる「線条体」と呼ばれる脳の領域が反応することを確認。さらに、褒められた人は、指を使った運動技能の習得が上手になることも確かめたという。
定藤教授によると、これまでは教育の分野で、こうした意欲や褒めが学習にどう影響するかについて研究されてきた。最近は、脳神経学の分野でも研究が進み、成果はリハビリにも応用できるという。
定藤教授は「強い意欲を持ち続けるには、褒められることに依存せず『やればできるんだ』という経験に裏打ちされた自己肯定感が大切。リハビリでも、自ら取り組む意欲を高める試みが、周囲には重要になる」と指摘している。

 紙面より
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先日のフランス出張の際、駅の売店に入ってぎょっとした。
ずらりと並ぶたばこの包みが、病気や人の患部の写真ばかりなのだ。喫煙しない身ながら箱の一つを手に取ってみると、模様も何もなく血を吐く女性の写真がある。「吸えば死ぬ」の文字も。
調べると、こうした包みは今年1月から完全に義務化されたようで「たばこの魅力を徹底的に減らす」のが目的という。とはいえ煙が社会から締め出されているかというと、そうでもない。カフェの屋外席では、たばこ片手にワインを味わう人たちがいて楽しそうだ。
受動喫煙の被害が大きい店内は厳しく規制する一方、外ではご自由にということか。なかなか理にかなっている印象である。比べて我が国の禁煙論議の迷走ぶりはどうだろう。
受動喫煙で肺がんのリスクが1.3倍に高まるとの分析がある。それでも自民党たばこ議連は、飲食店の経営に打撃があるとして屋内禁煙に抵抗する。屋外の喫煙規制が先に進んだ日本独特の難しさも言われる。だとすれば、それも俎上に載せて議論すればいい。
「証拠に基づいて政策を作ることが日本では遅れている」と、公共政策に詳しい中室・慶応大准教授は言う。受動喫煙は被害がはっきりしており、禁煙に踏み込めれば「政策作りの天気になる」。多くの分野で根拠を示した議論が必要なのだろう。
好き嫌いや思い込みを脇に置く。吸う人も吸わない人も納得できる線引きはできないものか。科学的な証拠の力を借りながら。

 天声人語より
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共謀罪午後採決へ
採決強行の見出しを見て新聞をひっくり返す。
「共謀罪」の大一番にNHKの中継はなし。
だれかのご意向か忖度か。

素粒子より
そもそもみっともない国会中継をするのが間違っているのだ。
テレビ受けするボードを用意し、私が質問しているのだと威張る議員はいらない。
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ポピュリズムの求心力
中道で親EUを掲げるマクロン氏が、右翼・国民戦線のルペン氏を破ってフランス大統領に就任した。月のオランダ総選挙でも、反イスラムでEUに懐疑的な自由党は第1党となることができなかった。混乱が会費されたことから、多くの識者は安堵し市場も好意的に受け止めた。
しかしこれで、英国のEU離脱やトランプ米大統領選出の背景にあつたポピュリズム、反グローバリゼーションの動きが退潮に転じたと考えるのは楽観的過ぎる。
棄権・無効票を考慮すると、マクロン氏を支持した有権者は、全体の44%でしかない。大統領が規制緩和や労働市場改革を進めれば、有権者の不安と反発が再燃する可能性がある。イタリアでも、年内に予想される総選挙で反EUを掲げる政党「五つ星運動」が支持を伸ばすとみられ、投資を引き上げるファンドも増えているという。
アメリカでは、トランプ大統領がどんなに支離滅裂でも、アメリカ第一、産業再生と叫べば、多くの労働者は熱烈な支持を示す。労働分配率の持続的低下が示すように、この年間、労働者は企業や資本家に負け続け、かつてなく大きな所得と資産の格差が生まれた。それを増幅したのがグローバリゼーションだった。既存の政治勢力や有識者は取り残された人たちに向き合わず、移民が経済問題であると同時に、皮膚感覚での違和感の問題であることにも目をつぶってきた。そして誰も、納得的で現実的な解決策を示してこなかった。
だから人々はポピュリズムに向かう。ポピュリズムはもっと強くなって我々の前に現れるだろう。

 経済気象台より----山人
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米司法省 特別検察官任命
昨年の米大統領選でのロシアの介入を巡る問題で、独立性の高い特別検察官として、ブッシュ政権やオバマ政権下でFBI長官を務めたロバート・マラー氏を任命した。
ロシアとトランプ米大統領の陣営との癒着も含めた広範囲な捜査を指揮する。

 紙面より
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その太陽光発電施設は、ほかとはずいぶん趣が違っていた。
パネルはみあげるほどの高さにあり、細長く、まばらである。地面に十分日光が届く設計で、農業ができるという。ガラスのない温室にいるような気がしてくる。
太陽の光を発電と農作物で分かち合う「ソーラシェアリング」と呼ばれる試みがあると聞き、千葉県の匝瑳市飯塚地区を訪ねた。施設を運営する農家の椿さんによると、耕作放棄され荒れていた土地を生き返らせた。大豆や麦を無農薬で育てるという。
「電力の収入があれば、これから若い人たちが農業に挑戦しやすくなるかもしれない」。地元で農業の衰退を見てきたゆえの期待であろう。
自然エネルギーと農業の兼業は、日本のあちこちで少しずつ広がっているようだ。
この方式の発案者、長島さんの原点は、原発への不信感である。国内で相次いだトラブルを見て、何かできないか考えるようになった。設計者として勤めていた農機具メーカーを定年退職した後、研究に取り組む。農地で試験を始めたところで福島の事故が起きた。
その後の太陽光発電の急増には疑問も感じた。山林を切り崩したり、強力な除草剤を周囲にまいたり。「自然を破壊する自然エネルギーであるなら、どこかで限界が来る」。
バブルともブームとも言われた太陽光発電は、正念場を迎えているのかもしれない。それでも乗り越えようとする知恵は出始めている。時計の針を戻してはいけないと訴えるかのように。

 天声人語より
太陽光発電のパネルの自然環境破壊についてはどうかんがえているのだろうか。
自宅の周り一面にパネルが設置された、うれしいと考ええるのは筆者だけだよ
列車の窓から緑が消えて、一面のソーラーパネルが見える風景はお断りである。
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眞子さま婚約へ
仲良きことは美しく。
天皇陛下の孫娘と海の王子とはおとぎ話のような。
不穏な世情のなかで慶事は慶事として。

素粒子より
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分断と不信 しらけたフランスの大統領選
フランス社会は失業や経済的不平等の広がりという病気に苦しんでいる。棄権を主張する人から見ると、マクロン氏が体現するのは病気の原因であり、ルペン氏はその症状、どちらも療法ではない。病因も症状も大統領にはできない、というわけだ。
こうした姿勢は結局ルペン氏支持につながるという批判は強かった。しかし白票を投じたジャーナリストはこう反発していた。「正しい市民にとって選択肢はマクロン氏支持しかない、というのは一種の脅迫だ。民主的な選挙ではない」。
15年前の大統領選挙でも、マリーヌ氏の父親であるジャンマリ・ルペン氏が第2回投票に残った。このときは右翼候補を落選させよう、得票をできるだけ少なくしようと、大規模な街頭デモが繰り広げられ、メディアは中立の建前をかなぐり捨ててキャンペーンをはっていた。共和国を右翼の伸長から守らなければという切実な空気はあった。
今回、そんな盛り上がりはほとんどないまま、右翼という危険な「症状」を目の当たりにしながら、政治家たちはこの15年間、手をこまぬいていた、という批判の声もあちこちで聞いた。
仏社会に広がる分断と人びとの「システム」不信。マクロン氏は圧倒的な票差で選ばれたとはいえ、本人への共感や期待感は強くない。正統性の弱い大統領として出発せざるをえない。その一方で、最優先の課題のひとつは、分断があからさまになったフランス社会の統合を進めることだ。課題である。
最終的にマクロン氏の勝利が決まったあと、世界市場の動きは第1次投票後ほどには大きくなかった。彼の勝利をすでに織り込み済みだったのか。それとも市場が、人々の不安やしらけた気分、新大統領が向き合う試練の大きさに気付いたのだろうか。

 日曜に想うより-----大野博人
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東証2万円目前
米国株の値上がりを好感し、16日の東証は一時、1万9998円49銭まで上昇。
1年5か月ぶりとなる2万円の大台まであと一歩に。
市場では瞬間的に2万円を突破するのは時間の問題だと。

紙面より
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英国にスティフ・アッパー・リップという言葉がある。直訳すれば「堅い上唇」。
つらい時も感情を出さず、弱音を吐かないという文脈で使われる。英王室の王子ふたりが「上唇を自由にして苦しみを素直に語ろう」と呼び掛けている。
弟のハリー王子は先月、母のダイアナ元妃と死別してどれだけ苦しんだか赤裸々に語った。「感情を閉ざし、私生活だけでなく仕事にも深刻な影響が出た」「誰かを殴りつける一歩手前まで行った」。
兄のウィリアム王子も先月、「母の死は、克服できない。対応の仕方を学ぶしかない」とBBCに語った。元妃がパリで事故死した日、兄は15歳、弟は12歳だった。
なぜ告白を始めたのか。「救急ヘリの仕事を通じ、自殺の多さに驚いた。私の子どもが苦しみを隠さずに語れるようであってほしいと願った」と兄が語る。「スティフ・アッパー、リップの大切さもわかるが、そのせいで病むのは行き過ぎです」。
<少年らしいゆめも少年らしい暮らしもなかった----そのときどきの気持ちさえ/偽りかくすことを覚えていた>。詩人大木実さんの「少年の日」を思い出す。数え7歳で生母と死別し、11歳の関東大震災で継母を亡くした。少年期の心の空白を多くの詩に刻んだ。
14日は母の日である。英国では3月か4月に祝うそうだが、思春期に母を失う傷の深さは変わるまい。胸の奥にしまい込まない。唇をかみしめすぎない。弱音を誰かに打ち明けてみよう。王子たちの勇気にならって。

 天声人語より
 
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北朝鮮のミサイル発射
就任直後の文在寅氏か。
空母を送るトランプ氏か。
圧力を強める習近平氏か。
北朝鮮のミサイル言語は宛先不明。

素粒子より
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在野の碩学として名高い南方熊楠が生誕150年を迎える。
いまの暦で言えば5月18日生まれ。ちょうどこの春、展示施設を一新した南紀白浜の南方熊楠記念館を訪ねた。
谷脇館長の案内で、その一生をたどった。幼いころから知識欲が旺盛で、記憶力は抜群。授業には退屈するが、図書館や博物館なら何日通っても飽きない。東大予備門を中台し、英米、キューバなど海外で14年を過ごす。英科学誌ネイチャーに多くの論文が掲載された。
「知の妖怪」「日本のレオナルド・ダビンチ」。異才天才像が流布して久しいが、地元には奇人変人伝説も数多く残る。「全裸の熊楠さんに追いかけられた」「小便をかけられた」。
同時に尊敬もされたのは、1929年、和歌山県を訪問した昭和天皇に進講したことが大きい。粘菌研究者でもあった天皇の要望だった。予定時間を過ぎても天皇は質問を続け、粗末なキャラメル箱に入った標本を喜んで受け取った。
熊楠は戦中の41年、無位無官のまま亡くなる。<雨にけふる神島を見て紀伊の国の生み氏南方熊楠を思ふ>。戦後に南紀を再訪した天皇は、熊楠を懐かしみ、フルネームを歌に詠み込んだ。進講の日の印象がよほど鮮烈だったのだろう。
記念館の屋上からは田辺湾が一望できる。熊楠が生態系保護に心血を注いだ神島が、快晴の海に輝いて見えた。大賢は愚なるがごとし。知的探求心もさることながら、人を魅了する磁力もけた違いだったのだろう。

 天声人語より
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人生の目的意識と死亡率
人生に対する目的意識の高い高齢者の方が長生きするという研究が報告され
ている。
人生の目的意識に関するテストは
1、私は人生に方向性と目的の感覚を持っている。
2、私は将来の計画を立て、それを実現させるために働くことを楽しむ。
3、人生を目的なしにさまよう人もいるが、私はそうした人々の1人ではな
い。
4、私は人生でなすべきことをすべて行なったように感じることがある。
など10項目からなる。
各質問への回答を5段階の選択肢から選び、合計点を質問数で割って一人ず
つ平均点を出した。平均点は3.7点だった。
その結果、人生の目的意識に関する5点満点の点数が下位10%の人と比べ、上
位10%の人では、死亡率が43%も低かった。
人生の目的意識に関するテストは、ナチの収容所を生き延びた精神科医ヴィ
クトール・フランクルの思想などに由来する。彼の思想とは、極度の逆境下
でも人生を意味あるものとするのは可能であり、人生に対する目的意識を持
つことが、心理的健康を維持する上で本質的である、とするものだという。

 やさしい医学リポートより---東北大教授・坪野吉孝
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日本郵政 野村不動産の買収へ
不動産大手の野村不動産ホールディングスの買収を検討していることがわかった。不動産事業を強化することで、不動産開発を郵便、金融と並ぶ収益の柱に育てる考え。
コンゴ株式公開買い付けなどで株式の取得を目指す。
野村不動産HD株は約34%を証券大手の野村HDが保有しており、日本郵政は今後、野村HDと交渉を本格化させる。

 紙面より
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どちらもおなじみの果物ながら、みかんとりんごは役どころが違う。
<君と僕二人で囲む冬の夜「こたつ」と「みかん」はベストカップル>近藤史紀。
みかんには暖かい色のもたらす「安定」のようなものがある。
片やりんごは、たとえば歌人の故・河野裕子さんの一首を思い出す。<青林檎与えしことを唯一の積極として別れ来にけり>。同じ「ふたり」のことを詠んだ歌ながら、淡い孤独と硬さをたたえる。実体験にせよフィクションにせよ、双方の歌でみかんとりんごの交換はできまい。
日の色に染まったみかんは、安らげる「人の間柄」の暗喩のようでもある。暖かい色に家族の記憶を呼びさまされる向きもあろう。冬の団欒の名脇役だが、消費の低迷が聞こえて久しい。
ピークだった1975年の約5分1に減っているという。「日本人が最も多く食べる果物」の座は10年前にバナナに奪われた。茶の間からこたつが減ったから-----などと理由には諸説あるようだ。
思えば、テレビのチャンネルをまだ回していたころがこたつの全盛時代、すなわちみかんが胸を張っていた時期だった。みかんの低迷とともに、人どうしの円居が減りつつあるのなら、寂しいことである。
役どころの話に戻って、みかんが向き合って食べる果物なら、バナナには個々で食するイメージがある。多忙なときは食事代わりにもなってありがたい。果物もまた、世につれ。個々が孤々にならないか、心配ではあるが。

 天声人語より
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長崎県・対馬の約90㌔北西に巨済島という韓国の島がある。
朝鮮戦争のさなか、戦火を逃れた北朝鮮の人々の収容所が置かれた。韓国大統領選で勝利宣言をした文在寅氏は、この島へ避難した両親のもとに生を受けた。
祖父母を北に残し、一家は離散したまま戦後を生きた。自伝『運命』によると、公務員だった父親は南で靴下卸の商いに失敗。母親が鶏卵を売り歩き、練炭を運んで家計を支えた。小学校の保護者会費が払えず、文氏は教室から追われた。
貧しさに屈せず、大学に進み、弁護士として名を立てる。廬武鉉元大統領に見込まれ、秘書室長を務めた。盧氏が退任後に命を絶った際は、葬儀を取り仕切っている。
大統領選は2度目だ。朴槿恵前大統領に敗れた前回は、「職場をつくる大統領になる」とアピールした。今回、雇用に加えて訴えたのは「積弊の清算」。耳慣れない言葉だが、権力の腐敗や財閥支配など積年の弊害を取り払うと訴え、若い層に支持を広げた。
朴氏の疑惑が発覚した昨秋以降の展開から日本から見て驚くのは、若い世代の政治意識の高さだろう。退陣を求める若者たちが毎週末、いてつく街を埋め尽くした。ソウルの夜に浮かぶろうそくの波は忘れがたい。
いま世界の関心はもっぱら北朝鮮による挑発に注がれている。だが韓国内の様相はやや異なると聞く。雇用を増やし、賃金を引き上げる。文氏を押し上げたのはそうした姿勢の方だという。幼少期の貧困をへた人らしい。いたわりの政治を見たい。

 天声人語より
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一帯一路
日本不在で大協議。
首脳会議で中国が17兆円の投資を表明へ。
シルクロード終着の国の胸はざわつき。

素粒子より
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経常黒字9年ぶりの高水準
2016年度の国際収支によると、日本と海外のお金の出入りを示す経常収支は前年度より2兆3371億円多い20兆1990億円の黒字だった。過去最高だったリーマン・ショック前の07年度の24兆3376億円以来9年ぶりに20兆円台に回復した。原油安で貿易黒字が拡大し、訪日外国人の増加で旅行収支も改善したことが寄与した。
貿易黒字は5兆7654億円と前年度の3296億円から大幅に増えた。円高で輸出額は前年度比3.4%減の70兆6520億円だったが、大幅な原油安で輸入額は前年度比10.9%減の64兆8866億円と、それ以上に減少した。
海外向け投資のもうけを示す第1次所得収支の黒字は円高で目減りし、13.7%減の18兆356億円。また、16年度の対外直接投資は19兆7047億円で、対米直接投資は4兆8227億円だった。
3月の経常収支は2兆9077億円の黒字で、前年同月より645億円減った。原油価格が75%も上がり、輸入額を押し上げたことが影響した。

 紙面より
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FBI長官が解任された。
捜査の行く手に壁を築けなかったからか。
漂うロシアンゲートの臭い。
トランプ大統領が長官をクビに。

素粒子より
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昨秋、フランス各地の書店に『アンヌへの手紙』という分厚い本が並んだ。
長く仏政界を率い、欧州統合の陣頭に立ったミッテラン元大統領が、生涯の愛人にささげた書簡集である。収められた1218通の恋文は真摯で切ない。
出会ったときアンヌさんは19歳。ミッテラン氏は26歳も年上だった。二人の間に授かった娘を育てつつ、オルセー美術館の学芸員として彫刻研究に励んだ。
書簡集は読者に圧倒的な支持を得ている。
そのフランスで、25歳も年上の妻をもつ大統領が生まれた。仏史上最も若い39歳のマクロン氏である。高校1年生のとき、ブリジットさんと出会った。40歳の文学教師だった。演劇部の顧問として脚本指導を受けるうち親しくなったという。
結婚したのは10年前、ブリジットさんが前夫との間にもうけた3人の子に、マクロン氏は謝意を伝えた。「僕は『普通の』という形容詞は好きじゃないけど、僕らは普通のカップルとはまったく違う。でもまちがいなく存在するカップルです」。
選挙選を通じ、二人の年齢差はしばしば揶揄の対象ともなった。マクロン氏の支持者はこんな反論をしている。「米国のトランプ大統領とメラニア夫人も23歳差だ。なぜそちらは問題にしないのか」。
激しい選挙戦を夫妻は二人三脚で乗り切った。演説の言い回しや縁談でのふるまいにも助言を続けた。彼女と出会わなければ、いまの彼はなかったのではないか。よどみのないマクロン氏の勝利演説を聴きながら、ひとり想像した。

 天声人語より
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米FBA長官を解任
大統領選前後のトランプ陣営とロシアとの関係を捜査している中でのトップを解任するのは極めて異例。
任期は2023年まであった。
捜査のもみ消しの疑いもあり、批判が広がれば議会が大統領をひめんする弾劾裁判に発展する可能性もある。
米国憲法では大統領が犯罪に加担した場合罷免できる規定がある。

紙面より
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京都盆地の南西にある乙訓地域はタケノコの名産地である。
孟宗竹の盛りが過ぎ、これから淡竹、ついで真竹へ筍が移る。
京都府向日市で竹林を営む田中益一さんを訪ね、掘り方を教わった。
土から顔を出したものには手をつけない。のどを刺す「えぐみ」があるからだ。地割れ隆起をたよりにスッとくわを土に刺す。身を傷つけぬよう地下茎の筋を読み、素手でやさしく掘り起こす。<発掘の石仏に似て春筍>村上喜代子。
「子ども時分に覚えた人は手際がいい。バイオリンの稽古に似ています」と田中さん。いまは祖父や父から教わった知恵を、高校生の息子さんに伝えている最中という。
田中さん宅で孟宗竹の水煮をいただいた。身がとろけるほど軟らかく、まろやかである。流通量は少ないものの、淡竹は苦みがあってパリパリした食感が通に好まれる。真竹も苦いが、軟らかみは孟宗に近いそうだ。
一帯は長く竹産業で栄えた。かつて竹材は、桶や樽の製造、建築現場はもちろん、のりの養殖のさおや、衣類のボタンにも使われた。近年は需要が細り、花器や茶器、門松など工芸品が軸と聞く。
「いまは昔、竹取の翁といふもの有けり。野山にまじりて竹を取りつゝ、よろづの事に使ひけり」。長きにわたり生活全般「よろづの事」を支えてきた竹の万能性に思いを致す。もっぱら春先にかぶりつくばかりで、竹やぶに足を向けない現代人の暮らしぶりを知ったら、竹取の翁も驚くことだろう。竹を忘れそ。

 天声人語より
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在韓米軍
スパイ情報収集部隊を新設へ。
韓国が政権交代がありうる大統領選で白熱するなか。
分断半島の現実。

素粒子より
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小学3年生のけんたくんは思いついた。ロボットを身代わりにして、宿題や部屋の掃除をさせよう。
偽物とよばれぬよう自分の特徴を教えようとして、「僕とは何か」を考え始める。絵本『ぼくのニセモノをつくるには』は、けっこう深い。
毎年背が伸びているから、僕はまだ「つくりとちゅう」だ。気持ちはコロコロ変わっていろんな僕になるけれど、ぜんぶ僕だ。そして僕はひとりしかいない。
「にんげんは ひとりひとり かたちのちがう 木のようなものらしい」と、おばあちゃんに教わった。木の種類は生まれつきだから選べないけど、どうやって育てて飾り付けするかは、自分で決められる。木の大きさではなく「じぶんの木を 気にいっているかどうかが いちばん だいじらしい」。
自分という木をどう育てるか、一人ひとりが胸をふくらませてほしいと願う。ただ現実はどうだろう。
子どもの貧困が言われ、いじめのニュースも絶えることがない。13~29歳で自分の将来に明るい希望を持っている人の割合は、他の先進国より低いとの調査もある。子どもや若者が生きづらい社会になっていないか。
手塚治虫は子どもたちを「未来人」と呼んだ。子どもはわれわれ大人よりも少し進歩しているはずだから、彼らの夢を大事にしなければと語っていた。どんな大人も昔は子ども。いまの子どもたちの未来が明るくなるかどうかは、「元子ども」たちの振る舞いにかかっている。

 天声人語より
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仏大統領選マクロン氏が勝利
自国第一の波はドーバー海峡で止まる。
グローバル化の潮流にのまれる人の不満は残り。

素粒子より
結果を受けて東証は大幅値上がりし、今年の最高値を更新した。
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憲法9条の矛盾。平和を守るために戦わねば----2
国連憲章を引き合いに出すまでもなく、自衛権は主権国家の固有の権利である。憲法は、国民の生命、財産などの基本的権利の保障をうたっているが、他国からの脅威に対して、それらの安全を確保するにも自衛権が実効性をもたなければならない。つまり、国防は憲法の前提になる、ということであり、憲法によって制限されるべきものではない。
そのことと、憲法の基調にある平和への希求は決して矛盾するものではない。平和主義とは無条件の戦争放棄ではなく、あくまで自らの野心に突き動かされた侵略戦争の否定であり、これは国際法上も違法である。もしもわれわれが他国によって侵略や攻撃の危機にさらされれば、これに対して断固として自衛の戦いをすることは、平和国家であることと矛盾するものではなかろう。いや、平和を守るためにも、戦わなければならないのであろう。
「平和とは何か」という問題はひとまずおき、仮に、護憲派の人たちのいうように、「平和こそは崇高な理念」だとするなら、この崇高な価値を守るためには、その侵害者に対して身命を賭して戦うことは、それこそ「普遍的な政治道徳の法則」ではないだろうか。それどころか、世界中で生ずる平和への脅威に対してわれわれは積極的に働きかけるべきではなかろうか。私は護憲派でもなければ、憲法前文をよしとするものではないが、そう解さなければ、「全世界の国民」の平和を実現するために、「いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」という憲法前文さえも死文になってしまうであろう。

 異論のススメより------佐伯啓思
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ホルモン力高めて快適な生活
心身ともリラックスして、楽しいと感じているときに、いいホルモンがたくさん分泌されるという考え方です。
大事なのはいかにホルモンを上手に分泌する生活を送るかだ。ホルモン力を高めるキーワードは「楽食、楽動、楽眠、楽話」だという。
例えば、「おなかがすいた」という時間を持つことにより、「グレリン」という物質が胃から分泌される。グレリンは、細胞のミトコンドリアを増やし「強くする」という。
運動すると血の巡りがよくなり、心臓や血管から余計な塩分や水分を体外に排出するホルモンである「ナトリウム利尿ペプチド」が分泌され、血圧や血糖値が下がる。
また、部屋を暗くして十分な睡眠を取ることにより、脳の中央にある松果体から、生体時計のリズムを調整し活性酸素を除去するメラトニンが効率よく分泌される。
さらに「誰かとともに生きている」という実感を持つことにより、オキシトシンと呼ばれる愛情をつかさどるホルモンが脳の下垂体から分泌される。
最近の研究では、栄養やスポーツ以外にも、「どきどきする勝負事に挑戦する」「困った問題は翌朝に持ち越す」「愚痴を思いきり言ってみる」「週末に自分への『ご褒美』を予定に入れる」などもホルモンの分泌を促すことがわかってきたという。

 元気のひけつより----石川雅彦
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憲法9条の矛盾。平和守るため戦わねば---の1
この5月3日で憲法施行から70年が経過した。安倍首相は3年後の憲法改正をめざすとし、9条に自衛隊の合憲化を付加したいと述べた。私にはそれで充分だとは思えない。
実際には、今日ほどこの憲法の存在が問われているときはないだろう。最大の理由はいうまでもなく、朝鮮半島有事の可能性が現実味を帯びてきたからである。北朝鮮と米国の間に戦闘が勃発すれば、日本も戦闘状態にはいる。また、韓国にいる日本人の安全も確保しなければならない。果たしてこうしたことを憲法の枠組みのなかで対応できるのか、という厳しい現実を突きつけられているからである。
2年ほど前に、安倍首相は集団的自衛権の行使容認をめざして、日本の安全保障にかかわる法整備を行った。野党や多くの「識者」や憲法学者は、これを違憲として、憲法擁護をうったえたが、果たして、彼らは今日の事態についてどのようにいうのであろうか。野党も森友学園問題や政治家のスキャンダルや失言にはやたら力こぶが入るようだが、朝鮮半島情勢にはまつたく無関心のふりをしている。
私がここで述べたいのは、現行の法的枠組みのなかでいかなる対応が可能なのか、という技術的な問題ではない。そうではなく、国の防衛と憲法の関係というかなりやっかいな問題なのである。戦争というような非常事態が生じても、あくまで原稿憲法の平和主義を貫くべきだ、という意見もある。
特に護憲派の人たちはそようにいう。しかし、今日のような「緊急事態前夜」になってみれば、そもそもの戦後憲法の基本的な立場に無理があったというほかないであろう。憲法の前文には次のようなことが書かれている。「日本国民は------平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」。これを受けて9条の非武装平和主義がある。
ところが、今日、もはや「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」いるわけにはいかなくなった。
ということは、9条平和主義にもさしたる根拠がなくなるということであろう。考えてみれば、日本は、北朝鮮とはいまだに平和条約を締結しておらず、ロシアとも同じである。
中国との国交回復に際しては、尖閣問題は棚上げされ、領土問題は確定していない。つまり、これらの諸国とは、厳密には、そして形式上は、いまだに完全には戦争が終結していないことになる。サンフランシスコ講和条約は、あくまで米英蘭など、西洋諸国との間のものなのである。
しかも、この憲法発布後しばらくして、冷戦がはじまり、朝鮮戦争が生じる。戦後憲法の平和主義によって日本を永遠に武装解除した米国は、常に軍事大国として世界の戦争に関わってきた。しかも、その米国が日本の安全保障までつかさどっているのである。
こうした矛盾、あるいは異形を、われわれはずっと放置してきた。そして、もしかりに米国と北朝鮮が戦争状態にでも突入すれば、われわれはいつたい何をすべきなのか、それさえも国会でほとんど議論されていないありさまである。米国がすべて問題を処理してくれるとでも思っているのであろうか。
憲法9条は、まず前半で侵略戦争の放棄という意味での平和主義を掲げる。それはよいとしても、後段にある戦力の放棄と交戦権の否定は、そのまま読めば、いっさいの自衛権の放棄をめざすというほかない。少なくとも自衛権の行使さえできるだけ制限しようとする。なにせ戦力をもたないのだから、自衛のしようがないからだ。これが成り立つのは、文字通り、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」できる場合に限られるだろう。そして、そのようなことは、戦後世界のなかでは一度も生じなかった。

 異論ののススメより------佐伯啓思
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スロージョギングのススメ。鼻歌を楽しめるほどのペースで
健康のために体を動かしたいけれど、きつい運動はちょっと苦手。そんな人にお勧めなのが「スロージョギング」です。息切れしないペースでゆっくりと走るジョギング方法で、並走する人どうしが笑顔で会話できる速度が目安。
「足の指の付け根から着地するように」かかとから着地するのに比べて衝撃が3分の1になり、体の負担が少なく走れる。
スロージョギングは、小刻みな走り方が特徴。20~30㌢の歩幅で走る練習をした。ただ、頭では分かっていても、慣れないとつい大股になり、スピードが出てしまう。「歩幅を小さく」「もう少し上を向きましょう」とコツを伝授した。
実際にやってみて、長い時間走っても疲れないことに気づいた。「こんなに楽な運動でいいのかな?」というのが正直な感想だ。体力をつけ、減量をめざすなら1日に計30~60分が目安。初心者の場合は、スロージョギングの合間にウォーキングをはさのも良いという。継続することで、高齢者なら加齢に伴う筋肉量の減少を抑える効果も期待できる。
スロージョギングの消費エネルギーは、通常のウォーキングの約2倍。ウォーキングに比べて多くの筋肉を使う体。
生活習慣病の対策にスロージョギングを活用しましょう。息が上がらず、鼻歌を楽しめるくらいのペースで続けると良い。

 続・元気のひけつより
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松尾芭蕉の紀行文「おくのほそ道」にならい。東北を歩いて回る文学者たちがかつていた。
でもせっかく便利な汽車があるのだから、何カ月もかけずとも1週間で回ってみよう。所々で見物をしながら。俳人高浜虚子はそう考え、上野駅を発った。
車窓から外を見ているうちに汽車に乗っていることを忘れ、「恰も活動写真のように目の前に展開されて行く此の奥の細道を厭かず眺めた」。絵巻物のような風景を座ったまま楽しめるのは「文明的な安逸旅行」だと書いた。100年ほど前の楽しげな一文である。
こちらは現代の安逸旅行か。JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が初めて鉄路を走った。東北や北海道を3泊4日で回って1人最高95万円というから、ため息が出る。社内ではどんなもとなしがあるのだろう。
豪華でなくとも、旅の楽しみ方はいろいろある。その土地ならではの弁当やお酒に出会う。地方の新聞を手に取れば、地元気分が高まる。
エッセイストの酒井順子さんは「東海道中膝栗毛」の気分で、東京から京都までローカル線や船などを使って、3日かけて旅している。速さを捨てたことで「私の中の時間と空間の軸を溶かす効果が、あったようです」と『女流阿房列車』で書いた。現代では贅沢品となった「ゆっくり」を存分に堪能したと。
大型連休の半ば、今日からまだ4日間休みがある方も多いだろう。遠出をしてもしなくても、贅沢で落ち着いた時間を過ごす、日常からの旅である。

 天声人語より
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スマホ老眼を防ぐには? 目を休め、筋肉の疲労回復を
メールやネット検索などに便利なスマートフォン。ただ、長時間使うと目の焦点が合わなくなることがある。そんな症状を「スマホ老眼」として、注意を呼びかける医師らに対策を聞きました。
「老眼」と言っても、中高年がなる老眼とは異なる。老眼は、ピント調整の役割を果たす水晶体が加齢によつて硬くなることが原因だ。通常、水晶体は弾力性があり、厚さを変えることで遠近を調節しているが、硬くなると調節できない。
一方のスマホ老眼は、目の使いすぎによる疲労が原因だ。通常、水晶体の厚さは毛様体筋が緊張したり緩んだりすることで変わる。だがその筋肉が疲れると、遠近調節ができなくなる。そのため、目を休めれば回復する。
医者が進める対策は「チラ見エクササイズ」。オフィスなどで仕事をするとき、窓からようやく判断できる距離にある目印を決め、1時間に1~2回、じっと見る。毛様体筋が緩み、休まる。
風呂に入ったとき、40度ほどのお湯で温めたタオルを目に当てるのも良い。毛様体筋の疲労が回復し、ドライアイの防止にも役立つ。

 続・元気のひけつより
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日本国憲法のもとになったのは連合国軍総司令部がつくった英語の草案である。
外相の側近だった白洲次郎が、翻訳の過程を回顧している。天皇の地位を定める英文の表記をめぐって、外務省の担当者が疑問の声をあげた。「シンボルって何というのや」。
白洲はそこにあった英和辞典を引き、この字引には「象徴」と書いてある、と言ったという。天皇主権の時代を生きてきた人びとの戸惑いが伝わってくる。
出自にかかわらず平等を旨とする民主主義と、世襲の君主制。本来ならば相いれない二つを結びつけたのが、象徴という言葉であった。しかし、「象徴とは何か」について私たちはどれほど考えてきただろうか。
象徴のありようをずっと模索してきたのが、天皇陛下であった。そのあらわれが被災地への訪問であり、病に苦しむ人たちとの対面なのだろう。太平洋戦争の激戦地への慰霊の旅は、大きな犠牲の上に今の平和が築かれてることを思い起こさせてくれた。
もしかしたら、そんな姿に甘えていたのかもしれない。先日の紙面にあった渡辺浩一橋大名誉教授の言葉に、はっとした。「将来、別の天皇が、慰霊の旅として、国民の間で様々な意見がある靖国神社や全国の護国神社を回るとしたらどうでしょう」。
退位のあり方にとどまらない議論が必要なのだろう。主権を手にした私たちにとって、象徴とはどうあるべきか。施行されて70年の節目に、問いかけられている。

 天声人語より
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がん予防も運動から
日本人のがんによる死亡は1960年代から増え続けています。がん統計によると、
2005年の患者数は67万人、死亡数が34万人と、約半数の方が亡くなっている。
74歳までにがんになる確率は47%で、74歳までにがんで死亡する確率は21%。
2人に人のはがんになるということだ。
米ハーバード大の有名な研究では、がんの要因はたばこが30%を占め、食事や肥
満など生活習慣による影響も大きい。日本人では、たばこによるがんは、年間約
9万人に上る。そして肥満もがんのリスクになる。私も14年ほど前は、不摂生で
体重が85㌔ぐらいあった。血圧も180ぐらいで、コレステロール値も300近く。
思い立ってダイエットを開始。約半年間で25㌔減らし、今もその体重を維持して
いる。
その方法は、低炭水化物ダイエット。海外の論文を読んでこれだと考えた。徐々
にご飯、パン、麺類を減らしておかずをメーンにするもの。カロリーはタンパク
質で取った。自分で自分を褒めながら続けた。ジョッキングを始め、マラソンに
も挑戦している。
がんを防ぐにはまず、適度な運動に加えて、禁煙、健康な食事、検診だ。日本の
がん検診受診率は2割を切る状況で、先進国で最低だと言われている。
ただ、それでもがんになってしまう人は多い。その時は、医師とコミュニケーシ
ョンをよくとって信頼できる情報を得て、自分を責めず、頑張りすぎず、あきら
めないで欲しい。

 紙面より---勝俣範之
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救急車とも、パトカーとも違う。外国から武力行使があった時に使われる特別のサイレンがある。
政府のホームページで聞いてみると、どうにも落ち着かない嫌な音である。めったに鳴らないその警報が、秋田県・男鹿半島の集落で響いた。
3月中旬、政府が北朝鮮のミサイル発射を想定して実施した避難訓練である。サイレンに続いて、「発射された模様、屋内に避難を」とのアナウンスがあった。
地区の自主防災会長を務める加藤さんも参加した。ただ、普段から本番さながらの津波避難訓練に取り組む加藤さんには「訓練のための訓練」にしか思えなかったという。外で掃除する人やバスを待つ人が、目と鼻の先の公民館に逃げ込むという出来すぎた設定。「実際はすぐに逃げる場所もなく、茫然とするしかないのでは」。
都市部での避難訓練は実施されていないが、おとといのミサイル発射では東京の地下鉄が運転を見合わせた。どうも対応にちぐはぐさが拭えない。一体どこまでの危機というのか。政府の説明は十分とはいえない。
一方で目立つのは、北朝鮮を威圧する米軍に追随するかのような自衛隊の行動である。稲田防衛相が、米国の艦船を守る命令を初めて出したという。圧力の前に、北朝鮮の暴発を防ぐための外交は尽くされているのか。
大地震の惨状はときに、爆撃や㌢に例えられる。戦争が自然災害と異なるのは、人間が引き起こすということだ。そして戦争を防ぐのも人間の努力しかない。

 天声人語より
そんなふうに考えるのは朝日のみだ、北朝鮮の現状を見ていれば人間がしていることとは思えない。国民の多くには責任がないのだろうが?
指導部のみでも狙い撃ちで倒すべきだと思う。
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夏を乗り切る。カリウム補い、疲れにくく
夏バテ予防「ビタミン、ミネラル補給」です。これらの栄養素は、夏場は消耗しなすくなりますので、不足分を補いましょう。特に注意したいのがカリウム。
大量の汗とともにカリウムも排出されると、疲れやすくなったり、無気力になったりして、低カリウム血症となることもあります。
今回のおすすめは、そのカリウムをたっぷり含んだ「トマトとスイカのスムージー」です。「カリウムはこのほか、イモ、海草類、小松菜、ブロッコリーなどに多く含まれています。カリウムは水に溶けやすくので、ジュースやスープだと、効率的にとれます」
ビタミンB1も水溶性でした。栄養素によって、水に溶けやすかったり、熱に弱かったりという特徴があるので、覚えておくといい。
トマト1個(約200㌘)は種とヘタをとり、スイカ(約200㌘)も皮をむき種をとり、それぞれ一口大に切ります。レモン汁大さじ1、はちみつ、氷各適宜、塩小さじ5分の1を入れ、とろりするまでミキサーにかける。グラスに注ぎます。ナトリウム補給のために加えた少々の塩が甘味を引き立てます。
このほか、小松菜とバナナ、ゴーヤーとパイナップルの組み合わせもさわやかでおいしいです。(2人前)

 おかずラボより------管理栄養士・清水加奈子
 
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公開中の映画「3月のライオン」の主人公は10代の棋士だ。
家族を交通事故で失うも、中学在学中の15歳でプロとなる。孤独と不振を乗り越え、棋界のトップに挑戦する。
親子ほど年の離れたベテランを、涼しい顔で打ち負かす。その姿を映画館の客席で見て思い浮かべたのは中学生棋士、藤井聡汰四段である。昨年暮れ、62歳上の加藤一二三九段を打ち負かした。非公式戦とはいえ、棋界の第一人者羽生三冠も破った。現実がフィクションを追い越してしまった。
愛知県瀬戸市の中学3年生。5歳で祖母に駒の動かし方を教わり、小4で棋士養成機関の奨励会に入る。史上最年少の14歳と2カ月でプロに。「タイトルを取りたいが、いまはまだ棋力をつける時期。もっと精進して強くなりたい」。受け答えも頼もしい。
ふだんは、学校から帰ると朝日新聞を開く。時事問題に関心があり、お気に入りは「特派員メモ」や「患者を生きる」と聞くと、新聞を作る側としては励まされる。愛読書は司馬遼太郎や沢木耕太郎だそうだ。
その沢木氏に「神童、天才、凡人」という短編がある。神童と言われた中原誠十六世名人が高校時代に直面した苦悩を描く。勝負の世界ではどんな逸材も一度は壁にぶつかる。乗り越えた者だけが真の天才と呼ばれるのだろう。
破竹の勢いの藤井四段だが、いつかはつまづく日もあろう。映画の主人公も失意の淵をさまよった末に再起する。タイトル戦に挑む目は、冬に耐えた者特有の光をたたえていた。

 天声人語より
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韓国THAAD稼働へ
在韓米軍の高高度迎撃ミサイルシステムの稼働した。
韓国国防省の高官が会見で現在、配備された装備を活用し、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対する初期能力を発揮できる状態だと語った。

紙面より
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さいたま市のJR大宮駅構内で昨夕、威風あたりを払うような盆栽を見た。
「樹齢870年以上」と説明文がある。電車も乗客も秒刻みで先を急ぐ雑踏でその一角だけ、時間の流れが違って見えた。
世界盆栽大会がきのう、大宮一帯で開幕した。日本での開催は実に28年ぶりである。約40の国と地域から愛好家らが参加する。開会式をのぞくと、欧米、アジア、アフリカなど世界各地の言葉が飛び交っていた。
「樹齢数百年級の盆栽になるともう人間もかなわない。うねうねと曲がった幹を見て、どんな雪や風に耐えてきたのか私ら盆栽屋も想像を膨らませます」。出展者のひとり、埼玉県川口市の盆栽師飯村さん(76)は話す。
 現役を退いた男性向けのお金のかかるたしなみ――。そんな印象が強すぎるせいか、ファンが若い世代へなかなか広がらない。それでも海外では「緑のアート」として関心が高まる。飯村さんの盆栽園には近年、中国からの来訪者が増えているそうだ。
大宮盆栽美術館によると、盆栽の歴史は1300年前の中国にさかのぼる。唐王朝の女帝、則天武后の息子の墓に、鉢をささげ持つ女官の壁画が残る。木と石と水を載せ、風景を表現した。中国や日本でそれぞれに発展を遂げてきた。 
松や真柏(シンパク)の盆栽の逸品では、白く堅い独特のうねりに目がとまる。枝先が枯れたものを神(ジン)、幹の一部が枯れたものを舎利(シャリ)と呼ぶ。何ごともせわしない昨今、余裕のない私たちを、盆栽が静かに見つめているような気がする。 

 天声人語より
 
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高速道路、分岐で間違い相次ぐ
ジャンクションで新たな道路が接続されたところでは、道路を誤る車が後をたたないとのことだ。
カーナビに依存し過ぎの日本の事情が見えてくる。
走行中の車の何割が新しいデータのカーナビになっているのだろう。
私自身のカーナビも10年前のままである。
しかし、まちがえことはない。
本人の自覚と標識を終始する必要がある。
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いまノーベル経済学賞を受賞したシムズ教授が提唱する「物価水準の財政理論」が脚光を浴びている。
マイナス金利にまでなった金融政策は有効性を失い、物価水準を決めるのは財政政策だとする「シムズ理論」は、わが国の経済政策の指針として2%インフレが達成されるまで、財政再建や消費税増税を凍結すべきだという提言につながる。これまで財政出動をしてもインフレが醸成されないのは、政府が財政健全化を約束しているからだと批判する。
より具体的には、この理論は日本において先進国で最悪の財政赤字の実態を無視し、将来の増税や歳出削減を行わず財政赤字をインフレにより返済する「追加財政」を行うべきだとの主張になる。
シムズ理論は、デフレ脱却を目指し財政健全化より財政出動をより好む安倍政権にとって、きわめて魅力的なはずである。事実、これをこれからの政策指針にしようとする動きも、首相周辺で見られる。2019年10月に予定する消費税増税の3度目の延期を企てる有力な理論的柱になるのではと、懸念する声もある。だが、これは机上の空論であり、一国の政策の現場で実現されるにはあまりに無責任な理論だといえよう。
安倍首相は折に触れ、クルーグマン教授なども呼んで盛んにその政策方針の正統性を強化しようとしてきた。日本の制度、慣行にあまり熟知しない海外の学者の権威をかり、その理論を自分に具合の良いように実施する政治しゅほうは問題である。やはり一国の経済運営は、その国の制度に立脚し過去の経験を生かし自国の責任において進めるべきである。外国からの直輸入の理論の安易な政治的利用は断固やめるべきだ。

 経済気象台より-----安曇野
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